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URAとしての専門性を自力で築くヒント

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URAとしての専門性を自力で築くヒント

  1. 1. 第3回URAシンポジウム・第5回RA研究会~合同大会~ URAとしての専門性を自力で築くヒント 2013年11月19日 石村源生 北海道大学高等教育推進機構 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP) 特任准教授
  2. 2. 自己紹介 •知覚心理学・脳神経科学の研究者を経て、科学技術 館(東京・北の丸公園)に。 •展示ディレクターとして、様々な科学館・理工系博物 館の 1.展示、ワークショップ、イベントの企画ディレクション 2.施設構想立案 3.運営コンサルティング などを行ってきた。 2005年9月より北海道大学科学技術コミュニケーシ ョン教育研究部門(CoSTEP)教員。
  3. 3. 今日何を、なぜ話すか 何を 1. CoSTEPの概要 2. 科学技術コミュニケーターの認知度・専門性向上、キャリア 構築のための方略 a. b. c. d. e. 学術雑誌の発行 養成カリキュラムの体系化 組織としての活動・アウトプット 科学技術コミュニケーターの相互研修のための仕組み作り 組織に属する科学技術コミュニケーターのキャリア構築 なぜ • 少なからずURAと共通点があるであろう「科学技術コミュニケーター」の養 成と活動を支援するしくみを紹介することによって、みなさんに、自らの専 門性向上とキャリア構築のヒントを発見してもらいたい。
  4. 4. 1.CoSTEPの概要
  5. 5. a. CoSTEPとは •北海道大学高等教育推進機構の一部門 •科学技術コミュニケーションの教育・研究・実践 – 科学技術コミュニケーターを養成 •2005年に発足( 「文部科学省 科学技術振興調整 費 新興分野人材養成プログラム」に採択) •2010年度からは、北海道大学の自主財源で運営 •2012年度までに、500名あまりが修了 •社会人が約半数。日本全国で活躍。 •2013年度は第9期
  6. 6. 科学技術コミュニケーションとは? 簡単に説明する時は、 • 「科学技術の専門家と社会(非専門家)の橋渡 しをする双方向の活動」 科学技術 コミュニケーション 科学技術の専門家 ※しかし、この説明は極めて不十分。 社会
  7. 7. 科学技術コミュニケーションとは? 第1-2-2表/科学技術コミュニケーション活動の例 • 科学技術に関する報道 • 科学技術番組制作、放映 • 科学雑誌・科学書等の発行 • 科学技術に関する講演会、討論会、ワークショップ、サイエンスカフェ等 • 学校等における科学技術に関する授業 • 大学、企業、NPO法人等が行う地域の理科実験教室 • 科学博物館等での展示 • 科学技術に関する生涯学習講座 • サイエンスショップ(市民向け科学技術相談室) • 政府、地方公共団体、研究機関、企業による各種広報活動 • リスクコミュニケーション • テクノロジーアセスメント等への参加 (平成23年版科学技術白書 第1節 科学技術コミュニケーションの可能性)
  8. 8. あえて、 科学技術コミュニケーションを 定義するとしたら・・・
  9. 9. 「機能」の観点からの定義 • 科学技術に関する社会システムの「集合的意思決定機能」を向上 させるための、多様なアクターの参加によるコミュニケーション実践 1. 科学技術の発展と適性活用の促進(=リソース拡大) • 科学技術への興味喚起と支持の拡大 • 科学教育/技術教育(フォーマル/インフォーマル) • 科学報道、科学書・科学雑誌の出版 2. 科学技術に関する政策の立案・執行・評価(=制御) • 科学技術政策(研究開発への資金配分、研究(/研究関連)人材育成) • 産業政策、イノベーション政策、知財戦略 • 納税者へのアカウンタビリティー(例:研究者・研究機関のアウトリーチ活動、各 種報告書、関連統計、研究成果、政策に関する意思決定プロセスの公開) 3. 科学技術に対する参加型評価(=民主化) • 参加型テクノロジーアセスメント(例:コンセンサス会議、討論型世論調査) • 規制科学(regulatory science) (参照:ELSI(倫理的・法的・社会的問題)) → 「参加」による「計算」
  10. 10. 「目的」の観点からの定義 以下の二つの目的を持つ、コミュニケーション領域に おける実践全般 1. 科学技術によって私たちの社会 にもたらされる正の価値を最大 化し、負の価値を最小化する。 2. 科学技術が深く埋め込まれた現 代の社会システムに対する市民 の信頼を向上させる。 ≠「言いくるめる」 =「信頼せよ、しかし検証せよ」 正当性の実現 正統性の実現
