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ストックボイス
2019年1月23日(水)午前11時から(スタジオ)
エグゼトラスト株式会社 川田重信
『バロンズ拾い読み』編集人
ブログ:「川田重信のありがとうアメリカ株式」
https://www.kawataamekabu.com/
1
ブログ「川田重信のありがとうアメリカ株式」
https://www.kawataamekabu.com/
2
『バロンズ拾い読み』注目記事
https://www.kawataamekabu.com/
3
『バロンズ拾い読み』注目記事
(アップル/任天堂)
https://www.kawataamekabu.com/
4
『バロンズ拾い読み』注目記事
ラウンドテーブル(相場見通し、銘柄推奨)
5
■ 参加者と所属
氏 名 所 属
1 トッド・アールステン パルナッソス・インベストメンツのCIO
2 ルパール・バンサリ アリエル・インベストメンツのCIO
3 スコット・ブラック デルファイ・マネジメントの創設者および社長
4 アビー・コーエン ゴールドマン・サックス証券のシニア投資ストラテジスト
5 ヘンリー・エレンボーゲン T.ロウ・プライスのCIO
6 マリオ・ガベリ ガムコ・インベスターズの会長兼CEO
7 ジェフリー・ガンドラック ダブルライン・キャピタルのCEO 兼CIO
8 ウィリアム・プリースト エポック・インベストメント・パートナーズのCEO 兼共同CIO
9 メリル・ウィトマー イーグル・キャピタル・パートナーズのゼネラル・パートナー
10 オスカー・シェーファー リビュレット・キャピタルの会長
社債市場が最大のリスク。多くの
ジャンク債は財務制限条項なしで
発行。投資適格債の45%はジャ
ンク債に格付けに。
格付けがBBBの社債の約60%が
ジャンク債に格付けされると示
唆。その額面総額は約1兆ドル、
ジャンク債市場の約1.5倍に相
当。
FRBは、月間500億ドルの量的引
き締め(QT)、すなわちバランス
シート縮小実施。現在の景気サイ
クルにおけるFRBの利上げは9回
で、さらに量的引き締めが約2回
の利上げに相当。
企業債務:昨年約500億ドルの投
資適格社債とジャンク債が満期に
なったが、今年は合計で7000億ド
ルが満期を迎える。
投資家は“利益”という一つのリスクを重視し過ぎ、企業の利益が
予想を達成するか否かだけをみている。そうではなく、バランス
シートのリスクに目を向けるべき。ゼネラル・エレクトリック(GE)の
株価が暴落した理由は利益ではなくバランスシート。忌避されるべ
きものは現金から債務に変わった。今後数年間は、ネットキャッ
シュの企業に賭けるべき。
「フェイク利益」再び急増:米国会計基準(GAAP)ベースの利益と非
GAAPベースの利益の乖離(かいり)が過去最大で我々は「フェイク
利益」を基にPERを計算。時価総額に負債を加えた企業価値(EV)
を税引き後営業利益(NOPAT)で除したEV/NOPAT倍率を用いる
べきでEV/NOPAT倍率は20倍近く割安ではない。
生活必需品企業は、電子商取引による価格の透明性の高まりへ
の備えがおろそかになっていた。
Q:では、なぜジレットを傘下に持つプロクター・アンド・ギャンブル
(P&G、ティッカーはPG)のPERは今も高い?
A 誰もがウォーレン・バフェット氏に耳を傾けるから。しかし、過去と
決別する必要がある。生活必需品が質の高い利益をもたらすこと
はよく知られ、株価に織り込み済みだ。。生活必需品セクターは高
いリターンのためあがめられるが、価格破壊、バリュエーションリス
クなどのリスク面の懸念が不十分だ。注意を怠っている分より強い
不意打ちを受けるかもしれない。
『バロンズ拾い読み』
ラウンドテーブル(推奨推奨例)
6
ヘンリー・エレンボーゲン氏(T.ロウ・プライスのCIO)
直近マーケット
12月24日から4週続伸、5週目(1/22)は下落で始まる!
