1. ソーシャルショッピング調査 2010年 Part1
オンラインショッピング傾向とカスタマーレビュー利用について
PowerReviews & the e-tailing group
2010年3月
※本レポートはPowerReveiwsとthe e-tailing groupが共同で作成し、(株)マーケティング・リソース・センターが翻訳、一部加筆修正を行いました

2. 調査方法と目的
• 調査方法
– 2010年3月、PowerReveiwsとe-tailing groupはオンラインショップを年四回
以上利用し且つ、250ドル以上を購入した1,000名強の消費者に対して（50%
が男性、50%が女性）、オンラインアンケートを共同で行った。
• 調査目的
– 商品カテゴリー毎の消費者のオンラインでの購買行動に関する理解をする。
– 消費者の購買行動に関連するソーシャルメディアの利用動向探る。
– 2007年の共同調査以降の、カスタマーレビューやショッピングモニタリングの
変化、消費者のネット上での行動の進化の傾向を把握する。
– 消費者のソーシャルメディアツールへの関心度合いに対するEC事業者側の
認識を評価する。

3. 調査結果：情報収集行動と信頼性について
• ユーザの購買時の商品情報収集について
– ネットを使った商品情報収集は引き続き消費者の購買行動の中心的な位置づけに
なっている。
– 店頭で販売員と話しながら商品選びをするのに対して、ネットを使った情報収集は正し
い買い物をするための「大幅な時間短縮」と「満足度の向上」、「消費者への自信」をも
たらす。
– 消費者がサイトを離脱する理由の第二位にカスタマーレビューの不足が挙げられた。
第一位は商品に関するコンテンツ不足が挙げられた。
• 情報収集の傾向
– 検索エンジンが商品情報収集のスタート地点として広く使われている（57%）にもかか
わらず、1/5程度の消費者は今でも最初からブランドサイトかECサイトにアクセスしてい
る。
– ネットで商品情報を探す際によく使うサイトとして、ECサイト（65%）やブランドサイト
（58%）、Amazon.com（53%）が上位三つを占めており、特に、Amazon.comはネットを
使った情報収集においてユーザとの信頼関係が築かれている。
• 信頼性
– 信頼性はポータル/検索エンジンがトップに挙げられているが、ECサイトやブランドサイ
トも消費者との関係性を背景にそのすぐ次に挙げられている。
– 信頼性はマーチャンダイジングや製品ポジショニングからよりもむしろユーザやECサイ
トから提供された情報からもたらされる。

4. 調査結果：レビューに関する状況
消費者は引き続き商品情報収集時に多くの時間を費やして
カスタマーレビューを読んでいる
• 費やす時間
– 消費者の63%が商品の購入を決定する前にレビューを読む。
– 2007年の調査と比較して消費者は商品購入の決定の前により長い時間をかけてレ
ビューを読むようになっている。10分以上レビューを読む消費者は50%から64%に増
え、30分以上は18%から33%に増えている。
• 信用
– 充分に自信を持って商品の選択を行うためには8個以上のレビューを読むことが必要
だと答えた消費者が22%から39%に増加した。
– 57%の買い物客は他の補完的な情報と一緒であれば商品レビューを信用できると回答
している。
– カスタマーレビューを信用できないと感じさせる要因としては、レビュー数が足りない場
合（50%）、本当のレビューか疑わしい場合(39%）、ネガティブなレビューの数が限られ
ている場合が挙げられている。

5. 商品情報収集行動

6. 全般的な購買行動において消費者がネットを使って商品情報の収集を行う
傾向は引き続き強い。今回の調査では、50%の回答者が半分以上の確率で
ネットで情報収集を行うと答えた。2007年の調査では54%であった。
あなたが買い物する際（実店舗、ネット通販、カタログ通販含む）に
ネットを使って商品情報の収集をする割合を教えてください
32%
29%
24% 23%
21% 22%
2010
17%
2007
14%
8% 8%
1% 1%
75%以上 50～74% 30～49% 15～29% 1～14% なし

