問題解決基本手順
(Problem Solution Manual)


        作成日:2007年2月25日
       作成:品質改善サイト「匠の知恵」管理者
                             1
問題解決の基本手順
①   問題認識   何が問題か、どの位問題か?
②   目標設定   どこまで改善するか?
③   原因分析   何故、問題が生じているか?
④   対策立案   どうすれば原因が解消されるか?
⑤   対策評価   問題がどれだけ解決されたか?




                             2
1.問題認識(現状把握)

① 問題の定量化   DATA測定

② 層別化      問題点を絞りこむ

③ 優先順位     重要性、緊急性、拡大性を
           を考慮して課題を選択
④問題点の共有化   コミュニケーション(痛みの共有)


                          3
1.問題認識(現状把握)
     1.問題認識(現状把握)
       問題認識
1.背景認識の目的:
①目標値および設定条件の理由
②真の目的、狙い。                          問題とは「
                                   問題とは「理想と
③整理、分析する方向付け(角度)が明確。                 実際との差」
                                     実際との差」
③整理、分析する上での制約が明確。
④問題解決の為の二律背反条件が明確化。




2.レベル(視点)を変えて問題認識:
                                         業界
①立場(視点)を変えて問題点を認識
                                         会社
②立場(視点)を変えて制約を認識
③立場(視点)を変えてトレードオフを認識                     自署部
④互いの立場に立って問題点を認識                         自分

                                   利益率




問題を立体化し認識:
                                               売上高



                       キャッシュフォロー                     4
2.目標設定
目標の構成要素
                 評価指標    何で測るか?

                   現状値   現状はどんな状態?
             値
                   目標値   どんなレベルに?

                 達成期限    いつまで?



 *ビジョン、目的、目標を経営者、リーダーが
こうしたいと言う要求を明確に伝達し、要求する。
                                    5
2.目標設定
 バランス・スコアカード
                  内部ビジネス
                  プロセスの視点          財務の視点
                顧客を満足させる為にはどのよ
                 うなビジネスプロセスで卓越
                 しなければならないか。
                                 成功到達した際の財務成果


                 人材教育の視点            顧客の視点
                ビジネスプロセス上の優位性を   財務成果は顧客から得らる。
                  獲得する為には人、組織を
                  いかに教育、改革しなけれ   顧客にどのような価値を提供す
                     ばならないか。      れば成果があがるか。


*ビジョン&戦略MAPをバランス・スコアーカードにて作
成し、KPI(重要業績指標:KeyPerformance Indicator)
                                                  6
を設定する。
3.原因分析
     分析型




                                      問題解決
                  原因       対策
           原因                   高確率
問題

                  原因       対策

                  原因       対策
           原因
                  原因       対策




            原因分析方法:
            1.特性要因図
            2.原因を箇条書きで記述する方法
            3.何故、何故を繰り返し体系的の整理する方法

                                             7
4.原因分析
                                 闇夜に鉄砲型




                                          問題解決
                          対策
          現場にて現物を確認
                                  低確率
   問題
                          対策
          過去のトラブル事例か
            ら原因分析         対策

                          対策      高確率
                                 熟練多能工型

原因分析方法:
思いつきで実施した対策では有効である対策を打つことができず。
但し、現場で発生してる問題の90%前後は以前、発生した問題と類似しており、高度な経験
を持つ熟練多能工に場合は分析を省略して即、対策を採用して効果を確認したほうが
合理的である。
現実の現場は秒単位で品質状況が変化しており、原因分析に数日をかけている間に新たな
原因の問題の影響で分析結果が的を外れてしまう場合がある。

                                                 8
5.原因分析(抽出&体系化)
原因要素の抽出                 原因要素の体系化
      原因要素
                                   原因要素
        原因要素              原因要素
                                   原因要素
         原因要素    原因要素
                                   原因要素
       原因要素               原因要素
                                   原因要素
      原因要素




 ・ブレーンストーミング法


・カード使用による視覚的整理

                                          9
6.原因分析の5つの視点
分類法     現象分類     見た目の相違から分ける


        時系列点検    時間の経過によって要因
                  を探す。

点検法     プロセス点検   不具合発生に関連するプロセ
                  スをチェックし要因を探す。

        既存視点点検   人、設備、物などのごと
                    に要因を探す

対極発想法            理想の状態を実現するための条件
                  を洗い出し現状状態と比較する。
                                  10
7.原因・影響度の把握
                原因       設備    70%
         原因                          原因影響度が
  問題

