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大学・地域連携と地域課題の解決
  ―耕作放棄地活用の事例から―



          城西大学現代政策学部
                石井雅章
本報告の目的
• 報告者のゼミで取り組んでいる耕作放棄地
  活用プロジェクトの事例報告

• 事例をもとに地域課題の解決に大学教育が
  果たす可能性について考察




        大学・地域連携と地域課題の解決   2
本報告の構成
• 本報告について

• 耕作放棄地について

• 事例紹介

• 考察

          大学・地域連携と地域課題の解決   3
耕作放棄地 定義・現状
• 定義
 – 農家が過去1年以上耕作せず、この数年間に再
   び耕作する意思のない農地(「農林業センサス」)
• 現状
 – 耕地面積
   • 1960年:607万ha→2006年:436万ha
   • 46年間で約72%に減少(28%減)
 – 耕作放棄地
   • 2005年で38.6万ha
   • 耕地全体の9.7%に及ぶ

             大学・地域連携と地域課題の解決     4
【参考】耕作放棄地面積の推移




    大学・地域連携と地域課題の解決   5
【参考】耕作放棄地の現状①




                      資料:農林業センサス
    大学・地域連携と地域課題の解決                6
【参考】耕作放棄地の現状②




                      資料:農林業センサス
    大学・地域連携と地域課題の解決                7
耕作放棄地 原因
• 農業従事者の高齢化等による担い手不足
                    単なる担い手不足ではなく・・・

• 農業生産性の低さ
 – 安定的に売れる保証がない
 – 飼料作物の価格が安い
• 減反奨励金制度
• 農地転用期待
  コストと労力をかけて農業を続けることのメリッ
  トが少ない
        大学・地域連携と地域課題の解決               8
【参考】農家の区分①
• 「農地」を所有していること
• 「農家」
 – 経営農地が10a以上所有
 – 10a以下で農産物販売額が年間15万円以上
• 「土地持ち非農家」
 – 上記の農家以外で耕地および耕作放棄地を5a以
   上所有
 ⇒「農地」は所有しているが農業経営はしていない。

         大学・地域連携と地域課題の解決   9
【参考】農家の区分②
• 「農業経営」の規模で分類
• 「自給的農家」
 – 経営耕地面積が30a未満
 – 農産物販売額が年間50万円未満
• 「販売農家」
 – 上記の以外の農家
   • 専業農家→誰も他産業で働いていない
   • 第1種兼業農家→全所得中、農業所得が多い
   • 第2種兼業農家→全所得中、農業所得が少ない

           大学・地域連携と地域課題の解決   10
【参考】農家の形態別耕作放棄面積




     大学・地域連携と地域課題の解決   11
耕作放棄地 対策
•   農業の担い手を増やす
•   農業の生産性の向上
•   (公正なかたちでの)農地の流動化の促進
•   農地として利用できるような状態を維持


     重要な地域政策課題だが・・・
     行政・農家ともに単独では解決しづらい

          大学・地域連携と地域課題の解決   12
事例紹介 概要
 教育プログラムの一環として大学周辺の耕
 作放棄地を活用する取り組み

• 授業概要
 – 科目名「政策研究プロジェクトⅠ・Ⅱ」
  • 現代政策学部の3・4年生ゼミ
 – 時限 木曜日1・2限
  • 時間を連続させることで現地作業を可能にする
 – 学生数 40名(4年生22名、3年生18名)

          大学・地域連携と地域課題の解決   13
事例紹介 ゼミの目的①
• 地域の課題である耕作放棄地の活用をテーマに、
 – 現実的なテーマ
   現実的なテーマ
• ゼミを中心とした大学の授業のなかで取り組み・・・
 – 実践的な取り組み
   実践的な
• 健康づくりなど他の課題と結びつけながら・・・
 – 複数課題の融合
   複数課題の
• 解決に向けての政策提言へと繋げる取り組み
 – 課題解決型学習



             大学・地域連携と地域課題の解決   14
事例紹介 目的②

・土地条件に合った作物栽培      農地
・省コスト(労力)による保全     保全
                                ・健康機能性作物の栽培
                                ・運動の一環としての参加

