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No. 1 
ハプティックロボットによる 
口腔外科手術支援の試み 
マスタタイトルの書式設定 
慶應義塾大学理工学部・医学部 
• マスタテキストの書式設定 
– 第2 レベル 
大西公平河奈裕正 
マスタタイトルの書式設定 
• 第3 レベル 
– 第4 レベル 
» 第5 レベル 
マスタサブタイトルの書式設定 
2013/11/10 1 
2013/11/10 1 
第一回日本顎顔面再建先進デジタルテクノロジー学会学術大会血脇記念ホール平成25年11月9日
No. 2 
実世界ハプティクス 
1.実世界ハプティクスとは 
力触覚を通信手段を用いて遠方に伝える技術 
遠方の対象物に触って、直接操作が可能になる 
2003年に慶大で初めて鮮明な力触覚伝送に成功 
原理特許取得済 
2.実世界ハプティクスの応用 
遠方の対象物に触って、直接操作可能 
~内視鏡外科手術や人間のアクセスできない領域 
での作業、マイクロ世界やマクロ世界を通信手段 
を用いて遠方に伝える技術~ 
手元マスター遠隔スレーブ
No. 3 
力の伝達、力の通信 
スレーブマスター
No. 4 
実世界ハプティクスはどこまで研究が進んでいるか
No. 5 
ロボットに必要な二つの制御 
理想的速度(位置)制御理想的力制御 
接触時動作出力 
力が不定 
(どの値でも可能) 
力が指令値 
(力が決まる) 
非接触時動作出力 
速度(位置)が指令値 
(位置が決まる) 
速度(位置)が不定 
(どの値でも可能) 
運動剛性 
∞ 
硬い(力強さ) 
0 
柔らかい(しなやかさ) 
~双対性~ 
現状のロボットは殆ど 
総て位置制御のみ 
(硬直的な動きしか実現できない) 
手術支援には 
必ずしも 
フィットしない
剛性高 
剛性低 
剛性0 
No. 6
No. 7 
手術支援には人間の手のような 
「柔らかい動作」が必要
No. 8 
手術支援には人間の手のような 
「柔らかい動作」が必要 
「力制御」が組み込まれたロボットの開発が必要
No. 9 
手術支援には人間の手のような 
「柔らかい動作」が必要 
「力制御」が組み込まれたロボットの開発が必要 
もし力制御が可能なら、力触覚を伝えることも可能であろう 
新たな手術支援の可能性が出てきた
関係(1) 
力と速度は、正反対の性質を持ち、独立に決められるが、 
その積は動力(=電力)になる。(双対) 
もし、力と速度に何等かの関係があればこれをインピーダ 
ンス( ) という。 
No. 10 
例えば、ばねの場合には 
となり、フックの法則を表す。はばね係数になる。
No. 11 
関係(2) 
もし、力と速度の間に関係があれば、互いに独立とはなら 
ず、片方を決めればもう片方も決まる。 
多くの場合インピーダンスは以下のようになる。 
書き直すと
No. 12 
関係(3) 
下図のような、ばねー質量ーダンパ系を表す 
(通常の運動方程式そのもの) 
粘性摩擦
No. 13 
関係(4) 
粘性摩擦 
電気回路としても表される! 
(ロボティクスの設計と電気回路 
の設計は全く同じ)
No. 14 
力覚伝達はどうすれば可能になるか 
力の伝達= 作用反作用則(双方向性) + 追従制御(同期性)
力覚伝達の基本原理 
力の伝達= 作用反作用則(双方向性) + 追従制御(同期性) 
追従制御:マスターとスレーブの位置の差が0になるように 
No. 15 
制御すればよい(=位置制御) 
作用反作用則の制御:スレーブで発生する作用力を、マス 
ターで反作用力として発生させればよい 
(=力制御)
原理の実現⇒ 加速度による制御 
Acceleration-based Bilateral Control (ABC) 
作用反作用 
No. 16 
Acceleration 
和モード差モード 
差をゼロに 
マスター 
acceleration control 
m xm x 
s x s x 
スレーブ 
acceleration control 
Acceleration 
 
