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館 長 島 文次郎の憂鬱                                              まとめた人: 江 上 敏 哲
                                                                        イ   イ   イ




                                                                  2010.12.5 加筆
                                          2010.11.29 京大図書系職員勉強会第 128 回
                                                        2010.11.13 関西文脈の会
【凡例】
 凡例】
[#s001~]: 文献 (1.2「主な参考文献」の番号)
<孫>: 孫引き
<h>: 廣庭先生の見解
<b>: 20101113 関西文脈の会でのコメント・ディスカッション
<e>: 江上

1. 館長・島文次郎

     島文次郎とは
1.1. 島文次郎とは
・京都帝国大学附属図書館(1899.12 開館)の初代館長
・関西文庫協会(図書館事業の啓蒙を目的とした)の設立発起人・代表(1900)
・「東壁」(日本初の図書館学雑誌)を創刊(1901)

1.2. 主な参考文献
[#s001] 廣庭基介「関西文庫協会の創設者 : 島文次郎」『図書館を育てた人々日本編I』(1983
日本図書館協会) p.71-82 (★関西文脈の会でのテキスト)
[#s002] 『京都大学附属図書館六十年史』(1961 京都大学附属図書館)
[#s003] 廣庭基介「図書 館運動の先駆者としての島文次郎」『図書館界』(13(5) 1961.10)
p.129-136
[#s004] 廣庭基介「島文次郎京都帝国大学附属図書館初代館長年譜について」『花園大学文学
部研究紀要』(32 2000) p.287-318
[#s005] 竹林熊彦「関西文庫協会 : その歴史的意義」『図書館の学と歴史 : 京都図書館協会十
周年記念論集』(1958 京都図書館協会) p.37-52
[#s006] 斎藤昌三「図書関係雑誌解題(二)」『書物展望』(1(2) 1931) p.97-102
[#s007] 沓 掛 伊 左 吉 「 日 本 最 初 の 図 書 館 雑 誌 『 東壁 』 に つ い て」 『 日 本 古 書 通 信 』 ( 30(11)
1965.11) p.8
[#s008] 石山洋「源流から辿る近代図書館史(15)関西文庫協会の創立と日本文庫協会への影響
(上)(中)(下)」『日本古書通信』(67(3,4,5) 2002.3,4,5)
[#s009] 廣庭基介「京都帝大総長及び図書館長批判の顛末 : 法科大学草創期における一事
件」『近代京都研究』(2008 思文閣出版) p.481-504
[#s010] 廣庭基介「『帝国大学附属図書館は帝国図書館に非ず』」『転換期における図書館の課
題と歴史 : 石井敦先生古稀記念論集』(1995 緑蔭書房) p.221-237
[#s011] 廣庭基介「幻の市民公開計画 : 明治 30 年の京都帝大図書館」『大学図書館研究』(37
1991.3) p.34-43
[#s012] 廣庭基介「続京大図書館史こぼれ話 (1-13)」『大学図書館問題研究会京都』(241-261
2006.1.15-2007.12.15)
[#s013] 岩猿敏生「東壁について」『東壁(復刻版)』(1974 学術文献普及会)

[#東壁] 『東壁』1-4 (1901.4-1902.3 関西文庫協会)
[#案内 1908] 「京都帝国大学図書館案内」(1908 京都帝国大学図書館)
  (図書寄贈者に、寄贈図書がどのような図書館で提供されているのかを説明するための案内書)
2. 生い立ち~東大大学院まで

2.1. 生い立ち
・1871.10.6、長崎県諫早生まれ。 [#s001]
・父:野口常共。母:恵以子。 [#s001]
・父は明治維新前後から漢詩人として世に知られていた野口松陽。兄は東京の漢詩人野口寧齋[#
敦煌学五十年]
・1874、島家へ養子に。 [#s004]

2.2. 東大時代
・1888、大学予備門(旧制第一高等学校の前身)に入学する。 [#s001]
・1893、(東京)帝国大学文科大学英文学科に入学する。 [#s001]
・1896.7、文科大学を卒業し、大学院に進学する。 [#s001]
・1894.11、帝国文学会が設立される。この会の学生側の発起人(上田敏、高山樗牛、姉崎正治ほ
か)として参加する。[#s001]
・島の同期=「29 年組」に、姉崎正治がいる。 [#s001]



3. 島館長以前

     京都帝国大学&附属図書館の
3.1. 京都帝国大学&附属図書館の設置
・1897.6.18、京都帝国大学の設立が公布される。(勅令第 209 号) [#s001] [#s002]
・1897.6.18、勅令第 209 号による京都帝国大学の創設、同日勅令第 208 号による東京帝国大学へ
の改称によって、帝国大学における、官制上正式に認められた「附属図書館」および「図書館長」と
いう名称が始まった。[#s002]

     総長・
3.2. 総長・木下広次
・1897.6.28 京都帝国大学の初代総長に、木下広次が就任。 [#s001][#s002]
・元東京帝国大学教授。+初代図書館管理(図書館長)(1886-1889)。[#s001] [#s002]
・自分の蔵書 600 冊を図書館に寄付した。+有識者に図書寄贈を懇請した。 [#s002]
<孫>・大阪毎日新聞 1897.8.29「京都帝国大学附属図書館の設立 ―木下総長の談片―」
「図書館は勿論設定するの方針を採り既に其設計にかかり居れり。而して設立の暁には勿論公開
に為すの見込にて,即ち学生の研究上に要する書籍の外は勿論,誰人にても閲覧するの便利を
与えんこと蓋し困難の事に非ずと思えり」「我国の如き東京に唯一あるのみ。故に一事を調査せん
とすれば,遠方の者と雖ども東京に出でざるべからず。不便も亦甚しと云ふべし。故に京都に之を
開設して我国西部の必要に応ずべし」
<孫>・「東壁」1 号(1901.4)「図書蒐集の必要を論ず」(第 5 回例会演説)
「図書館が社会上に於ける位置は極めて重要な位置であって国家の文明を進むる上に於て欠く
べからざる機関である」「経費の許す限りに於て出来る丈図書の購買に従事したい」「古文書謄写
の一事は最も本館に須要の事業」「此の如くにして始めて帝国大学の図書館が社会に尽す一方
面の仕事は満足したものと思ひます」

3.3. 初期事務
・1897.7.14、笹岡民次郎(元帝国図書館員)が就任。図書収集事務をおこなう。 [#s001]
・1897、京都帝国大学創設とともに,図書整理事務を開始。理工科大学教室の一部に仮図書室を
設けて。 [#s002][#案内 1908]
4. 館長就任~開館

