要求工学 旗艦国際会議 RE2025の傾向
(データ駆動,データサイエンス,LLM活用へ)
⚫ Research Track(23本中9本がLLM関連)
⚫ RE Next! (15本中5本がLLM関連)
⚫ Industrial Innovation(12本中3本がLLM関連)
本日は最新の情報を紹介!
注)タイトルにLLMが入っているもののみ(実際にはもっと多い)
11
12.
要求獲得(RE2025 論文より)
Sallam Abualhaija,Marcello Ceci, Nicolas Sannier, Domenico Bianculli, Salomé Lannier, Martina Siclari, Olivier Voordeckers, and
Stanisław Tosza: LLM-assisted Extraction of Regulatory Requirements: A Case Study on the GDPR
Alexander Korn, Andreas Vogelsang, and Smuel Gorsch: LLMREI: Automating Requirements Elicitation Interviews with LLMs
Christopher Lazik, Ines Nunes, Lars Grunske, Thomas Kosch, Aaron Ziglowski, Charlotte Kauter, Alina Pryma, and Christopher
Katins: The Good, the Bad, and the Uncanny: Investigating Diversity Aspects of LLM-Generated Personas for
Requirements Engineering
Ryota Sugiyama, Hironori Washizaki, Naoyasu Ubayashi, Ryoko Tanahashi, Mai Hirabayashi, Satoshi Okuda, and Ken Toriumi:
Continuous Data-Driven Personas Generation: An LLM-based Knowledge Graph Approach
LLMとRAGを利用してGDPRに関連する定義済みの法的ソースからプライバシーに
関わる要求を自動で抽出
最小限の人間の介入で要求獲得のためのインタビューを実施するLLMベースの
チャットボットLLMREI
LLMが生成するペルソナにおいて多様性がどのように考慮されているかを調査した
結果,要求工学にとって意味のあるものに変換できていない可能性がある
LLMを用いて収集データを継続的に分析すると共にナレッジグラフを動的に構築・
更新することにより,ユーザ要求を迅速かつ最新に反映したペルソナを生成
法令
インタ
ビュー
データ駆動
ペルソナ
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13.
要求仕様化(RE2025 論文より)
Taohong Zhu,Lucas Cordeiro, and Youcheng Sun: ReqInOne: A Large Language Model-Based Agent for Software
Requirement Specification Generation
Ryu Okamoto and Shinji Kusumoto: Towards the Automatic Restructuring of Software Requirements Specifications to
Conform to Standards Using Large Language Models
自然言語で記述されたテキストを構造化されたソフトウェア要求仕様書(SRS)に変換するた
めに,人間の要求エンジニアの推論を模倣するLLMベースのエージェントReqInOneを提案
(ReqInOneは,要約,要求抽出,要求分類の3つのタスクから構成 )
どのような構造のSRSでも自動的に標準構造(IEEE 830,ISO/IEC/IEEE 29148)に変換する
LLMベースのアプローチを提案
SRS
標準構造
A I
エージェント
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生成 AI 導入の進め方– Improve フェーズ
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ユースケースに適した生成 AI 技術の導入により開発作業の効率を向上。
開発者の作業を AI で代替するためには開発者の知識を再現することが重
要。
未知
暗黙知
非テキスト
テキスト
プロジェクト固有情報
既知
形式知
テキスト化
一般知識
開発環境
AI システム
思考
プランニング
コンテキスト
タスク
タスク抽出
理解
形式知化
--- 凡例 ---
人間の営み
情報の流れ
AI にとっての
扱いやすさ
Easy
Hard
環境に作用する
反応を得る
人に問う
回答を得る
見つけて読む
見つけて読む
与えられる
出典:Responsible Software
Development in the Era of Generative
AI, NTT DATA Group, 2025
54.
生成 AI 導入の進め方– Control フェーズ
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生成 AI 技術の導入後は、期待した効果が持続していることを確認。
時間経過による入出力データの傾向の変化(コンセプトドリフト)に注意。
回収額
回収額 回収額 時間軸
導入期 維持期
初期投資
維持費 維持費 維持費
コ
ス
ト
...
当初期待していた
投資回収計画
運用後の実態
⇒ 再検討が必要
55.
さいごに ~研究コミュニティに向けて~
55
引用:A ThreeCycle View of Design Science Research, Alan R. Hevner,
Scandinavian Journal of Information Systems, 2007
実用的な技術の研究はデザインサイエンスリサーチ(DSR)の知見が参考になります