 
ABC方式の概略図 
する 
和をゼロに 
する 
 
 
 
 
 
  0 m s f f 
  0 m s x x 
高追従 
   0 c m s x x x 
  0 d m s x x x
No. 17 
ABC方式の性能は・・・ 
安定性は・・・・ 
位置制御と力制御の 
それぞれが安定なら 
ば全体は安定 
性能は・・・・ 
追従制御と力制御の 
それぞれの性能が 
全体の性能を決める 
Acceleration 
和モード差モード 
差をゼロに 
マスター 
acceleration control 
m xm x 
s x s x 
スレーブ 
acceleration control 
Acceleration 
 
 
ABC方式の概略図 
する 
和をゼロに 
する 
 
 
 
 

No. 18 
ABC方式の性能は・・・ 
安定性は・・・・ 
位置制御と力制御の 
それぞれが安定なら 
ば全体は安定 
性能は・・・・ 
追従制御と力制御の 
それぞれの性能が 
全体の性能を決める 
Acceleration 
和モード差モード 
差をゼロに 
マスター 
acceleration control 
m xm x 
s x s x 
スレーブ 
acceleration control 
Acceleration 
 
 
ABC方式の概略図 
する 
和をゼロに 
する 
 
 
 
 

No. 19 
力触覚の伝達は1940年代に米国から研究が始まった 
R. C. Goertz 
米国アルゴンヌ国立研究所において 
放射性物質を扱う必要性から 
• ANL Model M1 (純機械式) 1949 
• ANL Model E1 (電気式) 1954 
 バイラテラル制御が大事だという結論 
Source: Argonne National Labs public info office, 
Ms. Pat Canneday, (630)252-5562 
R. C. Goertz, “Fundamentals of General-Purpose Remote Manipulators”, 
Nucleonics, Vol. 10, No. 11, pp. 36-42. 1952 
70年来の夢(力触覚の伝送)が実現
Encoder 
No. 20 
ハプティック鉗子の実現 
PC 
Encoder 
Fig. 13. Bilateral forceps robot
No. 21 
ハプティック鉗子を装着した手術支援ロボット 
6-dof robot 
operated by 
joystick 
2-DOF (forward-backward) 
haptic 
forceps robot 
open-close
No. 22 
この実験装置で分かったことは何か 
1.力触覚センサーなしに力触覚を伝送し、忠実に再現が可能 
2.鉗子の力や速度を増幅して伝達することが可能 
3.掴んだり、触ったりしている対象の硬さを表示することが可能 
4.既存の手先効果器の装着が可能 
5.把持力・押付力の最適化や制限、位置の寸止め等が可能 
6.遠隔操作が可能 
7.手先として広範囲の応用可能 
8.柔らかい臓器や硬い組織を安全に扱うことが可能 
9.軽く、操作性の良い機構を取り入れることが可能 
10.術者の手のようにロボットを扱いかつ感じることが可能
No. 23 
力覚伝達部分の主要諸元 
位置分解能: 0.1マイクロメータ 
力分解能: 0.0016ニュートン(0.16グラム重) 
応答周波数レンジ: DC ~ 400ヘルツ 
重量: 手元操作部(マスター) 300グラム 
手先効果器部(スレーブ) 200グラム 
最大把持力: 40ニュートン(4キログラム重) 
制御時間幅: 100マイクロ秒毎(一万回/秒)
No. 24 
Rotary 
