More Related Content
Similar to 総合遠隔医療支援機構の概要 (20)
総合遠隔医療支援機構の概要
- 10. 主治医は、2人の報告と、
自分自身の診察結果を勘案し
て、
治療方針を決めます。
山田さんは肺がん
だ。
すぐに手術しよ
う
鈴木さんは乳がんじゃない
可能性が高
い。
しばらく様子を見よう
- 21. 黒子コンビのメ
リット
急患で
黒子自身にも、メリットがあります。 呼び出されれ
画像診断医も病理医も人手不足。 ば、
都市部の中核病院でさえ、勤務しているのは1人、2人。 結局
だから、休みを取りにくいのです。
急患にも対応しなくてはならず、
いつも気を抜けません。
画像診断医・病理医が集合すれば、
勤務ローテーションを確立できます。
オンとオフのメリハリが付けられます。
- 22. 主治医&患者さんのメリット
2
黒子の人数がさらに増えれば、
将来的には、 24 時間 365 日、いつでも診断の要望に応えられるでしょう。
腹痛の急患です
すぐ診てください!
ネットでレントゲン画像を
送信
盲腸が破れてます
すぐ手術を!
たとえば夜中に、腹痛の患者さんが来院したとします。
その日の宿直医が「腹痛は自分の専門領域じゃない」と不安に思うこともあるで
しょう。そんな時、すぐにレントゲン写真をインターネットで送り、画像診断医
から報告を受けられれば、大いに心強いでしょう。
それはもちろん、患者さんにとってもプラスです。
Editor's Notes
- まずは「画像診断医」と「病理医」について、ご紹介させてください。 みなさんは、「画像診断医」「病理医」という名前を聞いたことがありますか? 内科医や外科医に比べ、一般社会ではまだまだ無名の、印象の薄い存在だろうと思います。 ここでは「医師を支える医師」というキャッチコピーをつけました。 どういう存在なのか、これからご紹介させてください。
- がん対策のポイントとして、「早期発見・早期治療」とよく言います。 ところが、 「発見するチャンスがあったのに、みすみす見逃してしまった」 大変残念なことですが、 この山田さんのような例は、 ありえないことではありません。
- 一方で、この鈴木さんのように、 がんじゃなかったのに手術してしまった、 乳房を切ってしまった。 そういうケースもあります。 山田さんのような例、 鈴木さんのような例、 みなさんも、どこかでそういう話を耳にしたことがあるかもしれません。
- そこで、こうした悲劇を繰り返さないために、 画像診断医と病理医をお役立ていただきたい。 これが私たちからのお願いです。 先ほどは「医師を支える医師」と書き、 今度は「黒子の医師」と書きました。 キャッチコピーばかりで恐縮ですが、 一通りスライドをご覧いただければ、 趣旨をご理解いただけるのではないかと思います。
- これが画像診断医の仕事風景です。 画像診断医はパソコンに向かって、レントゲン写真を見ます。 画像診断医にとって、診察とはこういうものです。
- 一方、 病理医は患者さんの体から、細胞や組織を採取して、それを見ます。 この図のように画像ファイルをパソコンで見ることもあるし、 細胞や組織をプレパラートに収めて、それを顕微鏡で見ることもあります。
- ご覧のように、画像診断医も、病理医も、 患者さんと対面して診察することはありません。 みなさん、 これまでいろんなお医者さんにかかってらっしゃると思いますが、 画像診断医や病理医には、会ったことないでしょう? 画像診断医や病理医はそういうタイプの医師なんです。 だから「黒子」であり、 だから知名度が低いのです。
- 大学病院のような大きな病院には、この黒子コンビがいます。 2人は、診断結果を患者さんの主治医に報告します。 画像診断医はレントゲン写真を基に報告・説明します。
- 病理医は細胞の画像を示して報告します。
- 主治医は黒子コンビの報告を聞いて、 それに自分自身の診察結果を重ね合わせて、 最終的な治療方針を決めます。 最初に黒子コンビのことを「医師を支える医師」と表現しました。 「主治医を裏から支える」のが、黒子コンビの役目です。
- この両者は役割分担しています。 主治医は患者さんと対面して、問診・視診・聴診・触診などをやります。 これはみなさんよくご存知の通りです。
- 黒子コンビの診察スタイルは、 主治医とはまったく違います。 黒子コンビは病気のおおもと、 たとえばがん病巣を、直接見ようとします。 画像診断医はレントゲンで、 病理医は細胞を拡大表示して見ます。
