20140222_iodd_in_takizawa

岩手県庁における
オープンデータの取組について
平成26年2月22日
岩手県政策地域部地域振興室
主査臼井宏
2014/2/22 インターナショナル・オープンデータ・デイin滝沢市

オープンデータを推進する意義・目的
公共データの活用を促進する意義・目的は、次のとおりである。

１．透明性・信頼性の向上
公共データが二次利用可能な形で提供されることにより、国民が自ら又は民間のサー
ビスを通じて、政府の政策等に関して十分な分析、判断を行うことが可能になる。

２．国民参加・官民協働の推進
広範な主体による公共データの活用が進展し、官民の情報共有が図られることにより、
官民の協働による公共サービスの提供、さらには行政が提供した情報による民間サービ
スの創出が促進される。これにより、創意工夫を活かした多様な公共サービスが迅速か
つ効率的に提供され、厳しい財政状況、諸活動におけるニーズや価値観の多様化、情報
通信技術の高度化等我が国を取り巻く諸状況にも適切に対応することができる。

３．経済の活性化・行政の効率化
公共データを二次利用可能な形で提供することにより、市場における編集、加工、分析
等の各段階を通じて、様々な新ビジネスの創出や企業活動の効率化等が促され、我が
国全体の経済活性化が図られる。
また、国や地方公共団体においても、政策決定等において公共データを用いて分析等
を行うことで、業務の効率化、高度化が図られる。

出典：電子行政オープンデータ戦略
（平成24年7月4日高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定）

岩手県の情報公開制度
情報公開条例（平成10年条令第49号）
（目的）
第１条この条例は、地方自治の本旨にのっとり県民の知る
権利を尊重し、行政文書の開示を請求する権利につき定め
ること等により、県の保有する情報の一層の公開を図り
県の保有する情報の一層の公開を図り、
県の保有する情報の一層の公開を図り
もって県の諸活動を県民に説明する責務が全うされるよう
県の諸活動を県民に説明する責務が全うされるよう
にするとともに、県民による県政の監視及び参加の充実に
資することを目的とする。
資する
（情報の提供に関する施策の推進）
第40条実施機関は、第２章に定める行政文書の開示と併せ
て、実施機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法
実施機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法
で県民に明らかにされるよう、実施機関の保有する情報の
提供に関する施策の推進に努めなければならない。

情報公開制度の現在の構成


岩手県ホームページで公開されているデータ（例）
予算・決算資料

http://www.pref.iwate.jp/yosan/

予算関係資料（PDF）、決算関係資料（PDF）等

各種統計情報

http://www3.pref.iwate.jp/webdb/view/outside/s14Tokei/top.html

国勢調査（EXCEL）、岩手県毎月人口統計（EXCEL）、岩手県景気動向指数（EXCEL）、岩手
県産業連関表（EXCEL）、岩手県統計年鑑（EXCEL）、いわて統計白書（PDF）その他多数

道路情報

http://www.douro.com/

ライブカメラ映像、通行規制情報（HTML）、雪量観測情報（HTML）等

河川情報

http://kasen.pref.iwate.jp/iwate/servlet/Gamen30Servlet

雨量情報（HTML）、水位情報（HTML）、ダム諸量情報（HTML）等

いわてデジタルマップ

http://gisweb.pref.iwate.jp/guide/

土地利用規制図、ハザードマップ、福祉施設情報、ユニバーサルデザイン施設情報等

イベントカレンダー

http://www.pref.iwate.jp/cgi-evt/event.cgi

県内で行われる各種イベント情報（HTML）

岩手県観光ポータルサイト「いわての旅」

http://www.iwatetabi.jp/

県内観光スポット情報（HTML）、食とおみやげ情報（HTML）、観光イベント情報（HTML）等

「オープンデータ」としてはどうか？

１「オープンライセンス」が明示されていない
２ EXCEL、PDF、HTMLによる情報提供が大半

「オープンデータ」としてはまだまだ・・・

「オープンデータ」に向けて今後必要な視点

１データを「二次利用」できるようにする
２営利を目的とした二次利用を広く認める
３機械判読により適した形式で公開する


視点１データを「二次利用」できるようにする
【これまでの視点】
二次利用は「想定外」
公開したデータが二次利用されることを想定しておらず、データを作成する際に権利
関係の確認を行っていない。