                    耕作
         大学                     健康
                   放棄地
         教育         活用
                                づくり

・課題解決型教育
・学生の総合的能力向上
                           ・地域ブランドづくり
                   地域      ・各種イベントとの連携
                  活性化      ・地元小中学校との連携


              大学・地域連携と地域課題の解決              15
事例紹介 活動地域①




           おおよそ
           1km×100m
           10ha 程度


  大学・地域連携と地域課題の解決     16
事例紹介 活動地域②




  大学・地域連携と地域課題の解決   17
事例紹介 運営体制①
• ゼミ内に複数のプロジェクトチーム(班)を設置
 –   案件ごとに班を設置(各班10名程度)して管理・運営
 –   案件ごとに依頼者(クライアント)との調整
 –   現地作業の準備、実施
 –   状況把握・記録の徹底
• 学生による事務局を設置
 –   各班の進捗状況の把握、アドバイス等
 –   合同作業などスケジュールの管理
 –   備品の購入、管理
 –   出席管理、記録管理
            大学・地域連携と地域課題の解決   18
事例紹介 運営体制②
   連携先                          内容
A.健康市民大学      畑を活用した健康づくりプログラム

B.薬学部薬科学科     フレッシュマンセミナーでの合同授業
              (ハーブ栽培、実験、商品化)
C.坂戸市・地元企業    葉酸など含む機能性作物の栽培
              「健康カレー」製造・販売
D.坂戸市・地元住民    高麗川ふるさと遊歩道周辺のお花畑化
              高麗川健康ウォーキングとの連携
E.地元農家、JA、酒   オールさいたまブランドの日本酒造り
蔵、酒店、飲食店      酒米の栽培からブランド化まで
              大学・地域連携と地域課題の解決        19
事例紹介 運営体制③




  大学・地域連携と地域課題の解決   20
事例紹介 活動地域③




■ 緑     →田(非耕作地)
■黄 色    →ネマクリーン
■ 紫     →未作業
■オレンジ   →ひまわり
■薄ピンク   →百日草など各種花類
■ 青     →畑(未作業含む)




                     大学・地域連携と地域課題の解決   21
事例紹介 活動の様子①
•    (依頼者:坂戸市)「高麗川ふるさと遊歩道」のお花畑化(マリーゴールド、ひまわり等)
•    (依頼者:城西健康市民大学)「畑作業と通じた健康づくりプログラム」(じゃがいも等)
•    (依頼者:坂戸市)「葉酸多含有作物の栽培と活用提案」(ほうれん草、いちご等)
•    (依頼者:薬学部)「ハーブの栽培と商品企画提案」(ラベンダー、ローズマリー等)




    地元農家による農業指導   薬科学科・現代政策学部合同授業   食用ひまわり種蒔き   地元小学校との合同授業




       ひまわり畑          ひまわり畑           百日草畑         百日草畑
                         大学・地域連携と地域課題の解決                  22
事例紹介 活動の様子②
•   (依頼者:坂戸市)「高麗川ふるさと遊歩道」のお花畑化(マリーゴールド、ひまわり等)
•   (依頼者:城西健康市民大学)「畑作業と通じた健康づくりプログラム」(じゃがいも等)
•   (依頼者:坂戸市)「葉酸多含有作物の栽培と活用提案」(ほうれん草、いちご等)
•   (依頼者:薬学部)「ハーブの栽培と商品企画提案」(ラベンダー、ローズマリー等)




    じゃがいも畝づくり    虫よけ用牛乳散布     マリーゴールド種蒔き      雑草とのたたかい




    マリーゴールド開花   学生による草刈り作業     ひまわり種蒔き     事務局作業(備品管理・発注)
                    大学・地域連携と地域課題の解決                      23
事例紹介 活動の様子③
現代政策学部「政策研究プロジェクト」(3・4年生)と薬学部薬科学科「フレッシュマンセミナー」(1年生)による合同授業




                                                                              学生による                                                        グループ
     学生よる講義                                   畑の看板づくり                                                       種蒔き作業
                                                                              種蒔き指導                                                    ディスカッション


