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NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice
~ 自由なオフィス統合環境と
 そのアクセシビリティ事情〜
おがさわら なるひこ
LibreOffice 日本語チーム
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NVDA World 2015 Tokyo
今日のお話の内容
LibreOffice ってなに
LibreOffice に見るオープンソースの
エコシステム
LibreOffice とアクセシビリティ
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NVDA World 2015 Tokyo
ってなに?
4
NVDA World 2015 Tokyo
には二つの意味がある
プロダクト:
自由なオフィススィート
コミュニティ :
世界中で活動している、透明でオープンな
コミュニティ
オフィススィートである LibreOffice を提供
するのが目的
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NVDA World 2015 Tokyo
素晴らしい自由なオフィス統合環境としての
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NVDA World 2015 Tokyo
概要
Libre (フランス語・りぶれ) ~= 自由
マルチプラットフォーム
Windows, Mac OS X, GNU/Linux
OS X 版は App Store でインストール可能に
Android 版 LibreOffice Viewer 開発中 (β 利用可能 )
Cloud 版開発のための合弁会社設立 ( 年内 α 目標 )
ポータブルバージョン (Windows のみ )
NVDA のポータブル版と同じ
多言語対応
119 言語サポート/対応言語を増やすことも可能
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NVDA World 2015 Tokyo
Open Document Format (ODF) と
相互運用性
ODF = LibreOffice の標準ファイル形式
OASIS で定義されている
最新は 1.2 (ISO/IEC 26300:2015)
イギリス政府の公式文書形式
完全にベンダーフリー
LibreOffice 以外にも Google Drive 、 MS Office (2013 以
上 ) なども対応している
その他の重要な相互運用のための機能
ハイブリッド PDF 書き出し機能
ODF を埋め込んだ PDF を作成できる
MS Office ファイル(新形式・旧形式)読み込み・書き出し
その他さまざまなファイル形式を読み書きできる
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NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice は
Microsoft Office 互換ソフトウェアなの?
いいえ。 LibreOffice は Microsoft Office の
互換品ではありません。
「無料の MS Office もどき」っていわないでください!
でもオフィス統合環境を MS Office から
LibreOffice に移行することはできる
日常使う機能はほとんどカバーしている
ファイルの読み書きも工夫次第
移行の手間はタダじゃない
知的財産(文書)を私企業の活動から自由
にできる、のが最大のメリット!
See https://wiki.documentfoundation.org/images/8/84/MigrationLibreOffice-ja.pdf
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NVDA World 2015 Tokyo
機能 LibreOffice MS Office
ワープロ Writer Word
表計算 Calc Excel
プレゼン Impress PowerPoint
図形描画 Draw Visio
データベース Base Access
数式 Math 数式エディタ
と MS Office を比べてみる
PowerPoint や Visio は高いから、無理にポスター
やプレゼンテーションを Word や Excel で作って
いませんか?
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NVDA World 2015 Tokyo
タイムベースリリース
「早さは正義」が俺達の信念
開発者に優しい!
変更に対するフィードバックをすぐに受けられる
不具合があった場合はすぐに直すことができる(かも)
See:
http://wiki.documentfoundation.org
/ReleasePlan
master
保
守
的
ベ
ー
タ
RC
早
い
もの
好
き
推
奨
.0
.2 or .3
.4++
4.4
EOL: 4.4.6
(2015/11/18)
now
2015-9
time
SOL = リリース (Start of Life)
EOL = サポート終了 (End of Life)
5.0
EOL: 5.0.6
(2016/05/29)
5.1 → SOL:
2016/02?
半年に一度の
メジャーリリース
(機能追加) 毎月の
マイナーリリース
(不具合修正)
毎月の
マイナーリリース
(不具合修正)
毎月の
マイナーリリース
(不具合修正)
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NVDA World 2015 Tokyo
バージョン番号の読み方など
のバージョン付ルール
5.0.1.2
MAJOR MINOR SUFFIX
MAJOR: 機能の追加変更・細か
いバグ修正。
6 ヶ月に一度リリース
MINOR: 大きな不具合と翻訳の
修正。毎月リリース
SUFFIX: 「テスト用に何回リリー
スされたか」を示すだ
けで利用者には不要
今のバージョンは
5.0.1
「 LibreOffice について」が
NVDA などで読み上げ可能かは
把握してません。すみません。
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NVDA World 2015 Tokyo
透明性の高くオープンで活発なコミュニティ
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NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice の立場
すべての人が無料でオフィススイートを利用
できるようにすることによって、パソコンや
インターネットなどを使える人と使えない人の
間に生まれる格差(デジタルデバイド)
をなくし、誰もが 21 世紀の市民として社
会参加できるようにします。
TDF マニフェスト (Next Decade Manifest)
https://wiki.documentfoundation.org/TDF/Next_Decade_Manifesto/ja
すべての人が、負担のない形で、自分たち
の知的所有物を自由に共有できる
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NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice, OpenOffice.org
そして Apache OpenOffice
LibreOffice は :
OpenOffice.org の息子
Apache OpenOffice のお兄さん
コードベースは元々同じ (OOo)
でも完全に異なるプロジェクト
AOO はほぼ死んでいるので、名前に惑わされないで!