                原因      作業員    20%      高い。

                原因       材料    5%
         原因
                原因      作業方法   5%




          原因ウエイト把握(原因の発生確率)

        測定法                    推定法

長所:長期に測定した際は精度が高い。     長所:経験者をヒヤリングすることにより
                          精度の高いウエイトを把握できる。
短所:測定に手間、時間が必要、短期測定の   短所:ヒヤリング対象者を間違えると誤ったウ
      場合は精度が低い。          エイトを把握することになる。
                                               11
8.対策の具体化
アイデア発散   グループ化         体系化               評価         具体化


         グループ1
         グループ
 アイデア
          アイデア1
 アイデア     アイデア2
          アイデア            2プールグ
                           2プールグ
                           2プールグ
 アイデア     アイデア3
          アイデア                           評価項目

 アイデア    グループ2
         グループ                             効 費   期
                                          果 用   間
                                                    計画表
 アイデア
          アイデア1   1プールグ
                   1プールグ
                   1プールグ
                   1プールグ           対策1    ○ ○   ○
          アイデア2
          アイデア                    対策2    × ×   ×
 アイデア
          アイデア3
          アイデア                    対策3    ○ ○   ○

 アイデア
         グループ3
         グループ              3プールグ
                           3プールグ
                           3プールグ
                           3プールグ
 アイデア     アイデア1
          アイデア2
          アイデア
          アイデア3
          アイデア


                                                          12
9.対策計画表
   ①対策毎の実施計画を作成する。
 ②関係部署への説明を十分に実施する。

    項目        1日目   2日目     3日目   4日目   5日目   6日目
物理的準備         事前準備 検討・決定    手配          到着
(例:パソコン導入等)

環境準備          事前準備 検討・決定    手配    完了
(例:電源配線等)

運用者準備         事前連絡 検討・決定                教育
(例:作業者教育)

                    説明会開催
関係者対応
                    検討・決定
リスク対応

                    検討・決定                     評価実施
評価方法

                                                 13
10.評価
       ・条件統一(部品・設備・作業)

実験     ・期間設定
                         実験事前説明会および連絡書の作成。
       ・測定指標・明確化



       ・測定方法の明確化、文章化

測定     ・実験ロットの区分
       ・測定方法の確認


       ・グラフ化
分析     ・有意差の検定
       ・


       ・効果評価   ・・・導入コストとのバランス計算
最終評価   ・導入スケジュール                  評価検討会。
       ・最終評価                                 14
11.標準化
1.対策評価が達成の場合
 対策の評価で実行と結果が達成された場合、継続的な維持をするために標準化を実施します。
 対策の評価で実行と結果が達成された場合、継続的な維持をするために標準化を実施します。
                                 標準化




           設計の標準化           設計過去トラ集
  標準化




           部品の標準化           部品マニュアル

           作業の標準化            作業手順書




                                          15
12.水平展開
1.対策評価が達成の場合:
 .対策評価が達成の場合:
効果を得ることができた対策は、情報を共有化し他の原因、工程への
水平展開を行います。




                           情報共有化
      水平展開

                他工程

                他製品

                他工場




                                   16
17




                                                                                                                                                標準化
                                                                                                                                                標準化
                                                                                                                                                標準化
                                                                                                                                                標準化
13.問題解決終了後の整理、分析




                                                                                                                                           達成




                                                                                                                                           目標は達成?
                                                                                                                                           目標は達成?
                                                                                                                                           目標は達成?
                                                                                                                                           目標は達成?
                                                                                                                                            対策評価
                                                                                                                                            対策評価
                                                                                                                                            対策評価
                                                                                                                                            対策評価
                                                                                  ・原因分析で解決対象としなかった原因への対策立案、実施。
                   1.対策評価が未達成の場合→継続して対策実施
                   1.対策評価が未達成の場合→継続して対策実施