7. 購買時に情報が重要になる商品（パソコン、家電、TVなど）について
ネットで情報収集に費された時間は購入者のタイプによって異なる。
一日以下の回答者が40%いる一方で1~4週間が52%、それ以上が8%いた。
情報が重要になる商品（PC、家電、TVなど）を購入する際、購入するまでに
ネットを使った商品情報収集にどれくらいの時間を費やしますか。
29% 29%
23%
11%
4% 4%
数時間 一日 一週間 数週間 一ヶ月 一ヶ月以上

8. 79%の消費者がネットを活用することで従来の実店舗での商品情報収集に
比べて時間の節約ができていると回答している。
従来の実店舗での商品情報収集にかかった時間（移動時間や、複数回の訪問を含む）と
比べて、ネットで情報収集をすることでどれくらい時間の節約ができていますか？
情報収集時間を大幅に節約できている 46%
情報収集時間をやや節約できている 33%
従来の実店舗と同じぐらいの情報収集時間を費やしている 15%
情報収集時間がやや増えている 5%
情報収集時間が大幅に増えている 1%

9. 購入前にネットで調べた商品やその商品カテゴリに関する情報について、
82%の消費者が「やや満足」もしくは「非常に満足」と回答している。
ネットを使って得られる商品やその商品カテゴリに関する情報について、
あなたはどれくらい満足していますか？
非常に満足 45%
やや満足 37%
普通 17%
やや残念 1%
非常に残念 0%

10. 83%の消費者が店頭で専門販売員と話をするよりも、自分自身で
ネットで商品情報収集を行ったときのほうが
自分の購買意思決定に対して自信が持てると回答した。
ネットを使って自分で商品情報を調べた際、実店舗の専門販売員と話をするのに比べて、
自分の購買意思決定にどれくらい自信が持てますか？
自分でネットを使って情報収集したほうが遥かに自信
46%
が持てる
自分でネットを使って情報収集したほうが若干自信が
37%
持てる
店頭で専門販売員と話しながら購入の意思決定を行う
15%
のと同じぐらいである
自分でネットを使って情報収集したほうが若干自信が
2%
持てない
自分でネットを使って情報収集したほうが全く自信が
0%
持てない

11. ネットでブランド商品の情報収集を行う際、大半（57%）は最初に
検索エンジンを使う。一方で、1/5の買い物客はメーカーのサイトもしくは
小売店のサイトから情報収集を開始する。
あなたがネットでブランド商品（HP製PCやパナソニック製テレビ、NIKEの靴など）の
情報収集をする場合、次のうちどれが最も当てはまりますか？
検索エンジンで検索して上位の検索結果から探す 57%
商品に関して一番情報がそろっている場所なのでブランド
20%
サイトに行く
複数のブランドの一ヶ所で商品を比較してみたいので小売
18%
店のECサイトに行く
レコメンド情報を探すためにFacebookにアクセスする 3%
Twitterで質問を投稿する 2%

12. ネット上で商品情報を実際に調べる場所の上位3サイトには、平均的に
小売店（65%）、メーカー（58%）、Amazon.com（53%）が挙げられる。
ネットで商品情報を探す際によく使うサイトを3つ選んで下さい。
（テクノロジー関連、スポーツグッズ、美容、健康関連、乳幼児関連カテゴリでの平均）
小売企業（ECサイト） 65%
ブランドサイト 58%
Amazon.com 53%
レビューサイト 37%
専門雑誌・書籍 27%
ファンサイトや専門サイト 15%
ソーシャルメディア 6%

13. 特定４カテゴリ（テクノロジー関連、スポーツグッズ、美容・健康関連、
乳幼児関連）において、買い物客が商品情報を調べるのに
使うサイトに大きな差は見られなかった。
次の各商品カテゴリ毎に、ネットで商品情報を探す際によく使うサイトを3つ選んでください。
専門雑誌 小売店 ブランド ソーシャル Amazon.com レビュー ファンサイト
・書籍 （ECサイト） サイト メディア サイト 専門サイト
テクノロジー関連 26% 63% 63% 5% 57% 45% 15%
スポーツグッズ 22% 64% 57% 6% 56% 36% 18%
美容・健康関連 30% 65% 60% 8% 46% 32% 14%
乳幼児関連 29% 66% 52% 6% 51% 33% 13%
1. 小売企業（ECサイト）やブランドサイトは最初のソースになる傾向がある。
2. Amazon.comは業界のフロントランナーとして、高い信頼を勝ち取っている。
3. 約1/3の消費者はレビューサイトでの情報収集を行っている。