分岐
Oracle から
寄贈
OpenOffice.org
LibreOffice
Apache
OpenOffice
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NVDA World 2015 Tokyo
The Document Foundation (TDF)
TDF とは?
コミュニティの法的な後ろ盾
ドイツで認定された非営利組織
目的:
オープンな標準に基づき、誰でも自由に用いることが
できるオフィスソフトウェアを育み、開発すること
ベンダー独立 :
アドバイザリーボード (※) は助言機関であり意思決定に
は参画しない
すべてがオープン
(ごく一部を除き)議論や決定は全員が参照できる
(※) Google, Red Hat, SUSE, SPI, FSF, Intel, Lanedo, MIMO, KACST, AMD,
Collabora, CloudOn, Studio Storti, ITOMIG, CIB Software, ミュンヘン市
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NVDA World 2015 Tokyo
急速に成長するコミュニティ
Sep10
Nov10
Jan11
Mar11
May11
Jul11
Sep11
Nov11
Jan12
Mar12
May12
Jul12
Sep12
Nov12
Jan13
Mar13
May13
Jul13
Sep13
Nov13
Jan14
Mar14
May14
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
月ごとの開発者数(累積)
New Developers Old Developers
毎月一定数ずつ新規の開発者が増えている
スライド「 Measuring the growth of LibreOffice developer's base 」より
https://speakerdeck.com/flossmetrics/measuring-the-growth-of-libreoffice-developers-base
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NVDA World 2015 Tokyo
特定の開発者に依存しない、誰でも参加可能
2014 年 9 月〜 2015 年 8 月でボランティア
によるコミット (※) は約 25%
オープンソースをビジネスとする企業から中
堅 IT ベンダ、地方自治体まで
所属別コミット数
RedHat
Collabora
Volunteers
Canonical
Other
(※) 新機能追加や不具合修正のためのコード修正の一つの単位
左の「 Other 」を更に分析したもの
Munich CIB
Igalia ALTA
SYNERZIP Ericsson
SIL Apache Volunteer
MultiCoreWare ITOMIG
SUSE IBM
Libre Data Consultancy Services CloudOn
Nou & Off Linagora
Sonicle
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NVDA World 2015 Tokyo
オープンで活発、かつスピーディな開発
ML や IRC によるオープンな議論
Gerrit を用いた素早いコードレビュー
Web サービス Pootle による手軽な翻訳
タイムベースリリースを活かした QA
古い / もう使われていないコードの除去など
Easy Hacks という開発の入り口
入門開発者のための「簡単に直せるバグ」一覧
https://wiki.documentfoundation.org/Development/Easy_Hacks
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NVDA World 2015 Tokyo
このコミュニティはステキ だぜ!
毎年、ヨーロッパで開催される
LibreOffice Conference
今年で第 5 回
デンマーク、オーフス
2015 年 9 月 22 日〜 25 日
普段ネット越しでしか話していない人たち
と会ってビール飲むのが楽しみです
Thanks for Florian Effenberger and his nice slide:
https://speakerdeck.com/floeff/
the-document-foundation-the-open-transparent-and-meritocratic-future-of-free-office-software
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NVDA World 2015 Tokyo
に見る
オープンソースソフトウェアのエコシステム
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NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice を開発しているのは誰?
明確に「誰」とは言えない
(多分)意図的
TDF は開発者を雇用していない
インフラやマーケティングといった「縁の下の力持
ち」を担っている
TDF はドイツの財団だが、コミュニティで
活動しているメンバーは世界中に散らばっ
ている
ヨーロッパ・ブラジルが盛ん
称して[グローバルコミュニティ」
公用語は英語のような何か
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NVDA World 2015 Tokyo
誰もが機能を追加でき、不具合を修正できる
その思惑も多種多様
LibreOffice やその他 OSS の
サポートを売っている企業
LibreOffice を用いたシステ
ム開発をしている企業
LibreOffice をよりよく使い
たいユーザーたち
オープンソースに参加して
履歴書に書きたい学生
理念に共感、趣味、…
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NVDA World 2015 Tokyo
主体的に関わることで
自分の望みが叶う「チャンスがある」のが OSS
商用オフィスソフトのサポートは
あなたの困った不具合を修正してくれましたか?
