茨城県北部の放射線
  現状と対策
日立総合病院内科 千勝紀生
     2011
今日の話
1.単位など
2.汚染の実態と外部被曝
3.内部被曝を避けるため
に
4.過去のデータ
5.放射線の影響
単位

•Gy(グレイ)
•Sv(シーベルト)
•Bq(ベクレル)
グレイ(Gy)

• あたった放射線から受けるエネルギーの単
  位(Gy=J/kg)
• 当たった側からの単位
シーベルト(Sv)

• グレイから計算
 – いろいろな臓器の影響が異なる
 – 放射線の種類によって影響が異なる
                を統一する単位


• 当たった放射線を受ける側の数値
ベクレル(Bq)

• そこからでてくる(だせる)放射線の量の
  単位
• エネルギー・種類は問わない
• 1Bq=1秒間に1個の原子核崩壊

• 放射線をだす側の単位
Sv《ミリ・マイクロ・毎時》
1Sv(シーベルト)
=1000mSv(ミリシーベルト)

1mSv(ミリシーベルト)
=1000μSv(マイクロシーベルト)

1μSv/hr(マイクロシーベルト毎時)
 =1時間で1μSvあびる
   24時間で24μSv
   1年間で24×365=8760μSv=8.76mSv/年
Bqがでてくる時

• 食料・土地
  –Bq/kg
• 土地
  –Bq/m2
半減期
• 放射性物質は一定のスピードで核崩壊し
  ていく。
• 半減期2年とは?
 – 最初1024とすると
                  2年で1/2
 – 2年後     512
 – 4年後         256       2年で1/2

 – 6年後          128          2年で1/2
                                    2年で1/2
 – 8年後                 64
 – 10年後                       32
土地汚染の実態
航空機モニタリング
 (半径80km)




チェルノブイリで
立ち入り禁止となった汚染
:55万Bq/m2以上
(図の緑以上)
• Cs-134+Cs-137
文部科学省HP
放射線モニタリング情報
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/

放射線量等分布マップ拡大サイト
http://ramap.jaea.go.jp/map/
• Cs-137
Cs-137土壌測定値


 2011年8月29日公開
 航空機データと矛盾なし
茨城県北部の
土地汚染度は?
土壌測定値 VS 航空機モニタリング
2011年4月8日発表 茨城県内土壌セシウム濃度
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/20110408_20/


                                                         195
                                                       ( 19.5)
                                                                                               308
                                                                                              (30.8 )




                                                                                                  100km
                                                       92
                                                      (9.2 )                   168
                                                                              (16.8 )



                                                                    157
                                                                   (15.7 )


                                       160
                                      (16.0 )
                                                                         395
                       155                             328              (39.5 )
                      (15.5 )                         (32.8 )




             193
            (19.3 )
                                                                                                  150km
                            154        102                         205
                           (15.4 )    (10.2 )                     (20.5 )
            166
           (16.6 )



                                                                               140
                                                                              (14.0 )
                                                 496     484
                                                (49.6 ) (48.4 )                          192
                                                                                        (19.2 )

                      Bq/kg
                                     0.1
   Bq/kg
15K
                                24K



              7K          13K

                    12K

        12K
  12K          26K 31K

15K
      12K8K         16K
13K

                          11K
          39K38K             15K
推定値
1.線量から
     37000Bq/m2(Cs-134+Cs-137)
2.定時降下物測定値から
   35000Bq/m2
3.航空機モニタリングから
   10000〜30000Bq/m2

           500Bq/kg程度
土壌(0-5cm)中のCs-137経年変化




日本の環境放射能と放射線
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/kl_db/servlet/com_s_index よ
航空機モニタリング
 (半径80km)




チェルノブイリで
立ち入り禁止となった汚染
:55万Bq/m2以上
(図の緑以上)
玄海原発から同じだけ漏れたら…
日立総合病院




東海第2原発から同じだけ漏れたら…
日立総合病院




東海第2原発から同じだけ漏れたら…
内部被曝と外部被曝
• 外部被曝
外から浴びる放射線
線源:地面に広く分布したセシウム-137、-134
(ヨウ素-131によるものは著明に減尐している)
ガンマ線・ベータ線が主体

• 内部被曝
体の内部に入り込んだ核種からの被曝
線源:呼吸で吸い込む空気に含まれる物質
     飲食で取り込む物質
日立市大沼町の線量
                                                                                           線量
nGy/hr                                                線量
 4096



