2021
河川堤防の変状検知システム
実験結果(磁気センサ、加速
度センサによる検知)
越水実験結果報告書
ELSPINA VEINZ INC.
1
目次
1. システムの概要............................................................................................ 2
2. システムの原理............................................................................................ 3
3. 技術の特徴、アピールポイント等 ............................................................... 7
4. 現場実装で想定される配置方法................................................................... 9
5. 実験の計画(目的・システムの配置)...................................................... 11
6. 実験結果..................................................................................................... 13
7. 現場実装へ向けた考察 ............................................................................... 17
参考文献........................................................................................................... 19
2
1. システムの概要
本提案では、変状を検知するために、磁気スイッチセンサー、及び加速度センサ
ーを活用する。センサー本体、あるいは対となる磁石が初期設置位置から動くこ
とで、変状を間接的に検知するものである。それぞれの変状検知のイメージを図
1 と図 2 に表す。
図 1 磁気センサーによる変状検知
図 2 加速度センサーによる変状検知
変状検知後、無線通信で、その検知情報を上位側へ送る(図 3)
。ここでは、無
線通信として、LPWAN の 1 つ LoRaWAN を活用する [1]。
図 3 システムの全体概要
3
2. システムの原理
磁気スイッチセンサーの場合、磁石とセンサーが接する状態から離れた状態に、
状態変化をセンサーが検知することで、堤防の変状を間接的に検知する。
加速度センサーの場合、越水後の侵食により当該センサーが流されたことを加速
度変化により検知し、堤防の変状を間接的に検知する。
実際の設置環境下を想定した場合、以下の観点について考察する必要があると考
えた。
埋設下での温度で動作が可能か?
土に埋設された状態でも、上位側にデータが届くか?
水に流されるような動きを、加速度センサーで検知可能か?
スイッチセンサーは、
水の流れにより磁石部分とセンサー部分が離された
状態を検知可能か?
上記の観点から、市中で購入可能な種類の異なるセンサーノードを 3 つ用意し、
汎用の IP67 ケースで密閉し、堤防天端から 10cm 下に設置することとした。
A) 9 軸加速度センサーノード(充電型リチウムイオン電池)
B) 磁気スイッチセンサーノード(コイン型リチウムイオン電池)
C) 3 軸加速度センサー&磁気スイッチセンサー同時搭載ノード(塩化チオニ
ルリチウム電池)
それぞれの製品概要は、表 1 の通りである。
4
表 1 設置センサーの製品情報
A: B: C:
メーカ Dragino Dragino ELSYS
型番 LGT92 [2] LDS101 [3] EMS [4]
用途 屋外での人・モノの位
置検知
ドア開閉検知 ドア開閉検知
室内環境検知
電池 充電型リチウムイオ
ン電池
1000mAh
コイン型リチウム
イオン電池
225mAh
塩化チオニルリチウ
ム電池
2600mAh
電池寿命 通常利用で、
1週間か
ら 1 ヶ月動作
12,000 回
(拡散率 7、
信号強度)のアップ
リンク通信が可能
通常利用で、
10 年以
上
搭載センサ
ー
9 軸加速度
GPS
スイッチ 3 軸加速度
スイッチ
温度
湿度
漏水
動作の仕組
み
ファームウェア1
で、
「加速度の閾値」
等が
設定可能で、
「動きの
検知感度」を調整す
る。通常、人の動きを
感知することが可能。
磁石強度にも依存
するが、磁石とセン
サーが 2cm 程度離れ
ると開閉状態が変
化する。
ファームウェアで、
「加速度の閾値」等
が設定可能で、
「動き
の検知感度」を調整
する。通常、ドアの
動きを感知すること
が可能。また、磁石
とセンサーが 2cm 程
度離れると開閉状態
が変化する。
通信契機 ・動き検知毎
・一定の時間間隔毎