     館長・島文次郎の
4.1. 館長・島文次郎の就任
・1897.12、京大から島(当時東京帝国大学大学院生・英文学・26 歳)に「図書館に関する事項研
究」が委嘱される。 [#s001] [#s002]
・1899.2.24、京都帝国大学附属図書館創設事務を嘱託される。 [#s001] [#s002]
・1899.11.6、法科大学助教授+附属図書館長に任命。 [#s001] [#s002]
・法科大学に就任した理由:図書館長は各分科大学の教授・助教授からと決まっていたが、当時の
京大にはまだ文科大学がなかった。 [#s001]
<h>・島文次郎が京大から委嘱された理由の類推 [#s001]
   富岡鉄齋と野口松陽とが旧知 (←「支那学者富岡桃華先生」(神田喜一郎『敦煌学五十年』
   (1960)p.134-149)
<b>・父兄等漢学に素養のある家系+英文学を修める→和漢書・洋書ともに理解できる人材。
<b>・木下広次が熊本の出で、諫早の野口家を知っていた [?]
<b>・帝国大学の卒業生のステータスが相当に高かった時代である。

4.2. 図書館開館
・1899.12.11、閲覧開始(創立)[#s002] [#案内 1908]
・1899.12.9、閲覧開始に先立ち、木下総長が図書館利用について学生 100 余名に訓示。[#s002]
[#案内 1908]

     図書館&
4.3. 図書館&書庫
・1898.7、書庫(第 1 書庫)完成。(煉瓦造 2 階建、70 坪) [#s002][#案内 1908]
・1899.7、閲覧室・事務室(木造平屋、110 坪)が竣工。理工科大学内の仮図書室から移転。
[#s002][#案内 1908]
・1899.10、暖房整備。[#案内 1908]
・1900、第 2 書庫の竣工を待ちきれず、法科大学の 2 教室を仮書庫にあてる。[#s002]
・1903.4、第 2 書庫(煉瓦造 3 階建、289 坪)を増築 [#s002][#案内 1908]
・第 1 書庫・第 2 書庫あわせて 40 万冊収容。 [#s002] [#案内 1908]



5. 館長・島文次郎の活躍

5.1. 規則・手続き
     規則・ 手続き
・規則や執行手続きを制定。[#s001]
・1897「図書標本等寄贈手続」[#s002]
・1898「京都帝国大学図書借受仮規則」 [#s002]
・1899.11「京都帝国大学附属図書館規則」「京都帝国大学附属図書館規則執行手続」←1898.3
石川一が着手。[#s002]

5.2. 館員
・館員を充実。 [#s001]
・1899.5、秋間玖磨が就任。元帝国図書館員。[#s005]
・「年度別職員数表」[#s002]
   1899 年 11 人                1905 年 18 人
   1900 年 13 人                1906 年 14 人
   1901-2 年 16 人              1907 年 16 人
   1903 年 17 人                1908-9 年 21 人
   1904 年 19 人                1910 年 20 人
資料収集・
5.3. 資料収集・蔵書整備
・蔵書整備 [#s001]
<h>・彼の努力によって、図書館の蔵書も急速に質量を豊富にしていったことが統計からもうかがわ
れる。[#s001]
・全学図書受入年表 [#s002]
   1899 年 8 月 43061 冊          1905 年 3 月 140836 冊
   1900 年 3 月 56555 冊          1906 年 3 月 157818 冊
   1901 年 3 月 76541 冊          1907 年 3 月 175834 冊
   1902 年 3 月 90617 冊          1908 年 3 月 197476 冊
   1903 年 3 月 107168 冊         1909 年 3 月 224365 冊
   1904 年 3 月 116582 冊         1910 年 3 月 255624 冊
・1899 年・明治 32 年度の図書購入費は約 1600 円。[#009]
・1905 年・明治 38 年度の図書購入費は約 20000 円。[#案内 1905]
・1908 年・明治 41 年度の図書購入費は約 50000 円。[#案内 1908] (<e>・・・累計??)
・近衛文庫:近衛家の旧蔵本。創立時に寄託された。(1219 部 10029 冊) [#s002]
・維新資料文庫:品川弥二郎が創設した尊攘堂旧蔵の維新資料。554 部 2,169 冊を 1900 年に寄
贈。[#s002]

・全国各地に出張して、古文書・古書の諸社を推進した。 [#s001]
<b>・彼の功績は、当時において「古典籍の収集・保存」をしたことにあったのではないか。年表
[#004]を見てもかなりの頻度で文書調査に出かけている。
<孫>・「東壁」1 号(1901.4) 木下広次「図書蒐集の必要を論ず」(第 5 回例会演説)
維新によって徳川時代の典籍が多数逸失していることを問題視して、「古文書謄写の一事は最も
本館に須要の事業」

5.4. その他
     その他
・1903.6.24、閲覧室に電灯を導入し、点灯を開始。開館時間 8 時-21 時を実現。(それまでは規則
のみで実現せず、かわりに日祝開館していた)[#s001][#s002][#案内 1908]
・1905.9、学生の入庫検索の許可を開始する。(それまでは規則のみあるものの実現せず)[#s002]
[#案内 1908](?)

・毎月 1 回休館日を設け、大掃除・蔵書点検を行った [#s001]
・全館員が参加・発言できる協議会を開き、その合議を経てもろもろ(業務改変・物品購入・臨時職
員採用)を決定するシステム [#s001]
・1904.10.11、本館規則を大幅に改正。月に一度閉館日を設け、館内の大掃除や図書の点検を行
なうこと。館員会議を催すことが決まった。[#s002]

・1900、タイプライター導入 [#s002]
・1902.11、法科大学に分館を設置して法科図書を別に監督する。[#案内 1908][#s002]
・1904.3、「京都帝国大学法科大学欧文図書目録」。法科大学 1899-1902.9 まで受入分。欧文図
書印刷目録としては国内初。[#s002]
・1906、京都帝国大学に文科大学が誕生する。 [#s001]
・1908 までに十進分類法を採用 [#s002]
・1909、「京都帝国大学外国逐次刊行書目録」全学の外国逐次刊行書の総合目録 [#s002]
6. 一般公開 - 館長・島文次郎の憂鬱

・一般公開の顛末については、[#s009][#s010][#s011][#s012]に詳しい。
 (但し[#s012]『大学図書館問題研究会京都』(支部報)は図書館等での所蔵がなく、参照不可)

     公開への期待&
       への期待
6.1. 公開への期待&希望
・当時の世論には、図書館や講義の一般市民への公開を望む声があった [#s001]
<孫>・「教育時論」444 号 1897.8.15(京大創設 2 ヶ月後) 「帝国大学に望む」
「吾等は従来における大学の挙措を見て実に其挙措の狭隘、陰秘、固陋、卑屈なるを嘆息せずん
ばあらず。又大学図書館の如き、唯大学学生のみ図書閲覧の便益を得、其他の学生及学者は、
之を閲覧するの特許を有せざるものなり。」「速に左の三種の事業を断行せん事を切望せんとす。
一、各文科大学に於て、其大学教授が研究より得たる結果に就き、有益なる書籍を編纂すること。
一、各文科大学教授の講義筆記を印刷して之を一般学者に頒売すること。一、大学図書館を公開
すること」。

