【20-D-4】モバイルを業務システムに使ったときのワクワク。今、開発者が知っておくべきこと

1. モバイルを業務システムに使ったときのワクワク
〜今、開発者が知っておくべきこと〜
2015.2.20
羽生 章洋
20-D-4
#devsumiD

2. 提供

3. 自己紹介
羽生 章洋
(HABU Akihiro)
エークリッパー・インク
代表
1968年生まれ。大阪育ち。
1989年、桃山学院大学社会学部社会学科を中退後、
2つのソフトウェア会社にて様々な業種・業態向けシステム開発に携わる。
この頃Delphiと出会い、当時のボーランド大阪支店にてセミナー講師も務める。
その後、アーサーアンダーセン・ビジネスコンサルティングに所属。
ERPコンサルタントとして企業改革の現場に従事。
更にその後、トレイダーズ証券株式会社の新規創業にIT部門ディレクターとして、
さらにマネースクウェアジャパン株式会社の新規創業にIT担当取締役として参画し
新規事業の立ち上げにおける業務のIT化を実現。
2001年4月に現在の株式会社マジカジャパンを設立。
2003年に後の特別非営利活動法人Seasarファウンデーションの創設に参画。
2006年から2011年まで、国立大学法人琉球大学産官学連携推進機構の非常勤講師。
2011年9月に米国エークリッパー・インクを設立。
著書に「楽々ERDレッスン」「SQL書き方ドリル」など多数。

4. モバイルの現状

5. エンタープライズシステムの変遷
メインフレーム時代
現場の情報を元に
事務が伝票を書いて…
パンチャーが伝票を見て
データを入力し…
そのデータを
バッチ処理する
現場
事務
オペレータ
パンチャー

6. エンタープライズシステムの変遷
デスクトップPC時代
クラサバ、Web
現場が伝票を書いて…
各自の机の上から
入力・操作する
オペレータやパンチャーが
不要になった
現場
事務

7. エンタープライズシステムの変遷
Webによるダイレクトサービス
現場
事務
顧客

8. エンタープライズシステムの変遷
モバイル時代
現場
現場で入力・操作する
現場直結型
あるいは
すべてが現場になる

9. 手のひらの上に基幹系の性能が乗る時代
２０年前のメインフレーム最新のスマホ
コンピュータに人間系プロセスを
合わせる時代の終焉

10. Windows10がもたらすもの
こいつら実はお得かも？

11. パーソナル化とセルフサービスへの
フォース
• パーソナル化を目指し続けてきたのが
コンピューティングの歴史
– モバイルはそのひとつの極み
– スマホは正に「パーソナルコンピュータ」！
• ITの本質は「中抜き」の実現
– セルフサービス、ダイレクトサービスへ
– 既に実証済
• ネット証券
• ネットショッピング（Amazonとか）
• パンチャーやオペレータも既に中抜きされた

12. モバイル開発の現実
• 開発工数は以前より増大している
– アーキテクチャが複雑化している
– UIの表現力向上に伴う
実装の手間も増えている
• 単なるリプレースは意味が無い
– 開発工数がかかるのに成果が変わらない
• 取り組むなら新しいテーマ設定を！

13. フロンティアはどこ？
• もはやエンタープライズは
「テクノロジ面」では最先端ではない！
– メインフレーム時代は最先端
– CS時代でコンシューマと同等に
– Webでコンシューマから1週遅れに
– モバイルでコンシューマから2週遅れくらいに
– IoTでは3週遅れになるだろう
• イノベーションとは「不自由な当たり前」を解消して
「新しい当たり前」を実現すること
– テクノロジの最先端を追いかけるより重要なことがあるはず！
• ビジネスとITの交差するところを見ると…

14. プロフェッショナルサービスという
ビジネスフロンティア
• 全てをセルフサービスに出来るか？
– コンセンサスビルド（合意形成）という仕事の存在
• 接客という現場とようやく統合出来る！
– ポテンシャルとしての“タブレット”
• デスクワークから「ながらワーク」へ
– 移動しながら
– 接客しながら
– 修理しながら
– etc…