 2048



 1024



  512



  256



  128



   64                       雨
   32
2011/03/12 0:00   2011/03/19 0:00   2011/03/26 0:00        2011/04/02 0:00   2011/04/09 0:00    2011/04/16 0:00
外部被曝のまとめ
• 2012年3月までの日立での積算被曝量推計
  =2mSv
 – 131Iの寄与:約0.5mSv
 – そのほかの核種:1.5mSv


(参考;日本人の平均年間被曝量(従来)   =
 1.5mSv)
日本の自然放射線


                                                   年間1mSv以上




日本地質学会HP
http://www.geosociety.jp/hazard/content0058.html
今後の線量推移
                        (放射性物質の移動なし)
2.5




 2




1.5




 1



                                                       50年合計
0.5
                                                       :25mSv


 0        Cs-134         Cs-137
      1      6     11    16   21   26   31   36   41   46
被災地2011上限   20
外部被曝のまとめ
• 2012年3月までの日立での積算被曝量推計
  =2mSv
• 50年の累積線量
  =25mSv

参考
日本人の自然放射線被曝平均 1.5mSv/年
腹部CT1回 20〜40mSv
ホットスポットとは
放射線の数値がまわりより高い場所
影響要因
 – 雨や風
 (放射性物質が飛ぶ方向・飛んできたときの雨
   )
 – 地形
 (雨水が集まるところは地表の放射性物質も集
  めてきている)
日立市周辺のモニタリングポス
      ト
• 放射線テレメータ・インターネット表示局
 http://www.houshasen-pref-
 ibaraki.jp/present/result01.html
• 原子力科学研究所モニタリングポスト
 http://erms.jaea.go.jp/
• 東海第二原発周辺の放射線監視状況
  (日本原子力発電株式会社)
 http://www.japc.co.jp/plant/driving/monitoringr_tokai.html
「除染」の基礎知識


• 放射性物質を「分解」して無害化(=放射
  線をださないようにする)ことはできない
  。
除染の実態=「取り除く」
• 洗い流す
 – 他の場所へ行っているだけ(水で流せば、下水道や川へ)

• 薄める =海(集めたものを処理しなくていいのはこれだけ
 )

• 表面の土を取り除く
 – 表面の土の塊は高濃度放射性物質になる

• 他のものに吸わせる
 – 植物
 – ゼオライト?    (いずれにせよ、吸わせたものは高濃度放射
     性物質)

• ×天地返し
 – 地面の奥に埋めただけ。地下水に行くかも。
土壌の放射性物質の今後
• 日立市南部のモニタリングポスト数値
 11月の理論値(半減期のみ考慮)    =
 0.2μSv/hr
 実測値            =0.15μSv/hr



 数値の低下は「半減期」では説
 明できない
数値低下の実態
• 風雨によって洗い流されている
 – モニタリングポストは洗い流されやすい場所
   に設置されていることが多い


• 疑問
 – 洗い流されたものはどこへ?
 – 洗い流されていないところはないのか?
減尐:
   表面が洗い流されやすい箇所
     アスファルト・グラウンド
など
   天地が返され土中にもぐった
     田畑

濃縮:
  吹き寄せられるところ
  水のたまりやすいところ
残存:
  そのままになっているところ
    森林・芝生など
濃縮箇所を見つけるために

• 候補地
 – 雨樋
 – 側溝
 – 水がたまりやすい場所


• わからない部分はある
• あやしいところをたくさん測定すること
  が必要
内部被曝
  基準を超えた食べ物は
 どのくらいダメなのか?
何が基準を超えそうなのか?
内部被曝
• 体の中に入ってきて、そこで放射線をだ
  す
• 影響はいろいろ  – 侵入経路による違い
 – 核種による違い      • 経口摂取
  •   131I      • 吸入
  •   137Cs     • (点滴)⇒医療用に限られ
  •   134Cs       る
  •   90Sr



