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シニアマシンラーニングリサーチャー
小林 由幸
Deep Learningツール
Neural Network Consoleチュートリアル
2
自己紹介
小林 由幸
1999年にソニーに入社、2003年より機械学習
技術の研究開発を始め、音楽解析技術「12音
解析」のコアアルゴリズム、認識技術の自動
生成技術「ELFE」などを開発。近年は
「Neural Network Console」を中心にディー
プラーニング関連の技術・ソフトウェア開発
を進める一方、機械学習普及促進や新しいア
プリケーションの発掘にも注力。
こばやし よしゆき
3
目次
• Deep Learningの基礎知識とNeural Network Console
• Neural Network Consoleチュートリアル
• セットアップ
• 分類問題(画像入力)
• 分類分類(画像以外)
• ニューラルネットワーク設計の基礎まとめ
• 作成した認識機の製品・サービス等への組み込み
• まとめ
4
Deep Learningの基礎知識とNeural Network Console
5
Deep Learningとは
脳の学習機能をコンピュータでシミュレーションするニューラルネットワークを用いた技術
神経細胞
人工ニューロン
x1
x2
x3
…
y
𝑦 = 𝑓 𝑤𝑖x𝑖 + b
ニューラルネットワーク
(1960~1990頃)
Deep Learning
(2006~)
0
1
入力層
中間層
出力層
…
…
…
1~2層の中間層
…
…
…
…
…
…
…
入力層 出力層
3層~1000以上の中間層
数十M規模のニューロン数
大規模なニューラルネットワークの
学習が可能になり、大幅に性能向上
6
認識機を作成するために必要な作業(画像認識機における例)
…
…
…
…
…
…
…
画像認識機
(Neural Network)
Input:画像 Output:画像認識結果
「2」
1. データセットを用意する
入力と、期待する出力のペアを多数用意
2. ニューラルネットワークの構造を
設計する
(サンプルを利用可能)
3. 用意したデータセットで、設計した
ニューラルネットワークを学習する
基本的にはこの3ステップで画像認識機を作成することができる
… 「0」
… 「1」
… 「2」
… 「3」
… 「4」
… 「5」
… 「6」
… 「7」
… 「8」
… 「9」
7
Feed Forward Neural Networkの構成例
28×28
8×8×16
4×4×16
24×24×6
12×12×6
入力
出力
1 x 28 x 28 6 x 24 x 24 16 x 12 x 12 16 x 8 x 8 16 x 4 x 4 120
convolution maxpooling tanh convolution maxpooling tanh affine tanh
16 x 12 x 12 16 x 4 x 4
affine softmax
120 10 10
120
10
Convolutional Neural Network
Convolution
6種の5x5フィルタを
畳み込み
Convolution
16種の6x5x5フィルタを
畳み込み
2↓
MaxPooling
+ tanh
Affine
+tanh
Affine
+softmax
2↓
Maxpooling
(sub sampling)
+ tanh
ニューラルネットワークは乗加算計算を主とする関数の組み合わせで表現できる
8
Convolution
(畳み込み層)
同じ重みw
局所的なニューロンの入力を元に
出力ニューロンの値を求める
Input
Output
Affine
(全結合層)
…
…
Input Output
出力ニューロンは
全ての入力ニューロンの
信号を受け取る
100 100
10,000
Connection
9
-1.5
-1
-0.5
0
0.5
1
1.5
-6 -4 -2 0 2 4 6
Output
Input
Tanh
(活性化関数)
入力値を-1~1の範囲に収める
MaxPooling
(プーリング層)
8 x 8
4 x 4
Input
Output
隣接ピクセルで最大値を取り、
ダウンサンプリング
10
学習データを用いたWの更新方法
ニューラルネットワークでは、乱数で初期化したパラメータWをミニバッチ勾配降下法
(Mini-Batch Gradient Descent)で最適化するのが一般的
入力x
出力y
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
…
…
…
…
1. 学習データからミニバッチ(256個程度のデータ)を取得
2. 用意したデータを用いてForward計算を行い、現在のパラ
メータWによる出力yとロス(最小化したい値)Eを求める
3. Backward計算を(ロスEの逆伝播)行い、パラメータWの
勾配ΔWを求める
4. Updateを行う(求めた勾配ΔWを元にWを更新)
2. Forward
(入力から出力を計算)
ロスE
3. Backward
