Azure Appservice WebAppsで
WordPressサイトを構築すると
運用が劇的にラクになる話
Noriko Matsumoto
松本 典子
自己紹介
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松本 典子
http://zuvuyalink.net/nrjlog/Blog
現在までWeb制作会社や通販会社のWeb制作部門に所属し、
ランディングページ制作を主として、アクセス解析・
Webマーケティングなどプログラミング以外のWebに関する
全般業務に携わる。
Microsoft Azureでクラウドデビューし、
主にAzure Appservice WebApps(旧称:Azure WebSites)を使い、
自身のサイト運営やお客様への提供を行っています。
フリーランス
Webデザイナー/ディレクター
本日お話すること
 Microsoft Azureとは?
 Azure Appservice WebAppsって?
 Azure Appservice WebAppsってこんな感じ
 Azure Appservice WebAppsでWeb環境を作る方法
 WordPressサイト構築についてよくあるお悩み
– WordPressサイト構築時にMySQLは必須?
– テスト環境で構築すると本番環境への移行が結構大変・・・
– WordPressサイトのバックアップにはプラグインが必要
– WordPressサイトは復旧が大変・・・
 Azure Appservice WebAppsで構築するときの
ちょっとした注意点
 Azure Appservice WebAppsの魅力、総まとめ
3
Microsoft Azureとは?
 Microsoft Azureについてざっくり説明
4
1 CloudServices(主にプログラマ向け)
ミッションクリティカル、常に動き続けていないと
いけないサービス、きわめて高負荷なサービスなど
2 VirtualMachine(主にインフラ向け)
以前からの移植やVPSを触ってきた人、
Linuxユーザー向け(仮想マシン)
3 Appservice WebApps(Webデザイナー向け)
軽量なWebシステムやWebデザイナー、
フロントプログラマ向け
Microsoft Azureとは?
 Microsoft Azureについてざっくり説明
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1 CloudServices(主にプログラマ向け)
ミッションクリティカル、常に動き続けていないと
いけないサービス、きわめて高負荷なサービスなど
2 VirtualMachine(主にインフラ向け)
以前からの移植やVPSを触ってきた人、
Linuxユーザー向け(仮想マシン)
3 Appservice WebApps(Webデザイナー向け)
軽量なWebシステムやWebデザイナー、
フロントプログラマ向け
Azure Appservice WebAppsって?
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Azure Appservice WebAppsって
こんな感じ
 「STANDARD」がすごい
 50GBまで「独自ドメインサイト」が入れ放題
– 約8,000円でWordPressが1000サイト入る計算
 5ドメインまでSSLもOK
– 6サイト目から918円/月
 構築環境をそれぞれに変えられる
– PHPのバージョンやSSL、CMSなど
 WindowsだけでなくMacでも使える
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自分専用で環境を細かく設定できる
レンタルサーバーを持てるイメージ
Azure Appservice WebAppsで
Web環境を作る方法
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[管理画面]にログイン→[Webアプリ]を選択
Azure Appservice WebAppsで
Web環境を作る方法
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手順はこれだけ。
約1分程度でWeb環境の構築完了!
では、本題。
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WordPressサイト構築について
よくあるお悩み
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2 テスト環境で構築すると
本番環境への移行が結構大変・・・
1 WordPressサイト構築時にMySQLは必須?
3 WordPressサイトのバックアップには
プラグインが必要
4 WordPressサイトは復旧が大変・・・
WordPressサイト構築時に
MySQLは必須?
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WordPressサイト構築時に
MySQLは必須?
 たしかにデータベースは必要。
でも「MySQL」である必要はない。
 SQLiteを採用すると構築・運用が楽に!
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Webデザイナー的に、
MySQLではなくSQLiteを採用するのが
オススメ!
WordPressサイト構築時に
MySQLは必須?
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「SQLite」とは?
 ファイルタイプのDBなのでサーバ不要
 小~中規模サイトの運営に便利
 データベースに関する専門知識がいらない
 復旧時はFTPでファイルアップロードでOK
 プラグインSQLite Integrationを入れるだけ
データベースの専門知識の無い
Webデザイナーに優しい!
テスト環境で構築すると
本番環境への移行が結構大変・・・
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テスト環境で構築すると
本番環境への移行が結構大変・・・
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Azure WebAppsの「ステージング」で
テスト環境と本番環境をワンクリックで
入れ替えできる!!
 「ステージング」とは?
– 本番環境と全く同じものを「ステージング
環境」として1つ作成可能。
ステージング環境は一切本番環境には影響
を与えない。
「ステージング」の使い方
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1.Azure管理ポータルから
ステージング環境を作りたいサイトを選ぶ。
「ステージング」の使い方
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2.「名前」にわかりやすい名称をつける。
「ステージング」の使い方
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3.実際にステージング環境ができると、
このような表示に変わります。
ステージング環境のURLは
「サイト名-staging.azurewebsites.net」
「ステージング」の使い方
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4.アップロードするWordPressの
「wp-config.php」に追記。
「ステージング」の使い方
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5.FTPの設定
「ステージング」の使い方
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6.ステージング環境で構築する
「ステージング」の使い方
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7.「スワップ」する
「ステージング」の使い方
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8.「ステージング環境」と「本番環境」が
一瞬で入れ替わります。
WordPressサイトの
バックアップにはプラグインが必要
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WordPressサイトの
バックアップにはプラグインが必要
 FTPソフトで「アップロード画像」と
「テンプレート」を個別にダウンロード
 データベースのバックアップには、
プラグインを入れるか手動で対応
– プラグインの種類がたくさんある
– 処理でサイト自体が重くなる場合がある
– バックアップ時に一旦サイトが止まる場合がある
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WordPressのバックアップを取る通常の方法
Azure Appservice WebAppの
バックアップ機能について
 完全バックアップを1日1回やってくれる
– 設定しておけば毎日
 バックアップデータはBLOBストレージに
保存されていくので容量を圧迫しない
– 極論365日前の状態に戻すこともできる
 SQLiteならDBのバックアップ対策を
わざわざしなくていい
– DBバックアップ用のプラグイン不要
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バックアップ機能の設定
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1. バックアップデータを保存していく
ストレージアカウントを準備する
バックアップの場合は「コンテナー」を
準備する必要なし
バックアップ機能の設定
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2. バックアップを有効にする
WordPressサイトは
復旧が大変・・・
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WordPressサイトは復旧が大変・・・
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 WordPressを再インストール
 バックアップデータをインポート
 テーマや画像をアップロード
 プラグインの再設定
 データベースの再設定
壊れ具合やバックアップデータの内容によって、
手間が増えたり・・・
Azure Appservice WebAppsで
構築すると復旧がラク!