Encoder 
Linear 
Encoder 
Linear 
Motor 
Rotary 
Motor 
Twist Drill 
Slave System 
歯科・口腔外科ドリルシステム
No. 25 
Bone density / Bone quality 
(Misch CE.1990) 
D1 1. primarily dense cortical bone, less spongiosa 
2. tactile analog is an oak or maple wood 
D2 
1. porous cortical bone on the crest, within the bone 
coarse trabucular bone 
2. tactile analog would be white pine or spruce wood 
D3 1. thinner porous cortical crest and fine trabecular bone 
2. similar with balsa wood 
D4 1. almost no crestal cortical bone and fine trabecular bone 
2. tactile analog is expanded polystylene 
D1: >1250 HU 
D2: 850~1250 HU 
D3: 350~850 HU 
D4: <150 HU 
HU:Hounsfield Units
No. 26 
歯科・骨ハプティックドリル 
正確な位置(速度)情報 
と 
力情報が取得できる 
対象としている歯や骨の 
(機械)インピーダンス 
が定量的に測定できる 
(骨硬度や骨密度が 
オンラインで測定できる) 基本的には 
ઢࢌ 
ઢ࢞ 
で良い
No. 27 
具体的なハプティック 
ドリルの概念図 
(インプラント手術用等)
No. 28 
ブタ下顎における 
ハプティックドリル 
による切削例
No. 29 
歯科・骨ハプティックドリルによる新展開 
マスター/スレーブ型のハプティックインプラント用骨ドリル 
システムにより 
1.正確に切削深度がわかる 
2.正確に切削力がわかる 
3.正確な骨硬度がわかる 
4.切削モデルより骨密度も推定できる 
5.ソフトストッパによる寸止めが可能になる 
6.施術中のすべての位置情報と力情報が記録できる 
7.記録された力情報と位置・速度情報および、環境情報 
から正確な術動作の再現が可能になる(あるいは 
将来は手術自動化が夢ではなくなる
No. 30 
例えば、ファントム切削における硬度計測の例 
• Estimating 5.0mm maple 
wood and balsa wood 
• 0.16mm error when the 
environment changes
No. 31 
例えば、ねじ緩和動作の例
将来的にはインターネットによる力触覚通信も可能に・・・ 
No. 32 
Yagami 
campus 
2km 
Shinkawasaki 
campus 
慶應義塾 
大学 
Master 
新川崎 
キャンパス 
Slave 
矢上キャ 
ンパス
ハプティックロボットによる口腔外科手術支援の試み 
No. 33 
1.機能の高度化 
ハプティクロボットにより、外科手術の精度、 
安全性があがるだけではなく、従来不可能で 
あった様々な機能が実現できるようになる 
2.将来性と経済性 
高価なセンサーを持っていないこと、国産技術で 
あること、機能の高度化が主に計算機の高性能化 
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外科支援手術ロボットの可能性が見えてきた。 
更なる医工連携が望まれる
No. 34 
御清聴ありがとうございました

