新QC七つ道具とは
ク コンサルティング
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クレイン テクノ
Crane techno
サイト URL:http://crane-techno.com/
2024年10月18日
1.新QC 七つ道具とは
管理者、スタッフのために開発された品質管理手法で、混沌とした問題を解決するのに力
を発揮する。
間接部門で活用しやすいQC手法
新QC七つ道具とは、主として言語データをわかりやすく図に整理することによって、混沌と
している問題の解決を図っていく手法です。
親和図法 連関図法 系統図法
マトリックス図法 マトリックス・データー解析法
アローダイヤグラム法 PDPC法
の七つをいいます。
これらは、製造現場を中心に展開されていたQCサークル活動が、TQCへと進展し、設計
開発部門、営業部門などの間接部門へ活動範囲が広がるのにつれて、問題の解決手法
や創造、発想手法を組み入れ、問接部門で活用できるQC手法として、開発されたもので
す。
2.QC七つ道具と新QC七つ道具の違い
「新」がついていない従来の「QC七つ道具」は、工場製造現場、研究所などで、不良解析や
データの分析などの数値解析に用いられていました。
しかし、「言語データ」が多い営業や企画、設計などの品質改善や新製品開発などでは
数値解析では、困難でした、その為に、総務部、経理部、営業部、設計部などの間接部門
や製造業以外の、飲食業、小売り、ホテル、観光業などでの言語情報や文字情報により
問題の方向性を見出す手法として、生まれたのが、「新QC七つ道具」です。
新QC七つ道具ではいろいろな言語情報を整理し問題を浮かび上がらせます。
組織の全員が、互いに協力して正しい活動方向に導きます。
「新QC七つ道具」は、複雑に絡み合った問題を整理することができます。
問題が絞り込まれ計画が立てやすくなります。
3.言語データとは
言語データとは、「部品の位置合わせ作業が難しい」「治具の設計検討に時間が要す
る」「部門間の情報共有ができてない」といった、数値化できない言葉によるデータです。
企画・設計・計画・営業などの部門では、これらのデータを元に改善活動を行う必要が
あります、そのため、言語データを扱う新QC7つ道具が有効なのです。
4.親和図法とは
親和図法とは、未来の問題や未知・未経験の問題
など、混沌として(はっきりしない問題の構造を
明らかにして、問題の解決策を導き出す手法です。
解決すべき問題についての事実・意見・発想などを言語データとして相互の親和性によっ
てまとめ親和カードを作成しながら親和図を作っていきます。
この時、2枚の言語データーから1枚の親和カードを順に作っていくことがポイントになりま
す、決して5枚~6枚の言語カードを一度にまとめないようにします。
図表として親和図が作成されると問題の所在や本質を明らかになっていきます、そして最
後に親和図を大きくまとめた親和カードから順に文章を書いてまとめます。
なお、この親和図法は、川喜田二郎博士が考案したKJ法と同じものであり、著作権や登
録商標の問題で「KJ法」という名称を使えなかったため、QC(品質管理)の世界では「親和
図法」と呼んでいます。
親和図法の作り方
親和図法の作成事例
お客様が望んでいるバックを調査する為に親和図法を作成
5.連関図法とは
連関図法とは、問題が発生する要因が多くあり、かつ原因-結果、目的-手段などが複
雑に絡み合っていて、問題を解決する糸口が把握できない場合に、これらの要因の因果
関係を整理し、明確にすることによって、問題を発生させる主要な要因を絞り込むことを狙
いとした手法です。
連関図法 作り方 ステップ
具体的連関図法の作り方
手順1: テーマ―設定 ⇒ 図書室が利用しにくい
取り上げる問題を設定します。問題は具体的に書きます。
例えば、「作業が非効率である」という問題を書いてしまうと、抽象的で問題がはっきりしま
せん。こんなとき、「○○作業の手間がかかる」とか、「○○作業の時間がかかる」と実際に
起こっている現象を思い浮かべて、問題を「○○作業に手間取り時間がかかる」と具体的
に記入します。
6.系統図法とは
系統図法とは、問題を解決すべき最適な手段
や方策を系統的に追求する方法で目的と方策
を段階的に展開し、図に表わすことによって、
最適な方策を見出す手法です。
系統図法は、まず達成すべき目的と条件を設定します。
上位の目的を達成するための手段は、初めの内は大きな概念で展開し、順次具体化して