学生による自己評価・相互評価のチェックシート及び結果(一部)
                                                                       自己評価
                                   平均点                                 1)あなたは、このプロジェクトに自ら進んで取り組みましたか?
                                                   自己評価        他者評価
                                                                       2)あなたは、このプロジェクトで他の学生と積極的に関わりを持ちましたか?
10                                                                     3)あなたは、このプロジェクトで与えられた課題にきちんと取り組みましたか?
                                                                       4)あなたは、耕作放棄地や健康とはなにかというテーマについて、自分なりに考えることができましたか?
 9                                                                     5)あなたは、耕作放棄地や健康というテーマについて、問題解決のアイディアを考えることができましたか?
                                                                       6)あなたは、耕作放棄地や健康というテーマについて、いままでにはない新しい考え方や捉え方を見いだすことができましたか?
 8                                                                     7)あなたは、このプロジェクトで自分の意見をわかりやすく他人に伝えることができましたか?
 7
                                                                       8)あなたは、このプロジェクトで他の学生の意見をきちんと聴くことができましたか?
                                                                       9)あなたは、このプロジェクトで意見の違いや立場の違いを理解することができましたか?
 6                                                                     10)あなたは、このプロジェクトのなかで自分がどのような立場にいて、どのような役割を求められているか理解できましたか?
                                                                       11)あなたは、このプロジェクトなかでルールや規律にもとづいて行動することができましたか?
 5                                                                     12)あなたは、このプロジェクトのなかで負担や面倒に感じたことに対してうまく取り組むことができましたか?
                                                                       他者評価
 4
                                                                       13)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトに自ら進んで取り組んでいると思いましたか?
 3                                                                     14)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで薬科学科の学生たちに対して積極的に関わりを持とうとしていると思いましたか?
                                                                       15)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトの目的を適切に設定し、行動しようとしていると思いましたか?
 2                                                                     16)あなたは、現代政策学部の学生たちが、耕作放棄地や健康とはなにかというテーマについて、きちんと考えていると思いましたか?
                                                                       17)あなたは、現代政策学部の学生たちが、耕作放棄地や健康というテーマについて、問題解決のアイディアを考えていると思いましたか?
 1                                                                     18)あなたは、現代政策学部の学生たちが、耕作放棄地や健康というテーマについて、いままでにはない新しい考え方や捉え方を見いだしていると思いましたか?
                                                                       19)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで自らの意見をわかりやすく他人に伝えることができていると思いましたか?
 0
                                                                       20)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで他の学生の意見をきちんと聴くことができていると思いましたか?
     1     2    3    4    5    6     7    8    9    10    11     12    21)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで意見の違いや立場の違いを理解することができていると思いましたか?
     13   14   15   16   17   18    19   20   21    22    23    24
                                                                       22)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトのなかで自らがどのような立場にいて、どのような役割を求められているか理解できていると思いましたか?
                                                                       23)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトなかでルールや規律にもとづいて行動することができていると思いましたか?
                                                                       24)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトのなかで負担や面倒に感じたことに対してうまく取り組むことができていると思いましたか?


                                                                      大学・地域連携と地域課題の解決                                                                   24
【参考】プロジェクト紹介記事①




         平成21年5月13日 朝日新聞朝刊 埼玉西部版 23ページ

     大学・地域連携と地域課題の解決                     25
【参考】プロジェクト紹介記事②




         平成21年5月25日 埼玉新聞朝刊 11ページ

     大学・地域連携と地域課題の解決               26
考察 政策的効果(資源)①
• プロジェクトに関わる資源からみると・・・
 – 人的資源
  • ひと、関係性など
 – 物的資源
  • 資材、道具、設備など
 – 資金的資源
  • 予算、助成金、寄付など
 – 情報的資源
  • 知識、技術、関係性など

           大学・地域連携と地域課題の解決   27
考察 政策的効果(資源)②
                人的資源       物的資源          資金的資源    情報的資源