(パラメータの勾配を計算)
パラメータW
パラメータの勾配ΔW
w
E
δE
δW
Forward→Backward→Updateを繰り返し、パラメータWを最適化していく
𝑊𝑡+1 ← 𝑊𝑡-𝜂Δ𝑊𝑡
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
正解
11
入出力次第で無限に広がるDeep Learningの応用
Deep Learning応用開発人材の育成と、活用の促進が求められる
…入力 出力
実現する機能 入力 出力
画像認識 画像 カテゴリ
文章の自動仕分け 文章 文章カテゴリ
音声認識 音声 文字列
機械翻訳 英単語列 日単語列
人工無能(チャット) 入力発話の単語列 期待応答の単語列
センサ異常検知 センサ信号 異常度
ロボット制御 ロボットのセンサ ロボットのアクチュエーター
…
実現する機能
12
Neural Network Console
商用クオリティのDeep Learning応用技術(画像認識機等)開発のための統合開発環境
コーディングレスで効率の良いDeep Learningの研究開発を実現
クラウド版(CPU 10時間まで無償)Windows版(無償)
dl.sony.com
インストールするだけ、もしくはサインアップするだけで本格的なDeep Learning開発が可能
成果物はオープンソースのNeural Network Librariesを用いて製品、サービス等への組み込みが可能
13
Neural Network Console チュートリアル
セットアップ
14
セットアップ:Windows版
1. zipファイルをダウンロード
2. 適当なフォルダに解凍
ダウンロードしたzipファイルを解凍するだけで基本的なセットアップは完了
日本語マニュアル Neural Network Consoleアプリ
※Neural Network Consoleは2バイト文字に対応していないため、漢字等の含まれないフォルダへの解凍が必要
※Visual Studio 2015の再頒布パッケージがインストールされていない場合はインストール
※NVIDIAのGPUを用いる場合、GPUドライバを最新のものにアップデート
15
セットアップ:Cloud版
新規アカウントを作成し、ログインするだけで利用の準備が完了
1. アカウントを作成 2. 作成したアカウントでログイン
16
Neural Network Console チュートリアル
分類問題(画像入力)
17
データセットの準備(画像分類問題)
今回はNeural Network Consoleサンプルデータの、MNISTデータセットを利用
MNISTデータセット(手書き数字認識)
学習用データ
samplessample_datasetmnisttraining
28x28のモノクロ画像と、
その数字が何であるかの
データからなる60000個のデータ
評価用データ
samplessample_datasetmnistvalidation
学習データと同様の
データからなる10000個のデータ
(学習には用いず、精度評価に利用)
データセットの収集はそれなりの労力を要するが、データの量と質が性能を決定する
18
データセットの準備(画像分類問題)
入力xには画像ファイル名を指定
出力yには正解のカテゴリのIndexを記述
1行目 =ヘッダ 変数名[__次元Index][:ラベル名]
2行目以降 =データ 値 or ファイル名
xとy、2つの変数
ヘッダ
データ
(2行目以降)Neural Network
入力
x
画像
出力
y
カテゴリ
Neural Network Consoleに対応したデータセットファイルは簡単なスクリプトで作成可能
画像認識機学習用データセットの例
Neural Network Console所定のCSVファイルフォーマットでデータセットを準備
※Neural Network Consoleは2バイト文字に対応していないため、
CSVファイル内やファイル名に漢字等を含まないようにする
19
データセットの準備(画像分類問題)
画像認識問題の場合、フォルダ分けされた画像からデータセットを作成することもできる
20
データセットのアップロード(Cloud版の場合)
1. ダッシュボードからUpload Datasetを選択
2. アップローダをダウンロード
(Windows / MacOS)
3. アップローダを用いてデータセット
CSVファイルとデータをアップロード
Upload Datasetで表示されるトークンをアップローダに
Pasteし、アップロードするデータセットCSVを指定して
Startボタンを押すことでアップロードを開始
21
Consoleを起動、新規プロジェクトを作成する
Windows版
Cloud版
22
学習、評価に用いるCSVデータセットをそれぞれ読み込む
DATASETタブにて、作成したデータセットCSVファイルを読み込み
(学習用・評価用それぞれ)
※本チュートリアルでは「4」と「9」の手書き数字のみを見分ける簡単なデータセットを利用
Windows版
Cloud版
23
画像認識用ネットワーク(1層 Logistic Regression)を設計する