あなたの欲しい機能を作ってくれましたか?
サポートがあるから安心?
LibreOffice なら、自分から働きかけられる
自分でやるのが一番早くて確実
希望を伝え共感した人に手伝ってもらっても
面白そう!と思ってもらった人に作ってもらっても
誰かにお金を払って実現してもらっても
人手か共感かお金か
なにかを提供すればいい
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NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice の Native Language Project と
LibreOffice 日本語チーム
LibreOffice の理念「使える人と使えない人
の格差をなくす」を実現するには、母語の
コミュニティと開発コミュニティの橋渡し
をする役割が必要
Native Language Project
LibreOffice の理念に共感し、母語のコミュニティを
支えるプロジェクト
LibreOffice 日本語チーム
NLP の一つとして、日本語コミュニティを支援するた
めのチーム
種々の活動の地ならしがミッションであり、日本語
チームがすべての活動をするわけではない
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NVDA World 2015 Tokyo
日本における LibreOffice の活動
UI/ ヘルプ /Web ページ / 文書 (Wiki) の翻訳
メーリングリスト (※) ・質問サイト (☆) によ
る日本語ユーザーのためのユーザー相互サ
ポート
日本からの問い合わせ・機能追加要求・不
具合報告をグローバルに伝えて議論
日本ならではの問題を自ら解決できる開発
者の育成
まだあまりできてないです……
(※) https://ja.libreoffice.org/get-help/mailing-lists/
(☆) https://ask.libreoffice.org
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NVDA World 2015 Tokyo
例として UI の翻訳の話とか
画面上の文字列( NVDA で読み上げられ
る)を英語から日本語に翻訳する
作業自体は Web アプリケーションで行う
http://translations.documentfoundation.org/
翻訳は「誰でも」提案できる
オフィス統合環境はいろんな機能があるため、
人によって得意な分野が違うので
いろんな提案を受け付けたほうがいい
提案した翻訳は査読権限がある人が査読
査読された用語は自動的に次のリリースに入る
査読者は提案を却下することもできる
Save Contents
as well
内容を保存する
内容も保存
内容を保存する
内容も保存
内容を保存する
内容も保存
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NVDA World 2015 Tokyo
UI 翻訳の話(続き)
査読できる人とできない人がいる
どうやって決めている?
翻訳コーディネーターのお仕事
これは LibreOffice 日本語チームの責務
今のところ私ともう一人
作業の実績(量と質)から判断
コーディネーターは翻訳の作業そのものに
ついては一査読者に過ぎない
判断に悩んだときは公開の ML で相談
決まった内容をルールとして明文化していく
こういう議論の誘導もコーディネーターの仕事
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NVDA World 2015 Tokyo
のアクセシビリティ
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NVDA World 2015 Tokyo
基本的な情報
公式ページから
「ヘルプ」▶「アクセシビリティ」
http://ja.libreoffice.org/get-help/accessibility/
(すみません訳が不完全です)
特に読み上げソフト対応については
「支援技術」
http://ja.libreoffice.org/get-help/accessibility/    
           #_Assistive%20Technology
ただ、この情報、ちょっと古いみたい……
メーリングリスト
LibreOffice Accessibility
http://listarchives.libreoffice.org/global/accessibility/
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LibreOffice のアクセシビリティ技術は
やっぱりマルチプラットフォーム
スライド「 Overview and Status of LibreOffice Accessibility 」より
http://conference.libreoffice.org/assets/Conference/Bern/slides/JacoboAragunde.pdf
VCL
GTK+
Windows
OS X
VCL
内部
アクセシ
ビリティ
インター
フェース
ATK
Iaccessible2
NSAccessibility
NVDA
アプリケーションの
見た目や
文書の構造を
支援ソフトに
伝える I/F
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NVDA World 2015 Tokyo
Windows では IAccessible2 を利用
Java Access Bridge は 4.3 の時点で廃止
IAcccessible2 (IA2)
IBM が開発し公開した支援技術向けインタフェース
最初からオフィス統合環境への応用を目標に
オープンソースで公開、誰でもアプリに組み込める
現在は The Linux Foundation の A11y WG で管理
http://www.linuxfoundation.org/collaborate/
workgroups/accessibility/iaccessible2
当然、 NVDA は IA2 をサポート
LibreOffice は 4.3 から利用
4.2 以前までの Java Access Bridge (JAB) は廃止
より高いレベルの支援機能実現のため
Java 依存性を減らすため
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LibreOffice IAccessible2 取り込みの道のり
年月 内容
2006 年 12 月 IBM より IA2 のリリースと標準化団体
FSG (現 The Linux Foundation )への提供
が発表
?