例           人            原材料、道具、機   予算、助成金等      知識、技術など

                         材、施設等

運動・スポーツに    教員、学生        プール、陸上用ト   施設維持費、備品     スポーツ組織の技

よる地域貢献                   ラック、体育館、   費、研究費等       術・運営に関する

(内藤、2006)                用具等                     ノウハウ等

耕作放棄地の活用    教員、学生、地元     農地(耕作放棄    研究費、自治体に     農業のノウハウ、
(本報告の事例)    農家等          地)
                          、種子、農具    よる助成金        地域ネットワーク


         ・各主体がもともと有する資源をいかに組み合わせるか
         ・関係性(つながり、信用)をいかに構築するか

         大学が有する資源は比較的多く、影響力が大きい

                       大学・地域連携と地域課題の解決                      28
考察 政策面(PDCA)①
• 政策のPDCAサイクルからみると・・・
 – Plan(計画)
 – Do(実行)
 – Check(確認・評価)
 – Act(次の計画・実行へのフィードバック)




          大学・地域連携と地域課題の解決   29
考察 政策面(PDCA)②
 単発の取組では
 単発の取組では
               A                     P
                                         この段階に
                                         人的資源(教員)を
            (次へのフィード                     投入するだけ
                                 (計画)
              バック)


                      地域課題の解決
                        (政策)


この段階に
人的資源(教員)を
投入するだけ
               C                     D    この段階に
            (確認・評価)              (実行)     人的資源(学生)
                                          を投入するだけ


                   大学・地域連携と地域課題の解決               30
考察 政策面(PDCA)③
継続的な取組では
継続的な取組では
              A                     P
           (次へのフィード
                                (計画)
             バック)


                     地域課題の解決
                       (政策)




              C                     D   このサイクル全体に
                                        関わり、しくみづくりを
           (確認・評価)              (実行)    して、地域に還元する
                                        ことができる


                  大学・地域連携と地域課題の解決                31
考察 教育面
• 課題解決型教育
 – 学生の総合的能力向上に寄与?
• プロジェクト制
 – クライアント(依頼者・関係者)の存在により責任感
 – 情報共有やコミュニケーションの重要性
   • 天候や生育状況など計画通りにいかない
   • E-learning、グループウェアとの相性の良さ
 – 他チームへのライバル心・協力心
• 他主体との連携(地域・他学部など)
 – 異なる世代・立場の人たちとの出会い
• 継続的な取り組み
 – 学年をまたぐ引き継ぎ、学生が学生に教える