 核種ごとに考える必要がある
内部被曝を検討する核種:3種
      類
• 初期:
 – 131I(半減期8日)
• 約4週間後~:
 – 134Cs(半減期2.1年)
 – 137Cs(半減期30年)
 – 90Sr(半減期29.1年)
ヨウ素-131
•   原発からの漏洩事故初期の核種
•   半減期8日
•   ベータ線による甲状腺被曝
•   経口摂取10,000Bq→実効線量1.1mSv
•   1歳の子供の甲状腺重量=成人の10分の1
    – 被曝線量は成人の約10倍
• 生物学的半減期
    – 甲状腺で120日
    – その他の組織で12日
ヨウ素について、まとめ
• 内部被曝
 – 環境からの吸込みによる内部被曝はごくわず
   か
 – 食事からの取り込みが要因
 – チェルノブイリで子供の甲状腺癌の原因に
   なった
  • 手術で治るタイプ
  • 殆どは汚染したミルクからと考えられている
• 外部被曝
 – 0.5mSv程度(もう増えない)
結論:放射性ヨウ素


危険な時期は終わりました
。
 (大きな被曝は起きませんでした)
 (悪影響は何もないと思われます)
セシウム・ストロンチウ
     ム
まとめ:セシウムとストロンチ
      ウム
• セシウム
 – 半減期2年(134)と30年(137)
 – 筋肉に分布、でもだんだん体からでていく
 – 人体への影響は(まだ)はっきりしない
• ストロンチウム
 – 半減期50日(89)と29年(90)
 – 骨に分布、長期間とどまる
 – たくさん沈着すると白血病の疫学要因となる
ストロンチウム-90問題
1. 骨に沈着して、長くとどまる
2. 測定が困難(2週間~1カ月必要)



 対策:セシウム-137 の1/10と想定
 セシウム-137の基準に含まれている
   今回の実測値はまだ尐ない!(困る)
   今のところ、
    陸上(プルーム由来):1/1000〜
    100
セシウムの内部被曝
• 地面にあるセシウムの寄与
 – 土から大気中に浮遊してくる粉塵の吸入
 – 土そのものを経口摂取してしまう




     (多めに見積もって)外部被曝の
4%
セシウムの内部被曝




汚染食品摂取による内部被
      曝
セシウムの暫定基準値

水、牛乳       200Bq/l
その他        500Bq/kg


       この基準はゆるい?
問題

すべての食材が流通制限上限まで汚
染されているとして、それを3食365
日飲食した時、合計被曝量は?


  (A)1mSv    (B)5
  mSv
  (C)10mSv   (D)
10mSvの内訳
 重大事故発生時の内部被曝の許容上限
          =5mSv/年
 として計算された
(しかし実は制限値いっぱいだと1分野2mSv、計
10mSv/年)
飲料水            2mSv/年
牛乳・乳製品              2mSv/年
野菜(根菜・芋類を含む)        2mSv/年
穀類             2mSv/年
肉・卵・魚介類そのほか    2mSv/年
日常食中のCs-137経年変化




日本の環境放射能と放射線
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/kl_db/servlet/com_s_index よ
Cs-137 500Bqの物理量
Cs-137 1 g=3.215×1012 Bq
Cs-137の分子量=137
アボガドロ定数=6.02×1023

Cs-137 500Bq   =1.15×10-10グラム
               =1.15×10-7ミリグラム
               = 1.14×10-12モル
Cs-137 500Bq/L =1.14×10-12mol/l
               =1.14×10-9mEq/l
               =0.000000115ppm
セシウムの基準値・今後

水、牛乳       200Bq/l
            40
その他        100
           500Bq/kg

厚生労働省は、食品安全委員会が2011年10月27
日に提出した報告書をもとに、、2012年4月を
めどに、新しい基準値を導入する方向。新しい
基準値は今の1/5で、年間1mSv以内となる模様
農作物
初期(〜2011年5月)

• 空から降ってきたセシウムによる
 – 葉っぱにつく
  例:茨城、福島のほうれん草
 – 葉っぱから吸収されて、新芽に行く
  例:あっちこっちの茶葉(一番茶)
    ウメ
今後(2011年6月〜)

• 地面に降り積もったセシウムによる
 – 土がついている
  • よく洗った方がいい
 – 土にあるセシウムを吸い上げる
  • 効率良く吸い上げる植物がたくさんセシウムを蓄え
    る
  • 土地のセシウム濃度
  • 植物の吸い上げ具合  が重要
コメ
事故直後に政府が採用した
コメ(玄米)の吸い上げ具合(移行係数)
=0.1
(実際の移行係数は0.01程度のようだ)
⇒5000Bq/kgの汚染箇所では、
 制限(=500Bq/kg)を超える可能性あり
として稲の作付け制限
  ≧土地のセシウム5000Bq/kg
コメ実態
• 福島県二本松市の予備検査で500Bq/kg
• この水田の土壌3000Bq/kg(移行係数=0.17
  )