  11. 11. 科学技術コミュニケーションの「構成要素」分類試案 (※各要素は、必ずしも配置されているマスのみに該当するものではない。 また、この分類は、「本質論」「規範論」というよりは「現状記述」として用いるのがよい。) 促進的 理 論 調整的 科学教育学、技術経営学、情報デザイ ン論、博物館学、高等教育学 規制的 科学技術社会論、規制科学 政策のための科学、科学史、科学哲学、科学基礎論、科学社会学、情報科学 エスノグラフィー、コミュニケーション論、社会心理学、サービスサイエンス 政 策 科学技術研究政策、イノベーション政策 許認可・規制政策 産業政策、知財政策 リスクマネージメント政策 教育政策 科学技術コミュニケーション政策 実 践 科学教育、科学博物館等の活動、科学 イベント、サイエンスカフェ サイエンスアート、科学の可視化 アウトリーチ活動、研究機関広報 研究助成 技術系企業の事業活動そのもの 技術系ベンチャー、ベンチャー支援 環境教育 行政による監督(許認可・規制・検査等) リスクコミュニケーション 参加型テクノロジーアセスメント サイエンスショップ 市民科学、市民運動 (研究助成組織) 科学ジャーナリズム、科学出版、放送メディア、インターネットメディア 大学経営、FD、URA、NPO、NGO
  12. 12. CoSTEPの話に戻ります
  13. 13. 受講ニーズに応じた2コースを用意 本科 選科 目的:科学技術コミュニケーショ ンを社会で積極的に担うための 総合的な力を身につける。 目的:科学技術コミュニケーショ ンの基本的な考え方とスキルを 学ぶ。 募集人員:20~30名 募集人員:30~50名
  14. 14. 受講生 •合計 •本科 •選科 •研修科 75名 25名 47名 3名
  15. 15. b.CoSTEPの専任スタッフ
  16. 16. 部門長 /教授 杉山滋郎 科学史、科学コミュニケーション、科学技術社会論 特任 准教授 古田ゆかり サイエンスライティング、編集・制作、学習プログラ ムおよびスキーム開発、領域横断的な科学の学び、 大人の科学の学び 特任 准教授 石村源生 科学展示・科学体験アクティビティーの企画制作、 コンセプトメイキング、ワークショップ、 プロジェクト型学習、協調学習 特任 准教授 大津珠子 グラフィックデザイン、科学技術と情報デザイン、プ レゼンテーション 特任 講師 早岡英介 映像制作を通じた、科学技術コミュニケーションに 関する教育と研究。 研究者や研究内容を映像で表現すること。 19
  17. 17. 特任 講師 川本思心 科学技術とそのイメージ、科学技術リテラシー、社 会調査、知識と技術の普及過程、クラスタ架橋型 学習、発生生物学 特任 助教 斉藤健 科学技術と倫理、論理的な思考と表現、科学哲学 博士 研究員 滝沢麻理 『ことば』。日本語をいかに美しく表現するか。NPO の情報発信手法 ※この他、学内外の多数の講師の授業があります。
  18. 18. c.CoSTEPのミッション
  19. 19. CoSTEPのミッション 1. 科学技術コミュニケーター人材の輩出 2. 多様な科学技術コミュニケーション実践 3. 人材育成手法の研究開発 科学と社会の双方向的で よりよい関係の実現
  20. 20. 人材養成の基本的な考え方 •双方向的なコミュニケーション •地域に根ざした科学技術コミュニケーション – 中央と地方との双方向性 – 地域の人々と連携し,地域のリソースを活用 •実践を通して学ぶ – 学ぶ場を創りだす – 科学技術コミュニケーションの有効性を知ってもらう •「役割」としての科学技術コミュニケーター – 研究室や職場,地域コミュニティなどで,科学技術コミュニ ケーション活動を主導的に行なう人
  21. 21. 修了生に担って欲しい役割 • 社会の中で主体的かつ継続的に科学技術 コミュニケーション活動を企画し、実施する。 • 自分の研究や仕事・生活の様々な局面で、 「科学技術コミュニケーションのセンス」を発 揮する。
  22. 22. 2.科学技術コミュニケーターの認 知度・専門性向上のための方略
  23. 23. 認知度・専門性向上のための方略 a. 学術雑誌の発行 b. 養成カリキュラムの体系化 c. 組織としての活動、アウトプットの充実による 分野全体の認知度向上 d. 科学技術コミュニケーターの相互研修のため の仕組み作り e. 組織に属する科学技術コミュニケーターの キャリア構築