(2010 年頃 )
OpenOffice.org からソースコード提供を受
けたオフィス統合環境 IBM Lotus Symphony
が IA2 をサポート
2013 年 11 月 Symphony のソースコードから IA2 対応の
コードを移植した AOO 4.1 がリリース
2014 年 1 月 AOO 4.1 の開発中ソースを元に IA2 を「実験
的機能」として取り込んだ LibreOffice 4.2 が
リリース
2014 年 7 月 IA2 を正式に取り込んだ LibreOffice 4.3 がリ
リース。これに伴い、それまで利用していた
Java Access Bridge は廃止
33
NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice 4.3 の IA2 対応は
なぜ揉めた(個人の感想です)のか?
LibreOffice 4.2 の IA2 対応は「実験的な機
能」としてリリース
ツール▶オプション▶詳細で「実験的な機能を有効に
する」をオンにしなければ有効にならない
ここでバグ出しをして、 4.3 の正式版に繋げたい……と
いう意図だったが、支援技術を必要としている人たち
にアピールできていたかというと疑問
4.3 から正式対応となり JAB がドロップ
IA2 関係の致命的な残障害がなかったからという理由だ
が、使っている人がほとんどいなかったのでは
ここで JAB を廃止したのは拙速だった気も……
移行期間は回避手段があったほうがよかった?
残せない理由があったのかもしれないが
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NVDA World 2015 Tokyo
LibreOffice におけるアクセシビリティの現状
そもそも LibreOffice の開発者には
Windows ユーザーがほとんどいない
アクセシビリティの開発も GTK+ ( Linux )が中心
不具合報告があればチェックはするとはいえ、手慣れ
た環境でないと解析も難しい
アクセシビリティについて熟知した開発者が
少ない
バグデータベースを調査(新規+未確認)
Windows + accessibility = 16 件
NVDA = 3 件
思ったよりも少ないが、使われていないのかも……?
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NVDA World 2015 Tokyo
教訓:コミュニティ間の連携が重要
LibreOffice コミュニティ側からの思い
アクセシビリティについての変更がリリース
ノートにあった場合は、その是非を我々だ
けでは判断できない
利害関係者に注意喚起すべき
NVDA コミュニティはそれにふさわしい場所
LibreOffice と NVDA の組み合わせで起きる
不具合は、協力して解決に当たりたい
LibreOffice は日本の開発者が手薄なので、
アクセシビリティの問題でどこを見たらよい
か?の知見を一緒にまとめたい
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NVDA World 2015 Tokyo
アクセシビリティサポートは
LibreOffice の理念を支えるもの
この理念を達成するためには
NVDA コミュニティとの協力が不可欠
すべての人が無料でオフィススイートを利用
できるようにすることによって、パソコンや
インターネットなどを使える人と使えない人の
間に生まれる格差(デジタルデバイド)
をなくし、誰もが 21 世紀の市民として社
会参加できるようにします。
TDF マニフェスト (Next Decade Manifest)
https://wiki.documentfoundation.org/TDF/Next_Decade_Manifesto/ja
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NVDA World 2015 Tokyo
(補足:当日のデモをまとめると)
Writer では操作についての NVDA での読み
上げは正常に動作!
文書中の表についても、セル位置読み上げも
可能
PDF エクスポートに際して「タグ付き
PDF 」のオプションを ON にするとアクセ
シブルな PDF を作成可能
でも MS Word だと目次情報を埋めてくれる(ラベル
ジャンプ可能)だけど、 LibO は埋めてくれない
動くということがわかれば、次の課題が出てくるの
で、要望として出していきましょう
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NVDA World 2015 Tokyo
All text and image content in this document is licensed under the Creative Commons Attribution-Share Alike 3.0 License
(unless otherwise specified). "LibreOffice" and "The Document Foundation" are registered trademarks. Their respective logos
and icons are subject to international copyright laws. The use of these therefore is subject to the trademark policy.
ありがとうございました!
誰もが 21 世紀の市民として社会参加できる世界を
実現するよう、これからも協力させてください。
LibreOffice の名前を初めて聞かれた方、
ぜひ使ってみてくださいね!

