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b27_2023sli_【北大水】クポニ部_提出用 (1).pptx
- 2. /13 北海道農水産業の課題 2 担い手不足 生産コストの高騰 • 肥料価格の値上げ • 輸送費・光熱費高騰 環境の影響 誰でも作業できる経済的・持続的な農水産業 • 赤潮 • 獣害 高齢化、担い手の数も減少傾向 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 農業従事者 漁業従事者 全従事者に占める割合 19歳以下 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上
- 3. /13 アクアポニックスとは？ 3 魚の養殖 ＋ 野菜の水耕栽培 • ろ過槽の微生物が魚の排泄物を植物の肥料へと分解 魚のエサが魚と野菜の両方を育てる →微生物が魚と野菜を仲立ちする • 養殖水槽と栽培水槽の間で水を循環させる →魚と野菜が同じ環境で育つ
- 4. /13 アクアポニックスのメリット 4 • 肥料を使わない • 栽培槽を立体的に配置 北海道を元気にする新産業として期待！ 少ない労力、コスト＋付加価値の付与 • 土を使わず、雑草の侵入が無い • 野菜が水の汚れを吸収 魚の養殖 水耕栽培 労力の低減・安定した生産！ →メンテナンスが簡単 →楽な姿勢で作業できる →農薬がいらない →コストの低減 • 消費地の近くで養殖出来る →輸送費の削減 コスト削減・無農薬栽培！ • 外界の影響を受けない →赤潮・獣害などのリスク回避
- 7. /13 実験システム紹介 7 飼育槽 栽培槽 ろ過槽 貯水槽 飼育槽 150L 栽培槽 20L *2 ろ過槽 40L 貯水槽 300L 合計水量: 500L 貯水槽 飼育槽 栽培槽 ろ過槽 貯水槽 水の循環経路：
- 8. /13 水温実験 10℃ vs 15℃ 8 • 植物とマスが共存できる水温は？収穫量は変わる？餌の利用効率は影響される？ 魚類：サクラマス 植物： • 北海道大学七飯淡水実験所から分譲 レタス スイスチャード • 毎日体重に対して2~3%の餌を与えた • 体長15cm以上、体重60g程度の個体を飼育した • 栽培槽1つにつき11株を植え付けた • 1つのシステムに2種類の植物を栽培
- 9. /13 実験方法 9 ①収穫量の測定 ➁硝酸・亜硝酸・アンモニア濃度の測定 ③窒素利用効率の算出 魚からの排出 植物への吸収 魚のエサ アクアポニックスにおける窒素の流れ NH3 NO2 NO3 微生物による変換 NH3 NO2 NO3 • サクラマス、植物の合計収穫量を測定 →収穫物の窒素含有量を算出 • 水中の窒素分含有量を測定 • ①、➁の窒素量から餌の窒素 がどのように分配されているか調査
- 10. /13 サクラマス飼料効率・日間成長率 10 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 10℃群 15℃群 飼料効率 (%) 0.5 0.7 0.9 1.1 1.3 1.5 10℃群 15℃群 日間成長率 (%/日) 飼料効率 (%) = 給餌量/増重量 × 100 瞬間成長率 (%/day) = 𝒍𝒐𝒈𝒆 最終重量 −𝒍𝒐𝒈𝒆 初期重量 日数 × 100 サクラマスの成長には15℃程度の水温が必要 飼料効率は小さい方が、瞬間成長率は大きい方が優秀！ • 15℃群で飼料効率,瞬間成長率ともに10℃より優秀 • サクラマスの生産性は既存の養殖と同等 既存の養殖では… 飼料効率: 1.2~1.6 %、瞬間成長率: 0.7~1.4 %/日
- 11. /13 植物合計収穫量 11 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000 10℃群 15℃群 全株合計の収穫量 (g) スイスチャード レタス • 10℃群でチャードの成長が大幅に悪化 →チャードには15℃以上の水温が必要 • 両群の間でレタスの生育の差は小さかった チャード最大個体 (15℃群) 316g レタス最大個体 (15℃群) 361g
- 12. /13 窒素利用効率 餌の窒素を最大80%利用できる 可能性がある • 栽培槽の拡張によって窒素の 回収効率上昇を見込める 12 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 10℃群 15℃群 窒素利用効率(%) サクラマス レタス スイスチャード NO3-N NO2-N NH4-N • 15℃群では8%程度の窒素が植物に 回収された • サクラマス、植物ともに 15℃群でより成長した →窒素利用効率の上昇 水中 植物 魚類
- 13. /13 展望 13 工場排熱の利用 • 今回の実験から、アクアポニックスには15℃程度の水温は必要だと分かった →工場排熱によって水温を維持 都市部での実施 • レタスやスイスチャードなどの葉物野菜は鮮度が落ちやすい →都市部でのアクアポニックス • 輸送距離の短縮 温水 → • 暖房コストの削減 • エネルギー利用効率の向上 • 低価格で高品質な野菜が消費者に