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 SQLiteはファイル形式なので
完全バックアップデータに含まれる
 バックアップ設定をしていれば、復旧時は
FTPで該当ファイルをアップロードするだけ
 Azure管理ポータルからであれば、
クリック1つでバックアップデータで
サイトが復旧できる
Azure Appservice WebAppsで
構築すると復旧がラク!
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例えば、バックアップデータを取り出して、
復旧もできます。
Azure Appservice WebAppsで
構築すると復旧がラク!
34
Azure Appservice WebAppsで
構築するときのちょっとした注意点
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Azure Appservice WebAppsで
構築するときのちょっとした注意点
 BLOBストレージは無料ではなく課金
– 1GB 2.45円くらい
 BLOBストレージに画像を入れるときは
FTPソフトは使えない
– Windowsは「Azure Storage Explorer」
– Macは「サイバーダック」
 外部SMTPの設定が個別で必要
 独自ドメインは有償機能
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Azure Appservice WebAppsの魅力
総まとめ
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Azure Appservice WebAppsの魅力
総まとめ
 1分程度でWeb構築環境が作れる
 FTP操作で通常のレンタルサーバーの
ように使える
 完全バックアップを自動でとってくれる
 サイトの復旧もラク!
 基本的な部分はインフラ的な専門知識無し
ですぐできる!
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実際に使ってみると、Web制作的に
嬉しい機能がたくさんなのでオススメ!
ご静聴ありがとうございました
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Azure Appservice WebAppsでWordPressサイトを構築すると 運用が劇的にラクになる話

Editor's Notes

  • #5 Cloud Servicesは、仮想マシンとApp Serviceの中間に位置する「PaaS」
  • #7 図解するとこんな感じ。 「WEB APPS」が旧称「WebSites」と呼ばれてました。機能的には変わってないけど名前が変わった。 あと「LOGIC APPS」と「API APPS」が追加になって、全部合わせて「Azure APP Seavice」と呼ぶようになりました。
  • #8 「WordPressだったら1000サイト入る」ですが、WordPressは本体で50MB使うので、単純計算1000サイト。 ざっと5000円分くらいのSSL運用料金がついてくる形で一ヶ月の運営費が8000円なので、安い
  • #15 実はAzure WebAppsで本気でMySQLを構築して使うとなると、仮想マシンを使用する必要が有るため実質的にコストが高くなるキケンがあります。 (WebSitesで仮想マシンを使用せず使えるMySQLはclearDBという、予めチューニングしたMySQLを貸してくれるクラウドのものでアプリ的なイメージ)
  • #17 ステージング(新しい展開スロットの追加)。 ステージング環境で構築や開発を進めることができます。 最終的にワンクリックで本番環境とステージング環境を入れ替えることができる では実際にAzureの管理ポータルでの設定を説明します
  • #20 ステージングが無いサイトは「スロットは追加されていません」と表示されます。
  • #21 WordPressのステージングを行う場合は、「本番環境」と「ステージング環境」両方にまずはベースになるWordPressをそれぞれにアップロードして準備しておきます。 Azureは「.htaccess」ではなく、「wp-config.php」になります。 追記する内容は、ベースになるサイトURLを自動生成するようにします。 ちなみに、静的に書かれているURLは書き変えることができないので注意!
  • #22 赤枠の「ユーザー名」のところだけがステージング環境と本番環境で変わります。
  • #23 ステージング環境で構築進めます。(本番環境には影響していない)
  • #25 タイムラグもなく、一瞬で切り替わります。
  • #33 SQLiteを採用すると、完全バックアップデータに含まれるのでDBの設定が不要です。 また、バックアップデータを取り出して該当ファイルをUPする復旧方法もありますが、サイト丸ごとバックアップデータで置き換えることもクリック1つで手軽にできます。 そこそこの規模のサイトでも大体10分かからないくらいで正常表示になります。(Azureのエラー画面表示にはなります)
  • #34 サイト全体の復旧はしなくていいけど、投稿を消してしまったから復旧したいということもあると思います。 そういう場合は、DBに当たるファイルをFTPでアップロードするだけで復旧できます。 バックアップデータはzipなんですが、DLして解凍すると「データベース」というフォルダ。 これがSQLiteの本体になります。
  • #35 中身はこんな感じ。 これをFTPでアップロ―ドするだけで復旧できます。 復旧したい内容によって復旧方法のやり方(サイト丸ごとか一部か)使い分けが必要。
  • #37 BLOBストレージの課金:1GB2.45円 バックアップデータが格納されるBLOBストレージからデータをDLするには、専用ソフトが必要。 Windowsだったら「Azure Storage Explorer」がオススメ、Macだったら「サイバーダック」
  • #39 お客さま向けでもサラッと作れるし、一々サーバーの設定をする必要がないのがいいですね