意外と身近な適応外使用
(未承認薬、医療機器は今回は触れず)
2016/3/28 院内勉強会 資料用(間違ってたら指摘お願いします)
適応外使用とは
• 医薬品を承認されていない効能・効果、
あるいは、用法・用量で使用すること。
• 日本においては、上記の広義の適応外処方のうち、「55年通
知」により保険適用されるものを狭義の適応外処方と言うこ
とも。
• 原則として自由診療扱いとなり保険診療とは併用できないが、
例外的に保険適用されるものや保険診療と併用できるもの
がある。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000018toj-att/2r98520000018tzy.pdf
適応外使用の問題
• 有効性・安全性が不明
適応外使用では、有効性だけでなく、その用法における安全性についても
定まったものではなく、利益と危険性を正しく判断することができない。
• 使用後の情報収集体制の不備
標準的な用法・用量、使用上の注意の内容整備などの情報がそろっておらず、
また使用後に副作用が生じても副作用報告が集まらない。
そのため、適切な使用をする上で問題となる。
• 副作用被害救済制度の救済対象外
医薬品が適正に使用されたと考えられる場合には救済対象になりえるが、
救済対象となるかどうかは個別の事案ごとに薬事・食品衛生審議会が判定
日常診療の基本は保険診療
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000018toj-att/2r98520000018tzy.pdf
適応外が話題になった事例
2015年1月16日 読売新聞 2014年6月4日 朝日新聞
適応外使用は自分とは無関係?
• 自分とは関係ない?
• 知らなくても大丈夫?
一方で、身近な適応外使用
• 医薬品が保険適応として認可をうける前段階として、保険適
応外のプロセスを通ることがある。
• 身近なものとして・・・
院内製剤
– 院内製剤の多くは適応外使用。
– 最初は保険外適応の院内製剤と使用し、あとで保険適応を受けたも
のもある。(例:メトロニダゾール軟膏など)
適応拡大や用法用量の変更
– クラビットは現在1日1回投与だが、分3投与のときも(2009年改定)
– 麻酔中のエフェドリンも昔は適応外使用(2007年に改定)
– 血液培養2セット目も2006年までは診療報酬の算定外でした。
適応外使用によるトラブル?
• もしかして2006年以前に血液培養2セット目で神経損傷とか
生じていたら、不適切医療に伴う副損傷で訴えられたりした
のだろうか??
• 院内製剤は時々使うけど、あれも適応外使用だったの??
適応外使用についての Q & A 集
患者さんの治療のために適応外処方をしたい(せざるをえない)。
そんな方への
Q. 保険診療と併用できる例外はないのか?
• Drug informationに記載なくても、効果が広く周知されてて、
保険請求できるものであれば、適応内使用になるよう。
• いわゆる「55年通知」によって、保険適応ではないのだけど
全国統一で保険請求できる薬もある。
• 医事法承認後で薬価収載前の薬も、保険外併用ができる。
• 患者申出療養制度のこと。
• あとは保険外併用療養費制度などを参照。
雑記)いわゆる「55年通知」について
• 広く医療の中でより適切に使用されるため、基本的には薬事
承認・保険適用を目指すべき
・・・ただし
• いわゆる「55年通知」に基づき、以下の適応外使用は、
個々の症例ごとに保険適応かどうか判断する(例外的対応)
• 上記2つに該当するものは各レセプトごとに例外的対応に該
当するか評価され、保険診療請求が認められることがある
(レセプト毎の対応なので、岡山なら保険適応とみなされても
他見だと保険適応外になることもある。もちろん逆もあり。)
○国内で承認され、再審査期間が終了した医薬品
○学術上の根拠と作用に基づく適応外使用
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000018toj-att/2r98520000018tzy.pdf
• いわゆる「55年通知」に基づいて個々の適応外使用はレセプ
トごとに評価されるが、広く認められているものの場合、県ご
とに(厳密には支払基金の支部間)保険適応になるかどうか異なると困
るため、審査情報を提供している医薬品もある。
雑記)いわゆる「55年通知」について
• 個々のレセプト毎に例外的対応に該当するかどうか(保険適
応になるかどうか)評価されているものと、審査情報を提供し
て全国統一で例外的対応になっているものの概念図
*参考 概念図
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000018toj-att/2r98520000018tzy.pdf
雑記)いわゆる「55年通知」について 具体例
具体例1)ロキソプロフェン
• そもそもロキソプロフェンは尿管結石に保険適用はない。
• 原則としてロキソプロフェンを「尿管結石」に対し処方した場合、当該使用事例を
審査上認められている。
具体例2)アドレナリン
• そもそも心停止時のアドレナリン1回1mg静注(反復投与)は保険適用はない
• 原則としてアドレナリンを心停止時の心拍再開のため1回1mg静注(反復投与)し
た場合、審査場認められている。
承認されている効能・効果
1) 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頚腕症候群、歯痛
の消炎・鎮痛
2) 手術・外傷ならびに抜歯後の鎮痛、歯痛
3) 急性上気道炎の解熱・鎮痛
承認されている効能・効果
心停止の補助治療として、0.25mgを超えない量を生理食塩液などで希釈し、で
きるだけゆっくりと静注する。
雑記)いわゆる「55年通知」について 具体例
その他の具体例
• チクロピジン(パナルジン)の冠動脈ステント留置後の血栓予防への使用
• カルバマピンの神経因性疼痛、各種神経原性疼痛、がん性疼痛への使用
• ジアゼパムの新生児痙攣、鎮静への使用

適応外使用について