<b>・当時の京都では京都府立図書館も未開館。
・木下総長が、「京大図書館を公開する予定」と発表。[#s001]
<孫>・大阪毎日新聞 1897.8.29(教育時論の 2 週間後)
「京都帝国大学附属図書館の設立 ―木下総長の談片―」
「図書館は勿論設定するの方針を採り既に其設計にかかり居れり。而して設立の暁には勿論公開
に為すの見込にて,即ち学生の研究上に要する書籍の外は勿論,誰人にても閲覧するの便利を
与えんこと蓋し困難の事に非ずと思えり」
<孫>・「教育時論」451 号 1897.10.25 木下総長「京都教育の中心たらんとす」「余は京都を大学
化せんとし、京都大学の図書館の如きは、之を公開して何人にも閲覧せしむることとし」
<孫>・「教育時論」521 号 1899.10.5 開館前 「当分は学生のみの閲覧に供し、追て閲覧所・書庫
等増築の上」「来年度中には一般公衆の便に供せられん都合なりと」
<孫>・大阪朝日新聞 1899.11.27 「京都大学の美挙二あり」「曰く図書館の公開、曰くレクチュアの
公開是なり。」
・図書寄贈依頼状の末尾に「一般公衆の閲覧をも許し候様致度」[#s001]
<孫>・木下総長の図書寄贈依頼文書 「本学図書館ハ其設備ノ完成ヲ待チテ本学々生ノ外一般
公衆ノ閲覧ヲモ許シ候様致度希望ニコレアリ候」

     法科の
6.2. 法科の猛反対
・島は一部教官から「帝国大学図書館は帝国図書館にあらず」と皮肉言われていた。[#s001]
   (←テキスト註は、竹林熊彦「図書詭言=図書館史楽我鬼」「土」(1960.1))
<孫>・「京都帝国大学法科用図書取扱手続」の「六、補則」(1902.7.1 付)(「京都帝国大学事務例
規」1912 収録)。[#s009]
   「十七 凡そ京都帝国大学附属図書館は大学の附属図書館にして帝国図書館に非す従て此目
的に反する図書館の行動に対しては法科大学図書主任は其都度之を早朝に抗告す可し」
   「十八 図書館長は法科大学図書掛に直接命令を下すを得ず」
   「二十 凡そ図書館長法科大学用図書に関する処分を為さんとするときは法科大学図書主任の
同意を得たる後之を為す可し」
<孫>・1902.7.14「総長批判の意見書」。法科大学の有志教授 5 人から、木下総長宛て、執務の現
状を厳しく批判し、責任者の罷免と執務の改善を要求した文書。「六 図書の整理を後にし徒に虚
名を博するが為めに心身を労し時間と経費とを空費すること。故に図書館展覧会を開き又無用の
寄贈を受くるが如きは之を廃止し且適任の館長を求めて大学図書館たるの実を挙げしむ可し」
[#s009]
<孫>・1903M36。「京都帝国大学法科大学所属外国図書目録」。日本最初の洋書の冊子目録。序
文(岡松参太郎)「本大学法科大学に属する図書の購入は」・・・「明治三十五年の初には整理分
類を終わらざるもの書函に堆積し到底一大整理を為すを免れざるに至れり此に於て法科大学は図
書分館を設立して特に外国書の保管整理を為さしむるの議を決し」 [#s009]

・法科洋書の整理が遅れ、後回しにされ、放置されている。
・図書展覧会などの人気取りで時間と経費を空費している。
・図書館長の交代を求めた。
・法科大学で独自に”図書分館”を設立して図書整理を開始。(1902.11)
  (←1902.7.14「総長批判の意見書」。法科大学の有志教授 5 人から、木下総長宛て)
  (←1904 刊行「京都帝国大学法科大学所属外国図書目録」 序文(岡松参太郎))
・法科大学では開講 2 年前から教授就任予定者を欧米に留学させ、法科用洋書の購入収集にあ
たらせていた。(1899-1902 の 4 年間で約 53000 円分収集・購入)。(←「外国図書目録」序文 他)
<h>・それらが一般公開されようとしているのが我慢ならなかった。(←6.1)
<h>・島館長は、大惣本(2000 円。未設置の文科大学用のもの)購入のため、法科大学の予算を借
金して、返還していない。[#s009 ほか]

・関西文庫協会には、1901 年夏から 1903 年晩冬までは参加していないが、そのより前・後は多く参
加し、講演を行なっている。教授 6 名が名誉会員になっている。[#s010]
・岡松参太郎は目録序文で島館長らの尽力をねぎらっている。(「嶋図書館長は常に熱心に法科
大学図書分館の設立整理及目録編纂に尽力せられたり」)
・岡松参太郎と島館長は同い年。東大・大学予備門の同期。「旧友」として協力関係にあった。
[#009]

     島館長の挫折、あるいは成功
6.3. 島館長の挫折、あるいは成功
・一般公開は実現しなかった。(そのかわり貴重書展観を頻繁に行った) [#s001]
・「図書館と公衆との接触を保つには、展覧会を開くにしくはなし。」[#案内 1908]
・1900 年 12 月             1904 年 12 月
  1901 年 12 月            1906 年 4 月
  1903 年 4 月 (尊攘堂竣工)     1909 年 12 月 (10 周年)

・特別閲覧証 (総長の許可を得た者)[#s002]
・東大の学生をはじめ多くの学外者が特別閲覧証で図書館を利用していた。(←「京都帝国大学
史」執筆用速記録原稿の対談記録)[#s009]
 「閲覧票交付制度、東京になくて僕等はそれを踏襲して特殊の人にはかなり便宜を与へた」
 「東京大学の学生等来て書物を見やうと云ふやうな時は、此方から向ふへ行った場合と反対に
(中略) 非常に便宜を与へて居った。」
 「新聞の切抜等に依りますと、特別閲覧証下付願と云ふものが非常に多い」「第一年度が百何名、
それから第二年度が七十何名」
・特別閲覧票による学外者も、入庫検索可能。(←規則 8 条)
<b>・むしろ、当時の常識から言えば、相当成功した”公開”なのではないか。京都府立図書館もま
だできてなかったし。
<e>・”新聞の切抜”を追うともっと数字が分かる?