                                                                                                                 ・問題認識で解決の対象としなかった問題の解決。




                                                                                                                                            対策立案
                                                                                                                                            対策立案
                                                                                                                                            対策立案
                                                                                                                                            対策立案      残された課題を
                                                                                                                                                      残された課題を
                                                                                                                                                      残された課題を
                                                                                                                                                      残された課題を
                                                                                                                                                ・実施
                                                                                                                                                ・実施
                                                                                                                                                ・実施
                                                                                                                                                ・実施     実施
                                                                                                                                                        実施
                                                                                                                                                        実施
                                                                                                                                                        実施
                                                           ・対策立案で選定しなかった対策案の実施。




                                                                                                                                            原因分析      未対応原因に着手
                                                                                                                                                      未対応原因に着手
                                                                                                                                                      未対応原因に着手
                                                                                                                                                      未対応原因に着手
                                            2.対策評価が達成の場合




                                                                                                                                            目標設定
                                                                                                                                            目標設定
                                                                                                                                            目標設定
                                                                                                                                            目標設定
                                                                                                                                            問題認識
                                                                                                                                            問題認識
                                                                                                                                            問題認識
                                                                                                                                            問題認識      未対象問題に着手
                                                                                                                                                      未対象問題に着手
                                                                                                                                                      未対象問題に着手
                                                                                                                                                      未対象問題に着手