15. 例えば
発想が重要！

16. “発想をすることが出来る”に向けて
まずはサービスのボキャブラリーを増やそう！
知ってる
やってる
出来る
理解してい
る
最初は失敗する
が、やってるうち
に出来るように
なっていく
自分が何故出来
るのかを他人に
説明できる
何も知らないから
何もやれない
プロとアマの
境界線
この期間に基礎をきちんと習得せずに
たまたま上手くいった方法が身についてし
まうと、それが悪習慣として定着してしまう。
いっぱい勉強して知識
は豊富になるが、実際
にやっていないのでス
キルがつかない
スキルの成熟度モデル

17. ノートPCだと駄目なのか？
コンセンサスビルド（合意形成）ということ
ペアプロに学ぶべき
「一緒に課題に取り組む姿勢」

18. これまでにない価値あるサービスを
実現できる可能性へのワクワク！
そして“合意形成のひとつ”としての要件定義という
プロフェッショナルサービスのこと
ITによって現場をプロフェッショナルにする！
それによってお客様をより良い状態に導いていく！

19. ワクワクの実現に向けて
• 何はともあれ実装スキル重要！
– プロフェッショナルサービスを提供する
我々もまたプロフェッショナルであるべし！
– 小さくてもいいので
ちゃんとアプリ開発の
経験を積もう！
マルチデバイス＆マルチプラットフォームに対応する
ネイティブアプリ開発環境 RAD Studio！
是非エンバカデロ・テクノロジーズのブースへ！

20. 設計とか要件定義とかPMとか（宣伝です）

21. UIデザインすごく重要！
• モバイルは見た目が9割！
• プログラミングの勉強よりも
むしろこっちが重要！！
• そして、そのUIを利用して提供する
サービスシチュエーションを
設計するための“業務設計”のスキル！

22. 現代的なモバイルUIをよく見ると
• 選択指向のUI＝選んで押すだけ
– ゲームは典型的
– スタンプもボタン
– ソフトキーボードもボタンの集合
• 世界観の中での統一性・一貫性
– 標準的なパーツにこだわってはいない

23. 選択肢を設計する
• いかにインプットボックスを排除するか
• 選択肢が多すぎると逆効果
– 年月日とか
– Pickerは本当に使いやすいのか？
• 選択肢のための、
いわゆるマスターテーブルが必要になる
– これを面倒くさがると、
ユーザに手間を押し付けることになる

24. 例として
表示領域
コマンド領域
保存する
ｘ
項目１
項目２ 選択
◯◯を編集します
・
・
・
確定する
ｘ担当者を選択します
・
・
・
絞り込み
羽生 可世木 佐藤

25. 例として
表示領域
コマンド領域
保存する
ｘ
項目１
項目２ 選択
◯◯を編集します
・
・
・
確定する
ｘ生年月日を入力します
年 月 日
1919
2020
11 22 33
44 55 66
77 88 99
00
11 22 33
44 55 66
77 88 99
10 11 12
11 22 33
44 55 66
77 88 99

26. 例として

27. エンタープライズ特有の課題
• 項目数が多い！
• 小さな画面にいかに収めるかが課題
• UIの正規化・構造化ということ
– 正規化：ノーマライゼーション
– 正しいというよりもノーマル（普通）にするということ
• レイアウトと画面遷移が肝！

28. UIの構造化とスコープ定義
• レイアウトと画面遷移を適切に設計するには？
• アプリケーションごとの
適切なスコープ定義が不可欠！
• ユーザのタスクごとにスコープを分離する
– 複数のタスクを同一UIに分けない
• では、ユーザタスクをどう定義する？

29. 複雑さの原因は？
エンタープライズのシステムにおいて
複雑なUIになってしまうのは大抵の場合、
– 業務プロセスが混乱してる
– データ項目がきちんと整理されていない
という、UI以前のことが原因！
だから、そのUIを利用する
ユーザタスクとしてのサービスシチュエーションを
設計するための“業務設計”のスキルが不可欠！

30. Closing
• テクノロジから発想するのをいったん脇に置こう
• これまでの「事務の効率化」から
お客様にとって「価値あるサービスの実現」へ！
• 「セルフサービスでいんじゃね？」では済まないような
プロフェッショナルならではのサービス実現を
ITで支援するために我々は存在する
• プロフェッショナルサービスを実現する我々もまた
プロフェッショナルサービスを提供しよう！
• SIは、単なるシステムインテグレーションから
サービスインテグレーションへ！

31. ありがとう
ございました
not Change, make Potential !