本研究では,ドライバーの細街路に対する選好を考慮した経路探索における道路ネットワークの階層化手法を提案する.提案手法では,ネットワーク分析の中心性指標の一つである媒介中心性の高いノードを特定して,各階層の非連結なサブネットワークを連結する.提案手法の有効性を検証するために,複数のドライバーの細街路への選好を用意し,札幌市の中心市街14km四方の道路ネットワークを対象とした計算機実験をおこなう.提案手法および先行手法における経路探索にかかる計算時間と得られた経路のコストを比較した結果,提案手法の優位性が確認された.