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ハプティックロボットによる口腔外科手術支援の試み

  • 1. No. 1 ハプティックロボットによる 口腔外科手術支援の試み マスタタイトルの書式設定 慶應義塾大学理工学部・医学部 • マスタテキストの書式設定 – 第2 レベル 大西公平河奈裕正 マスタタイトルの書式設定 • 第3 レベル – 第4 レベル » 第5 レベル マスタサブタイトルの書式設定 2013/11/10 1 2013/11/10 1 第一回日本顎顔面再建先進デジタルテクノロジー学会学術大会血脇記念ホール平成25年11月9日
  • 2. No. 2 実世界ハプティクス 1.実世界ハプティクスとは 力触覚を通信手段を用いて遠方に伝える技術 遠方の対象物に触って、直接操作が可能になる 2003年に慶大で初めて鮮明な力触覚伝送に成功 原理特許取得済 2.実世界ハプティクスの応用 遠方の対象物に触って、直接操作可能 ~内視鏡外科手術や人間のアクセスできない領域 での作業、マイクロ世界やマクロ世界を通信手段 を用いて遠方に伝える技術~ 手元マスター遠隔スレーブ
  • 3. No. 3 力の伝達、力の通信 スレーブマスター
  • 5. No. 5 ロボットに必要な二つの制御 理想的速度(位置)制御理想的力制御 接触時動作出力 力が不定 (どの値でも可能) 力が指令値 (力が決まる) 非接触時動作出力 速度(位置)が指令値 (位置が決まる) 速度(位置)が不定 (どの値でも可能) 運動剛性 ∞ 硬い(力強さ) 0 柔らかい(しなやかさ) ~双対性~ 現状のロボットは殆ど 総て位置制御のみ (硬直的な動きしか実現できない) 手術支援には 必ずしも フィットしない
  • 7. No. 7 手術支援には人間の手のような 「柔らかい動作」が必要
  • 8. No. 8 手術支援には人間の手のような 「柔らかい動作」が必要 「力制御」が組み込まれたロボットの開発が必要
  • 9. No. 9 手術支援には人間の手のような 「柔らかい動作」が必要 「力制御」が組み込まれたロボットの開発が必要 もし力制御が可能なら、力触覚を伝えることも可能であろう 新たな手術支援の可能性が出てきた
  • 10. 関係(1) 力と速度は、正反対の性質を持ち、独立に決められるが、 その積は動力(=電力)になる。(双対) もし、力と速度に何等かの関係があればこれをインピーダ ンス( ) という。 No. 10 例えば、ばねの場合には となり、フックの法則を表す。はばね係数になる。
  • 11. No. 11 関係(2) もし、力と速度の間に関係があれば、互いに独立とはなら ず、片方を決めればもう片方も決まる。 多くの場合インピーダンスは以下のようになる。 書き直すと
  • 12. No. 12 関係(3) 下図のような、ばねー質量ーダンパ系を表す (通常の運動方程式そのもの) 粘性摩擦
  • 13. No. 13 関係(4) 粘性摩擦 電気回路としても表される! (ロボティクスの設計と電気回路 の設計は全く同じ)
  • 14. No. 14 力覚伝達はどうすれば可能になるか 力の伝達= 作用反作用則(双方向性) + 追従制御(同期性)
  • 15. 力覚伝達の基本原理 力の伝達= 作用反作用則(双方向性) + 追従制御(同期性) 追従制御:マスターとスレーブの位置の差が0になるように No. 15 制御すればよい(=位置制御) 作用反作用則の制御:スレーブで発生する作用力を、マス ターで反作用力として発生させればよい (=力制御)
  • 16. 原理の実現⇒ 加速度による制御 Acceleration-based Bilateral Control (ABC) 作用反作用 No. 16 Acceleration 和モード差モード 差をゼロに マスター acceleration control m xm x s x s x スレーブ acceleration control Acceleration   ABC方式の概略図 する 和をゼロに する        0 m s f f   0 m s x x 高追従    0 c m s x x x   0 d m s x x x
  • 17. No. 17 ABC方式の性能は・・・ 安定性は・・・・ 位置制御と力制御の それぞれが安定なら ば全体は安定 性能は・・・・ 追従制御と力制御の それぞれの性能が 全体の性能を決める Acceleration 和モード差モード 差をゼロに マスター acceleration control m xm x s x s x スレーブ acceleration control Acceleration   ABC方式の概略図 する 和をゼロに する     
  • 18. No. 18 ABC方式の性能は・・・ 安定性は・・・・ 位置制御と力制御の それぞれが安定なら ば全体は安定 性能は・・・・ 追従制御と力制御の それぞれの性能が 全体の性能を決める Acceleration 和モード差モード 差をゼロに マスター acceleration control m xm x s x s x スレーブ acceleration control Acceleration   ABC方式の概略図 する 和をゼロに する     