14. カスタマーレビュー

15. ECサイトに訪れて商品を選んだり購入したりする際に最も重要視する機能と
して、カスタマーレビューとレイティングが挙げられている。
商品を選んだり最終的に購入する際に、ECサイトの下記機能はどれぐらい重要ですか？
それぞれの機能についてその重要度を1～5で採点して下さい。
1が最も重要で、5は全く重要ではないとします。
（以下は「1：最も重要」と「2：重要」を選んだ比率のグラフ）
カスタマーレビューとレイティング 72%
カスタマーサービスの情報 69%
買い物ガイドや専門家の意見 64%
ユーザが高い採点を付けた商品のリスト 60%
ユーザが投稿した商品の使用中写真 39%
ECサイト運営者が提供する売れ筋リスト 36%
ECサイト運営者が提供する商品紹介ビデオ 34%
ユーザーが投稿した商品に関するビデオ 24%
“As Seen On”商品 21%
ブログ 20%
シェアリングツール 20%

16. 商品の調査段階であるウェブサイトを離脱する理由として、
商品のコンテンツ不足（72%）に次いで、カスタマーレビューの不足（49%）
が挙げられている。
商品情報の収集中にウェブサイトから離脱する理由を教えて下さい。
次の理由に1～5で順位を付けて下さい。最も離脱させやすいものを1とします。
（以下は1位と2位を選んだ回答者数の合計のグラフ）
商品コンテンツの不足（商品スペックや商品説明文の不足） 72%
ユーザ生成型のカスタマーレビューの不足 49%
専門家レビューの不足 33%
商品に関するリッチメディアの不足 30%
ライブチャットでのサポートがない 16%

17. コミュニティツールやソーシャルメディアツールのなかで、
ユーザが書いたカスタマーレビューは購買行動に
「最も影響を与える（71%）」と評価されている。
どのコミュニティツールやソーシャルメディアツールがあなたの購買行動に影響を及ぼしますか？
1～5で評価して下さい。1は「最も影響がある」、5は「そのツールを使うことすらしない」とします。
（以下は「1：最も影響がある」と「2：影響がある」を選んだ比率のグラフ）
カスタマーレビュー（ユーザが書いた商品レビュー） 71%
Q&A（サイト上での商品に関する質問と回答） 57%
コミュニティフォーラム（ユーザ同士での会話） 45%
Facebook wall（商品に関して友達に聞く） 31%
ビデオ（他のユーザの投稿動画の視聴もしくは… 30%
Facebookファンページ 25%
Twitter（Twitterにおける監視や反応、投稿） 17%
モバイル（iPhoneのアプリケーション、テキストア… 17%

18. 2007年の調査以降、消費者は一貫して商品購入をする前に
カスタマーレビューを読んでおり、それは「毎回もしくは殆どの場合」である
（2010年の調査結果では64%、2007年の調査結果では65%）。
何か商品を購入する前に、どれくらいの頻度でカスタマーレビューを読みますか？
43%
41%
27%
23% 22% 24%
2010
2007
8% 9%
1% 2%
毎回 殆どの場合見る 時々見る ごくたまに見る 一切見ない

19. 2007年の調査と比較して消費者は商品購入の決定の前に
より長い時間をかけてレビューを読むようになっている。
10分以上は50%から64%に増え、30分以上は18%から33%に増えている。
標準的に商品購入の決定前にレビューを読む時間
32%
31%
29%
25%
19% 19%
2010
14%
13% 2007
10%
5%
2%
1%
全くない 5分以上 5～9分 10～29分 30分～1時間 1時間以上

