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【No25】10年先のまちづくりを考える
- 3. はじめに 観光は『産業構造改革ビジョン 2010 』の中でも“成長戦略”と位置付けられ、様々な取り組みがなされています。 今回の研究においては、あまりフォーカスされていない、 【訪日外国人客が地方に訪れ、滞在期間を長くする(リピートする】 ためにはどうすれば良いか?という点にフォーカスし、解決策を 検討しました。 この取り組みにより、 観光産業の発展 (国が描く訪日外国人 3,000 万人 へのロードマップ実現) に貢献できると同時に、 地方の活性化策 に つながります。
- 7. 将来の市場成長余地 日本人(国内旅行) (訪日)外国人 都市部 (*) 地方 2 百万 6 百万 130 百万 167 百万 出所:平成 21 年度版 観光白書および日本政府観光局( JNTO )より筆者推計 (*) 百万人以上の都市がある都道府県を都市部と定義した 訪日外国人客の訪問地域 訪日外国人客と日本人客 ( 国内旅行)の推移比較 国が掲げた訪日外国人客 3000 万人を達成するには、都市部の成長だけでは不十分。 また、日本人客の都市部/地方割合を考えると、訪日外国人が地方を訪れる機会は十分にある。 出所:日本政府観光局( JNTO ) 地方の訪日外国人客を増やすことが、長期視点では観光産業のカギ 2006 2007 2008 成長率 成長率 成長率 都市部 21,712 - 23,459 108% 24,135 103% 地方 7,890 - 7,645 97% 7,886 103% 都市部の割合 73% 75% 75% 地方の割合 27% 25% 25% 2006 2007 2008 成長率 成長率 成長率 訪日外国人客 7,334,077 - 8,346,969 114% 8,350,835 100% 国内宿泊客 300,410,000 - 299,810,000 100% 296,510,000 99%
- 9. 休暇日数と旅行スタイルの関係 経済・文化が成熟したヨーロッパ社会は、アジア諸国に比べ 10 日程度休暇を多く取る。従い、ゆったりとした休暇を過ごすことが可能となる。 ■ 休暇取得日数の国際比較 ■ 有給休暇を使い切る人の割合 出所:独立行政法人労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2008」および JETRO ほー m ページをもとに筆者加筆 旅の楽しみ方も、ゆったりしながら、まちと触れあう余裕があるのではないか? 出典:ロイター
- 10. 観光客の発展段階(仮説) 観光客は、経済発展・社会帰属欲求・承認欲求などに応じて、 4 つの発展段階がある。 アジア人観光客は、経済発展に伴う訪日であるため、ショッピングや見物が中心となるが、欧米人観光客は、現地での自然や人との触れ合いという、欲求段階レベルが高い 観光客の発展段階仮説(中国のことわざを援用) アジア人も、長期的には、欧米人観光客のように「現地での自然や人との 触れ合い」を重視した観光スタイルに変化していくのではないか? マズローの 欲求段階説 と観光の関係 出所: Tourism Management : managing for change に筆者加筆 行ってみたい 遊んでみたい 住んでみたい 死んでも良い (墓を建てたい) ・・・ 移住することで自己実現を図る ・・・教育目的、名声を得る、所得に余裕があることを示す ・・・家族との絆を確かめる、行動を共にすることで仲間になる ・・・現状の生活から逃避する、リラックスする 欲求段階が上がることにより、観光の目的も変化する