  24. 24. a. 学術雑誌の発行 • • • • • • • • • タイトル:『科学技術コミュニケーション』 発行形態:機関リポジトリ(無料) 査読:あり 創刊:2007年3月 発行:北海道大学CoSTEP 発行号数:13号(2013年11月現在) 編集委員会:7名(CoSTEP教員を中心に学内教員で構成) アドバイザー:5名(学外の幅広い立場の有識者に依頼) URL http://costep.hucc.hokudai.ac.jp/jjsc/
  25. 25. 第1号 目次 種別 タイトル 技術士による技術コミュニケーションの試みから ~ETの会からテクノロジーカフェへの 発展~ サイエンスにおけるより大きなつながりに向けて ~サイエンスアゴラ2006実施総括~ 論 恒常的な科学技術コミュニケーションの実現に向けて ~インターンシップを中心とした 文 教育プログラムの報告~ 日本におけるサイエンスショップの可能性 ~市民社会が担う公共性のために~ 科学技術コミュニケーション教育におけるe-Learningの可能性 Web2.0と科学技術コミュニケーション GM条例の課題と北海道におけるコンセンサス会議の取り組み 小 実用段階に入った参加型テクノロジーアセスメントの課題 ~北海道「GMコンセンサス 特 会議」の経験から~ 集 コンセンサス会議における円滑なコミュニケーションのための考察 ~「遺伝子組換え 作物の栽培について道民が考える『コンセンサス会議』」を事例として~ 遺伝子組換え作物コンセンサス会議への所感と提言 科学コミュニケーションとメールマガジン ~「サイコムニュース」が目指すもの~ 報 告 マスメディアを介した研究者と一般市民との双方向コミュニケーションの試み 第7回東アジア科学技術社会論会議 見聞録
  26. 26. http://costep.hucc.hokudai.ac.jp/jjsc/
  27. 27. 発行趣旨 • 科学技術コミュニケーションにおいては,実践 活動を行なうこともさることながら,活動の 内容や成果についてきちんと文書にまとめ社 会に発信していくことも大切です. • 活動を報告にまとめることで,社会への発進 力が増します.あとにつづく人たちに有益な 手がかりを提供することにもなります.他の 人からの評価を受けやすくなり,自らが飛躍 するための糧を得ることにもつながります.
  28. 28. 発行趣旨 • 同じことは,CoSTEPの活動自体についても 言うことができます.CoSTEPは様々な科学 技術コミュニケーション活動に取り組み,成 果を挙げてきました.これらの成果を広く社 会に発信し,他の人たちからの評価を受け, CoSTEPの活動の改善につなげていくことが 大切です.
  29. 29. 発行趣旨 • 他方,科学技術コミュニケーションに取り組んで いるのは,CoSTEPだけではありません.ところ が,そうした活動の成果が,一望できるようには 蓄積されていません.そのため,同じような失敗 /成功の体験があちこちで繰り返されているよ うに思われます.外からの評価をうけつつ累積 的に発展 していく,という体制ができていない のです. • こうした現状に一石を投じたい,というのも本 ジャーナルを創刊した理由の一つです.
  30. 30. b. 養成カリキュラムの体系化
  31. 31. b-1. 養成カリキュラムの体系化
  32. 32. カリキュラムはどのように設計され るべきか? •「科学技術コミュニケーター」には、どのような知識、 スキル、心構え、そして経験が必要なのだろうか? •その答えは、たとえば以下のような条件に依存する。 – – – – – – どのような目的でコミュニケーションするのか 誰と協働するか 社会は何を期待しているのか 受講生はどのようなキャリアを思い描いてしているのか 受講生はどのようなバックグラウンドを持っているのか 教育/学習にどれだけの時間やその他のリソースが利用 可能か – 等々
  33. 33. カリキュラムはどのように設計され るべきか? •誰もが納得するような「正解」は存在しない。 •カリキュラムを、「教育」「実践」「概念化」の間 の相互連関によって、動的に構成されていく ものであると捉える。
  34. 34. 「教育」「実践」「概念化」 – 教育 •教室内での講義と演習 – 実践 •様々な相手(クライアント、エンドユーザー、ステー クホルダー等)とともに実社会で行う活動 – 概念化 •教育ならびに実践の、「記述」「抽象化」「体系化 」
  35. 35. 「教育」「実践」「概念化」の関係 人材の活用 教育 実践 評価 評価 評価 改善 改善 概念化 概念化 概念化 評価