- 天気予報をイメージしていただければ、理解しやすいかもしれません。 気象衛星「ひまわり」が打ち上げられる前、天気予報はあまり当たりませんでした。 ところが、ひまわりが打ち上げられた後、的中率がぐっと高くなりました。 なぜかといえば、気象衛星を通じて、雲の動きが目に見えるようになったからです。 「東シナ海から厚い雲がゆっくり近づいている」ということが、はっきり見えるわけですから、予想しやすくなるのは当然ですね。 画像診断医や病理医は、気象衛星のようなもの。 主治医は気象予報士です。 両者が協力・連携して、診断の精度を高められるのです。
- それでは続いて、私たちの事業を紹介させてください。
- 先ほども触れましたが、 黒子コンビが勤務しているのは、大学病院のような大きな拠点病院だけです。 中小規模の病院にはいません。 なぜかといえば、 画像診断医も病理医も、人数が非常に限られているからです。 小さい病院に配置するほど人数がいないのです。 患者さんの立場からみると、ごく一部の大きな病院に行かないといけない。 いわゆる町医者では診てもらえないし、 地域のそこそこの中規模病院でも診てもらえない。 この問題をどうにかしたい。 そう考えて、私たちは「総合遠隔医療支援機構」をつくりました。 黒子コンビが独立して拠点を構え、 あちこちの病院と連携します。
- 先ほども触れましたが、 黒子コンビが勤務しているのは、大学病院のような大きな拠点病院だけです。 中小規模の病院にはいません。 なぜかといえば、 画像診断医も病理医も、人数が非常に限られているからです。 小さい病院に配置するほど人数がいないのです。 患者さんの立場からみると、ごく一部の大きな病院に行かないといけない。 いわゆる町医者では診てもらえないし、 地域のそこそこの中規模病院でも診てもらえない。 この問題をどうにかしたい。 そう考えて、私たちは「総合遠隔医療支援機構」をつくりました。 黒子コンビが独立して拠点を構え、 あちこちの病院と連携します。
- この図のようなイメージです。 画面左があちこちの病院。 画面右がわたしどもの総合遠隔医療支援機構です。 病院と機構を、インターネットでつなぎます。 各病院の主治医は、患者さんのレントゲン写真を撮ります。 さらに、病巣の細胞を採って、これを画像にします。 そして、レントゲン写真と細胞の画像を、インターネットで機構に送信します。 機構には画像診断医と病理医が勤務しています。 画像診断医はレントゲン写真を診て、 病理医は細胞の画像を診ます。 その後、2人が診察結果をつき合わせて、 主治医に報告します。 これは、 黒子コンビが勤務している大病院で日常的に行われていることです。 機構を利用すれば、大学病院と同等の、高いレベルの診察を、どの病院でも受けられます。
- そのメリットを見ていきましょう。
- 最大のメリットを享受できるのは、 中心部から外れた地域の患者さんです。 「もしかしたら、がんの可能性があるかもしれない」という程度の、 「かすかな疑いがある」という時に、わざわざ遠くの大病院まで足を運ぶでしょうか。 「そこまでしなくても」「また次の機会に」と先送りする人が多いはずです。 でも、確率的には、その中に確実にがん患者がいるんです。
- そこで、もし、地元の病院、なじみの病院で、大学病院レベルの診察が受けられるならどうでしょう? 「それなら診察してもらおう」という方がかなりいらっしゃるでしょう。 早期発見に役立つはずです。 もちろん主治医もこれを喜ばないはずがありません。
- 機構設立は、黒子コンビにとってもメリットがあると考えています。 大きな病院には黒子コンビが勤務していますが、それでも人数は限られています。 画像診断医・病理医が1人ずつ、というレベルです。 だからなかなか休めません。 週末でも急患の診察依頼が来れば、のんびり休んでいるわけにいきません。 機構に、黒子コンビを集めることによって、この問題を解決できると考えています。 ある程度の人数がいれば、週末の出番を確保できるでしょう。 休みの日は必ず休める、そういう体制を組めるでしょう。
- 将来的には黒子コンビの人数を増やして、24時間体制を確立したいとも考えています。 3交代制のローテーションを組み、 たとえ夜中に診察依頼が来ても、応えられるようにしたいと考えています。 何時に病院に急患が来ても、私どもをご利用いただけます。
- さらに、機構では、画像診断医と病理医の2人で診察します。 診察手法の異なる2人がダブルチェックをかけることにより、 どちらか一方が診察するよりも、より確実な診断が可能になります。
- 最高レベルの診察を、どの病院でも受けられる。 それが私たちのゴールです。 ご静聴ありがとうございました。