・1900-1904 年度概算要求、1908 年「施設十ヶ年計画」で、「公衆閲覧室」増築を挙げる。[#s009]



7. 関西文庫協会&「東壁」
関西文庫協会の
7.1. 関西文庫協会の発足
・1900.2 関西文庫協会の発会式 [#s001] (京大図書館開館の翌月)
・1900.2.4 発会式@京都帝大附属図書館閲覧室、44 名参加。(「関西文庫協会会報摘要」)[#東
壁 1 号]
・島文次郎、秋間玖磨、笹岡民次郎の発起による。(「関西文庫協会会報摘要」)[#東壁 1 号]
・島文次郎は発起人代表として、「此の如く図書館管理法は極めて複雑なるを以て図書館利用の
完全を図るは至難の業務にして到底個人の予想に及ばざるもの多々あるに依り茲に本協会を設
立し是等諸般の事項を相共に研究し図書館の発達を企図するは目下最大の急務なるべし」(「関
西文庫協会会報摘要」)[#東壁 1 号]
・「第二条 本会は文庫の事務に従事する者及図書に篤志の輩相集り知識を交換し文庫の管理法
及図書に関する諸般の事項を講究し文庫の利用発達を企図するものとす」(「関西文庫協会会
則」)[#東壁 1 号]

・毎年 4 回の集会を開くことを定める。 [#s001]
・機関雑誌を発行することを定める。 [#s001]
・「第三条 第二章の目的を達せんが為め・・・雑誌を発刊すべし」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1
号]
・「第十条 集会は毎年三月六月九月十二月の第一日曜日」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号]

<h>・広くオープンな気質を持ち、啓蒙としての意味があった。
・「第五条 本会々員に非らずと雖・・・意見を有するものは客員として演説を請ひ或は其寄稿を本
会雑誌に登録することあるべし」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号]
・「第六条 凡そ図書取扱に従事する者及図書に篤志の輩は何人を問はず本会々員たることを
得」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号]
・会員は近畿に限らず、北海道から台湾に至るまで全国的であった。[#s005]
・アマチュアが多く専門家が少ない。層は広いが、薄い。普遍的・通俗的。[#s005]
・会員数 1901.4 105 名 → 1901.11 161 名 [#s013]
  (1892 年設立の日本文庫協会は 1907「図書館雑誌」創刊 会員 99 名)

・関西文庫協会は、1903 年 6 月の第 14 回会合まで続いた。[#s001]

     雑誌「東壁」
7.2. 雑誌「東壁」の発刊
・「東壁」は、第 1 号 1901.4 から第 4 号 1902.3 まで。
・「古志に曰く東壁の二星は文籍を主る天下図書の府なり明なれば則ち図書集り道術行れ小人退
て君子入ると」(「発刊の辞」)[#東壁 1 号] 古志=晋書・天文志

・「第三条 第二章の目的を達せんが為め・・・雑誌を発刊すべし」「第四条 雑誌には図書館学「ビ
ブリオテックス・ウィセンシヤフト」に関する論説記事及本会報告を掲載し之を会員に頒ち之れを世
に公にす」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号]
・1900.9 第 4 回例会「関西教育社と交渉し、その雑誌の一部を協会誌として配布する」[#東壁 1 号]
・1900.12 第 5 回例会「「関西教育」廃刊。今後は年 4 回独立の機関雑誌を発行する」[#東壁 1 号]
 (←「関西教育」未見。NDL・同大にあり?)

・1 号 和田万吉「祝辞」、木下広次「図書蒐集の必要を論ず」、岡松参太郎「専門図書館に就て」、
「関西文庫協会会報摘要」、「関西文庫協会会則」
・2 号 高根義人「欧米図書館の現状」、田島錦治「欧州特に独逸の図書館に就て」
・3 号 高根義人「欧米図書館の現状」、幸田成友「史料の捜索及蒐集」
・4 号 湯浅吉郎「エール大学の図書館に就て」
・財政的にかなり困難。広告も減少している。[#s013]
・1902.12 に第 5 号を発行する予定はあった。(京都日出新聞 1902.11.17)[#s013]

      東壁」、」、海
7.3. 「東壁」、海を渡る
・「本会機関雑誌東壁を欧米各国の重なる図書館、学校、学会其他に向ひ交換の目的を以て凡そ
百ヶ所に発送」[#東壁 3 号]
・ハーバード大学図書館長レーン博士より祝辞(1901.7.20)を受け取った。[#東壁 3 号]
・「海外の反響」[#東壁 4 号]
   米 ALA "Library Journal" 26(10) (1901.10) p.762-763 "Library economy and history"中の
"GENERAL"の一節 [#現物]
   独 ” Echo ” 39 巻 (1901.12.12) No.1006 p.3633 "Theater, Kunst, Litteratur" 中 の 一 節
"Japanesches Bibliothekswesen" [#現物]
・「ビブリオグラフイー、オヴ、ゼ、ジャパニーズ、エンパイア」(解題及批評)[#東壁 2 号]
・湯浅吉郎「エール大学の図書館に就て」に日本図書・日本研究について言及あり。[#東壁 4 号]



8. さよなら島館長

     退任まで
8.1. 退任まで
・1902.8 湯浅吉郎が欧米へ。 [#s001]
・1903 以降 関西文庫協会の活動が停滞。「東壁」事実上休刊。 [#s001]
・1905.5 実兄が急死>義弟が殺人容疑で逮捕 (身内のスキャンダル)[#「島文治郎 本館初代
館長略伝」静脩 1999-11 43-45]
・1907 木下総長退官 [#s001]
・1910.7.25 館長退任(38 歳)。文科大学助教授へ [#s001]
<孫>・「図書館雑誌」第 10 号 島館長退任について
「同業の立場より観て君の如き有力多労の士の我が図書館界を去られたるを惜まざる能はず。・・・
君今職を転ぜりと雖も,願はくは我が図書館に忠実なること昔日の如くなれと」[#s002]

     島館長と
8.2. 島館長と商議会
・1908 京都帝国大学附属図書館商議会が設置される。 [#s002]
・1909.2 第 1 回商議会。島館長「全学総合目録(著者)」の刊行を提案。→熟考を要するため保留。
[#s002]
・1909.6 第 2 回商議会。島館長「毎月の増加図書の月報」を提案。→全学総合目録が刊行されて
ないのに増加分だけ印刷しても意味がないので、否決。[#s002]
・1910 島文次郎、館長退任(7/25)。石川一、館長就任。 [#s002]
・1910.11 「京都帝国大学増加図書月報」の発行が始まる。(同 9 月以降受入分について 10 月か
ら着手)[#s002]

・1945.10.10 死去。74 歳。 [#s001]



9. 今後の課題

・史料/事務文書の確保 (図書館自身の、部局の、事業の、キーパーソンの)
<?>・2007-8?の附属図書館 4 階改装時に大量に廃棄した、との発言あり。(2010.11.29)

