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•ロボットにおいて身体拡張がどのような効果をもたらすか、
多くの研究がなされている
西出俊, 中川達裕, 尾形哲也, 谷淳, 高橋徹, 奥乃博,
"二次リカレントニューラルネットワークを用いた
道具身体化モデルの構築", 日本ロボット学会第27 回 学術講演会, 2009.
Mai Hikita, Sawa Fuke, Masaki Ogino
and Minoru Asada,"Cross-modal body representation based on visual attention by
saliency",Proc.IROS,pp.2041-2046,2008.
Cota Nabeshima, Yasuo Kuniyoshi and Max
Lungarella, "Towards a Model for Tool-
Body Assimilation and Adaptive Tool-Use",
Proc.ICDL, pp288-293, 2007.
Rolf Pfeifer, Fumiya Iida, Gabriel Gomez,“Morphological computation for adaptive behavior and cognition”, International Congress Series 1291, 2006.
6. シミュレーション実験
実験で用いる車両ロボット
・車両ロボット
ーDifferential Drive
ー剛体の接続が可能
4 4
10
5
2.7
2.7
VL
VR
VL =VR
VL >VR
VL <VR
直進
VR = -VL,VR > 0
右折
左折
反時計回りの回転
Differential
Drive
左右の車輪の速度差でコントロール
シミュレーション上での表示
7. シミュレーション実験
車両ロボットと剛体の接続
ブルドーザー
三角柱
棒
2
20
2
2
30°
30°
10
10
10
0.1
5 10 5
5
6
8
8
剛体の接続
Body Ext.
Body :Ext. = 10 :3
重量比
ロボットの身体構造を変化させる
剛体の接続
表面積:168
表面積:300
表面積:164
8. シミュレーション実験
ロボットの行動ルール
4種の動作
回転
中央へ 停止
VL
VR
q
VL =VR
VL <VR
VL >VR
ì
í
ï
î
ïï
VL =VR
VL <VR
VL >VR
ì
í
ï
î
ïï
VR = -VL,VR > 0
VL =VR = 0
j
中央
p
16
<q £p
æ
è ç
ö
ø ÷
-
p
16
£q £
p
16
æ
è ç
ö
ø ÷
-p <q < -
p
16
æ
è ç
ö
ø ÷
-
p
16
£j £
p
16
æ
è ç
ö
ø ÷
-p <j < -
p
16
æ
è ç
ö
ø ÷
p
16
<j £p
æ
è ç
ö
ø ÷
相手の距離を3段階で評価
距離毎
の
動作を決定
ロボットの
行動ルール
(1)相手の方向(θ)及び相手の中央からの距離を3段階( )
(2)自分から見た中央の方向(φ)
攻撃
センサ
1 R 2 R 3 R
1 2 3 R ,R ,R
11. シミュレーション実験
ロボットの行動ルール例
1 R
2 R
3 R 中央へ
攻撃 攻撃 回転
回転
停止
中央へ
中央へ
中央へ
中央へ
中央へ
攻撃
1 R 2 R 3 R
相手の拡張
部
相手の
中央からの距離に応じて
行動が決まる
17. シミュレーション実験 GAによる行動ルールの探索
個体数 50
世代数 200
ルーレット方式
2点交叉
相手として
ランダムに拡張部・行動ルールが
決まる相手50体
トータル勝利数が適応度
GAの設定
拡張部ごとに
最も良い個体を
選ぶ
より良い行動ルールを 探索
ランダムな50体
それぞれの
拡張部の
相手と競う
遺伝子型
近
中
遠
相手が中央からどの程度の
距離にいるか
という情報をもとにしたルール テーブルを表す 18. シミュレーション実験 GAによる行動ルールの探索
個体数 50
世代数 200
ルーレット方式
2点交叉
相手として
ランダムに拡張部・行動ルールが
決まる相手50体
トータル勝利数が適応度
GAの設定
拡張部ごとに
最も良い個体を
選ぶ
より良い行動ルールを 探索
ランダムな50体
それぞれの
拡張部の
相手と競う
遺伝子型
近
中
遠
相手が中央からどの程度の
距離にいるか
という情報をもとにしたルール テーブルを表す
以降これらをGAロボットと呼ぶ 20. シミュレーション実験 実験の目的
拡張部
熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝 率 向 上
GAロボット
すべての
行動ルール
パターン
今何を表すか 21. シミュレーション実験 実験の目的
拡張部
熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝 率 向 上
GAロボット
すべての
行動ルール
パターン
今何を表すか
これら二つの観点から勝敗の結果を考察する 22. シミュレーション実験 勝敗の結果
0.84375
0.34375
0.515625
0.59375
0.78125
0.25
0.828125
0.671875
0.96875
0.828125