LibreOffice, the free office productive suite and it's status of accessibility (Japanese)

  • 1.
    1 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice ~ 自由なオフィス統合環境と  そのアクセシビリティ事情〜 おがさわら なるひこ LibreOffice 日本語チーム
  • 2.
    2 NVDA World 2015Tokyo 今日のお話の内容 LibreOffice ってなに LibreOffice に見るオープンソースの エコシステム LibreOffice とアクセシビリティ
  • 3.
    3 NVDA World 2015Tokyo ってなに?
  • 4.
    4 NVDA World 2015Tokyo には二つの意味がある プロダクト: 自由なオフィススィート コミュニティ : 世界中で活動している、透明でオープンな コミュニティ オフィススィートである LibreOffice を提供 するのが目的
  • 5.
    5 NVDA World 2015Tokyo 素晴らしい自由なオフィス統合環境としての
  • 6.
    6 NVDA World 2015Tokyo 概要 Libre (フランス語・りぶれ) ~= 自由 マルチプラットフォーム Windows, Mac OS X, GNU/Linux OS X 版は App Store でインストール可能に Android 版 LibreOffice Viewer 開発中 (β 利用可能 ) Cloud 版開発のための合弁会社設立 ( 年内 α 目標 ) ポータブルバージョン (Windows のみ ) NVDA のポータブル版と同じ 多言語対応 119 言語サポート/対応言語を増やすことも可能
  • 7.
    7 NVDA World 2015Tokyo Open Document Format (ODF) と 相互運用性 ODF = LibreOffice の標準ファイル形式 OASIS で定義されている 最新は 1.2 (ISO/IEC 26300:2015) イギリス政府の公式文書形式 完全にベンダーフリー LibreOffice 以外にも Google Drive 、 MS Office (2013 以 上 ) なども対応している その他の重要な相互運用のための機能 ハイブリッド PDF 書き出し機能 ODF を埋め込んだ PDF を作成できる MS Office ファイル(新形式・旧形式)読み込み・書き出し その他さまざまなファイル形式を読み書きできる
  • 8.
    8 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice は Microsoft Office 互換ソフトウェアなの? いいえ。 LibreOffice は Microsoft Office の 互換品ではありません。 「無料の MS Office もどき」っていわないでください! でもオフィス統合環境を MS Office から LibreOffice に移行することはできる 日常使う機能はほとんどカバーしている ファイルの読み書きも工夫次第 移行の手間はタダじゃない 知的財産(文書)を私企業の活動から自由 にできる、のが最大のメリット! See https://wiki.documentfoundation.org/images/8/84/MigrationLibreOffice-ja.pdf
  • 9.
    9 NVDA World 2015Tokyo 機能 LibreOffice MS Office ワープロ Writer Word 表計算 Calc Excel プレゼン Impress PowerPoint 図形描画 Draw Visio データベース Base Access 数式 Math 数式エディタ と MS Office を比べてみる PowerPoint や Visio は高いから、無理にポスター やプレゼンテーションを Word や Excel で作って いませんか?
  • 10.
    10 NVDA World 2015Tokyo タイムベースリリース 「早さは正義」が俺達の信念 開発者に優しい! 変更に対するフィードバックをすぐに受けられる 不具合があった場合はすぐに直すことができる(かも) See: http://wiki.documentfoundation.org /ReleasePlan master 保 守 的 ベ ー タ RC 早 い もの 好 き 推 奨 .0 .2 or .3 .4++ 4.4 EOL: 4.4.6 (2015/11/18) now 2015-9 time SOL = リリース (Start of Life) EOL = サポート終了 (End of Life) 5.0 EOL: 5.0.6 (2016/05/29) 5.1 → SOL: 2016/02? 半年に一度の メジャーリリース (機能追加) 毎月の マイナーリリース (不具合修正) 毎月の マイナーリリース (不具合修正) 毎月の マイナーリリース (不具合修正)
  • 11.
    11 NVDA World 2015Tokyo バージョン番号の読み方など のバージョン付ルール 5.0.1.2 MAJOR MINOR SUFFIX MAJOR: 機能の追加変更・細か いバグ修正。 6 ヶ月に一度リリース MINOR: 大きな不具合と翻訳の 修正。毎月リリース SUFFIX: 「テスト用に何回リリー スされたか」を示すだ けで利用者には不要 今のバージョンは 5.0.1 「 LibreOffice について」が NVDA などで読み上げ可能かは 把握してません。すみません。
  • 12.
    12 NVDA World 2015Tokyo 透明性の高くオープンで活発なコミュニティ
  • 13.