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20101129egami

  • 1. 館 長 島 文次郎の憂鬱 まとめた人: 江 上 敏 哲 イ イ イ 2010.12.5 加筆 2010.11.29 京大図書系職員勉強会第 128 回 2010.11.13 関西文脈の会 【凡例】 凡例】 [#s001~]: 文献 (1.2「主な参考文献」の番号) <孫>: 孫引き <h>: 廣庭先生の見解 <b>: 20101113 関西文脈の会でのコメント・ディスカッション <e>: 江上 1. 館長・島文次郎 島文次郎とは 1.1. 島文次郎とは ・京都帝国大学附属図書館(1899.12 開館)の初代館長 ・関西文庫協会(図書館事業の啓蒙を目的とした)の設立発起人・代表(1900) ・「東壁」(日本初の図書館学雑誌)を創刊(1901) 1.2. 主な参考文献 [#s001] 廣庭基介「関西文庫協会の創設者 : 島文次郎」『図書館を育てた人々日本編I』(1983 日本図書館協会) p.71-82 (★関西文脈の会でのテキスト) [#s002] 『京都大学附属図書館六十年史』(1961 京都大学附属図書館) [#s003] 廣庭基介「図書 館運動の先駆者としての島文次郎」『図書館界』(13(5) 1961.10) p.129-136 [#s004] 廣庭基介「島文次郎京都帝国大学附属図書館初代館長年譜について」『花園大学文学 部研究紀要』(32 2000) p.287-318 [#s005] 竹林熊彦「関西文庫協会 : その歴史的意義」『図書館の学と歴史 : 京都図書館協会十 周年記念論集』(1958 京都図書館協会) p.37-52 [#s006] 斎藤昌三「図書関係雑誌解題(二)」『書物展望』(1(2) 1931) p.97-102 [#s007] 沓 掛 伊 左 吉 「 日 本 最 初 の 図 書 館 雑 誌 『 東壁 』 に つ い て」 『 日 本 古 書 通 信 』 ( 30(11) 1965.11) p.8 [#s008] 石山洋「源流から辿る近代図書館史(15)関西文庫協会の創立と日本文庫協会への影響 (上)(中)(下)」『日本古書通信』(67(3,4,5) 2002.3,4,5) [#s009] 廣庭基介「京都帝大総長及び図書館長批判の顛末 : 法科大学草創期における一事 件」『近代京都研究』(2008 思文閣出版) p.481-504 [#s010] 廣庭基介「『帝国大学附属図書館は帝国図書館に非ず』」『転換期における図書館の課 題と歴史 : 石井敦先生古稀記念論集』(1995 緑蔭書房) p.221-237 [#s011] 廣庭基介「幻の市民公開計画 : 明治 30 年の京都帝大図書館」『大学図書館研究』(37 1991.3) p.34-43 [#s012] 廣庭基介「続京大図書館史こぼれ話 (1-13)」『大学図書館問題研究会京都』(241-261 2006.1.15-2007.12.15) [#s013] 岩猿敏生「東壁について」『東壁(復刻版)』(1974 学術文献普及会) [#東壁] 『東壁』1-4 (1901.4-1902.3 関西文庫協会) [#案内 1908] 「京都帝国大学図書館案内」(1908 京都帝国大学図書館) (図書寄贈者に、寄贈図書がどのような図書館で提供されているのかを説明するための案内書)
  • 2. 2. 生い立ち~東大大学院まで 2.1. 生い立ち ・1871.10.6、長崎県諫早生まれ。 [#s001] ・父:野口常共。母:恵以子。 [#s001] ・父は明治維新前後から漢詩人として世に知られていた野口松陽。兄は東京の漢詩人野口寧齋[# 敦煌学五十年] ・1874、島家へ養子に。 [#s004] 2.2. 東大時代 ・1888、大学予備門(旧制第一高等学校の前身)に入学する。 [#s001] ・1893、(東京)帝国大学文科大学英文学科に入学する。 [#s001] ・1896.7、文科大学を卒業し、大学院に進学する。 [#s001] ・1894.11、帝国文学会が設立される。この会の学生側の発起人(上田敏、高山樗牛、姉崎正治ほ か)として参加する。[#s001] ・島の同期=「29 年組」に、姉崎正治がいる。 [#s001] 3. 島館長以前 京都帝国大学&附属図書館の 3.1. 京都帝国大学&附属図書館の設置 ・1897.6.18、京都帝国大学の設立が公布される。(勅令第 209 号) [#s001] [#s002] ・1897.6.18、勅令第 209 号による京都帝国大学の創設、同日勅令第 208 号による東京帝国大学へ の改称によって、帝国大学における、官制上正式に認められた「附属図書館」および「図書館長」と いう名称が始まった。[#s002] 総長・ 3.2. 総長・木下広次 ・1897.6.28 京都帝国大学の初代総長に、木下広次が就任。 [#s001][#s002] ・元東京帝国大学教授。+初代図書館管理(図書館長)(1886-1889)。[#s001] [#s002] ・自分の蔵書 600 冊を図書館に寄付した。+有識者に図書寄贈を懇請した。 [#s002] <孫>・大阪毎日新聞 1897.8.29「京都帝国大学附属図書館の設立 ―木下総長の談片―」 「図書館は勿論設定するの方針を採り既に其設計にかかり居れり。而して設立の暁には勿論公開 に為すの見込にて,即ち学生の研究上に要する書籍の外は勿論,誰人にても閲覧するの便利を 与えんこと蓋し困難の事に非ずと思えり」「我国の如き東京に唯一あるのみ。故に一事を調査せん とすれば,遠方の者と雖ども東京に出でざるべからず。不便も亦甚しと云ふべし。故に京都に之を 開設して我国西部の必要に応ずべし」 <孫>・「東壁」1 号(1901.4)「図書蒐集の必要を論ず」(第 5 回例会演説) 「図書館が社会上に於ける位置は極めて重要な位置であって国家の文明を進むる上に於て欠く べからざる機関である」「経費の許す限りに於て出来る丈図書の購買に従事したい」「古文書謄写 の一事は最も本館に須要の事業」「此の如くにして始めて帝国大学の図書館が社会に尽す一方 面の仕事は満足したものと思ひます」 3.3. 初期事務 ・1897.7.14、笹岡民次郎(元帝国図書館員)が就任。図書収集事務をおこなう。 [#s001] ・1897、京都帝国大学創設とともに,図書整理事務を開始。理工科大学教室の一部に仮図書室を 設けて。 [#s002][#案内 1908]