• 要因(推定)
 – 土壌の性質
 – 水の流入の多い田で、ある程度Csの補充があっ
   たか
• 土壌3000Bq/kg → 空間線量1μSv/hr程度
農地土壌中の放射性セシウムの
        野菜類及び果実類への移行の程度
                                 農作物中のセシウム137濃度(生鮮, Bq/kg)
                   移行係数=
                                 土壌中のセシウム137濃度(乾土, Bq/kg)

 農作物名                平均                範囲

 キュウリ                0.0068
 トマト                        0.00070       0.00011-0.0017
 イチゴ                        0.0015        0.0005-0.0034
 ジャガイモ               0.067         0.00047-0.13
 サツマイモ               0.033         0.005-0.36
 ホウレンソウ                     0.00054
 ニンジン                0.0037        0.0013-0.014

2011年5月27日発表   http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/pdf/110527-01.pdf
野菜
• 多くの野菜の移行係数は低いようだ
• 実際、殆どの野菜の測定値は福島産でも
  規制値以下


  野菜の殆どは
  茨城・福島・栃木・千葉・群馬産でも
  問題ないだろう
       例外はある
チェルノブイリの経験から


キノコ・山菜の
吸い上げ係数は極めて高い
つくば市(筑波大学構内)のキノコ類




     http://www.benton.jp/tamuramirai/kinokokousatu_2.html
こんなキノコです



チャカイガラタケ        ヒトクチタケ                       スエヒロタケ
19122Bq/kg      0Bq/kg                       42340Bq/kg




                   食用
              アミガサタケ                ツチグリ(マメダンゴ)
 ナヨタケ
              300Bq/kg              22490Bq/kg
 1909Bq/kg
                  http://www.benton.jp/tamuramirai/kinokokousatu_2.html
2011年9月〜
• 茨城北部のキノコ
 – 2011年9月13日 高萩市大能
            チチタケ 8000Bq/kg
            (チダケ)




  山でとってきたキノコは
  規制値を超えているだろう
 地場にある「天然もの」も同じ
市場のキノコ
• シイタケ
 – 福島県・茨城県・千葉県産で500Bq/kg超えあ
   り
 (おそらく、原木が野ざらしだったのだろう)
• マイタケ
 – 福島産


• しめじ       今のところ規制内
• えのき茸
• エリンギ
その他
• タケノコが規制値を超えている
 –Cs(134+137) 50000Bq/m2 (=750Bq/kg)以上
 –吸い上げが多いと思われる
• 山菜は高いと思われる
 (今春の福島の山菜で規制値を超えたのはコゴミだけだが、
 来春以降要注意)

• クリが規制値を超えている


      参考サイト:「食品の放射線検査データ」
      http://yasaikensa.cloudapp.net/
畜産物
      2

餌がクリーンならセーフ
餌が汚染されているとアウト
(1)牛肉
汚染された稲わらが各地で餌に!
(汚染地図から考えて、福島・茨城・栃木
・宮城などの稲わらは、3月15日までに屋内
にしまわれていなければ汚染されたのは明
           2


らか)
    各地で基準超えした
    (最大3000Bq/kg)
    しかし、現在は指名手配済み
(牛肉はBSE問題以降100%追跡されている)
(2)牛乳
• 酪農家は事故以降、乳牛への放射性物質
  を極力避けている
• 餌は配合飼料
• 牧草を食べてない
• 稲わらも食べさせない
• 濃縮の起きる余地はない

   牛乳はセシウムも基準内
(3)豚・鶏・卵


  基準超えなし
 殆どが検出限界以下
(エサがクリーンなのだ
    ろう)
水産物
海産物と湖川産物
陸・河川・湖沼
 →揮発性の物質による汚染
  ヨウ素・セシウム・ストロンチウム



海
 →燃料が直接汚染している可能性が高い
川・湖のまとめ
• 福島県内の淡水魚:アウト
• 福島県以外:アユ
 – 要因はわからないが、福島産以外でも高いも
   のがあった
海の注意点(1):ストロンチ
      ウム
• ストロンチウム比率が陸上より高かった
セシウム:ストロンチウム    =1000〜100:
1(陸上)
            =13~100:1(海)
• 他の核種の汚染がある可能性
ストロンチウム-90問題
1. 骨に沈着して、長くとどまる
2. 測定が困難(2週間~1カ月必要)