いきます。最初に具体的な内容を出すと、手段の展開の幅が狭いものになってしまいます。
展開の基本は、1目的を2手段以上で展開していきます。1目的1手段になっているところ
があれば、頭を捻りしてもう一つの手段を出してみます。
書き上げた系統図は、作成者以外の人たちに見せて、意見を求めます。自分たちでは気
付かなかったよいアイデアが得られることがあります。
系統図の作り方 事例
ここでは、日ごろ、から困っている問題「図書室が利用しにくい」を取り上げて、「利用し
やすい図書室にする」という目的を設定しています。制約条件としては、設備改善を行わず
に運用上で手段を検討する」としています。
7.マトリックス図法とは
マトリックス図法とは、多くの現象と要因
などを行と列の二次元に配置し、行と列の
交点に相互の関連の程度を表示して問題解決
を効果的に推進していく手がかりを得る手法です。
また、関連性などを検討している途中で、必要があれば行や列の項目を増やして、
マトリックス図を成長させていきます。
情報が集約されたマトリックス図から、記号の分布状態や行と列の計算された点
数から目的の答えを引き出します。
英語:matrix diagram ⇒意味:(ものを生み出す)母体、行列
マトリックス図 作成 事例
「問題解決を行うときに有効なQC手法のガイドをつくる」という目的を設定、
関連する情報としては、社内で実践している事例を調査することにします。
8.マトリックス・データ解析法とは
マトリックス・データ解析法とは、マトリックス図の交点に数値データが与えられた場合に、
多くの数値データを相関分析などで処理し、二次元平面図(X-Y平面図)に表わし、問題
とその要因との関係をわかりやすく示す手法です。
英語:matrix data analysis
ビッグデータで使用される多変量解析では主成分分析といわれ原石(データ)をダイヤ(活き
た情報)に変えることができます。
競合分析、自社・他社分析、5択式アンケートなど、市場調査結果から売れ筋を見極めて新
商品開発の方向性を選択するといった場面などに使用することができます。
英語:Principal component analysis
マトリックス・データ解析法の事例
例えばセミナー15コースでどういったセミナーがよいのかを調査する場合。
主成分分析という計算方法で多くの項目を単純化し、そこで得たデータを散布図にするこ
とで、適性なセミナーが分かります。
9.アロー・ダイヤグラム法とは
アロー・ダイヤグラム法とは、問題を解決する方策を実行する日程計画を立てるのに、ア
ロー・ダイヤグラムを用いる手法です、矢線図、PERT図とも呼ばれます。
「アローダイアグラム」(矢線図)はパート(PERT)で用いる「日程計画図」です。
特定の計画を進めていくために必要な作業の関連をネットワークで表現したものです。
作業工程図をアローダイアグラムに変換
・設計の開始タイム
・製造とテスト仕様書作成
開始タイム
作業工程図 アローダイアグラム
「アローダイアグラム」とは作業工程図を丸と矢印と数字で表現した図
所要時間
所要時間
所要時間
所要時間
アローダイヤグラム法の事例
例えば毎月開催する技術検討会議の準備を行う場合。
まずは左の表(作業内容、先行作業、所要時間)を作成し、それを元に右の図を作成しま
す。図からクリティカルパス(=プロジェクト完了までに最も時間のかかる経路)を見つけ
ることでスケジュールを管理しやすくなります。
10.PDPC法(過程決定計画図)とは
PDPC法は過程決定計画図といわれ、近藤次郎博士が開発した手法です。
問題解決をしていくうえで、情報不足や環境などの変化による不測の事態をあらかじめ想
定して、不測の事態が発生したときの対応策を計画に織り込み、問題解決への望ましい結
果にいたる過程を定める手法です。
とくに、新製品・新技術の開発段階で不測事態の発生が予測される場合や、営業の受注活
動のように相手先の事情や競合企業との関係など、受注獲得段階で予測困難な事態が起
こり得る場合に活用するのが効果的です。
PDPC法の事例
例えば”企画提案書を完成させる“場合です、出発点は、「企画書を作成する」とし、
ゴールを「企画提案書の完成」としています。
2024年10月18日
ク コンサルティング
クレイン テクノ
Crane techno
サイト URL:http://crane-techno.com/
参考文献:
図解入門ビジネス新QC七つ道具の使い方がよくわかる本
ポケット図解 QC七つ道具の基本がわかる本

2024年版 分かり易い 新QC七つ道具とは? 活用事例  【イラスト図解】