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“R”の時代 ―大人と子どもは何を共有できるか?―
木村修平(立命館大生命科学部生命情報学科准教授)
kimuras@fc.ritsumei.ac.jp / Twitter: @syuhei
2014年8月30日(土) @ 立命館小学校 2. 立命館小学校 講演会
講師の紹介
•木村 修平 / Syuhei KIMURA
•1977年 京都市山科区 出身
•立命館大学 生命科学部 生命情報学科 准教授
•高等英語教育におけるICT利活用
•米国ミシガン州立大学 社会科学部 卒業
•立命館大学大学院 言語教育情報研究科 修了
•慶應義塾大学SFC 研究生
•複数回の転職を経て現職。英語とICTに救われて きた人生を送る
2 3. 立命館小学校 講演会
プロジェクト発信型英語プログラム
•Project-based English Program: PEP
•鈴木佑治先生(慶応義塾大学名誉教授・立命館大学客員教 授)が提唱・実践した英語教育カリキュラム
•生命科学部・薬学部・スポーツ健康科学部で実施
•学生が、自分自身の興味・関心に基づいて「プロジェクト」を立 ち上げ、その成果を英語で発表
•ICTをフル活用した発信型英語教育で成果
•詳しくは、PEP-RG.JP をご覧ください
3 5. 立命館小学校 講演会
講演を始める前に:おことわり
•本講演で述べるのはすべて木村個人の主観的かつ体験的な 参考意見です
•一部に極論とも言える表現が見受けられると思いますが、そ れも全て木村個人の考えに基づくものとご理解ください
•具体的な企業名やハードウェア、ソフトウェア、サービスなど の名前が頻繁に登場しますが、木村が特定の企業とアフィリ エイト契約を結んでいるなどのセールス目的は一切ございま せん
•製品やサービスのご購入、ご契約、ご利用に際しては皆さん ご自身のご判断と責任でお願い申し上げます
5 6. 立命館小学校 講演会
EdTechの本格化
•Education x Technology = EdTech(エドテック)
•教育分野へのICT(情報通信技術)の本格的な参入
•無線ネットワークの普及と拡充
•スマートデバイスの普及(小型、高速、省電力)
•公教育機関:各種学校
•電子黒板、タブレット端末導入、副教材としての電子教科書
•民間教育機関:塾、予備校、組織内研修
•授業動画配信、遠隔授業、電子教科書
•民間教育サービス:EdTech系サービス
•Webを中心に展開
6 9. 立命館小学校 講演会
Bring Your Own Device = BYOD
•「自分のデバイスを持ち込む」こと
•BYODで期待される効果
•使い慣れた端末で情報処理・情報管理ができる
•いつでもどこでも必要な情報にアクセスできる
•情報機器への巨額投資を回避できる
•BYODで懸念されること
•セキュリティの懸念
•プライバシー情報や機密情報の漏洩
•盗難の危険性
9 10. 立命館小学校 講演会
本日のキーワード:5つの“R”
•Reliability 信頼の置き方
•Responsibility 責任の所在
•Respect 敬意というセーフティネット
•Redefinition 再定義
•Remix 今あるモノやヒトを混ぜ直す
10 11. 立命館小学校 講演会
Reliability 信頼の置き方
•ハードウェア/ソフトウェアへの信頼
•購入前、インストール前にネット上のレビューで確認を
•素性の知れないソフト(スパイウェア/アドウェア)はインストールしない
•ソフトウェアやファームウェアは更新されるもの。ほったらかしにしない
•セキュリティ
•アンチウィルスソフトウェアの導入
•定義ファイルの更新を忘れずに
•参考:Symantec And Security Starlets Say Anti-Virus Is Dead
•アカウント管理ソフトの導入(ユーザーとしての責任。後述)
•万が一に備えて
•メーカーによる製品保証(通常は1〜2年)および量販店による延長保証
•Surfaceが故障した場合:Surfaceオンラインサービスセンター
•Apple製品の場合:AppleCare
11 12. 立命館小学校 講演会
Responsibility 責任の所在
•アカウント管理の重要性
•パスワードは「覚えない」が基本
•参考:増え過ぎたパスワードを管理しよう!
•ペアレンタルコントロールによるコンテンツ制限
•主要なブラウザはすでに対応済み
•規制し過ぎると抜け道を見つけたがるもの
•参考:「制スマホ」も役立たず 抜け道探してゲームに興じる
•無断課金にどう対応するか
•クレジットカードの管理(番号、パスワード、明細チェック…)
•システムレベルでのソリューション例:iOS8のファミリー共有
•子どもに責任感を持たせる工夫
•約束事を明文化(契約書に明記)する
•参考:Gregory’s iPhone Contract(和訳記事)
•参考:保護者のためのあたらしいインターネットの教科書(中央経済社)
12 13. 立命館小学校 講演会
Respect 敬意というセーフティネット
•増加するSNSユーザーの一方で…
•参考:2014年度 SNS利用動向に関する調査
•日本はSNS先進国と言えるのか?
•参考:ソーシャルネットワークサービスの利用度で日本は49ヵ国(地域)中最下位
•ネットいじめはなぜ起こるのか?どう防ぐのか?
•参考:Why Do Some Kids Cyberbully Others?
•参考:RETHINK: An Effective Way To Prevent Cyberbullying
•ネット上に多面的な個人を形成し、それに敬意を持つ姿勢が重要
•子どもの目に触れる場所で、大人がネット上で互いに敬意を示し合う
•参考:iRules: What Every Tech-Healthy Family Needs to Know about Selfies, Sexting, Gaming, and Growing up
•もちろん、SNSに参加しないことへの敬意も必要
•参考:Waldorf School Of The Peninsula In California Succeeds With No- And Low-Tech Education
•誰もがネットの中で何かを評価し、誰かに評価される時代が来るかも…?
13 14. 立命館小学校 講演会
Redefinition 再定義
•スマートデバイスと無線ネットワークの普及が既存のライフスタイル を大きく変える可能性
•情報収集
•ニュース収集アプリ:Gunosy, SmartNews, NewsPicks
•キュレーション型ニュース配信:Newsy
•娯楽
•Hulu, Spotify, iTunes Store, Kindle, NetFlix, NHKオンデマンド
•タクシー
•Uber
•お金のやり取り
•Venmo
•宿泊
•Airbnb
•カーナビ
•Google Maps, CarPlay
14 15. 立命館小学校 講演会
Remix 今あるモノやヒトを混ぜ直す
•大人と子どもが、ICTを通じて学び合い、知恵を共有することはできない か?
•子ども×子ども
•子ども同士で“デジモノ” を作るなどのプロジェクト型協働学習
•玩具:ROBOT Turtles
•プログラミング・キャンプ:Life is Tech, Tech Kids CAMP
•参考:化学反応ゲーム入門編発売 中学生社長のケミストリー・クエスト → Elementio
•大人×子ども
•玩具:ROBOT Turtles
•プログラミング:MindStorms, Scratch, Tickle
•ワークショップ参加:ワークショップコレクション@青山学院大学
•一緒に学ぶ:Coursera, Udacity, edX, eboard, gacco
•大人×大人
•大人(保護者・教職員)同士でオープンかつレスペクトフルな勉強の場
•参考:「パソコンできるだけで威張ってる」? PTAのモヤモヤ
•オープンデータで学校業務を円滑に&効率的に
•参考:データシティ鯖江(XML,RDFによるオープンデータ化の推進)
15 16. 立命館小学校 講演会
おわりに
“The best way to predict the future is to invent it.”
Allan Kay
「未来を予測する最善の手段は、未来を創造することだ」
アラン・ケイ
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