問題解決方法

  • 1.
    問題解決基本手順 (Problem Solution Manual) 作成日:2007年2月25日 作成:品質改善サイト「匠の知恵」管理者 1
  • 2.
    問題解決の基本手順 ① 問題認識 何が問題か、どの位問題か? ② 目標設定 どこまで改善するか? ③ 原因分析 何故、問題が生じているか? ④ 対策立案 どうすれば原因が解消されるか? ⑤ 対策評価 問題がどれだけ解決されたか? 2
  • 3.
    1.問題認識(現状把握) ① 問題の定量化 DATA測定 ② 層別化 問題点を絞りこむ ③ 優先順位 重要性、緊急性、拡大性を を考慮して課題を選択 ④問題点の共有化 コミュニケーション(痛みの共有) 3
  • 4.
    1.問題認識(現状把握) 1.問題認識(現状把握) 問題認識 1.背景認識の目的: ①目標値および設定条件の理由 ②真の目的、狙い。 問題とは「 問題とは「理想と ③整理、分析する方向付け(角度)が明確。 実際との差」 実際との差」 ③整理、分析する上での制約が明確。 ④問題解決の為の二律背反条件が明確化。 2.レベル(視点)を変えて問題認識: 業界 ①立場(視点)を変えて問題点を認識 会社 ②立場(視点)を変えて制約を認識 ③立場(視点)を変えてトレードオフを認識 自署部 ④互いの立場に立って問題点を認識 自分 利益率 問題を立体化し認識: 売上高 キャッシュフォロー 4
  • 5.
    2.目標設定 目標の構成要素 評価指標 何で測るか? 現状値 現状はどんな状態? 値 目標値 どんなレベルに? 達成期限 いつまで? *ビジョン、目的、目標を経営者、リーダーが こうしたいと言う要求を明確に伝達し、要求する。 5
  • 6.
    2.目標設定 バランス・スコアカード 内部ビジネス プロセスの視点 財務の視点 顧客を満足させる為にはどのよ うなビジネスプロセスで卓越 しなければならないか。 成功到達した際の財務成果 人材教育の視点 顧客の視点 ビジネスプロセス上の優位性を 財務成果は顧客から得らる。 獲得する為には人、組織を いかに教育、改革しなけれ 顧客にどのような価値を提供す ばならないか。 れば成果があがるか。 *ビジョン&戦略MAPをバランス・スコアーカードにて作 成し、KPI(重要業績指標:KeyPerformance Indicator) 6 を設定する。
  • 7.
    3.原因分析 分析型 問題解決 原因 対策 原因 高確率 問題 原因 対策 原因 対策 原因 原因 対策 原因分析方法: 1.特性要因図 2.原因を箇条書きで記述する方法 3.何故、何故を繰り返し体系的の整理する方法 7
  • 8.
    4.原因分析 闇夜に鉄砲型 問題解決 対策 現場にて現物を確認 低確率 問題 対策 過去のトラブル事例か ら原因分析 対策 対策 高確率 熟練多能工型 原因分析方法: 思いつきで実施した対策では有効である対策を打つことができず。 但し、現場で発生してる問題の90%前後は以前、発生した問題と類似しており、高度な経験 を持つ熟練多能工に場合は分析を省略して即、対策を採用して効果を確認したほうが 合理的である。 現実の現場は秒単位で品質状況が変化しており、原因分析に数日をかけている間に新たな 原因の問題の影響で分析結果が的を外れてしまう場合がある。 8
  • 9.
    5.原因分析(抽出&体系化) 原因要素の抽出 原因要素の体系化 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 原因要素 ・ブレーンストーミング法 ・カード使用による視覚的整理 9
  • 10.
    6.原因分析の5つの視点 分類法 現象分類 見た目の相違から分ける 時系列点検 時間の経過によって要因 を探す。 点検法 プロセス点検 不具合発生に関連するプロセ スをチェックし要因を探す。 既存視点点検 人、設備、物などのごと に要因を探す 対極発想法 理想の状態を実現するための条件 を洗い出し現状状態と比較する。 10
  • 11.
    7.原因・影響度の把握 原因 設備 70% 原因 原因影響度が 問題 原因 作業員 20% 高い。 原因 材料 5% 原因 原因 作業方法 5% 原因ウエイト把握(原因の発生確率) 測定法 推定法 長所:長期に測定した際は精度が高い。 長所:経験者をヒヤリングすることにより 精度の高いウエイトを把握できる。 短所:測定に手間、時間が必要、短期測定の 短所:ヒヤリング対象者を間違えると誤ったウ 場合は精度が低い。 エイトを把握することになる。 11
  • 12.
    8.対策の具体化 アイデア発散 グループ化 体系化 評価 具体化 グループ1 グループ アイデア アイデア1 アイデア アイデア2 アイデア 2プールグ 2プールグ 2プールグ アイデア アイデア3 アイデア 評価項目 アイデア グループ2 グループ 効 費 期 果 用 間 計画表 アイデア アイデア1 1プールグ 1プールグ 1プールグ 1プールグ 対策1 ○ ○ ○ アイデア2 アイデア 対策2 × × × アイデア アイデア3 アイデア 対策3 ○ ○ ○ アイデア グループ3 グループ 3プールグ 3プールグ 3プールグ 3プールグ アイデア アイデア1 アイデア2 アイデア アイデア3 アイデア 12
  • 13.
    9.対策計画表 ①対策毎の実施計画を作成する。 ②関係部署への説明を十分に実施する。 項目 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 物理的準備 事前準備 検討・決定 手配 到着 (例:パソコン導入等) 環境準備 事前準備 検討・決定 手配 完了 (例:電源配線等) 運用者準備 事前連絡 検討・決定 教育 (例:作業者教育) 説明会開催 関係者対応 検討・決定 リスク対応 検討・決定 評価実施 評価方法 13
  • 14.
    10.評価 ・条件統一(部品・設備・作業) 実験 ・期間設定 実験事前説明会および連絡書の作成。 ・測定指標・明確化 ・測定方法の明確化、文章化 測定 ・実験ロットの区分 ・測定方法の確認 ・グラフ化 分析 ・有意差の検定 ・ ・効果評価 ・・・導入コストとのバランス計算 最終評価 ・導入スケジュール 評価検討会。 ・最終評価 14
  • 15.
  • 16.
  • 17.
    17 標準化 標準化 標準化 標準化 13.問題解決終了後の整理、分析 達成 目標は達成? 目標は達成? 目標は達成? 目標は達成? 対策評価 対策評価 対策評価 対策評価 ・原因分析で解決対象としなかった原因への対策立案、実施。 1.対策評価が未達成の場合→継続して対策実施 1.対策評価が未達成の場合→継続して対策実施 ・問題認識で解決の対象としなかった問題の解決。 対策立案 対策立案 対策立案 対策立案 残された課題を 残された課題を 残された課題を 残された課題を ・実施 ・実施 ・実施 ・実施 実施 実施 実施 実施 ・対策立案で選定しなかった対策案の実施。 原因分析 未対応原因に着手 未対応原因に着手 未対応原因に着手 未対応原因に着手 2.対策評価が達成の場合 目標設定 目標設定 目標設定 目標設定 問題認識 問題認識 問題認識 問題認識 未対象問題に着手 未対象問題に着手 未対象問題に着手 未対象問題に着手