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呂氏春秋③(呂不韋の最期)
- 1. 戦国篇 第 29 集
呂氏春秋③(呂不韋の最期)
息子・政から差し向けられた毒酒を見て唖然とする呂不韋
- 2. 第 29 集 呂氏春秋③(呂不韋の最期) -戦国篇-
―あらすじ―
樊於期(はんおき)から政は自分の息子ではなく呂不韋(りょふい)の子であると聞か
された荘襄王、ショックのあまり卒倒し、そのまま亡くなってしまう。そして僅か十三才
の政は、秦王の位に就き、呂不韋が宰相として補佐を務める。八年後、政もようやく大人
となり、成人式にあたる加冠の儀が、とり行われようとしている。
ところが、呂不韋を始めとする諸大臣達が参列する中、肝心の政が一向に現れない。シ
ビレ切らした呂不韋が呼びに行くと、政は悠々と湯浴みをしている最中で、急ぐ様子もな
い。しかも、呂不韋に押しのけられてウッカリ浴室に倒れこんだ宦官を剣で斬り捨て「王
の浴室より五歩以内に近づく者は死罪だ」と言い放つ。
やっと加冠の儀に臨んだ政。ところが、その時、弟である成蟜(せいきょう)が謀反を
起こしたとの知らせが入る。そして成蟜は自分の挙兵を正当化するため、檄文(げきぶん)
を作り、秦の臣民に布告していた。その檄文を一目見た呂不韋は絶句する。なんと、政が
荘襄王の子でなく自分の子である事が暴露されているのだ。
政もその檄文を読んで激怒するが、冷静をよそおい、直ちに呂不韋に成蟜討伐を命じる。
そこで呂不韋は王剪(おうせん)を大将に、十万の兵を動員して成蟜を捕らえる。しかし
捕らえてみたものの、成蟜は愛する趙姫と荘襄王の間に出来た子である。呂不韋とて、み
すみす見殺しには出来ない。そこで彼は趙姫のもとへ相談にでかける。
成蟜が捕らえられたと知った趙姫はショックを受け、かつ成蟜が謀叛を起こした原因は、
呂不韋が彼を樊於期に接近させたからだとして、呂不韋を非難する。また彼女は、呂不韋
の思わく通り政が秦王になったものの、自分と呂不韋の関係を公にする事もままならず、
苦しい思いをしていると言って嘆く。
さすがの呂不韋も、彼女の言うことが真実であると認め、且つ自分も政から親と認めて
もらえず辛い思いをしているのだと打ち明ける。
同じ境遇に立つ二人は、つい立場を忘れて、互い
に抱き合い、愛し合う。