2016年2月23日発表

1. 積雪寒冷地における
ABSデータの分析
北海道大学 情報科学研究科
知識メディア・ラボラトリー
遠藤隆浩，猪村元，田中譲
電子情報通信学会 ITS研究会
2016年2月23日

2. 除排雪の効率化に向けた
サイバーフィジカルシステムの実証実験
• プローブカーデータ
– 除排雪車両，路線バス，タクシー
• 警察の交通事故データ
• 札幌市 除排雪予算 年180億円前後
• 除排雪作業の定量的評価，効率化の検討
• 交通渋滞の緩和
• ABSデータの活用検討
2

3. 3
プローブデータ（急ブレーキ）の活用事例
国土交通省：交通事故削減のための更なる効率的・効果的な取り組み
http://www.mlit.go.jp/common/000221867.pdf

4. ABSデータの概要
1. 一般乗用車のプローブカーデータ
2. 期間：2012年12月〜2013年3月（4ヶ月間）
3. 件数：約3万5000件
4. 属性：日時，初速度，終速度，作動時間，減速度，
経緯度，道路種別
IDは含まれていないので特定車両の追跡は不可能
5. 分析エリア：札幌市近郊 一般道
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5. ABSデータの分析概要
1. 統計分析
– 基本的な特徴の把握
– 時間帯別ヒストグラム
2. 気象データとの関係
– 気温や降雪などとの相関
3. 地理空間分析
– 作動件数の多いエリアは？
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6. 統計分析）ヒストグラム
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7. 統計分析）要約統計量（箱ひげ図）
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8. 統計分析）中間値（月毎）
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9. 統計分析）外れ値の件数（1日あたり）
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10. 統計分析）時間帯別のヒストグラム
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11. 気象分析）気象データとABS作動件数の相関
最高気温 -0.648
最低気温 -0.558
湿度 -0.245
積雪量 -0.239
降雪量 -0.055
風速 -0.049
真冬日 0.128
アメダス（札幌管区気象台）の日毎データを利用
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12. 最高気温とABS作動件数（気温プラス→マイナス）
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13. 地理空間分析）外れ値の分布
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▲作動時間
◆減速度

14. プラス気温日とマイナス気温日の比較
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▲
1/25
2.7℃
200件
◆
1/26
−2.2℃
455件

15. 15
減速度ゼロ（作動時間1秒以上）の分布

16. 分析結果のまとめ
1. ABS作動条件
– 凍結路面では低中速域でも頻繁に作動する
– 朝または夕方の時間帯にピークが現れる
2. 気象条件：最高気温との相関が高い
– プラス→マイナスに変化することで急増する傾向
3. 地理空間分析
– 坂道や変形交差点では集中する箇所あり
– データが無いのは滑らなかったのか？通行しなかったのか？
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17. 今後の課題，目標
• データを増やし，さらなる検証
• 交通事故データとの突き合わせ
• 凍結防止剤散布の支援の検討
– 散布タイミング
– 重点的な散布などの最適化
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