              大学・地域連携と地域課題の解決    32

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  • 2. 本報告の目的 • 報告者のゼミで取り組んでいる耕作放棄地 活用プロジェクトの事例報告 • 事例をもとに地域課題の解決に大学教育が 果たす可能性について考察 大学・地域連携と地域課題の解決 2
  • 3. 本報告の構成 • 本報告について • 耕作放棄地について • 事例紹介 • 考察 大学・地域連携と地域課題の解決 3
  • 4. 耕作放棄地 定義・現状 • 定義 – 農家が過去1年以上耕作せず、この数年間に再 び耕作する意思のない農地(「農林業センサス」) • 現状 – 耕地面積 • 1960年:607万ha→2006年:436万ha • 46年間で約72%に減少(28%減) – 耕作放棄地 • 2005年で38.6万ha • 耕地全体の9.7%に及ぶ 大学・地域連携と地域課題の解決 4
  • 5. 【参考】耕作放棄地面積の推移 大学・地域連携と地域課題の解決 5
  • 6. 【参考】耕作放棄地の現状① 資料:農林業センサス 大学・地域連携と地域課題の解決 6
  • 7. 【参考】耕作放棄地の現状② 資料:農林業センサス 大学・地域連携と地域課題の解決 7
  • 8. 耕作放棄地 原因 • 農業従事者の高齢化等による担い手不足 単なる担い手不足ではなく・・・ • 農業生産性の低さ – 安定的に売れる保証がない – 飼料作物の価格が安い • 減反奨励金制度 • 農地転用期待 コストと労力をかけて農業を続けることのメリッ トが少ない 大学・地域連携と地域課題の解決 8
  • 9. 【参考】農家の区分① • 「農地」を所有していること • 「農家」 – 経営農地が10a以上所有 – 10a以下で農産物販売額が年間15万円以上 • 「土地持ち非農家」 – 上記の農家以外で耕地および耕作放棄地を5a以 上所有 ⇒「農地」は所有しているが農業経営はしていない。 大学・地域連携と地域課題の解決 9
  • 10. 【参考】農家の区分② • 「農業経営」の規模で分類 • 「自給的農家」 – 経営耕地面積が30a未満 – 農産物販売額が年間50万円未満 • 「販売農家」 – 上記の以外の農家 • 専業農家→誰も他産業で働いていない • 第1種兼業農家→全所得中、農業所得が多い • 第2種兼業農家→全所得中、農業所得が少ない 大学・地域連携と地域課題の解決 10
  • 11. 【参考】農家の形態別耕作放棄面積 大学・地域連携と地域課題の解決 11
  • 12. 耕作放棄地 対策 • 農業の担い手を増やす • 農業の生産性の向上 • (公正なかたちでの)農地の流動化の促進 • 農地として利用できるような状態を維持 重要な地域政策課題だが・・・ 行政・農家ともに単独では解決しづらい 大学・地域連携と地域課題の解決 12
  • 13. 事例紹介 概要 教育プログラムの一環として大学周辺の耕 作放棄地を活用する取り組み • 授業概要 – 科目名「政策研究プロジェクトⅠ・Ⅱ」 • 現代政策学部の3・4年生ゼミ – 時限 木曜日1・2限 • 時間を連続させることで現地作業を可能にする – 学生数 40名(4年生22名、3年生18名) 大学・地域連携と地域課題の解決 13
  • 14. 事例紹介 ゼミの目的① • 地域の課題である耕作放棄地の活用をテーマに、 – 現実的なテーマ 現実的なテーマ • ゼミを中心とした大学の授業のなかで取り組み・・・ – 実践的な取り組み 実践的な • 健康づくりなど他の課題と結びつけながら・・・ – 複数課題の融合 複数課題の • 解決に向けての政策提言へと繋げる取り組み – 課題解決型学習 大学・地域連携と地域課題の解決 14
  • 15. 事例紹介 目的② ・土地条件に合った作物栽培 農地 ・省コスト(労力)による保全 保全 ・健康機能性作物の栽培 ・運動の一環としての参加 耕作 大学 健康 放棄地 教育 活用 づくり ・課題解決型教育 ・学生の総合的能力向上 ・地域ブランドづくり 地域 ・各種イベントとの連携 活性化 ・地元小中学校との連携 大学・地域連携と地域課題の解決 15
  • 16. 事例紹介 活動地域① おおよそ 1km×100m 10ha 程度 大学・地域連携と地域課題の解決 16
  • 17. 事例紹介 活動地域② 大学・地域連携と地域課題の解決 17
  • 18. 事例紹介 運営体制① • ゼミ内に複数のプロジェクトチーム(班)を設置 – 案件ごとに班を設置(各班10名程度)して管理・運営 – 案件ごとに依頼者(クライアント)との調整 – 現地作業の準備、実施 – 状況把握・記録の徹底 • 学生による事務局を設置 – 各班の進捗状況の把握、アドバイス等 – 合同作業などスケジュールの管理 – 備品の購入、管理 – 出席管理、記録管理 大学・地域連携と地域課題の解決 18