    13 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice の立場 すべての人が無料でオフィススイートを利用 できるようにすることによって、パソコンや インターネットなどを使える人と使えない人の 間に生まれる格差(デジタルデバイド) をなくし、誰もが 21 世紀の市民として社 会参加できるようにします。 TDF マニフェスト (Next Decade Manifest) https://wiki.documentfoundation.org/TDF/Next_Decade_Manifesto/ja すべての人が、負担のない形で、自分たち の知的所有物を自由に共有できる
  • 14.
    14 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice, OpenOffice.org そして Apache OpenOffice LibreOffice は : OpenOffice.org の息子 Apache OpenOffice のお兄さん コードベースは元々同じ (OOo) でも完全に異なるプロジェクト AOO はほぼ死んでいるので、名前に惑わされないで! 分岐 Oracle から 寄贈 OpenOffice.org LibreOffice Apache OpenOffice
  • 15.
    15 NVDA World 2015Tokyo The Document Foundation (TDF) TDF とは? コミュニティの法的な後ろ盾 ドイツで認定された非営利組織 目的: オープンな標準に基づき、誰でも自由に用いることが できるオフィスソフトウェアを育み、開発すること ベンダー独立 : アドバイザリーボード (※) は助言機関であり意思決定に は参画しない すべてがオープン (ごく一部を除き)議論や決定は全員が参照できる (※) Google, Red Hat, SUSE, SPI, FSF, Intel, Lanedo, MIMO, KACST, AMD, Collabora, CloudOn, Studio Storti, ITOMIG, CIB Software, ミュンヘン市
  • 16.
    16 NVDA World 2015Tokyo 急速に成長するコミュニティ Sep10 Nov10 Jan11 Mar11 May11 Jul11 Sep11 Nov11 Jan12 Mar12 May12 Jul12 Sep12 Nov12 Jan13 Mar13 May13 Jul13 Sep13 Nov13 Jan14 Mar14 May14 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 月ごとの開発者数(累積) New Developers Old Developers 毎月一定数ずつ新規の開発者が増えている スライド「 Measuring the growth of LibreOffice developer's base 」より https://speakerdeck.com/flossmetrics/measuring-the-growth-of-libreoffice-developers-base
  • 17.
    17 NVDA World 2015Tokyo 特定の開発者に依存しない、誰でも参加可能 2014 年 9 月〜 2015 年 8 月でボランティア によるコミット (※) は約 25% オープンソースをビジネスとする企業から中 堅 IT ベンダ、地方自治体まで 所属別コミット数 RedHat Collabora Volunteers Canonical Other (※) 新機能追加や不具合修正のためのコード修正の一つの単位 左の「 Other 」を更に分析したもの Munich CIB Igalia ALTA SYNERZIP Ericsson SIL Apache Volunteer MultiCoreWare ITOMIG SUSE IBM Libre Data Consultancy Services CloudOn Nou & Off Linagora Sonicle
  • 18.
    18 NVDA World 2015Tokyo オープンで活発、かつスピーディな開発 ML や IRC によるオープンな議論 Gerrit を用いた素早いコードレビュー Web サービス Pootle による手軽な翻訳 タイムベースリリースを活かした QA 古い / もう使われていないコードの除去など Easy Hacks という開発の入り口 入門開発者のための「簡単に直せるバグ」一覧 https://wiki.documentfoundation.org/Development/Easy_Hacks
  • 19.
    19 NVDA World 2015Tokyo このコミュニティはステキ だぜ! 毎年、ヨーロッパで開催される LibreOffice Conference 今年で第 5 回 デンマーク、オーフス 2015 年 9 月 22 日〜 25 日 普段ネット越しでしか話していない人たち と会ってビール飲むのが楽しみです Thanks for Florian Effenberger and his nice slide: https://speakerdeck.com/floeff/ the-document-foundation-the-open-transparent-and-meritocratic-future-of-free-office-software
  • 20.
    20 NVDA World 2015Tokyo に見る オープンソースソフトウェアのエコシステム
  • 21.
    21 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice を開発しているのは誰? 明確に「誰」とは言えない (多分)意図的 TDF は開発者を雇用していない インフラやマーケティングといった「縁の下の力持 ち」を担っている TDF はドイツの財団だが、コミュニティで 活動しているメンバーは世界中に散らばっ ている ヨーロッパ・ブラジルが盛ん 称して[グローバルコミュニティ」 公用語は英語のような何か
  • 22.