(設定可能)
・開閉状態変化毎
・一定の時間間隔毎
(設定可能)
・動き検知毎
・開閉状態変化毎
・一定の時間間隔毎
(設定可能)
単価/台
(概算)
1 万円程度 5 千円以下 1 万円以下
1
センサーノードのコントロール基板にインストールされたソフトウェアで、センサーからの電気信号や
通信の制御を行うもの。
5
センサーノードは電池駆動で、GPS を搭載しない製品は、搭載電池で数年の利用
に耐えうるものである。また本製品としては対応していないが、IP67 対応のパ
ッケージング(表 2)のカスタマイズを行うことで、耐候性を備えることが可能
である。
表 2 センサーノードの外観(IP67 ボックスに収納)
A: B: C:
加速度センサー スイッチセンサー 加速度+スイッチセンサ
ー
密閉前
左: センサー
左:磁石、右:センサー 左:磁石、右:センサー
密閉後
センサーノードは、通常はディープスリープモードで、その消費電力は μA レベ
ルである。
「動き」や「スイッチの状態変化」を捉えて上位へ通信を行う。ま
た、設定によっては所定の時間間隔(インタバル)で通信することもできる。
センサーノードから上位への通信は、LoRaWAN 技術を活用している。LoRa 変調方
式の特徴でもあるが、ゲートウェイ側で帯域幅2
や拡散係数3
が都度最適に制御さ
れる。センサーノードからゲートウェイを経由して上位(アプリケーション側)
にデータが届くまで、概ね 1 秒以下である。
1 つのゲートウェイで通信可能なエリアは、その設置場所の周辺環境に依存す
る。見晴らしの良い場所では、数 10 km 届く場合もあれば、ビルやマンションが
2
LoRa 無線通信を行う際の周波数帯域。LoRaWAN では、125kHz、250kHz、500kHz が用いられる。
3
受信感度とデータ転送速度に影響を与える係数。
6
立ち並ぶ市街地では、1〜2km しか届かない場合もある。
ゲートウェイが上位側と通信するためには、有線 LAN/WiFi/3G/LTE を利用しイン
ターネット接続する。
上位側では、送られてくるセンサー情報を蓄積・可視化するアプリケーションを
用意し、最新状態を監視することが可能である。上位のアプリケーションについ
ては、様々な方法(Web アプリケーション、メール通知、チャットツールとの連
携など)が考えられる。
7
3. 技術の特徴、アピールポイント等
LoRaWAN は、現在主に欧米や中国でエコシステムの広がりを見せている。そのた
め、
LoRaWAN センサーノードは、
非常に安価に欧米や中国の様々なメーカーから入
手が可能である。したがって、低コストで、より多くの場所へ設置することでき
る。
通常の利用では、LoRaWAN センサーノードの設置場所は、地上である。例えば、農
業分野などでは、土壌の湿り具合を計測するために、土壌センサー部分を地中に
埋め、通信アンテナや演算処理を行う基板部分はセンサーとケーブルで繋ぎ地上
に設置する。
海に関する様々なデータを取得できる海洋センシングプロジェクトである OMNI
Ocean Monitoring Network Initiative) [5]でも、海上に様々なセンサーを搭載
した LoRaWAN センサーノードを浮かべ、温湿度・海水レベルなどを常にセンシン
グしている。
ただし、今回の実験のように、通信アンテナ、基板、センサー部分を全て地中に
埋設するケースは非常に稀である。
深さに限界はあるものの、水中・土中でも通信が可能であり、また通信距離が長
くできるのも、LoRa 変調技術に寄るところである。
地中に埋没する場合は、通信特性だけが課題ではなく、防塵・防水対応も大きな
課題である。アンテナ・基盤・センサー全体を塵・水から守る必要があり、IP67
対応のケースで収納することが好ましい。漏水センサーや屋外利用を想定した
LoRaWAN センサーノードでは、IP67 対応製品もしばしば見受けられる。IP67 対応
の収納ケースも市中で入手可能であり、専用の製品を整備することも容易である
と考える。
IP67 による収納により、通信アンテナ、基板、センサー部分の再利用も可能であ
る。本実験においても、実験後も LoRaWAN センサーノードを利用できている。
LoRaWAN センサーノードの多くは、電池駆動である。GPS を利用せず、加速度セン
サやスイッチセンサーだけを搭載しているセンサーノードは、利用可能な期間が
年単位と長い。
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ゲートウェイも、センサーノード同様、屋外設置型の製品が市中で購入可能であ
る。上位側との通信を 3G/LTE の SIM を活用することで、一般電源による電源供給
さえ可能であれば、どのような場所でも設置・利用可能である。
ゲートウェイを広範囲に設置するには様々な課題があるが、昨今欧州では、
LoRaWAN ゲートウェイの機能を搭載した低軌道衛星が打ち上げられ、課題を解決
しようとしている [6]。