編集後記
2019年1月21日号
先週の主要株価指数は火曜以降堅調に推移し4週続伸した。S&P500指数の年初3週間の上昇率は
6.5%でブラックマンデーのあった1987年(+11.1%)以来の記録だ。マーケットは転げた坂道をV字軌道
でよじ登り12月4日の辺りの水準まで辿り着いたことになる。それと同時に50日移動平均もちょうど超えた
ところ。前回は12月3日時点ではこの50日移動平均にタッチした後12月24日まで突き落とされた。9番の
【米国株式市場】には「今度はこれが下値の支持線に変わることを願う」とあるが全くその通り。
本誌の目玉企画ラウンドテーブル後半編は銘柄特集で達人10人が48銘柄を持ち寄り推奨理由を披露し
た(1番【ラウンドテーブル】)。私は長年この企画を追いかけているが、参加メンバーにはかつては伝説の
投資家マーク・ファーバーや元債券帝王ビル・グロースもいた。錚々たる顔ぶれだが、“達人”でも外し続
けるとやはり出にくくなるようだ。
銘柄の時価総額も業種もまちまちだ。ただし成長株よりも資源、資本財の景気循環株やバリュー株が多
いように見受けられる。裏返せば超大型のハイテクやヘルスケアそして定番の大型優良株は比較的少な
い。そのためか、結果的にこの数年は“ご託宣”に有難みがない達人もいることは伝えておく。そして今年
も従来同様の傾向が見て取れる。我々にも馴染みの銘柄はアルファベット(GOOGL)、ディズニ-(DIS)、
ロッキードマーティン(LMT)、ダウデュポン(DWDP)あたりか。日本株ではリクルートホールディングス
(6098、コーエン)、武田薬品工業(4502、プリースト)の2銘柄が推奨リストに入っていた。ちなみに半年
後に同誌の同様の企画でこれらの成績を検証する。
さてその他の注目記事を列挙しておく。ニューモント・マイニング(NEM)がカナダの競合ゴールドコープの
買収を発表したが、2番の【金鉱株】では長年パフォーマンスが悪いこれらの銘柄へのポジティブ材料を検
討している。また3番の【ライフサイエンス】では科学研究用の機器や消耗品を製造する企業5社を紹介し
ている。銘柄はゲノムシーケンス技術のリーダーであるイルミナ(ILMN)、多様な研究用機器を販売する
サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック(TMO)などだ。4番【不動産投資信託】ではオフィスREIT、8番
【ハイテク】ではゲームソフトのエレクトロニック・アーツ(EA)とアクティビジョン・ブリザード(ATVI)が分析
対象だ。
ちなみに先週『バロンズ拾い読み』で「アップルは任天堂を買収すべし」の記事が出た後、任天堂(7974)
のADR(NTDOY)はNY市場で跳ねた。日本では休場明け火曜日の朝方ネット上で株価急騰を巡って憶
測が飛び交っていた。日頃から『バロンズ拾い読み』はチェックしておいたほうがいい。ありがとう米国株式。
『バロンズ拾い読み』編集人 川田重信
7
直近のマーケット(V字回復)
8
2018年下落場面とその戻し
ダウ S&P500 ナスダック総合 ナスダック100
1/26(金)高値 26,616.71 2,872.87 7,505.770 7,022.970
2/8(木)安値 23,860.46 2,581.00 6,777.160 6,306.100
1/26高値との乖離 9.7% 8.9% 7.5% 8.0%
2018/9/20(木)高値 26,656.98 2,930.75 8,028.23 7,569.03
12/24(月) 21.729.20 2351.10 6,192.92 5,899.35
今回の下落率 18.5% 19.8% 22.9% 22.1%
(12/24→1/22) 12.3% 12.0% 11.6% 12.7%
昨年9月高値まで 8.5% 10.2% 12.6% 12.2%
随分戻した
けど、まだ
大分ある
ね!
9月以降、相場はざっ
くり20%下がった。元
に戻るには25% 上が
らないとダメッ!S&P500指数
過去1年
トピックス(企業業績)
9
2019/01/21 06:44 トムソンロイター
米主要500社の第4四半期、14.2%
増益の見通し=リフィニティブ
S&P総合500、2018年第4・四
半期決算は、前年同期比14.2%
の増益見通し。
第4・四半期決算を発表した55社
のうち、利益がアナリスト予想を上
回った企業の割合は76.4%。長
期平均の64%を上回ったが、過去
4四半期平均の78%は下回った。
第4・四半期の売上高は5.6%増
加見通し。
S&P500企業の今後4四半期(1
9年第1・四半期―19年第4・四半
期)の予想株価収益率(PER)は15.
4倍。
1月21日からの週は60社が四半
期決算を発表する予定。
トピックス:企業業績
19年前半の利益見通し引き下げは過去4年で最大
トピックス:企業業績
Q1は前年同期比5.3→3%増益にダウン予想。現在発表中の昨年Q4は5.8→14.2%
1月18日現在リフィニティブ
http://lipperalpha.financial.thomsonreuters.com/wp-content/uploads/2019/01/TRPR_82221_472-1.pdf
トピックス(企業業績)
12
Tracking Revenue Beat Rates
Jan 21, 2019
It’s still very early in the Q4 earnings reporting
period, but so far companies have been able
to handily beat bottom-line EPS estimates.
Where things aren’t looking so good is at the
top line. We’re seeing a worrisome trend of
revenue misses.
As shown in the top chart below, 69.5% of
companies that have reported this season
have beaten bottom-line EPS estimates.