    22 NVDA World 2015Tokyo 誰もが機能を追加でき、不具合を修正できる その思惑も多種多様 LibreOffice やその他 OSS の サポートを売っている企業 LibreOffice を用いたシステ ム開発をしている企業 LibreOffice をよりよく使い たいユーザーたち オープンソースに参加して 履歴書に書きたい学生 理念に共感、趣味、…
  • 23.
    23 NVDA World 2015Tokyo 主体的に関わることで 自分の望みが叶う「チャンスがある」のが OSS 商用オフィスソフトのサポートは あなたの困った不具合を修正してくれましたか? あなたの欲しい機能を作ってくれましたか? サポートがあるから安心? LibreOffice なら、自分から働きかけられる 自分でやるのが一番早くて確実 希望を伝え共感した人に手伝ってもらっても 面白そう!と思ってもらった人に作ってもらっても 誰かにお金を払って実現してもらっても 人手か共感かお金か なにかを提供すればいい
  • 24.
    24 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice の Native Language Project と LibreOffice 日本語チーム LibreOffice の理念「使える人と使えない人 の格差をなくす」を実現するには、母語の コミュニティと開発コミュニティの橋渡し をする役割が必要 Native Language Project LibreOffice の理念に共感し、母語のコミュニティを 支えるプロジェクト LibreOffice 日本語チーム NLP の一つとして、日本語コミュニティを支援するた めのチーム 種々の活動の地ならしがミッションであり、日本語 チームがすべての活動をするわけではない
  • 25.
    25 NVDA World 2015Tokyo 日本における LibreOffice の活動 UI/ ヘルプ /Web ページ / 文書 (Wiki) の翻訳 メーリングリスト (※) ・質問サイト (☆) によ る日本語ユーザーのためのユーザー相互サ ポート 日本からの問い合わせ・機能追加要求・不 具合報告をグローバルに伝えて議論 日本ならではの問題を自ら解決できる開発 者の育成 まだあまりできてないです…… (※) https://ja.libreoffice.org/get-help/mailing-lists/ (☆) https://ask.libreoffice.org
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    26 NVDA World 2015Tokyo 例として UI の翻訳の話とか 画面上の文字列( NVDA で読み上げられ る)を英語から日本語に翻訳する 作業自体は Web アプリケーションで行う http://translations.documentfoundation.org/ 翻訳は「誰でも」提案できる オフィス統合環境はいろんな機能があるため、 人によって得意な分野が違うので いろんな提案を受け付けたほうがいい 提案した翻訳は査読権限がある人が査読 査読された用語は自動的に次のリリースに入る 査読者は提案を却下することもできる Save Contents as well 内容を保存する 内容も保存 内容を保存する 内容も保存 内容を保存する 内容も保存
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    27 NVDA World 2015Tokyo UI 翻訳の話(続き) 査読できる人とできない人がいる どうやって決めている? 翻訳コーディネーターのお仕事 これは LibreOffice 日本語チームの責務 今のところ私ともう一人 作業の実績(量と質)から判断 コーディネーターは翻訳の作業そのものに ついては一査読者に過ぎない 判断に悩んだときは公開の ML で相談 決まった内容をルールとして明文化していく こういう議論の誘導もコーディネーターの仕事
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    28 NVDA World 2015Tokyo のアクセシビリティ
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    29 NVDA World 2015Tokyo 基本的な情報 公式ページから 「ヘルプ」▶「アクセシビリティ」 http://ja.libreoffice.org/get-help/accessibility/ (すみません訳が不完全です) 特に読み上げソフト対応については 「支援技術」 http://ja.libreoffice.org/get-help/accessibility/                #_Assistive%20Technology ただ、この情報、ちょっと古いみたい…… メーリングリスト LibreOffice Accessibility http://listarchives.libreoffice.org/global/accessibility/
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    30 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice のアクセシビリティ技術は やっぱりマルチプラットフォーム スライド「 Overview and Status of LibreOffice Accessibility 」より http://conference.libreoffice.org/assets/Conference/Bern/slides/JacoboAragunde.pdf VCL GTK+ Windows OS X VCL 内部 アクセシ ビリティ インター フェース ATK Iaccessible2 NSAccessibility NVDA アプリケーションの 見た目や 文書の構造を 支援ソフトに 伝える I/F
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    31 NVDA World 2015Tokyo Windows では IAccessible2 を利用 Java Access Bridge は 4.3 の時点で廃止 IAcccessible2 (IA2) IBM が開発し公開した支援技術向けインタフェース 最初からオフィス統合環境への応用を目標に オープンソースで公開、誰でもアプリに組み込める 現在は The Linux Foundation の A11y WG で管理 http://www.linuxfoundation.org/collaborate/ workgroups/accessibility/iaccessible2 当然、 NVDA は IA2 をサポート LibreOffice は 4.3 から利用 4.2 以前までの Java Access Bridge (JAB) は廃止 より高いレベルの支援機能実現のため Java 依存性を減らすため