20. 2007年の調査と比較して、消費者はより多くのレビューを読まないと
自信を持って商品の選択ができなくなっている。8個以上読んでいる消費者
は、22%から39%に増え、16個以上読んでいる消費者は5%から12%に増え
た。
自信をもって商品の選択を行うためには、
あなたは最低何個のレビューを読む必要があると思いますか？
46%
41%
28% 27%
2010
17% 17% 2007
7%
5%
3% 4% 3% 2%
1個で十分 2～3個 4～7個 8～15個 16～25個 25個以上

21. 57%の消費者は他の補完的な情報と一緒であれば
カスタマーレビューを信用できると回答している。
35%はバイアスがかかっているのではないかと疑問に思っている。
カスタマーレビューが広くネットで読めるようになった今、
あなたのカスタマーレビューへの信用レベルはどれくらい変わりましたか？
他の情報ソースと組み合わせて使えばカスタマーレビューは信用できる 57%
カスタマーレビューに興味があるが、バイアスがかかっている可能性があ
35%
り、信用できるとは限らない
他の情報ソースに比べてカスタマーレビューを絶対的に信用している 6%
カスタマーレビューは絶対信用できない 2%

22. カスタマーレビューを信用できないと感じさせる要因としては、
レビュー数の不足（50%）、本当の購入者のレビューかあやしい場合（39%）
そしてネガティブなレビューの欠如(38%）が挙げられている。
商品レビューが付いている商品を評価する際に、
レビューが信用できないと感じさせる理由は何ですか？（複数選択可）
レビュー数が十分でなかったとき 50%
本当の購入者のレビューかあやしい場合 39%
ネガティブなレビューがなかったり、数が限られているとき 38%
ポジティブなレビューが常に最初に登場しているとき 25%
レビュワーの情報が不足していたとき 23%

23. ECサイトにネガティブなレビューが不足している場合、76％の人はECサイト運営
者がネガティブなレビューの公開を保留しているのではないかとちょっと不安
になり購入する前に他のサイトに行ってしまうかもしれないと答えている。
もしECサイト上でネガティブなレビューが多く見られなかった場合、
そのECサイトについてどのように感じますか。
全く不安をしていない。殆どはポジティブなレビューであると思っ
17%
ている。
少し不安を覚える。ECサイト運営者は投稿されたレビューの全て
76%
を表示しているわけでないようなので、他のECサイトも見に行く。
大きな不安を覚える。そのECサイトの実店舗には訪問しないであ
7%
ろう。

24. 多くの選択肢があるにも関わらず、購買時に商品情報を調べたり買い物したり
するためのユーザ生成型コンテンツの使い方に大きな変化は予想されない。
ネットで商品情報を調べたり買い物をしたりする際に使える
ユーザ生成型コンテンツ（レビューサイト、Facebook、Twitter）の変化を考慮すると、
来年、あなたの購買時の行動はどのように変化すると思いますか？
それぞれのサイトについてお答えください。
多く使うようになる 今と変わらない 使う機会は減る
Amazon.com 21% 75% 4%
検索エンジン 20% 77% 3%
レビューサイト 18% 75% 7%
小売企業（ECサイト） 10% 85% 5%
ブランドサイト 10% 73% 7%
Facebook 9% 69% 22%
Twitter 5% 68% 27%

25. 今回の調査対象者の収入、年齢、教育、家族構成等の属性は以下の通りです。
税引前のあなたの世帯主の年間所得はいくらですか？ 最終学歴は次のうちどれですか？
$25,000以下 6% 高校 10%
$25,000-$35,000 9% 大学（学位なし） 25%
$35,001-$50,000 13%
大学卒業 36%
$50,001-$75,000 23%
大学院 6%
$75,001-$100,000 21%
$100,000以上 23% ポスト大学院 22%
回答しない 5% 回答しない 1%
あなたのご家庭に18歳未満の子供は何人いますか？ あなたの年齢は次のうちどれにあてはまりますか？
18歳以下の子供はいない 64% 18歳～24歳 8%
1人 14% 25歳～34歳 20%
2人 13% 35歳～44歳 28%
3人 5% 45歳～54歳 23%
4人以上 3% 55歳～64歳 20%
回答しない 1% 65歳以上 1%

26. 本資料及びPowerReviewsに関する
お問い合わせ先
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03-5785-3180
担当：塚田