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大阪でコロナ禍において
医学生として自粛生活を送った
佐伯壮一朗さん(大阪大学医学部医学科)
略歴:大阪大学医学部医学科6年次、大学院医学系研究科(MD研究
者育成プログラム)
専門は疫学(国際比較)、国際保健(外国人診療、医療通訳)
高校模擬国連日本代表団(2015年)、欧州連合Erasmus+ Trainee
(2018年)、グローバルヘルス合同大会2020運営委員など。
researchmap
突如襲来した
COVID-19生活
“明日起きたら、もう
全部夢で、コロナなん
てない2020年3月に
なってないかなぁって
思う夜はある”
とある医学生のツイッターより
具体例:A大学
2月
4月
5月
6月
7月
一部の診療科で大人数での外食禁止
実習
全面中止
(講義も
オンライン)
臨床実習のみ
診療科の判断に
応じて再開可能
開始2週間前:準備講義、体調管理など
6/5: 研究活動に従事する場合、入校可能に
ハイブリッド
講義導入開始
恐怖の中の「自粛」
(Do Our Bit et al., 2020)
とはいえ、日本の医学生へのメンタルケアは不十分…?
(Saeki & Shimato, 2021)
https://www.asahi.com/articles/ASNDC6RTGNDBPTIB00T.html
https://number.bunshun.jp/articles/-/846295
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t344/202004/565056.html
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/211815
!?
(Yamasaki, Saeki, Kido, & Suzuki, 2020)
参考文献
• Do Our Bit 学生プロジェクト. et al. 強制か自粛か? COVID-19における日本人大学生の意識調査結果.
国際保健医療 35, 93-95, doi:10.11197/jaih.35.93 (2020).
• Saeki, S. & Shimato, M. Combatting infodemics for a sustainable healthcare system.
Japanese Journal of Public Health advpub, doi:10.11236/jph.21-018 (2021).
• Saeki, S. & Shimato, M. Mental Health Support for the Current and Future Medical
Professionals during Pandemics. Japan Med Assoc J advpub (2021).
• Yamasaki, L., Saeki, S., Kido, H. & Suzuki, T. Medical students in the midst of COVID-19 -
Report of the joint student symposium in the Joint Congress of Global Health 2020 in
Osaka. Journal of International Health 35, 265-266, doi:10.11197/jaih.35.265 (2020).
• 島戸 麻彩子 & 佐伯 壮一朗. COVID-19における医学生のボランティア活動~イギリスの事例から見る医学教
育の展望~. 国際保健医療 35, 261-263, doi:10.11197/jaih.35.261 (2020).
• ニュース記事など
• https://www.asahi.com/articles/ASNDC6RTGNDBPTIB00T.html
• https://number.bunshun.jp/articles/-/846295
• https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t344/202004/565056.html
• https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/211815