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    32 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice IAccessible2 取り込みの道のり 年月 内容 2006 年 12 月 IBM より IA2 のリリースと標準化団体 FSG (現 The Linux Foundation )への提供 が発表 ? (2010 年頃 ) OpenOffice.org からソースコード提供を受 けたオフィス統合環境 IBM Lotus Symphony が IA2 をサポート 2013 年 11 月 Symphony のソースコードから IA2 対応の コードを移植した AOO 4.1 がリリース 2014 年 1 月 AOO 4.1 の開発中ソースを元に IA2 を「実験 的機能」として取り込んだ LibreOffice 4.2 が リリース 2014 年 7 月 IA2 を正式に取り込んだ LibreOffice 4.3 がリ リース。これに伴い、それまで利用していた Java Access Bridge は廃止
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    33 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice 4.3 の IA2 対応は なぜ揉めた(個人の感想です)のか? LibreOffice 4.2 の IA2 対応は「実験的な機 能」としてリリース ツール▶オプション▶詳細で「実験的な機能を有効に する」をオンにしなければ有効にならない ここでバグ出しをして、 4.3 の正式版に繋げたい……と いう意図だったが、支援技術を必要としている人たち にアピールできていたかというと疑問 4.3 から正式対応となり JAB がドロップ IA2 関係の致命的な残障害がなかったからという理由だ が、使っている人がほとんどいなかったのでは ここで JAB を廃止したのは拙速だった気も…… 移行期間は回避手段があったほうがよかった? 残せない理由があったのかもしれないが
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    34 NVDA World 2015Tokyo LibreOffice におけるアクセシビリティの現状 そもそも LibreOffice の開発者には Windows ユーザーがほとんどいない アクセシビリティの開発も GTK+ ( Linux )が中心 不具合報告があればチェックはするとはいえ、手慣れ た環境でないと解析も難しい アクセシビリティについて熟知した開発者が 少ない バグデータベースを調査(新規+未確認) Windows + accessibility = 16 件 NVDA = 3 件 思ったよりも少ないが、使われていないのかも……?
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    35 NVDA World 2015Tokyo 教訓:コミュニティ間の連携が重要 LibreOffice コミュニティ側からの思い アクセシビリティについての変更がリリース ノートにあった場合は、その是非を我々だ けでは判断できない 利害関係者に注意喚起すべき NVDA コミュニティはそれにふさわしい場所 LibreOffice と NVDA の組み合わせで起きる 不具合は、協力して解決に当たりたい LibreOffice は日本の開発者が手薄なので、 アクセシビリティの問題でどこを見たらよい か?の知見を一緒にまとめたい
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    36 NVDA World 2015Tokyo アクセシビリティサポートは LibreOffice の理念を支えるもの この理念を達成するためには NVDA コミュニティとの協力が不可欠 すべての人が無料でオフィススイートを利用 できるようにすることによって、パソコンや インターネットなどを使える人と使えない人の 間に生まれる格差(デジタルデバイド) をなくし、誰もが 21 世紀の市民として社 会参加できるようにします。 TDF マニフェスト (Next Decade Manifest) https://wiki.documentfoundation.org/TDF/Next_Decade_Manifesto/ja
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    37 NVDA World 2015Tokyo (補足:当日のデモをまとめると) Writer では操作についての NVDA での読み 上げは正常に動作! 文書中の表についても、セル位置読み上げも 可能 PDF エクスポートに際して「タグ付き PDF 」のオプションを ON にするとアクセ シブルな PDF を作成可能 でも MS Word だと目次情報を埋めてくれる(ラベル ジャンプ可能)だけど、 LibO は埋めてくれない 動くということがわかれば、次の課題が出てくるの で、要望として出していきましょう
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    38 NVDA World 2015Tokyo All text and image content in this document is licensed under the Creative Commons Attribution-Share Alike 3.0 License (unless otherwise specified). "LibreOffice" and "The Document Foundation" are registered trademarks. Their respective logos and icons are subject to international copyright laws. The use of these therefore is subject to the trademark policy. ありがとうございました! 誰もが 21 世紀の市民として社会参加できる世界を 実現するよう、これからも協力させてください。 LibreOffice の名前を初めて聞かれた方、 ぜひ使ってみてくださいね!