センサーノードが低軌道衛星を通じてデータ通信できる環境が整備されれば、低
軌道衛星とゲートウェイを補完的に利用することで、より低コストで、より広範
囲に通信可能な環境を作り出せる。
例えば、20m 間隔でセンサーノードを設置し、ゲートウェイを 1.5km 間隔で設置
する場合、機器(ノード、ゲートウェイ)
、通信・サーバ(初期)
、設置にかかる概
算費用は、100m 単位で 300 万円以下を想定できる。また、維持管理としては、
LoRaWAN サーバ、
アプリケーションサーバ、
ネットワークにかかる費用が主要な要
素である。管理対象のセンサー数・ゲートウェイ数にもよるが、100m 単位で、年
間 20 万円程度で実現できると想定できる4
。
前述の通り、本提案手法は、活用が広がっている技術・製品を組み合わせたもの
で、低コストに、かつ時間帯・天候には左右されることなく変状を検知でき、社
会実装の 1 つの選択肢となり得るものであると考える。
4
製品次第であるが、定期送信間隔を数時間程度の場合、5 年程度電池を交換せずに動くものがあり、そ
の様な製品であれば、電池交換等のメンテナンスが不要なため、維持管理コストを劇的に減らすことが可
能と考えられる。
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4. 現場実装で想定される配置方法
堤防が変状するであろう状態にも依存するが、センサーノードを 20m 程度の間隔
で埋設することが想定される。
ゲートウェイは、その設置場所の周辺環境に依存するため一概にはいえないが、
例えば、
堤防から 1km 離れた場所に、
等間隔で設置していくなどが考えられる
(図
4)
。
図 4 センサーノードとゲートウェイ設置例
それぞれのゲートウェイの通信エリアをより広く確保するためには、周辺環境で
高いビルなどの屋上に設置することが望ましい(図 5)
。上位側への通信手段とし
て 3G/4G の通信 SIM を用いることで、設置現場では電源のみ確保すれば良い。
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図 5 屋外型 LoRaWAN ゲートウェイの設置例(当社事例)
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5. 実験の計画(目的・システムの配置)
本実験において、センサーノードを埋設する深さ(天端から 10cm)の土が流され
たことを、
実験環境下で正しく検知できるか否かを確認することを主眼においた。
センサーノードが状態変化を検知した後、ゲートウェイを経由してアプリケーシ
ョンまでデータを届ける部分については、考察対象とはしなかった。実用上問題
ないことは、数多くの社会実装で証明されているからである。
3つのセンサーノードは、図 6 の通り、等間隔で設置した。
「B: スイッチセンサ
ー」
、
「C: 加速度+スイッチセンサー」は、センサー側を下部に、磁石側を上部に
乗せるように設置をした。
図 6 実際のセンサーノードの埋設状況
この際、
「B: スイッチセンサー」と「C: 加速度+スイッチセンサー」は、スイッ
チセンサーが「閉じた状態」としておくために、磁石側とセンサー側の向きを揃
えて設置する必要がある(図 7)
。
12
図 7 埋設時の磁石側とセンサー側の方向合わせ
ゲートウェイについては、屋内用ゲートウェイを用意し、センサーノード設置場
所から直線距離で 20m 弱のプレハブ母屋内に設置をした。ゲートウェイから上位
側へは LTE 通信用 SIM を利用した。
上位側は、LoRaWAN サーバとして無償で利用できる TTN(The Things Network)
[7]と、当社独自開発のアプリケーションを利用し、通信ログを確認できるように
した。
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6. 実験結果
センサーノードのファームウェア仕様・設定(表 3)から、それぞれのログからど
のように変状を検知しうるかを整理した。
表 3 各センサーノードの通信発生・ログ仕様
センサー センサーからの通信発生・ログ仕様 備考
A: 加速度 ・[動き検知] 一定の加速度を超えた場フォ
ーマット A でデータをアップリンク
・[インタバル] 動きを検知しない場合、前
回送信時から一定の間隔で、フォーマット A
でデータをアップリンク
・設置したセンサーノード
では、インタバルを 1 時間
に設定
B: スイッチ ・[スイッチ変化] スイッチの状態
(開閉)
変
化を検知すると、フォーマット B でデータを
アップリンク
・[インタバル] 状態変化がない場合、一定
の間隔で、フォーマット B でデータをアップ
リンク
・フォーマット B に、開閉
状態を表す値が含まれる
・設置したセンサーノード
では、
インタバルを 20 分に
設定
C: 加速度+ス
イッチ
・[動き検知] 一定の加速度を超えた場合、
“動いた”
ことを検知し、
フォーマット C1 で
データをアップリンク。ただし、”インタバ
