第32回 ⽇本道路会議
建設会社からの
災害情報の発信
2017年11月1⽇
稲野 茂
(元 国総研、元 高崎河川国道事務所)
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【課題の認識】
災害の発生直後
現地の状況がわからない
被災者・被災地に家族がいる者は、
一刻も早く、現地の状況を知りたいが…
• テレビは、目⽴つ場所の情報ばかり
• ⾏政発表は、遅いし不⼗分(気象庁を除く)
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【解決策の提案】
災害現場の状況を
建設会社がツイッターに投稿
迅速な状況把握に役⽴つ
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群馬県建設業協会(群建協)は
災害現場の状況を
ツイッターに投稿しています
2014年より実施中
ツイッター投稿の全てに
• 写真を添付
• ジオタグ(緯度経度の位置情報)を付与
• ハッシュタグ(#◯◯市災害)を付与
「ぐんケンくん」➔
群馬県建設業協会の
マスコットキャラクター
(「ぐんケン⾒張るくん」のパンフレットより引用)
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(「ぐんケン⾒張るくん」のパンフレットより引用) 6
【事例1】
みなかみ町の国道291号で
土砂崩れ(2015年7月20⽇)
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群建協のツイッター投稿(1)
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群建協のツイッター投稿(2)
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2015年8月16日 上毛新聞
新聞記事によると
災害現場の状況をリアルタイムに共有する
ことに一役買っている
国総研(私)のコメント
• 報道機関が伝えきれない細かい災害情報に対応
• 全国に広がれば、有効性がさらに高まる
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群建協の投稿は、ジオタグ付き
これを活用することにより
① ピンポイントで投稿箇所を把握
② どこが、どんな状況か、容易に把握
(ただしジオタグを活用した表示は、投稿後約1週間まで)
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ジオタグの活用
(ジオタグとは、ツイッター投稿に付与された緯度経度の位置情報)
ジオタグで投稿箇所を把握
下図は「ちずツイ」※を用いて、みなかみ町に発生した災害関連の投稿を表示したもの
※「ちずツイ」は、㈱NAPZAKによる無料のwebサイト(http://chizutwi.jp)
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ジオタグで俯瞰的に状況把握
下図は「ちずツイ」による表示例(群建協の投稿ではありません)
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AndroidアプリTwitmapの表⽰例
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【事例2】
北関東豪⾬(2015年9月)
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• 茨城県常総市で、⻤怒川決壊などの被害
• 群建協は、群馬県内をパトロールし、
被災状況等をツイッターに投稿
2015年9月 桐生市内の災害現場
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#桐生市災害でツイッター検索すると、
誰でも、上記を閲覧可能
ハッシュタグの活用
(ハッシュタグとは、ハッシュマーク”#”に続く⽂字列)
① 群建協のツイッター投稿には、
地域別のハッシュタグが付与されている
(例:#桐生市災害、#みなかみ町災害 など)
② #◯◯市災害でツイッター検索
➔ 当該地域の災害情報を抽出
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投稿の全てに#◯◯市災害
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【事例3】台風21号(10月22~23日)
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台風21号関連の投稿箇所
(「ちずツイ」のスクリーンショット)
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群建協の投稿は
誰でも閲覧できます
◆閲覧方法
① ツイッター検索(下記が検索ワード)
• @gunken000(群建協の投稿全て)
• #◯◯市災害(地域別の災害情報)
② 過去1週間の投稿は、下記でも閲覧可
ヤフーリアルタイム検索
ちずツイで検索(PC推奨)