0.234375
0.828125
0.953125
0.6875
0.890625
0.828125
G
A
ロ ボ ッ
ト
すべての行動ルールパターン
勝率 23. シミュレーション実験 勝敗の結果
0.84375
0.34375
0.515625
0.59375
0.78125
0.25
0.828125
0.671875
0.96875
0.828125
0.234375
0.828125
0.953125
0.6875
0.890625
0.828125
すべての行動ルールパターン
GAロボット側を
主軸に結果を考察
G
A
ロ ボ ッ
ト 24. シミュレーション実験 GAロボット側から見た勝率
0.84375
0.34375
0.515625
0.59375
0.78125
0.25
0.828125
0.671875
0.96875
0.828125
0.234375
0.828125
0.953125
0.6875
0.890625
0.828125
すべての行動ルールパターン
トータル
勝率
0.57421875
0.6328125
0.71484375
0.83984375
G
A
ロ ボ ッ
ト 25. シミュレーション実験
GAロボット側から見た勝率
0.84375 0.34375 0.515625 0.59375
0.78125 0.25 0.828125 0.671875
0.96875 0.828125 0.234375 0.828125
0.953125 0.6875 0.890625 0.828125
すべての行動ルールパターン
トータル
勝率
0.57421875
0.6328125
0.71484375
0.83984375
勝率の順序 > > >
G
A
ロ
ボ
ッ
ト
26. シミュレーション実験
GAロボット側からから見た勝率
0.84375 0.34375 0.515625 0.59375
0.78125 0.25 0.828125 0.671875
0.96875 0.828125 0.234375 0.828125
0.953125 0.6875 0.890625 0.828125
すべての行動ルールパターン
トータル
勝率
0.57421875
0.6328125
0.71484375
0.83984375
強さの順序 > > >
何も拡張されていない
ロボットが最も勝率が高い、という
結果
G
A
ロ
ボ
ッ
ト
27. シミュレーション実験 実験の目的
拡張部
熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝 率 向 上
GAロボット
すべての
行動ルール
パターン
今何を表すか 28. シミュレーション実験 GAロボット側からから見た勝率
0.84375
0.34375
0.515625
0.59375
0.78125
0.25
0.828125
0.671875
0.96875
0.828125
0.234375
0.828125
0.953125
0.6875
0.890625
0.828125
すべての行動ルールパターン
勝率を反転
G
A
ロ ボ ッ
ト 30. シミュレーション実験 すべての行動ルールパターン側から見た勝率
0.15625
0.65625
0.484375
0.40625
0.21875
0.75
0.171875
0.328125
0.03125
0.171875
0.765625
0.171875
0.046875
0.3125
0.109375
0.171875
すべての行動ルールパターン
すべての行動ルールパター ン側を
主軸に結果を考察
G
A
ロ ボ ッ
ト 31. シミュレーション実験 すべての行動ルールパターン側から見た勝率
0.15625
0.65625
0.484375
0.40625
0.21875
0.75
0.171875
0.328125
0.03125
0.171875
0.765625
0.171875
0.046875
0.3125
0.109375
0.171875
すべての行動ルールパターン
トータル
勝率
0.11328125
0.47265625
0.3828125
0.26953125
G
A
ロ ボ ッ
ト 32. シミュレーション実験
身体拡張と行動・行動ルールの関係
0.15625 0.65625 0.484375 0.40625
0.21875 0.75 0.171875 0.328125
0.03125 0.171875 0.765625 0.171875
0.046875 0.3125 0.109375 0.171875
すべての行動ルールパターン
トータル
勝率
0.11328125 0.47265625 0.3828125 0.26953125
勝率の順序 > > >
G
A
ロ
ボ
ッ
ト
33. シミュレーション実験
身体拡張と行動・行動ルールの関係
0.15625 0.65625 0.484375 0.40625
0.21875 0.75 0.171875 0.328125
0.03125 0.171875 0.765625 0.171875
0.046875 0.3125 0.109375 0.171875
すべての行動ルールパターン
トータル
勝率
0.11328125 0.47265625 0.3828125 0.26953125
勝率の順序 > > >
GAロボット側とは異なる結果
この見方は何を意味するか?
