1. CSPT （ｸﾘﾆｶﾙ ｽﾎﾟｰﾂ理学療法ｾﾐﾅｰ）
～肩関節・肘関節～
日時：平成２５年２月２３、２４日（土、日）
会場：京都私学会館（京都府）
講師：蒲田 和芳 先生
（広島国際大学 准教授 株式会社 GLAB 代表取締役

2. 肩腱板損傷
□ 急性発症
－転倒・転落
－肩関節屈曲・外転強制
□ 慢性発生
－変性（ type ３への肩峰の変化、筋力
低下）
－ Force couple の破綻
（ Rotator cuff, 三角筋などの相互作用の異
常）

3. 保存治療
・関節内注射
・消炎鎮痛剤（内服、外用）
・安静・休息
・リハビリテーション
□可動域訓練
一般的な
□筋力訓練 リハビリテー
ション
□物理療法

4. リハビリテーションの限界？
一般的な運動療法においての訓練効果は、
□ ある程度の痛み □ある程度の可動域改
善（生活に著しく （肩屈曲、外転
支障をきたさな 120° ～ 130° 程
い） 度）
が見込まれることがほとんであり、ここから
先の治療成績が伸びないことが多い。

5. 残存する問題点
□ 肩関節 130° 以上の屈曲、外転または内旋
可動域（結帯動作の改善）
□ 生活では洗濯や更衣動作時の痛み
⇒ 長期間この問題を抱えたまま生活してい
る人は少なくない
何故このような状態に陥るの
か？

6. GH （肩甲上腕）関節の悪循環
三角筋筋緊張亢進 就寝姿勢
（仰臥位保持
上腕骨頭が による皮下組
腱板機能不全 上方へ引っ 織圧迫での滑
張られる 走不全）
（特に三角筋
後部、後方関
節包）
ｲﾝﾋﾟﾝｼﾞﾒﾝﾄ、滑液包炎
による動作時痛 肩関節後方の硬さ
（ stiffness ）
後方の硬さ
上腕骨頭の前上方偏位 のため動作
時に後方へ
移動困難
肩峰下滑液包、烏口下滑液包の癒着

7. 何をすればいいか？
肩が上がるためには、
☆ 上腕骨頭の前上方偏位の解消
⇒骨頭が後方へ移動できるように肩関節
後部（三角筋後部 fib 、後方関節包、
肩峰下滑液包）の動きを改善
⇒三角筋の筋緊張改善（前部、中部線
維）
＋
さらなる運動改善を求めて
（鎖骨、肩甲骨・胸郭関節の可動性改

8. まとめ
異常アライメントの修正（リアライン）を
獲得し、その後正しい動きでのｽﾀﾋﾞﾗｲｾﾞｰｼｮ
ﾝ（筋力訓練）を行うことで、良姿勢の保持
が可能になる。
⇒ 良好な訓練結果が得ることができる
⇒ 言い換えると不良姿勢での筋力訓練をし
ても不良姿勢を維持するだけで改善にはつ
ながらない。
他院との差別化を図り、質の高いリハビリ