ル”送信後、最初の検知時のみアップリン
ク。
・[スイッチ変化] スイッチの状態
(開閉)
変
化を検知すると、フォーマット C2 でデータ
をアップリンク
・[インタバル]一定の間隔で、フォーマット
C3 でデータをアップリンク
・フォーマット C2 に、
開閉
状態を表す値が含まれる
・フォーマット C3 には、
”
動き検知”アップリンク後
に
“動きを検知した回数
(動
作検知回数)”、”開閉状
態”の値が含まれる
・設置したセンサーノード
では、インタバルを 1 時間
に設定
センサーノードは、通常はディープスリープモードで、その消費電力は μA レベ
ルである。
「動き」や「スイッチの状態変化」を捉えて上位へ通信を行う。ま
た、設定によっては所定の時間間隔(インタバル)で通信することもできる。
表 3 に基づき、通信が発生する一般的な状態とデータフォーマットを図 8 として
表現した。
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図 8 センサー検知と通信の関係
LoRaWAN の仕様で、
センサーノードがデータをアップリンクするたびに、
連続的に
送信カウンタ値5
を+1 する。そのため、通信ログから上位側でパケットロス6
をし
ているか否かを、この送信カウンタ値から判断することが可能である。
実験では、13:21 に越水が発生した。その後、
「B:スイッチセンサー」
、
「C: 加速度
+スイッチセンサー」
、
「A:加速度センサー」が流されていることを、目視で確認し
た。
目視確認を踏まえ、各センサーノードの越水前後の通信ログを抽出し、模式的に
状態を表現したものが図 9 である。
5
センサーノードが LoRaWAN サーバ側へ参加(一般に、ジョインと言う)した時点で 0 で初期化され、デ
ータを送信する都度、送信データに付与される送信回数のこと。
6
ここでは、センサーノードから上位側へデータをアップリンクしているにも関わらず、上位側でデータ
を受信できないことを意味する。
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図 9 通信ログからみた越水開始前後の状態
「A:加速度センサー」は、2 時間でカウンタ値が 14 増加している。つまり、イン
タバル以外の「動き検知」によるアップリンクがあったが、パケットロスがあり
上位側でログできなかったと考えられる。
「B:スイッチセンサー」も同様である。1 時間にカウンタ値が 4 増加している。本
来、
「スイッチ変化」を検知せずインタバルだけであれば 3 回である。少なくとも
1 回は、
「スイッチの変化」を 13:27 より前に検知していることが推察される。
「C: 加速度+スイッチセンサー」は、実験開始前(11:51)になんらかの動きを検
知している。その後、インタバル送信がある(12:48)
。この時点では、まだ埋没さ
れた状態のままであるにもかかわらず、スイッチの状態が“開”であることがわ
かる。本来であれば“閉”であることが期待される。後述するが、設置時のミスの
可能性がある。越水開始後、13:27 に動きを検知している。その後、13:29 にイン
タバル送信があるが、この際に動作検知回数が 34 となっている。このことから、
13:27 から 13:29 にかけて、”動き”を多く検知しており、越水により変状が検
知していると推察される。
一方、実験動画からは、13:28 より以前から「C: 加速度+スイッチセンサー」のセ
ンサー部分が剥き出しになっており(図 10)
、流水により振動を受けていること
が見て取れる。
13:29:23 には、
センサー部分が流出していることがわかる
(図 11)
。
16
図 10 センサー側が剥き出しになっている様子(13:28)
図 11 センサー側が流出した瞬間(13:29:23)
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7. 現場実装へ向けた考察
本実験を通して、いくつかの現場実装へ向けた考察を行う。
1 つ目は、
利用する電池の動作温度である。
実験当日早朝、
現場は氷点下であった。
「B:スイッチセンサー」は、早朝 6 時を最後に、午前 11 時まで通信ログが一切記
録されていなかった。ログから送信カウンタの値がクリアされていることがわか
った。搭載しているボタン型リチウム電池の動作温度が 0℃以上であることを鑑
み得ると、一度電源供給が止まった可能性がある。
現場実装では、
「C:加速度+スイッチセンサー」に搭載した塩化チオニルリチウム
電池のように、氷点下でも動作できる電池を利用することが求められる。
2 つ目は、設置の問題である。
「C:加速度+スイッチセンサー」の設置方法から考え
た場合、時系列で「フォーマット C3 ログ(インタバル)
」
、
「フォーマット C2 ログ
(スイッチ変化)
」
、
「フォーマット C1 ログ(動き検知)
」のログが記録されること
が期待される。本実験では、