勝率を高める働きをする
拡張部が変化
G
A
ロ
ボ
ッ
ト
34. 結果の分析
2つの分析
拡張部 熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝
率
向
上
GAロボット
すべての
行動ルール
パターン
今何を表すか
勝率の順序 > > >
35. 結果の分析
2つの分析
拡張部 熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝
率
向
上
GAロボット
すべての
行動ルールパ
ターン
今何を表すか
勝率の順序 > > >
なぜこの差が
生まれるか?
36. 結果の分析
2つの分析
拡張部 熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝
率
向
上
GAロボット
すべての
行動ルールパ
ターン
今何を表すか
勝率の順序 > > >
なぜこの差が
生まれるか?
軌道の分析
37. 結果の分析
2つの分析
拡張部 熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝
率
向
上
GAロボット
すべての
行動ルールパ
ターン
今何を表すか
勝率の順序 > > >
なぜこの差が
生まれるか?
軌道の分析
接触時間の分析
40. 拡張部別の相手の行動パターンの比較 拡張部別の相手の行動パターン
・移動の軌跡による分類
移動の軌跡を 取得
クラスター 1
クラスター 2
クラスター 3
クラスター 4
K-means法により
4つのクラスター に分類
取りうる全パターンの
相手に対して取得
ゲーム開始から終了まで の
X座標とZ座標
相手(GAロボット側)に
ゲーム中どのような軌道を取らせたか、という
データにどのような特徴が現れるか?
GAロボットの軌道 50. 拡張部別の身体利用の比較
拡張部別の身体利用-結果-
拡張部の表面積 300 164 168
0
50
100
150
200
250
300
350
400
ブルドーザー 三角柱 拡張部なし 棒
相手との接触時間の平均
拡張部
ボディ
勝率の順序 > > >
0
拡張部なしの場合と
の差から表面積あた
りの増加率を求める
拡張部接触の時間は
表面積に比例しない
51. 拡張部別の身体利用の比較
拡張部別の身体利用-結果-
拡張部の表面積 300 164 168
0
50
100
150
200
250
300
350
400
ブルドーザー 三角柱 拡張部なし 棒
相手との接触時間の平均
拡張部
ボディ
勝率の順序 > > >
0
拡張部なしの場合と
の差から単位表面積
あたりの増加率を求
める
ブルドーザー 三角柱 棒
単位表面積
あたりの
増加率
+14.435% -6.217% -69.6337%
拡張部接触の時間は
表面積に比例しない
52. 拡張部別の身体利用の比較
拡張部別の身体利用-結果-
拡張部の表面積 300 164 168
0
50
100
150
200
250
300
350
400
ブルドーザー 三角柱 拡張部なし 棒
相手との接触時間の平均
拡張部
ボディ
勝率の順序 > > >
0
拡張部なしの場合と
の差から表面積あた
りの増加率を求める
ブルドーザー 三角柱 棒
単位表面積
あたりの
増加率
+14.435% -6.217% -69.6337%
拡張部接触の時間は
表面積に比例しない
増加率の大小関係が
拡張部なしを除いた
強さの順序に
一致する
55. まとめ
拡張部 熟達した者がより強くなる
特定の行動ルールにおいて
行動ルールに依らず強くなりやすい
複数の行動ルールにおいて
勝
率
向
上
> > >
強さの順序 > > >
強さの順序
・拡張部には特定の行動ルールの勝率を向上させる働きをするものと
行動ルールに依らず平均的に勝率を向上させるものがあることを示した
・相手に様々な動きをさせる、身体を効率的に利用する、といった
要素によりこれらの性質が生まれていることを示した