  • 3. 4. 館長就任~開館 館長・島文次郎の 4.1. 館長・島文次郎の就任 ・1897.12、京大から島(当時東京帝国大学大学院生・英文学・26 歳)に「図書館に関する事項研 究」が委嘱される。 [#s001] [#s002] ・1899.2.24、京都帝国大学附属図書館創設事務を嘱託される。 [#s001] [#s002] ・1899.11.6、法科大学助教授+附属図書館長に任命。 [#s001] [#s002] ・法科大学に就任した理由:図書館長は各分科大学の教授・助教授からと決まっていたが、当時の 京大にはまだ文科大学がなかった。 [#s001] <h>・島文次郎が京大から委嘱された理由の類推 [#s001] 富岡鉄齋と野口松陽とが旧知 (←「支那学者富岡桃華先生」(神田喜一郎『敦煌学五十年』 (1960)p.134-149) <b>・父兄等漢学に素養のある家系+英文学を修める→和漢書・洋書ともに理解できる人材。 <b>・木下広次が熊本の出で、諫早の野口家を知っていた [?] <b>・帝国大学の卒業生のステータスが相当に高かった時代である。 4.2. 図書館開館 ・1899.12.11、閲覧開始(創立)[#s002] [#案内 1908] ・1899.12.9、閲覧開始に先立ち、木下総長が図書館利用について学生 100 余名に訓示。[#s002] [#案内 1908] 図書館& 4.3. 図書館&書庫 ・1898.7、書庫(第 1 書庫)完成。(煉瓦造 2 階建、70 坪) [#s002][#案内 1908] ・1899.7、閲覧室・事務室(木造平屋、110 坪)が竣工。理工科大学内の仮図書室から移転。 [#s002][#案内 1908] ・1899.10、暖房整備。[#案内 1908] ・1900、第 2 書庫の竣工を待ちきれず、法科大学の 2 教室を仮書庫にあてる。[#s002] ・1903.4、第 2 書庫(煉瓦造 3 階建、289 坪)を増築 [#s002][#案内 1908] ・第 1 書庫・第 2 書庫あわせて 40 万冊収容。 [#s002] [#案内 1908] 5. 館長・島文次郎の活躍 5.1. 規則・手続き 規則・ 手続き ・規則や執行手続きを制定。[#s001] ・1897「図書標本等寄贈手続」[#s002] ・1898「京都帝国大学図書借受仮規則」 [#s002] ・1899.11「京都帝国大学附属図書館規則」「京都帝国大学附属図書館規則執行手続」←1898.3 石川一が着手。[#s002] 5.2. 館員 ・館員を充実。 [#s001] ・1899.5、秋間玖磨が就任。元帝国図書館員。[#s005] ・「年度別職員数表」[#s002] 1899 年 11 人 1905 年 18 人 1900 年 13 人 1906 年 14 人 1901-2 年 16 人 1907 年 16 人 1903 年 17 人 1908-9 年 21 人 1904 年 19 人 1910 年 20 人
  • 4. 資料収集・ 5.3. 資料収集・蔵書整備 ・蔵書整備 [#s001] <h>・彼の努力によって、図書館の蔵書も急速に質量を豊富にしていったことが統計からもうかがわ れる。[#s001] ・全学図書受入年表 [#s002] 1899 年 8 月 43061 冊 1905 年 3 月 140836 冊 1900 年 3 月 56555 冊 1906 年 3 月 157818 冊 1901 年 3 月 76541 冊 1907 年 3 月 175834 冊 1902 年 3 月 90617 冊 1908 年 3 月 197476 冊 1903 年 3 月 107168 冊 1909 年 3 月 224365 冊 1904 年 3 月 116582 冊 1910 年 3 月 255624 冊 ・1899 年・明治 32 年度の図書購入費は約 1600 円。[#009] ・1905 年・明治 38 年度の図書購入費は約 20000 円。[#案内 1905] ・1908 年・明治 41 年度の図書購入費は約 50000 円。[#案内 1908] (<e>・・・累計??) ・近衛文庫:近衛家の旧蔵本。創立時に寄託された。(1219 部 10029 冊) [#s002] ・維新資料文庫:品川弥二郎が創設した尊攘堂旧蔵の維新資料。554 部 2,169 冊を 1900 年に寄 贈。[#s002] ・全国各地に出張して、古文書・古書の諸社を推進した。 [#s001] <b>・彼の功績は、当時において「古典籍の収集・保存」をしたことにあったのではないか。年表 [#004]を見てもかなりの頻度で文書調査に出かけている。 <孫>・「東壁」1 号(1901.4) 木下広次「図書蒐集の必要を論ず」(第 5 回例会演説) 維新によって徳川時代の典籍が多数逸失していることを問題視して、「古文書謄写の一事は最も 本館に須要の事業」 5.4. その他 その他 ・1903.6.24、閲覧室に電灯を導入し、点灯を開始。開館時間 8 時-21 時を実現。(それまでは規則 のみで実現せず、かわりに日祝開館していた)[#s001][#s002][#案内 1908] ・1905.9、学生の入庫検索の許可を開始する。(それまでは規則のみあるものの実現せず)[#s002] [#案内 1908](?) ・毎月 1 回休館日を設け、大掃除・蔵書点検を行った [#s001] ・全館員が参加・発言できる協議会を開き、その合議を経てもろもろ(業務改変・物品購入・臨時職 員採用)を決定するシステム [#s001] ・1904.10.11、本館規則を大幅に改正。月に一度閉館日を設け、館内の大掃除や図書の点検を行 なうこと。館員会議を催すことが決まった。[#s002] ・1900、タイプライター導入 [#s002] ・1902.11、法科大学に分館を設置して法科図書を別に監督する。[#案内 1908][#s002] ・1904.3、「京都帝国大学法科大学欧文図書目録」。法科大学 1899-1902.9 まで受入分。欧文図 書印刷目録としては国内初。[#s002] ・1906、京都帝国大学に文科大学が誕生する。 [#s001] ・1908 までに十進分類法を採用 [#s002] ・1909、「京都帝国大学外国逐次刊行書目録」全学の外国逐次刊行書の総合目録 [#s002]