 対策:セシウム-137 の1/10と想定
 セシウム-137の基準に含まれている
   今回の実測値はまだ尐ない!(困る)
   今のところ、
    陸上(プルーム由来):1/1000〜
    100
海の注意点(2):
海水汚染は原発に近いほど高い
汚染の広がり方は2通り

        福島第一原発沖合:親潮
        系
        海流=南下
        黒潮とぶつかるところで
        沖に向かっている
キタムラサキウニの汚染濃度
                福島第一原発



                920Bq/kg(6/29)

               680Bq/kg(6/9)

            大津371Bq/kg(5/21)
          平潟370Bq/kg(6/7)


       河原子51Bq/kg(6/20)
       久慈49Bq/kg(6/24)
        磯崎12Bq/kg(5/27)
海の注意点(3):食物連鎖と生物
濃縮
       コウナゴ
       シラス

アイナメ
ドンコ


スズキ
ヒラメ




ポイント1.汚染は小型の魚から始まり、次第に大型の魚に移って
ポイント2.大型の魚に移るにつれ、濃度が上がる
海の注意点(4):底層魚と表
        層魚
    スズキ




      マゴチ


            アイナメ
エゾイソアイナメ
                    おそらく底には放射性物質が溜まっている
              ヒラメ
シラスのセシウム濃度推移


                低下傾向




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アイナメ・ドンコのセシウム濃度推移




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ヒラメのセシウム濃度推移




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茨城以南のヒラメのセシウム濃度推移




             上昇傾向




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マコガレイのセシウム濃度推移




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茨城以南のマコガレイのセシウム濃度推移




           上昇傾向




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海産物のまとめ
• 福島・茨城近海物の魚は汚染されている
 – 小型魚(シラスなど)の数値は下がっている
• 11月現在上昇中の魚
 – 中型肉食魚
 – 中型底遊魚
  • アイナメ・ドンコ(エゾイソアイナメ)・カレイ
 – 大型肉食底遊魚
  • ヒラメ
海産物の問題点
• 過去に例がない
• ある程度の汚染は間違いない
• 精力的に水産物検査をするべき
• 水産省は基準値が超えなさそうなところを測
  りがち(漁業者保護を優先?)
 – 茨城県の水産物が滅多に規制値を超えない
 – 北茨城ではあまり検査をしていないからであろ
   う
食品・参考サイト
三重大学生物資源学部 勝川俊雄 准教授公式サイト
http://katukawa.com/
  その中の「あそこの、あの魚は大丈夫ですか?」
http://katukawa.com/?p=4626

食品の放射能検査データ
http://yasaikensa.cloudapp.net/Search.aspx

コンタンのブログ
http://konstantin.cocolog-nifty.com/blog/
過去の人工放射線データ

原水爆実験による世界中の放射性物質汚染
我が国における放射性物質降下量の推移

                  350000Bq/m2   107

                                106


       550Bq/m2




                                      mBq/m2
ATOMICAより
ATOMICAより
ATOMICAより
チェルノブイリ原発事
   故の影響
ヨーロッパ汚染地図




オーストリアの土壌汚染:大部分で40kBq/m2まで、一部185kBq/m2
チェルノブイリ後4年間におけるヒト筋肉のセシウ
  ム濃度の変化(オーストリアでの研究)




                               K-40 は100Bq/kg程度で同じ
チェルノブイリ事故:1986年4月
最高値;354.6Bq/kg(1986Sep)
2年後には元のレベルに低下
              (H.Rabitsch et al. J Nucl Med 1991;32:1491-1495)
ATOMICAより
まとめ:チェルノブイリ事故と内
       部被曝
• 近隣ヨーロッパ諸国
 – 一時的にセシウムの内部汚染が起きたが、2年で
   下がった
 – 健康被害はない(Tondel論文を除く)
• ウクライナ・ベラルーシ
 – 自作農園作物を摂取する人々の内部被曝は多い
 – 流通している食品を摂取している人では低レベ
   ル
 – WHO,IAEAなどは「放射線内部被曝による被害は
   でていない」と結論
チェルノブイリ後の体内Cs-137
オーストリア 100Bq/kg(1)
スウェーデン 100Bq/kg(2)
ベラルーシ  汚染食品摂取で500Bq/kg(3)
       流通食品摂取では10Bq/kg(3)
       最高7000Bq/kg(4)
(1) J Nucl Med August 1, 1991 vol. 32 no. 8 1491-1495)
(2) The Chernobyl Fallout in Sweden Results from a research programme on
    environmental radioecology. The Swedish Radiation Protection
    Institute.(1991)547
(3) Environ Health Prev Med. 1996 Apr;1(1):28-32.
(4) Swiss Med Wkly. 2004 Jan 10;134(1-2):24-7
日本の流通食品
• 非常にタイトな管理
• 抜き打ちで時折500Bq/kgを超える食材がで
  ているが、平均すれば50Bq/kgも下回るだ
  ろう