  • 19. 事例紹介 運営体制② 連携先 内容 A.健康市民大学 畑を活用した健康づくりプログラム B.薬学部薬科学科 フレッシュマンセミナーでの合同授業 (ハーブ栽培、実験、商品化) C.坂戸市・地元企業 葉酸など含む機能性作物の栽培 「健康カレー」製造・販売 D.坂戸市・地元住民 高麗川ふるさと遊歩道周辺のお花畑化 高麗川健康ウォーキングとの連携 E.地元農家、JA、酒 オールさいたまブランドの日本酒造り 蔵、酒店、飲食店 酒米の栽培からブランド化まで 大学・地域連携と地域課題の解決 19
  • 20. 事例紹介 運営体制③ 大学・地域連携と地域課題の解決 20
  • 21. 事例紹介 活動地域③ ■ 緑 →田(非耕作地) ■黄 色 →ネマクリーン ■ 紫 →未作業 ■オレンジ →ひまわり ■薄ピンク →百日草など各種花類 ■ 青 →畑(未作業含む) 大学・地域連携と地域課題の解決 21
  • 22. 事例紹介 活動の様子① • (依頼者:坂戸市)「高麗川ふるさと遊歩道」のお花畑化(マリーゴールド、ひまわり等) • (依頼者:城西健康市民大学)「畑作業と通じた健康づくりプログラム」(じゃがいも等) • (依頼者:坂戸市)「葉酸多含有作物の栽培と活用提案」(ほうれん草、いちご等) • (依頼者:薬学部)「ハーブの栽培と商品企画提案」(ラベンダー、ローズマリー等) 地元農家による農業指導 薬科学科・現代政策学部合同授業 食用ひまわり種蒔き 地元小学校との合同授業 ひまわり畑 ひまわり畑 百日草畑 百日草畑 大学・地域連携と地域課題の解決 22
  • 23. 事例紹介 活動の様子② • (依頼者:坂戸市)「高麗川ふるさと遊歩道」のお花畑化(マリーゴールド、ひまわり等) • (依頼者:城西健康市民大学)「畑作業と通じた健康づくりプログラム」(じゃがいも等) • (依頼者:坂戸市)「葉酸多含有作物の栽培と活用提案」(ほうれん草、いちご等) • (依頼者:薬学部)「ハーブの栽培と商品企画提案」(ラベンダー、ローズマリー等) じゃがいも畝づくり 虫よけ用牛乳散布 マリーゴールド種蒔き 雑草とのたたかい マリーゴールド開花 学生による草刈り作業 ひまわり種蒔き 事務局作業(備品管理・発注) 大学・地域連携と地域課題の解決 23
  • 24. 事例紹介 活動の様子③ 現代政策学部「政策研究プロジェクト」(3・4年生)と薬学部薬科学科「フレッシュマンセミナー」(1年生)による合同授業 学生による グループ 学生よる講義 畑の看板づくり 種蒔き作業 種蒔き指導 ディスカッション 学生による自己評価・相互評価のチェックシート及び結果(一部) 自己評価 平均点 1)あなたは、このプロジェクトに自ら進んで取り組みましたか? 自己評価 他者評価 2)あなたは、このプロジェクトで他の学生と積極的に関わりを持ちましたか? 10 3)あなたは、このプロジェクトで与えられた課題にきちんと取り組みましたか? 4)あなたは、耕作放棄地や健康とはなにかというテーマについて、自分なりに考えることができましたか? 9 5)あなたは、耕作放棄地や健康というテーマについて、問題解決のアイディアを考えることができましたか? 6)あなたは、耕作放棄地や健康というテーマについて、いままでにはない新しい考え方や捉え方を見いだすことができましたか? 8 7)あなたは、このプロジェクトで自分の意見をわかりやすく他人に伝えることができましたか? 7 8)あなたは、このプロジェクトで他の学生の意見をきちんと聴くことができましたか? 9)あなたは、このプロジェクトで意見の違いや立場の違いを理解することができましたか? 6 10)あなたは、このプロジェクトのなかで自分がどのような立場にいて、どのような役割を求められているか理解できましたか? 11)あなたは、このプロジェクトなかでルールや規律にもとづいて行動することができましたか? 5 12)あなたは、このプロジェクトのなかで負担や面倒に感じたことに対してうまく取り組むことができましたか? 他者評価 4 13)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトに自ら進んで取り組んでいると思いましたか? 3 14)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで薬科学科の学生たちに対して積極的に関わりを持とうとしていると思いましたか? 15)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトの目的を適切に設定し、行動しようとしていると思いましたか? 2 16)あなたは、現代政策学部の学生たちが、耕作放棄地や健康とはなにかというテーマについて、きちんと考えていると思いましたか? 17)あなたは、現代政策学部の学生たちが、耕作放棄地や健康というテーマについて、問題解決のアイディアを考えていると思いましたか? 