「フォーマット C2 ログ(スイッチ変化)
」を記録して
いない。この要因としては、センサー部分と磁石部分の設置方向のミスが考えら
れる。
現場実装では、設置方向を意識せず検知できる仕組みが求められる。例えば、収
納ボックス面を覆うことのできる程度の磁石を使うなどが挙げられる。
3 つ目は、
加速度センサーを利用する場合の感度の問題である。
感度を高めると、
越水による振動ではなく、
通常時の天端からの振動を動きとして検知してしまう。
設置現場の状況も考慮した感度設定を行う必要がある。
最後に、パケットロスの問題である。今回は屋内用のカバーエリアの狭いゲート
ウェイを利用したこと、そして、ゲートウェイのソフトウェア面での設定を最適
化していなかったことが原因と考えられる。
現場実装では、現場設置環境を鑑み、また試験的な電波伝播の測定を行い、最適
なゲートウェイと設定を行うことが必要であると考える。
埋設下での温度で動作が可能か?
土に埋設された状態でも、上位側にデータが届くか?
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水に流されるような動きを、加速度センサーで検知可能か?
スイッチセンサーは、
水の流れにより磁石部分とセンサー部分が離された
状態を検知可能か?
これらを踏まえて、実験前に想定した以下の観点に対して、考察を行う。
「埋設下での温度での動作」について、氷点下ではボタン型リチウム電池での動
作は不安定であると考えられるが、塩化チオニルリチウム電池は問題ない。動作
保証温度が幅広い電池を利用することが推奨される。
「埋設状態でのデータ通信」について、一部パケットロスはあるもののデータ通
信自体は可能であった。パケットロスについては、さらなる検討が必要である。
「水に流されるような動きに対する加速度センサーの有効性」
について、
1 つのセ
ンサーでは検知できていることから、
「動きに対する感度」設定を最適化すること
で、有効なものであると考えられる。
「スイッチセンサーの有効性」について、設置のミス、パケットロスの発生から
評価が難しい。ただし、通信ログから判断すると利用可能なものであると考えら
れる。さらなる検討が必要である。
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参考文献
[1] LoRa Alliance, “LoRa Alliance,” [オンライン]. Available: https://lora-
alliance.org/.
[2] Dragino Technology Co., LTD., “LoRaWAN GPS Tracker with 9-axis accelerometer-
LGT92, ” Dragino Technology Co., LTD., [ オ ン ラ イ ン ]. Available:
https://www.dragino.com/products/lora-lorawan-end-node/item/142-lgt-92.html.
[3] Dragino Technology Co., LTD., “LDS01 -- LoRaWAN Door Sensor,” Dragino
Technology Co., LTD., [ オ ン ラ イ ン ]. Available:
https://www.dragino.com/products/lora-lorawan-end-node/item/157-lds01.html.
[4] Elektroniksystem i Umeå AB, “EMS,” Elektroniksystem i Umeå AB, [オンライン].
Available: https://www.elsys.se/en/lora-ems/.
[5] O. M. N. Initiative, “Ocean Monitoring Network Initiative,” [オンライン].
Available: https://www.designlab.ac/omni.
[6] Lacuna Space Ltd., “Kicking off 2021 with great news! Lacuna Space starts
operations of third satellite in orbit,” Lacuna Space Ltd., 18 1 2021. [オン
ライン]. Available: https://lacuna.space/lacuna-space-starts-operations-of-
third-satellite-in-orbit/.
[7] The Things Network, “ The Things Network, ” [ オ ン ラ イ ン ]. Available:
https://www.thethingsnetwork.org/.

河川堤防の変状検知システム 実験結果(磁気センサ、加速 度センサによる検知)越水実験結果報告書 by エススピーナヴェインズ株式会社