←1(モノクロ)×28(Height)×28(Width)の画像入力
←全結合層 入力(1,28,28)→出力(1)
←Sigmoid関数によるアクティベーション
←ロス関数(1)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
…
○
Input
1x28x28 Affine
○
全結合 ○
OutputSigmoid
4(=0) or
9(=1)
1層のネットワークで4と9の数字を見分ける課題
28
28
EDITタブにて関数ブロックを組み合わせ、1層ニューラルネットワークを設計
ドラッグ&ドロップ操作で、視覚的にニューラルネットワークを設計
24
学習パラメータの設定
Mini Batchサイズ
(1回の重み更新に使うデータ数)
学習世代数
(全学習データを使った時点で1世代と数える)
25
学習の実行
学習曲線
(縦軸誤差、横軸学習世代)
学習進捗
(コアエンジンのログ出力)
学習進捗状況
Windows版Cloud版
26
評価の実行
Accuracy=分類精度
Windows版Cloud版
27
画像認識用ネットワーク(2層 Multi Layer Perceptron)を設計
IOカテゴリより、Input
Basicカテゴリより、Affine
Activationカテゴリより、Tanh
Basicカテゴリより、 Affine
Activationカテゴリより、 Sigmoid
Lossカテゴリより、BinaryCrossEntropy
を追加
28
Convolutional Neural Networksへ
下5つのレイヤーを矩形選択して
下にドラッグし、新しいレイヤーを
挿入するスペースを作る
BasicカテゴリからConvolution、
PoolingカテゴリからMaxPooling、
ActivationカテゴリからReLUを
2回繰り返し挿入
29
1層のLogistic Regression~4層のCNNまで
1層(Logistic Regression)
2層(Multilayer perceptron)
Convolutional Neural Networks(CNN)
Input:データ入力
→ Convolution
→ ReLU
→ MaxPooling
→ Affine
→ ReLU
→ Affine
→ Softmax
→ Categorical
Crossentropy
繰り返し
配置
最後の
仕上げ
(分類問題時)
30
Neural Network Console チュートリアル
分類問題(画像以外)
31
データセットの準備(ベクトルデータ)
neural_network_consolesamplessample_datasetiris_flower_dataset
例) Fisher Iris Flower Dataset
あやめのがく、花びらの長さ、幅からあやめの種類(3種類)を認識
以下のようなフォーマットのデータセットCSVを用意
がく、花びらの長さ、幅 あやめの種類
0: Iris setosa
1: Iris versicolor
2: Iris virginica
入力ベクトル
x
目的変数
y
32
データセットの準備(音声、センサデータなど)
入力センサデータのcsvファイル
データセットCSVファイル
Inputレイヤーのサイズに
(行,列)のサイズを指定
ネットワークの設計
例)2次元×13時刻のセンサ情報
33
データセットの準備(テキストデータ)
事前にテキストを、単語Index系列もしくはベクトル系列に変換
ベクトル系列形式のテキスト
・各単語が固定長次元のベクトルで表現される
・各単語の固定長ベクトルはWord2vec等で学習
単語Index系列
・0から始まる単語のIndexを文頭から順に並べるのみ
まずはテキストを単語に分割し、Index化する
・例えば3千個の頻出単語を選択し、その他は1つの
単語にまとめるなどする
・上記3001単語に0~3000のIndexを振る
文末
↓
↑
文頭
文末
↓
↑
文頭
←1単語分の
ベクトル
34
Neural Network Console チュートリアル
ニューラルネットワーク設計の基礎まとめ
35
ニューラルネットワーク設計の基礎
• 入力ニューロンの数を入力データの次元数、出力ニューロンの数を出力デー
タの次元数に設定
• 画像分類問題の場合の例
• 入力ニューロン数:色数×高さ×幅
• 28x28ピクセルのモノクロ画像を入力する場合、(1, 28, 28)の配列となる
• 出力ニューロン数:画像カテゴリ数
• 画像を10カテゴリに分類する場合、10とする
入力ニューロン数
=入力データの次元数
出力ニューロン数
=出力データの次元数28
28
X:0,Y:0
X:1,Y:0
X:2,Y:0
X:3,Y:0
X:4,Y:0
X:5,Y:0
X:26,Y:27
X:27,Y:27
784 10
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
…
…
…
…
36
ニューラルネットワーク設計の基礎
1層を構成する基本構造
• Convolution層
畳み込み