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群建協のツイッター活用経緯
① 従来から、災害時に国や県と情報共有を⾏い、
協会ホームページに災害情報を掲載
② 近年のSNS利用者増などの社会変化を踏まえ、
自発的に災害情報のツイッター投稿を実施
• 協会本部に現場情報を集約し、ツイッター投稿するシステムを開発
• 2014年より運用開始
③ 多数のインプレッションやリツイートに加え、
少数ながら感謝・激励のメッセージ等の反響
(ツイッターのインプレッションとは、投稿の表示回数)
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全国展開が望ましい
• 地域の建設会社は、地元⾏政機関と
災害協定を締結しているケースが多い
• 協定に基づき、災害時にはパトロールを⾏い、
被災箇所を発⾒した際は、応急復旧など
• 災害現場の状況を建設会社がツイッター投稿
➔ 群建協の事例から迅速な状況把握に役⽴つ
➔ 全国展開が望ましい
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大分県建設業協会が
群馬県建設業協会の
取り組みを視察
「群馬では大反響」
「大分でもやりたい」
とのこと
2017年8月28⽇ 建設通信新聞
災害情報の発信
建設会社ではなく
⾏政(国・県・市町村)が⾏うべき
とお考えの方もいると思います
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【参考】
水害時における市町村の実態
出典「市町村のための水害対応の手引」(平成29年6月 内閣府防災担当)
• 受電設備や非常用発電設備等の浸水で停電
• 停電、基地局の浸水で固定・携帯電話は不通
• 職員が参集できず、
計画どおりに体制充実を図れず
• 防災担当職員に災害対応業務が集中し、
マンパワーが不⾜
• 住⺠・報道機関等から問合わせが殺到し、
災害対応できず
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多くの市町村は災害時
迅速・的確に情報発信できない
・災害時に市町村が機能停⽌した実例あり
(庁舎被災、職員参集困難など)
・多くの市町村は、⼈員不⾜・経験不⾜などにより
迅速・的確に災害情報を発信できない
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建設会社が災害情報をツイッター投稿
• 広く、迅速に、詳細な災害情報が伝わる
(市町村 ➔ 県 ➔ 国 の伝言ゲームのロスを解消)
• 市町村が機能停⽌しても、災害情報が伝わる
災害情報の発信
ツイッターではなく
独自システムを開発すべき
とお考えの方もいると思います
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災害情報
独自システム vs ツイッター
独自システムのデメリット
• 開発コスト、運営コストが必要
• 使える(使われる)システムになるか未知数
• 過去の事例から災害専用システムは災害時に使われず、
日常システムを災害時に活用すべき、と言われている
ツイッターのメリット
• 基本的にコストゼロで今から実施可能(群馬は実施済み)
• システムの信頼性・耐久性は世界トップクラス(バルスで実証済み)
• ジオタグなど便利な機能あり
• 国内4500万⼈のユーザーが利用しており、
多くの⼈に迅速に情報が伝わる
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主要SNSの中で、
なぜツイッター?
ツイッターはオープン(投稿の多くは公開)
• 多くの者からの情報が得られる
• 多くの者へ情報が伝わる
• ジオタグの活用や強⼒な検索機能あり
主要SNSの多くはクローズド
(LINE、Facebookは、友達等限定の利用が多い)
• 友達以外からの情報が得られない
• 友達以外へ情報が伝わらない
災害情報を広く共有するならツイッター
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情報伝達の今昔
◆昔(テレビが無い頃)
対話、手紙、掲⽰板、サイレン、電話など
◆近代社会(テレビなどマスメディアの登場)
多くの⼈に同じ情報が伝えられる時代
◆現代社会(SNSなどソーシャルメディアの登場)
誰でも簡単に情報を発信できる時代
必要な情報を検索で取得できる時代
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建設会社の災害情報発信
2つのメリット
メリット1
• 詳細な災害情報が、広く、迅速に伝わり、
多くの⼈に役⽴つ情報源になる
メリット2
• マスコミが伝えない活動状況が住⺠に届き、
業界のイメージアップにつながる
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面白そう!やってみたい!
とお考えの方は
お気軽に連絡下さい
Twitter @rugeshino
ご清聴ありがとうございました
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建設会社からの災害情報の発信(32回 日本道路会議)