二次利用されて何か起きたら困る
二次利用はどのように使われるか事前にわからず、意図しない使い方をされた場合
にデータを公開した側の責任問題となる可能性もあるので、利用を制限しておいたほう
が安心である。

【これからの視点】
二次利用を常に想定した事務手続へ
データ作成時に二次利用の可否を判断し、公開時には、紙による場合でもデータによ
る場合でも、二次利用について付記するよう、事務手続に埋め込んでいく。

多様な使われ方は大歓迎
公開したデータが二次利用され、様々な形で県民の目に触れることは、公開した趣旨
に適うことであり、歓迎すべきことである。

視点２営利を目的とした二次利用を広く認める
営利目的なら自分で情報を集めるべき
行政の活動により集めた情報は「税金により作られた情報」であるといえる。営利企
業を税金で応援すべきではなく、自分で経費負担して情報を集めさせるべきである。

営利目的なら利用料を請求すべき
公開したデータを営利目的で利用することは、「税金により作られた情報」を使って利
益を得ているといえる。得られる利益に応じて利用料を請求すべきである。

民間活力により地域経済が活性化する
誰もが二次利用できる公開データを、新たな発想で市場価値のあるデータに変換す
ることは、様々な新ビジネスの創出や企業活動の効率化等を促し、地域経済の活性化
に繋がる。

民間との協働によって行政効果が高まる
公開したデータが二次利用され、様々な形で県民の目に触れることは、公開した趣旨
に適うことであり、民間との協働によって行政効果が高まっている、といえる。

視点３機械判読により適した形式で公開する
情報は人が見るもの
・公開した情報は、紙の場合もデータの場合も必ず人が取り扱っている。パソコンを使
えない人もいるので、紙の資料にしたときに誰もがわかりやすいような体裁で作成す
る必要がある。
⇒ WordやEXCELで、A4でプリントアウトされた姿を意識してデータ作成
・誰が見ても同じレイアウトで見られるようなデータにする必要がある。
⇒ PDF
PDFの多用

情報は機械“も”見るもの
・「人が見てわかりやすい情報」と「機械が見てわかりやすい情報」は必ずしも一致しな
いことを念頭に置き、必要に応じて別々のデータを作成する。
・別々の手順ではなく、ひとつの手順から、「人が見てわかりやすい情報」と「機械が見
てわかりやすい情報」の両方を作成できるように工夫する。
例）変換ツールで変換する
ひとつのデータベースから両方を自動生成する

岩手県庁における「オープンデータ」の進め方

１活用ニーズが高いデータから優先して検討する
２活用ニーズが見えていないデータも、できるもの
はなるべくやる


データを活用する皆様へのお願い
１どんなデータがほしいか教えてください！
・県が持っていて、非開示とすべき理由（法令で制限されている、個人情報が
含まれる、等）がない場合は、著作権者の同意を得た上で、オープンデータと
して提供できる可能性があります。
・ホームページ等で広報周知されているデータ、他の地方公共団体等で既に
オープンデータとして提供されているデータは、提供できる可能性が比較的
高いと思われます。
・ご相談は岩手県政策地域部地域振興室（019-629-5313）へお願いします。

２公開データをどんどん活用してください！
・「公開データが活用され、実際に役立っている実例」が最高の説得材料です。
・オープンデータ対応のためにシステム改修などのコストがかかる場合は、活
用が進まないと、単なる税金の無駄遣いになってしまいます・・・。

ご清聴ありがとうございました。


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