  • 5. 6. 一般公開 - 館長・島文次郎の憂鬱 ・一般公開の顛末については、[#s009][#s010][#s011][#s012]に詳しい。 (但し[#s012]『大学図書館問題研究会京都』(支部報)は図書館等での所蔵がなく、参照不可) 公開への期待& への期待 6.1. 公開への期待&希望 ・当時の世論には、図書館や講義の一般市民への公開を望む声があった [#s001] <孫>・「教育時論」444 号 1897.8.15(京大創設 2 ヶ月後) 「帝国大学に望む」 「吾等は従来における大学の挙措を見て実に其挙措の狭隘、陰秘、固陋、卑屈なるを嘆息せずん ばあらず。又大学図書館の如き、唯大学学生のみ図書閲覧の便益を得、其他の学生及学者は、 之を閲覧するの特許を有せざるものなり。」「速に左の三種の事業を断行せん事を切望せんとす。 一、各文科大学に於て、其大学教授が研究より得たる結果に就き、有益なる書籍を編纂すること。 一、各文科大学教授の講義筆記を印刷して之を一般学者に頒売すること。一、大学図書館を公開 すること」。 <b>・当時の京都では京都府立図書館も未開館。 ・木下総長が、「京大図書館を公開する予定」と発表。[#s001] <孫>・大阪毎日新聞 1897.8.29(教育時論の 2 週間後) 「京都帝国大学附属図書館の設立 ―木下総長の談片―」 「図書館は勿論設定するの方針を採り既に其設計にかかり居れり。而して設立の暁には勿論公開 に為すの見込にて,即ち学生の研究上に要する書籍の外は勿論,誰人にても閲覧するの便利を 与えんこと蓋し困難の事に非ずと思えり」 <孫>・「教育時論」451 号 1897.10.25 木下総長「京都教育の中心たらんとす」「余は京都を大学 化せんとし、京都大学の図書館の如きは、之を公開して何人にも閲覧せしむることとし」 <孫>・「教育時論」521 号 1899.10.5 開館前 「当分は学生のみの閲覧に供し、追て閲覧所・書庫 等増築の上」「来年度中には一般公衆の便に供せられん都合なりと」 <孫>・大阪朝日新聞 1899.11.27 「京都大学の美挙二あり」「曰く図書館の公開、曰くレクチュアの 公開是なり。」 ・図書寄贈依頼状の末尾に「一般公衆の閲覧をも許し候様致度」[#s001] <孫>・木下総長の図書寄贈依頼文書 「本学図書館ハ其設備ノ完成ヲ待チテ本学々生ノ外一般 公衆ノ閲覧ヲモ許シ候様致度希望ニコレアリ候」 法科の 6.2. 法科の猛反対 ・島は一部教官から「帝国大学図書館は帝国図書館にあらず」と皮肉言われていた。[#s001] (←テキスト註は、竹林熊彦「図書詭言=図書館史楽我鬼」「土」(1960.1)) <孫>・「京都帝国大学法科用図書取扱手続」の「六、補則」(1902.7.1 付)(「京都帝国大学事務例 規」1912 収録)。[#s009] 「十七 凡そ京都帝国大学附属図書館は大学の附属図書館にして帝国図書館に非す従て此目 的に反する図書館の行動に対しては法科大学図書主任は其都度之を早朝に抗告す可し」 「十八 図書館長は法科大学図書掛に直接命令を下すを得ず」 「二十 凡そ図書館長法科大学用図書に関する処分を為さんとするときは法科大学図書主任の 同意を得たる後之を為す可し」 <孫>・1902.7.14「総長批判の意見書」。法科大学の有志教授 5 人から、木下総長宛て、執務の現 状を厳しく批判し、責任者の罷免と執務の改善を要求した文書。「六 図書の整理を後にし徒に虚 名を博するが為めに心身を労し時間と経費とを空費すること。故に図書館展覧会を開き又無用の 寄贈を受くるが如きは之を廃止し且適任の館長を求めて大学図書館たるの実を挙げしむ可し」 [#s009] <孫>・1903M36。「京都帝国大学法科大学所属外国図書目録」。日本最初の洋書の冊子目録。序
  • 6. 文(岡松参太郎)「本大学法科大学に属する図書の購入は」・・・「明治三十五年の初には整理分 類を終わらざるもの書函に堆積し到底一大整理を為すを免れざるに至れり此に於て法科大学は図 書分館を設立して特に外国書の保管整理を為さしむるの議を決し」 [#s009] ・法科洋書の整理が遅れ、後回しにされ、放置されている。 ・図書展覧会などの人気取りで時間と経費を空費している。 ・図書館長の交代を求めた。 ・法科大学で独自に”図書分館”を設立して図書整理を開始。(1902.11) (←1902.7.14「総長批判の意見書」。法科大学の有志教授 5 人から、木下総長宛て) (←1904 刊行「京都帝国大学法科大学所属外国図書目録」 序文(岡松参太郎)) ・法科大学では開講 2 年前から教授就任予定者を欧米に留学させ、法科用洋書の購入収集にあ たらせていた。(1899-1902 の 4 年間で約 53000 円分収集・購入)。(←「外国図書目録」序文 他) <h>・それらが一般公開されようとしているのが我慢ならなかった。(←6.1) <h>・島館長は、大惣本(2000 円。未設置の文科大学用のもの)購入のため、法科大学の予算を借 金して、返還していない。[#s009 ほか] ・関西文庫協会には、1901 年夏から 1903 年晩冬までは参加していないが、そのより前・後は多く参 加し、講演を行なっている。教授 6 名が名誉会員になっている。[#s010] ・岡松参太郎は目録序文で島館長らの尽力をねぎらっている。(「嶋図書館長は常に熱心に法科 大学図書分館の設立整理及目録編纂に尽力せられたり」) ・岡松参太郎と島館長は同い年。東大・大学予備門の同期。「旧友」として協力関係にあった。 [#009] 島館長の挫折、あるいは成功 6.3. 島館長の挫折、あるいは成功 ・一般公開は実現しなかった。(そのかわり貴重書展観を頻繁に行った) [#s001] ・「図書館と公衆との接触を保つには、展覧会を開くにしくはなし。」[#案内 1908] ・1900 年 12 月 1904 年 12 月 1901 年 12 月 1906 年 4 月 1903 年 4 月 (尊攘堂竣工) 1909 年 12 月 (10 周年) ・特別閲覧証 (総長の許可を得た者)[#s002] ・東大の学生をはじめ多くの学外者が特別閲覧証で図書館を利用していた。(←「京都帝国大学 史」執筆用速記録原稿の対談記録)[#s009] 「閲覧票交付制度、東京になくて僕等はそれを踏襲して特殊の人にはかなり便宜を与へた」 「東京大学の学生等来て書物を見やうと云ふやうな時は、此方から向ふへ行った場合と反対に (中略) 非常に便宜を与へて居った。」 「新聞の切抜等に依りますと、特別閲覧証下付願と云ふものが非常に多い」「第一年度が百何名、 それから第二年度が七十何名」 ・特別閲覧票による学外者も、入庫検索可能。(←規則 8 条) <b>・むしろ、当時の常識から言えば、相当成功した”公開”なのではないか。京都府立図書館もま だできてなかったし。 <e>・”新聞の切抜”を追うともっと数字が分かる? ・1900-1904 年度概算要求、1908 年「施設十ヶ年計画」で、「公衆閲覧室」増築を挙げる。[#s009] 7. 関西文庫協会&「東壁」