• おそらく、普通の食生活で起こるCs−137の
  体内量はせいぜい5Bq/kg程度ではないか
• 体内にはK-40が100Bq/kgで存在している
(不)健康への影響
低線量の放射線被曝をめぐる
     さまざまな見解
• 「影響はある説」
  – 悪い影響説
     • がんになる 心臓に悪い   鼻血?   下痢?
  – いい影響説
   • 放射線に軽く当たると健康にいい(「ホルミシス効
     果」)
   • ラドン温泉、ラジウム温泉

• 「影響はない説」
  – 自然放射線が高いところに住んでる人の癌は多くない
  – 人間(生物)には放射線による障害を治す力がある
どの意見も
それなりに根拠があります
!    (鼻血・下痢は除く)
被曝とがん
広く支持されている見解
• いろいろなデータから得た結果から、なるべく安
  全側で考えよう
• 「影響がない」と思ってたら「実はあった」より
  、
  「影響がある」と思ってたら「実はなかった」
方が安全
• 一方、あまりにもリスクを高く見積もり過ぎると
  今のところ、高い線量の影響から想定
  現実にそぐわない
 した線量とがんの直線式を、線量の尐
 ないところまで引っ張ってくる方法で
 リスクを計算しておこうと考える(=
 LNT仮説)
まとめ:
100mSv被曝でがん死亡する確率
       の増える割合

原爆データ         1.4%
BEIR-VII   1%
ICRP       0.55%
             政府など採用
放射線の急性障害
  (=確定的影響)
• 鼻血   •脱毛
• 下痢   •血球減尐
• 疲れ
               etc.



これらがおきる程の線量はない
(あるとしたら原発作業者だけ)
がん以外の慢性障害
     (=確率的影響)
• 原爆被爆者
 – 心血管障害
 – MDS(骨髄異形成症候群)
 – 白内障
 – (胎児奇形への影響は確認されなかった)
• それ以外
 – 心血管障害についての報告はまちまち
 – (チェルノブイリでダウン症候群が増えたとい
   う報告があるが、妥当性は疑問)
子供への影響
原爆被爆者のデータ




60歳時のがん発症に着目すると
   被爆時年齢が低いほど、60歳時の過剰癌発症は多い
被曝後30年に着目すると
   30歳時被爆の60歳時≒50歳時被爆の80歳時>10歳時被爆の40歳時
小児への影響まとめ
• 小児の方が影響が大きいと考えられている
• 多くの指針で、大人の3倍〜10倍程度のリス
  ク
• 「がん年齢」に達してから影響がみえてく
  る

(小児のがんはもともとが尐ない)
(影響がみえるとしたら、何十年か後だろう
)
結局、どのくらいの危険なのか
      ?
山下俊一先生(福島県アドバイザー)
「安全です」

中川恵一先生(東大放射線科)
「価値観の問題」
「喫煙より安全」


  特にインテリ層が猛反発
これから

• 「ゼロリスク社会」というのはない
 (尐なくとも震災・原発事故以降は消滅した)
• 国は危険性を低く見積もりたがっている




  「個人」が「自分の責任で」
   判断・決断していくことが
    どうしても必要な時代
死亡にいたる日常生活でのリスク
 (10万人当たり、年当たり)

自動車事故    6       トリハロメタン 0.024
船舶事故     0.4     大気中の汚染物質 0.37
                 ガス事故     0.36
鉄軌道事故    0.3
                 直接喫煙      28
航空機事故    0.044   予防接種     0.01
                 自然放射線    2
                 電気事故     0.1
            福島原発事故放射線量
            から想定            3
                   50年間1.5倍になると考えて、「3」
   新・放射線の人体への影響、日本保健
   物理学会、日本アイソトープ協会編、丸善(1993)
さいごに…
「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり
過ぎたりするのはやさしいが、
正当にこわがることはなかな
かむつかしい
ことだと思われた。」
      (寺田寅彦「小爆発二件」)

2011秋放射線講演07形式