  • 19. No. 19 力触覚の伝達は1940年代に米国から研究が始まった R. C. Goertz 米国アルゴンヌ国立研究所において 放射性物質を扱う必要性から • ANL Model M1 (純機械式) 1949 • ANL Model E1 (電気式) 1954  バイラテラル制御が大事だという結論 Source: Argonne National Labs public info office, Ms. Pat Canneday, (630)252-5562 R. C. Goertz, “Fundamentals of General-Purpose Remote Manipulators”, Nucleonics, Vol. 10, No. 11, pp. 36-42. 1952 70年来の夢(力触覚の伝送)が実現
  • 20. Encoder No. 20 ハプティック鉗子の実現 PC Encoder Fig. 13. Bilateral forceps robot
  • 21. No. 21 ハプティック鉗子を装着した手術支援ロボット 6-dof robot operated by joystick 2-DOF (forward-backward) haptic forceps robot open-close
  • 22. No. 22 この実験装置で分かったことは何か 1.力触覚センサーなしに力触覚を伝送し、忠実に再現が可能 2.鉗子の力や速度を増幅して伝達することが可能 3.掴んだり、触ったりしている対象の硬さを表示することが可能 4.既存の手先効果器の装着が可能 5.把持力・押付力の最適化や制限、位置の寸止め等が可能 6.遠隔操作が可能 7.手先として広範囲の応用可能 8.柔らかい臓器や硬い組織を安全に扱うことが可能 9.軽く、操作性の良い機構を取り入れることが可能 10.術者の手のようにロボットを扱いかつ感じることが可能
  • 23. No. 23 力覚伝達部分の主要諸元 位置分解能: 0.1マイクロメータ 力分解能: 0.0016ニュートン(0.16グラム重) 応答周波数レンジ: DC ~ 400ヘルツ 重量: 手元操作部(マスター) 300グラム 手先効果器部(スレーブ) 200グラム 最大把持力: 40ニュートン(4キログラム重) 制御時間幅: 100マイクロ秒毎(一万回/秒)
  • 24. No. 24 Rotary Encoder Linear Encoder Linear Motor Rotary Motor Twist Drill Slave System 歯科・口腔外科ドリルシステム
  • 25. No. 25 Bone density / Bone quality (Misch CE.1990) D1 1. primarily dense cortical bone, less spongiosa 2. tactile analog is an oak or maple wood D2 1. porous cortical bone on the crest, within the bone coarse trabucular bone 2. tactile analog would be white pine or spruce wood D3 1. thinner porous cortical crest and fine trabecular bone 2. similar with balsa wood D4 1. almost no crestal cortical bone and fine trabecular bone 2. tactile analog is expanded polystylene D1: >1250 HU D2: 850~1250 HU D3: 350~850 HU D4: <150 HU HU:Hounsfield Units
  • 26. No. 26 歯科・骨ハプティックドリル 正確な位置(速度)情報 と 力情報が取得できる 対象としている歯や骨の (機械)インピーダンス が定量的に測定できる (骨硬度や骨密度が オンラインで測定できる) 基本的には ઢࢌ ઢ࢞ で良い
  • 27. No. 27 具体的なハプティック ドリルの概念図 (インプラント手術用等)
  • 28. No. 28 ブタ下顎における ハプティックドリル による切削例
  • 29. No. 29 歯科・骨ハプティックドリルによる新展開 マスター/スレーブ型のハプティックインプラント用骨ドリル システムにより 1.正確に切削深度がわかる 2.正確に切削力がわかる 3.正確な骨硬度がわかる 4.切削モデルより骨密度も推定できる 5.ソフトストッパによる寸止めが可能になる 6.施術中のすべての位置情報と力情報が記録できる 7.記録された力情報と位置・速度情報および、環境情報 から正確な術動作の再現が可能になる(あるいは 将来は手術自動化が夢ではなくなる
  • 30. No. 30 例えば、ファントム切削における硬度計測の例 • Estimating 5.0mm maple wood and balsa wood • 0.16mm error when the environment changes
  • 32. 将来的にはインターネットによる力触覚通信も可能に・・・ No. 32 Yagami campus 2km Shinkawasaki campus 慶應義塾 大学 Master 新川崎 キャンパス Slave 矢上キャ ンパス
  • 33. ハプティックロボットによる口腔外科手術支援の試み No. 33 1.機能の高度化 ハプティクロボットにより、外科手術の精度、 安全性があがるだけではなく、従来不可能で あった様々な機能が実現できるようになる 2.将来性と経済性 高価なセンサーを持っていないこと、国産技術で あること、機能の高度化が主に計算機の高性能化 に依存していることなどから、安価で高性能な 外科支援手術ロボットの可能性が見えてきた。 更なる医工連携が望まれる