  • 7. 関西文庫協会の 7.1. 関西文庫協会の発足 ・1900.2 関西文庫協会の発会式 [#s001] (京大図書館開館の翌月) ・1900.2.4 発会式@京都帝大附属図書館閲覧室、44 名参加。(「関西文庫協会会報摘要」)[#東 壁 1 号] ・島文次郎、秋間玖磨、笹岡民次郎の発起による。(「関西文庫協会会報摘要」)[#東壁 1 号] ・島文次郎は発起人代表として、「此の如く図書館管理法は極めて複雑なるを以て図書館利用の 完全を図るは至難の業務にして到底個人の予想に及ばざるもの多々あるに依り茲に本協会を設 立し是等諸般の事項を相共に研究し図書館の発達を企図するは目下最大の急務なるべし」(「関 西文庫協会会報摘要」)[#東壁 1 号] ・「第二条 本会は文庫の事務に従事する者及図書に篤志の輩相集り知識を交換し文庫の管理法 及図書に関する諸般の事項を講究し文庫の利用発達を企図するものとす」(「関西文庫協会会 則」)[#東壁 1 号] ・毎年 4 回の集会を開くことを定める。 [#s001] ・機関雑誌を発行することを定める。 [#s001] ・「第三条 第二章の目的を達せんが為め・・・雑誌を発刊すべし」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号] ・「第十条 集会は毎年三月六月九月十二月の第一日曜日」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号] <h>・広くオープンな気質を持ち、啓蒙としての意味があった。 ・「第五条 本会々員に非らずと雖・・・意見を有するものは客員として演説を請ひ或は其寄稿を本 会雑誌に登録することあるべし」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号] ・「第六条 凡そ図書取扱に従事する者及図書に篤志の輩は何人を問はず本会々員たることを 得」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号] ・会員は近畿に限らず、北海道から台湾に至るまで全国的であった。[#s005] ・アマチュアが多く専門家が少ない。層は広いが、薄い。普遍的・通俗的。[#s005] ・会員数 1901.4 105 名 → 1901.11 161 名 [#s013] (1892 年設立の日本文庫協会は 1907「図書館雑誌」創刊 会員 99 名) ・関西文庫協会は、1903 年 6 月の第 14 回会合まで続いた。[#s001] 雑誌「東壁」 7.2. 雑誌「東壁」の発刊 ・「東壁」は、第 1 号 1901.4 から第 4 号 1902.3 まで。 ・「古志に曰く東壁の二星は文籍を主る天下図書の府なり明なれば則ち図書集り道術行れ小人退 て君子入ると」(「発刊の辞」)[#東壁 1 号] 古志=晋書・天文志 ・「第三条 第二章の目的を達せんが為め・・・雑誌を発刊すべし」「第四条 雑誌には図書館学「ビ ブリオテックス・ウィセンシヤフト」に関する論説記事及本会報告を掲載し之を会員に頒ち之れを世 に公にす」(「関西文庫協会会則」)[#東壁 1 号] ・1900.9 第 4 回例会「関西教育社と交渉し、その雑誌の一部を協会誌として配布する」[#東壁 1 号] ・1900.12 第 5 回例会「「関西教育」廃刊。今後は年 4 回独立の機関雑誌を発行する」[#東壁 1 号] (←「関西教育」未見。NDL・同大にあり?) ・1 号 和田万吉「祝辞」、木下広次「図書蒐集の必要を論ず」、岡松参太郎「専門図書館に就て」、 「関西文庫協会会報摘要」、「関西文庫協会会則」 ・2 号 高根義人「欧米図書館の現状」、田島錦治「欧州特に独逸の図書館に就て」 ・3 号 高根義人「欧米図書館の現状」、幸田成友「史料の捜索及蒐集」 ・4 号 湯浅吉郎「エール大学の図書館に就て」
  • 8. ・財政的にかなり困難。広告も減少している。[#s013] ・1902.12 に第 5 号を発行する予定はあった。(京都日出新聞 1902.11.17)[#s013] 東壁」、」、海 7.3. 「東壁」、海を渡る ・「本会機関雑誌東壁を欧米各国の重なる図書館、学校、学会其他に向ひ交換の目的を以て凡そ 百ヶ所に発送」[#東壁 3 号] ・ハーバード大学図書館長レーン博士より祝辞(1901.7.20)を受け取った。[#東壁 3 号] ・「海外の反響」[#東壁 4 号] 米 ALA "Library Journal" 26(10) (1901.10) p.762-763 "Library economy and history"中の "GENERAL"の一節 [#現物] 独 ” Echo ” 39 巻 (1901.12.12) No.1006 p.3633 "Theater, Kunst, Litteratur" 中 の 一 節 "Japanesches Bibliothekswesen" [#現物] ・「ビブリオグラフイー、オヴ、ゼ、ジャパニーズ、エンパイア」(解題及批評)[#東壁 2 号] ・湯浅吉郎「エール大学の図書館に就て」に日本図書・日本研究について言及あり。[#東壁 4 号] 8. さよなら島館長 退任まで 8.1. 退任まで ・1902.8 湯浅吉郎が欧米へ。 [#s001] ・1903 以降 関西文庫協会の活動が停滞。「東壁」事実上休刊。 [#s001] ・1905.5 実兄が急死>義弟が殺人容疑で逮捕 (身内のスキャンダル)[#「島文治郎 本館初代 館長略伝」静脩 1999-11 43-45] ・1907 木下総長退官 [#s001] ・1910.7.25 館長退任(38 歳)。文科大学助教授へ [#s001] <孫>・「図書館雑誌」第 10 号 島館長退任について 「同業の立場より観て君の如き有力多労の士の我が図書館界を去られたるを惜まざる能はず。・・・ 君今職を転ぜりと雖も,願はくは我が図書館に忠実なること昔日の如くなれと」[#s002] 島館長と 8.2. 島館長と商議会 ・1908 京都帝国大学附属図書館商議会が設置される。 [#s002] ・1909.2 第 1 回商議会。島館長「全学総合目録(著者)」の刊行を提案。→熟考を要するため保留。 [#s002] ・1909.6 第 2 回商議会。島館長「毎月の増加図書の月報」を提案。→全学総合目録が刊行されて ないのに増加分だけ印刷しても意味がないので、否決。[#s002] ・1910 島文次郎、館長退任(7/25)。石川一、館長就任。 [#s002] ・1910.11 「京都帝国大学増加図書月報」の発行が始まる。(同 9 月以降受入分について 10 月か ら着手)[#s002] ・1945.10.10 死去。74 歳。 [#s001] 9. 今後の課題 ・史料/事務文書の確保 (図書館自身の、部局の、事業の、キーパーソンの) <?>・2007-8?の附属図書館 4 階改装時に大量に廃棄した、との発言あり。(2010.11.29)