出力を平均0、分散1に正規化
活性化関数
ダウンサンプリング(必要に応じて)
全結合
平均0、分散1に正規化
活性化関数
• Affine(全結合)層
• これらの構造を複数つなぎ合わせることで、多層ネットワークを構成するのが基本
• 活性化関数は他のものを使ってもよい
37
Batch Normalization
Convolution、Affineの直後、
中間出力が平均0、分散1となるように
バッチ内で正規化を行う
使い方
(最終層を除く)ConvolutionやAffineレイヤーの直後に
OtherカテゴリのBatchNormalizationレイヤーを
挿入するだけ
層の深いネットワークの学習を
飛躍的に簡単にした
学習を加速させるテクニック
38
ニューラルネットワーク設計の基礎
解きたい課題に合わせ、最後のActivationとロス関数を設定
2値分類問題 分類問題
(カテゴリ認識等)
回帰問題(数値予測等)
最後の
Activation
Sigmoid
入力値を0.0~1.0(確率)に
する
Softmax
入力値を合計が1.0となる0.0
~1.0(確率)にする
(なし)
ロス関数 BinaryCrossentropy
出力と正解の要素毎の相互
情報量を計算
CategoricalCrossEntropy
出力と正解カテゴリIndexと
の相互情報量を計算
SquaredError
出力と正解の要素毎の二乗
誤差を算出
ネットワーク
39
ニューラルネットワーク設計の基礎
大型のニューラルネットワークになってもこの基本は変わらない
※ResNeXt-101サンプルプロジェクトより
40
Neural Network Console チュートリアル
作成した認識機の製品・サービス等への組み込み
41
作成した認識機を利用する方法は3通り
• Neural Network LibrariesのCLI(Python利用)からの実行 簡単だが低速
• Neural Network Libraries Pythonコードからの実行 比較的容易かつ高速
• Neural Network Libraries C++からの実行 コンパクトに製品搭載する際に
• https://github.com/sony/nnabla/tree/master/examples/cpp/mnist_runtime
python "(path of Neural Network Console)/libs/nnabla/python/src/nnabla/utils/cli/cli.py" forward
-c Network definition file included in the training result folder (net.nntxt)
-p Parameter file included in the training result folder (parameters.h5)
-d Dataset CSV file of input data
-o Inference result output folder
1. Neural Network Console上で推論に用いるネットワークを右クリックして、Export、Python Code
(NNabla)を選択→ネットワークの定義コードがクリップボードにコピーされる
2. 学習結果のparamters.h5を、load_parametersコマンドで読み込み
import nnabla as nn
nn.load_parameters('./parameters.h5')
3. 2によりパラメータが読み込まれた状態で、1でExportされたネットワークを実行(forward)
42
まとめ
43
Webにてチュートリアルを随時公開中 https://support.dl.sony.com/docs-ja/#Tutorial
質問・ご要望等はフォーラムへ
https://groups.google.com/forum/#!forum/neur
al_network_console_users_jp
44
まとめ
Neural Network Consoleを用いた開発の流れ
プロジェクトの作成→データの読み込み→ネットワーク設計→学習→評価
様々なデータの扱い
データセットCSVファイルを介して、画像、音声、ベクトル、テキストなど、様々なデータを
扱うことができる
ニューラルネットワーク設計の基礎
Convolution層、Affine層の繰り返し構造が基本
解きたい課題(2値分類、分類、回帰等)に合わせて最終層とロス関数を設定
作成したモデルの製品・サービス等への組み込み
Python(CLI)、Python(NNabla API)、C++の3通りから選択できる
Neural Network Consoleで快適なDeep Learningライフを
SONYはソニー株式会社の登録商標または商標です。
各ソニー製品の商品名・サービス名はソニー株式会社またはグループ各社の登録商標または商標です。その他の製品および会社名は、各社の商号、登録商標または商標です。

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