However, less than 50% of companies have
beaten top-line revenue estimates (bottom
chart). We’ll get a much better read on things
this week when hundreds more companies
are set to report, but early signs point to a
huge struggle for companies to meet sales
expectations in Q4.
1株当たり利益は繕えても、収
入はウソつかない!
https://www.bespokepremium.com/think-big-blog/tracking-revenue-beat-rates/
トピックス(決算発表)
13
• ■ 今週の予定
• 1月22日(火)
• 金融サービスの持ち株会社キャピタル・ワン・ファイナンシャル(COF)、油
田開発サービス会社ハリバートン(HAL)、IT大手IBM(IBM)、ヘルスケア
製品のジョンソン&ジョンソン(J&J、ティッカーはJNJ)、業務用・家庭用工具
製造のスタンレー・ブラック・アンド・デッカー(SWK)、損害保険の持ち株
会社トラベラーズ(TRV)。
•
• 1月23日(水)
• 医薬品・医療機器大手アボット・ラボラトリーズ(ABT)、ケーブルテレビ大
手コムキャスト(CMCSA)、自動車大手フォード・モーター(F)、日用品メー
カーのキンバリークラーク(KMB)、半導体製造装置大手ラム・リサーチ
(LRCX)、日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G、ティッカーは
PG)、半導体大手のテキサス・インスツルメンツ(TXN)、複合企業のユナ
イテッド・テクノロジーズ(UTX)。
•
• 1月24日(木)
• 航空大手アメリカン航空グループ(AAL)、製薬大手ブリストル・マイヤー
ズ・スクイブ(BMY)、大手金融持ち株会社ディスカバー・ファイナンシャ
ル・サービシズ(DFS)、半導体大手インテル(INTC)、コーヒーチェーン大
手スターバックス(SBUX)、大手鉄道貨物輸送会社ユニオン・パシフィック
(UNP)、ハードディスクドライブ(HDD)製造のウエスタン・デジタル(WDC)。
•
• 1月25日(金)
• バイオ製薬大手アッヴィ(ABBV)、消費財メーカーのコルゲート・パルモ
リーブ(CL)、住宅建設大手DRホートン(DHI)、公益事業持ち株会社ネク
ステラ・エナジー(NEE)、金融持ち株会社シンクロニー・ファイナンシャル
(SYF)が四半期決算発表。
トピックス(指数投資のボーグル氏死去)
14
トピックス:株価はブランド力に比例せず=知名度と株
価は逆!(『バロンズ拾い読み』10番)
15
10番 ブランド力の高さに比例しない投資リターン【経
済関連スケジュール】
■ ブランド価値プレミアムによりリターンが低
下
*ピーター・リンチ「自分の知っているものに投
資する」。この手法は、ブランドや評判に基づい
て銘柄選択するというもので、
ショッピングモールなどに出向き、実際に何が売
れているかを判断の材料とする。口で言うほどた
やすくない。
*ブランド力の高さは投資リターンに悪材料とい
う考えも。研究では評判、ブランド力、競争力の
高い銘柄は、リターンが市場平均を下回る傾向が
あるとの結論。
*2000~17年、ブランド力上位の銘柄群は期間中
の平均年率リターンが5.9%であった一方で、ブラ
ンド力下位の銘柄群のリターンは12%。
*ブランド力が高かった銘柄は、投資家に選好さ
れやすい。株価にプレミアムが付されることで、
リターンが低下するのである。
By DAREN FONDA
Coca-Cola Co. (KO) Apple Inc. (AAPL) International Business Machines Corp.
(IBM)
Nokia Corp.ADR (NOK) Alphabet Inc. ClA(GOOGL) Amazon.com Inc. (AMZN)
チャートは3 年
今回の下落で考えた事
• あーーあ、またやっちゃった!
• どうして、10月10日(水)に売らなかったんだろう(主要指数3~4.5%下
落、S&P500は2785)→微かに考えたが、できなかった(欲張り!)。
• でもまだ儲かってるし(←その後12月3日まで2回戻った=50日移動平均
にタッチで微かな望み、S&P500は12月3日が2790で4日が2700)
• 12月4日(火)の急落(主要指数3%超下落)が最後の売りのチャンス。な
ぜ売らなかった?(まだ年初の水準よりは上だった、年初は2673)
• そこから3週連続で毎日が針のむしろ(3日2790→24日2351まで16%下
落=放心状態、やけっぱち、短期投資を長期投資に方針転換、あれ?)
• 12月26日から回復。
• 1月22日(火)に大きく下落(1月3日アップルショック以来)
• 指数はそれなりに戻っているが、個別銘柄はまちまち。→やっぱ銘柄選
び下手なんだ。→ETFだな、これは!ボーゲルさんありがとう!
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