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COVID-19における医学部と医学生の対応

Editor's Notes

  1. なんかコロナとか全部夢で、明日朝起きたら二日酔いの2020年3月2日の朝だったらいいなと思う日もある
  2. ・大阪大学  大阪大学では、春休みに入る2月までは通常通り、授業と実習が行われた。しかし、感染拡大が懸念され始めた2月には、診療科によっては大人数での外食の自粛が要請される一面もあった。    4月7日の緊急事態宣言により大学が一面入構禁止となったことを受け、春休み明けの実習および対面授業は全面中止となった。代替として全てがZOOMやWebExを用いたオンライン授業となるも、特に臨床実習においては現場の対応が追いつかずレポートなどの課題で代替される場面も見られた。  また。これと同時に全ての海外実習、地域実習も中止となり、全ての筆記試験は延期、またはレポート課題で代替された。 (実技に関しては、この間予定された実技試験は実施されなかった) その後、緊急事態宣言は5月6日に解除された。これを契機に、6月8日には5、6年の臨床実習のみ再開が決定した。研究室に属し研究する学生の構内の立ち入りは6月5日に許可された。この再開日程は、日本、特に都市部に位置する大学においてはかなり早期であり、  これに際し大学では学生に対しオンラインでの「医療従事者の行動基準について」の講義、基本的衛生手技や感染症・感染対策に関するオンラインコンテンツの配信および試験の実施を行い、実習2週間目前より毎日、体調管理表の記入を義務付けた。この時の実習形態は、オンラインと病院での実習のハイブリットとされたが、その判断は各診療科に任されており、その形態は通常通りの実習から、原則オンライン、外来を除く病棟のみでの実習、シミュレーターのみでの実習など多岐に渡った。また、低学年に関しては、原則オンライン授業が継続されたが、筆記試験に関しては学生を複数の部屋に分散、手指衛生と換気を行い、ソーシャルディスタンスを保った上での実施とされた。(実技試験はこの間なかった) 夏休みを終えた9月以降には、原則的に全面的に実習が再開した。また、低学年においても、解剖実習、実験(生化学実習、遺伝実習などラボ)等、オンラインでは習得不能と判断された科目に関しては対面授業が始まり、登校する学生全員に対して体調管理表の作成が義務付けられた。また、一部の授業では、学生間のDiscussionを促すため、学生の一部を対面、残りの学生はオンラインで視聴という形式を取った。また、この間、日本では再度感染拡大が見られ、これを受け「医療従事者における行動指針」は適宜改正され周知された。試験に関しては引き続き感染対策を行なった上での実施とされたが、この間予定されていたOSCEに関しても、十分な感染対策を行なった上で、予定通り実施された。 また、今後の感染拡大に伴う実習停止に備えるべく、現在特に海外実習・地域医療実習などに関してはその代替案も作成されているところだ。  要文献、というかこのあたりの表現難しいよね、回数とか。だから言及している時期のところだけについて触れればいいかも。遅くとも10月くらいまでの流れだけでいいかなぁ… ・3月から増加、徐々に急増し緊急事態宣言… みたいな  (考察)政府は共通の見解を示していることは、優れている点だと思う Cf)UKの論文では、医学教育に関しては行政による指針がないことが、曖昧な認識を招いている、といった考察が散見された(どの論文かは今、パッと見つからない、、けど確実にあったから必要ならもう一度さがします)  (考察)逆にいうと、日本は基本的に指針がこれしかな分、かなり幅を持たせた書き方になっている。(ある意味仕方ないとも思うけど)このことが、各大学間での対応の大きな差を招いたのではないか ・日本にはMSCだったりAAMCみたいな医療全般に関して指針を出す団体はないのかな(学会の役割ではないし、、) Cf)同じくオーストラリアでも、基本的には政府の文書一枚が共通認識だけど、こちらはかなり細かいところまで留意事項を述べている。  教育全般に関して→特に医学についてという流れを作りたかったが、時系列的にはおかしい文章  これ、えげつなく要約を試みたので英語版ぜひ見てみてほしい…あんながっつりでいいかね?w  これは、直接的には書かれてないけど、福島先生の言葉を拝借しました(今更)  これに関しては自分の例だからかけるが、信憑性のある参考文献とかは上げられない(大阪大学はオープンに発表してないと思う)  たぶん日本の医学部の文献は皆無だと思うんよな。オレらが書いたやつを引用してもらってもほとんど書いてないんよ。だから正直にそう書いて、あとはレビュアーの判断かな…メソッドのところにもそう書くしかないかな。 ひとまず内容書いてみてくれる?こちらも適宜必要事項追記します。  そうだね、とりあえず大阪大学に関しては、河盛先生にあってる?って聞いてしまうのも一つの手かも笑 もしかしたら、私たちに渡ってないだけで、基準等示した書類があるかもしれない(いずれにせよ一般公開はされないだろうから、論文としてのエビデンスは描きにくいけど、、methodが「私の記憶」「私のLINEの履歴」ではなくなるっていうメリットだけ笑)  結構過不足なく書いてもらってた印象があるのであまり付け加えることもないのだけど、適宜情報付け加えました!  先生からそう聞いた記憶があるから、だいぶ怪しい  これは初耳やわ…裏がとれない限りは書かないほうがいいかもね  そうだね、、履歴に残っていることとしたら実習後に行われる学生への異曲説明会兼懇親会がなくなったくらいだからなぁ、、(先生の雰囲気知るためにこれある診療科選んだところもあったから辛かった笑)  (考察)大阪大学においては、実習がオンライン又はレポート課題で代替され、これが単位としてみなされているが、(私の聞き及ぶところによると)他校では休暇が短くして追ポリを行なったり(これに関しては阪大は休暇が確保されていて課外活動が保障されてよかったと思っている、インターン行けたし)、ラウンドを短くすることで全ての学生が全診療科を経験できるようにしたりすることで可能なかぎり全診療科での臨床経験を担保しようとしている印象。 ただ、この背景には、もともと阪大がメジャー科は選択、マイナー科は必須という不思議な性質を持っていることにも起因するのかもしれない(多大では、逆のことが多い、メジャー科と小児・産婦あたりは大体必修で回っている。) 厚労省の指針的にも、かなりフレキシブルな対応が可能になっている反面、「これらが難しい場合にも実習に変えて演習や学内演習が可能であるとされ、必要な単位や時間の履修条件を満たせば、国家試験の受験資格も得られるとした。」としていることもあり、私たちの学年に関しては、臨床的面での習得の大学間でのさがかなり開いていると思う。 Cf) UKは、具体的な指針こそ示していないが、可能な限り同等の経験を身につけられるようにすることを度々強調している  この論考はすでに1つ投稿しているので、それがさっさとpublishされたら引用できるのにな…  12/17追記  (考察)再開時期の決定権はほぼ全て大学に委ねられていたのが日本の状況。今回の再開時期の是非はとにかくも、今回のパンデミックの対応に際しては地域行政との連携も重要だったのではないか Cf) Australiaは決定権をState and Territory Governments and non-government sector authoritiesに置いている  山形大とか地方は意外と6月で再会してたって聞いたなあそういえば
  3. https://www.asahi.com/articles/ASNDC6RTGNDBPTIB00T.html https://number.bunshun.jp/articles/-/846295 https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t344/202004/565056.html https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/211815