1 18)あなたは、現代政策学部の学生たちが、耕作放棄地や健康というテーマについて、いままでにはない新しい考え方や捉え方を見いだしていると思いましたか? 19)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで自らの意見をわかりやすく他人に伝えることができていると思いましたか? 0 20)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで他の学生の意見をきちんと聴くことができていると思いましたか? 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 21)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトで意見の違いや立場の違いを理解することができていると思いましたか? 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 22)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトのなかで自らがどのような立場にいて、どのような役割を求められているか理解できていると思いましたか? 23)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトなかでルールや規律にもとづいて行動することができていると思いましたか? 24)あなたは、現代政策学部の学生たちが、このプロジェクトのなかで負担や面倒に感じたことに対してうまく取り組むことができていると思いましたか? 大学・地域連携と地域課題の解決 24
  • 25. 【参考】プロジェクト紹介記事① 平成21年5月13日 朝日新聞朝刊 埼玉西部版 23ページ 大学・地域連携と地域課題の解決 25
  • 26. 【参考】プロジェクト紹介記事② 平成21年5月25日 埼玉新聞朝刊 11ページ 大学・地域連携と地域課題の解決 26
  • 27. 考察 政策的効果(資源)① • プロジェクトに関わる資源からみると・・・ – 人的資源 • ひと、関係性など – 物的資源 • 資材、道具、設備など – 資金的資源 • 予算、助成金、寄付など – 情報的資源 • 知識、技術、関係性など 大学・地域連携と地域課題の解決 27
  • 28. 考察 政策的効果(資源)② 人的資源 物的資源 資金的資源 情報的資源 例 人 原材料、道具、機 予算、助成金等 知識、技術など 材、施設等 運動・スポーツに 教員、学生 プール、陸上用ト 施設維持費、備品 スポーツ組織の技 よる地域貢献 ラック、体育館、 費、研究費等 術・運営に関する (内藤、2006) 用具等 ノウハウ等 耕作放棄地の活用 教員、学生、地元 農地(耕作放棄 研究費、自治体に 農業のノウハウ、 (本報告の事例) 農家等 地) 、種子、農具 よる助成金 地域ネットワーク ・各主体がもともと有する資源をいかに組み合わせるか ・関係性(つながり、信用)をいかに構築するか 大学が有する資源は比較的多く、影響力が大きい 大学・地域連携と地域課題の解決 28
  • 29. 考察 政策面(PDCA)① • 政策のPDCAサイクルからみると・・・ – Plan(計画) – Do(実行) – Check(確認・評価) – Act(次の計画・実行へのフィードバック) 大学・地域連携と地域課題の解決 29
  • 30. 考察 政策面(PDCA)② 単発の取組では 単発の取組では A P この段階に 人的資源(教員)を (次へのフィード 投入するだけ (計画) バック) 地域課題の解決 (政策) この段階に 人的資源(教員)を 投入するだけ C D この段階に (確認・評価) (実行) 人的資源(学生) を投入するだけ 大学・地域連携と地域課題の解決 30
  • 31. 考察 政策面(PDCA)③ 継続的な取組では 継続的な取組では A P (次へのフィード (計画) バック) 地域課題の解決 (政策) C D このサイクル全体に 関わり、しくみづくりを (確認・評価) (実行) して、地域に還元する ことができる 大学・地域連携と地域課題の解決 31
  • 32. 考察 教育面 • 課題解決型教育 – 学生の総合的能力向上に寄与? • プロジェクト制 – クライアント(依頼者・関係者)の存在により責任感 – 情報共有やコミュニケーションの重要性 • 天候や生育状況など計画通りにいかない • E-learning、グループウェアとの相性の良さ – 他チームへのライバル心・協力心 • 他主体との連携(地域・他学部など) – 異なる世代・立場の人たちとの出会い • 継続的な取り組み – 学年をまたぐ引き継ぎ、学生が学生に教える 大学・地域連携と地域課題の解決 32