More Related Content
Similar to 科学情報の現在と未来[抜粋] (20)
More from Professional University of Information and Management for Innovation (情報経営イノベーション専門職大学) (20)
科学情報の現在と未来[抜粋]
- 4. 科学情報の特徴
1. 専門的な用語・概念・方法論・ロジックが多用され、理解しづらい(=専門性)。
2. 情報量が膨大かつ急速に更新される(=流動性)。
3. 分野が細分化され、ブラックボックスになって見通しにくい(=不透明性)。
4. 異なる情報の間の関係性が極めて複雑である(=複雑性)。
5. 情報の信憑性を判断することが難しい。
6. 情報を提供する専門家の信頼性を判断することが難しい。
7. 情報の出典までたどるコストが大きい。
8. 電子ジャーナル購読料の高騰(=コスト)。
9. オープンアクセス、オープンソース、オープンデータの発展。
10. 集合知による検証の出現(例:論文ねつ造の発覚)
11. 意見・事実・データが混同されがちである。
12. 科学をとりまく「恣意性」が無視されがちである。
13. 非科学的な「科学フレーバー」なものが注目を集めがちである(例:「水素水」)。
14. 科学が全く無視されて声の大きい人の主張が通ることも多い。
15. 逆に、科学で解決できない問題が「科学」で押し切られることも多い。
等々。
- 9. 「ゆるサイエンス」
わかりやすい 正確
ゆる度 5 4 3 2 1
1. 自分が今どこのレイヤー
(ゆる度)の記事を読んで
いるかを確認できる(イン
デックス=メタデータ)。
2. 複数のレイヤーが用意され
ている。
3. 目的に合わない場合は別の
レイヤーに移動できる動線
(リンク)が示されている。
物足りない場合
は上のレイヤー
に移動
理解しづらい
場合は下のレ
イヤーに移動
今どこのレイ
ヤーにいるか
を確認
- 10. 実際にやってみた
1. Nature掲載の論文を題材に
2. 5段階(ゆる度5~1)に書き分ける
3. タイトル
• ゆる度5:「水晶の結晶が地球の磁場のエネルギー源?」
• ゆる度1:「二酸化ケイ素の結晶化と地球のコアの構成進化」
4. 導入部
• ゆる度5:「方位磁石を持ち歩くといつも針が北の方角を指す。
私たちはみなそれを見るたびに「地球には磁場がある」というこ
とに気づく。」
• ゆる度1:「岩石における古地磁気学的記録によると、地球の磁
場は遅くとも30億年前には存在していたと言える。しかし、初期
地球の磁場生成メカニズムは、地球科学の研究者の間で長きにわ
たって論争の対象となっている。」
- 16. 質問文
要約 全文
自分の研究 あなたの研究は?
隣接する研究 あなたの研究に隣接する研究にはどのようなものがあるか?
研究領域 あなたの研究はどのような研究分野の中に位置づけられるか?
リサーチクェスチョン 特に重要なリサーチクエスチョンは?
ゴール 未来のゴール、大きな目的は?
貢献 誰かとコラボレーションするとしたらあなたにはどのようなことができるか?
要望 研究をすすめる時、どのような人が協力してくれたら助かるか?
基礎 あなたの研究を支えている、あるいは研究の基礎になっている他の研究は?
応用 あなたの研究が役に立ちそうな他の研究分野、あるいは研究以外の分野は?
理論 あなたの研究を支えている重要な理論や考え方の枠組みは?
対象 あなたの研究の「対象」は?
方法 研究で主に活用している方法論または手法はどのようなものか?
装置 研究では主にどのような装置、道具、材料を使っているか?
壁 現在、最も大きな学問的な「壁」は何か?
喜び もっとも嬉しいのはどのようなときか?
共同研究 どのような研究者とどんな共同研究をしてみたいか?