  36. 36. カリキュラム体系の“3つの柱” I. 科学技術コミュニケーション思考 科学技術コミュニケーションの全体像を把握し,コミュニケー ターとして実践にとりくむ際の課題の設定や判断の基準となる 考え方を身につける。 II. 情報の分析と行動のための計画手法 科学技術と社会に関する情報を収集・分析・評価し,意思決 定・合意形成・戦略立案を行うための基本的な考え方を学ぶ。 III. 科学技術コミュニケーション実践 コミュニケーターが様々な実践を通じて社会で役割を果たすた めに必要となる,基本的な知識とスキルを学ぶ。
  37. 37. カリキュラムの“7つの構成要素” 3つの柱 7つの構成要素 科学技術コミュニケーション概論 I. 科学技術コミュニケー ション思考 トランスサイエンス 多様な立場の理解 II. 情報の分析と行動のた めの計画手法 情報の分析と行動のための計画手法 表現とコミュニケーションの手法 III. 科学技術コミュニケー ション実践 学習の手法 社会における実践
  38. 38. 教育プログラム カリキュラム体系 3つの柱 ミッション 7つの構成要素 科学技術コミュニケーション概論 I. 科学技術コミュニ ケーション思考 授業 講義 トランスサイエンス 多様な立場の理解 II. 情報の分析と行動 のための計画手法 情報の分析と行動のための計画手法 演習 表現とコミュニケーションの手法 III. 科学技術コミュニ ケーション実践 学習の手法 社会における実践 実習 科学と社会の双 方向的でよりよ い関係の実現
  39. 39. 講義モジュール カリキュラム体系 3つの柱 7つの構成要素 1:科学技術コミュニケーション概論 2:表現とコミュニケーションの手法 科学技術コミュニケーション概論 I. 科学技術コミュニ ケーション思考 トランスサイエンス 3:学習の手法 多様な立場の理解 4:トランスサイエンス II. 情報の分析と行動 のための計画手法 情報の分析と行動のための計画手法 表現とコミュニケーションの手法 III. 科学技術コミュニ ケーション実践 5:情報の分析と行動のための計画手法 6:多様な立場の理解1 学習の手法 社会における実践 7:多様な立場の理解2 8:社会における実践
  40. 40. 「講義モジュール」の利点 1. 教員にとって、以下の点を判断できる。 1. カリキュラム全体が“MECE”(モレ無くダブり無く)で * あるかどうか 2. 各々の構成要素が各々の授業に適切に対応してい るかどうか 3. 講義モジュールの構造が、受講生や社会のニーズに 合致しているかどうか 2.受講生にとって、以下のことが可能になる。 1. 学習すべき内容を容易に俯瞰できる 2. 学習した内容を効果的に相互に関連付けて応用で きる (*)Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive
  41. 41. カリキュラムの“7つの構成要素” 3つの柱 7つの構成要素 * 科学技術コミュニケーション概論 I. 科学技術コミュニケー ション思考 トランスサイエンス 多様な立場の理解 II. 情報の分析と行動のた めの計画手法 情報の分析と行動のための計画手法 表現とコミュニケーションの手法 III. 科学技術コミュニケー ション実践 学習の手法 社会における実践
  42. 42. I. 科学技術コミュニケーション思考 科学技術コミュニケーションの全体像を把握し、 コミュニケーターとして実践にとりくむ際の課題 の設定や判断の基準となる考え方を身につける。 構成要素 1.科学技術コミュニケーション概論 2.トランスサイエンス 3.多様な立場の理解
  43. 43. 1.科学技術コミュニケーション概論 社会における科学技術コミュニケーションの望ましいあり方の全体像 を展望する。 政治 科学 市民生活 経済 社会 公共性 教育 技術 持続可能性
  44. 44. 2.トランスサイエンス 現実の具体的な問題について知り、高い問題意識を持つと同時に、それ らの事例を通じてトランスサイエンスの複雑な構造そのものを適切に理解 する思考力を養う。 自然災害の リスク 情報通信 技術 資源エネル ギー問題 医療 地球 環境問題 科学技術と 政策形成 生命科学 食の安全・ 安心 ナノテク →テーマの多様性
  45. 45. 3.多様な立場の理解 科学技術コミュニケーターが多様な立場の個人や組織と連携する際 に理解しておくべき、科学技術コミュニケーションに関わる主要な関係 者の状況について学ぶ。 科学館 博物館 マスメディア 企業 学校教育 科学技術行 政担当者 NPO 産学連携・イ ノベーション 担当者 研究広報 研究者 →プレーヤーの多様性
  46. 46. II. 情報の分析と行動のための計画手法 実践に必要な諸情報を収集・分析・評価し、意思 決定を行うための基本的な考え方を学ぶ。 構成要素 4.情報の分析と行動のための計画手法
  47. 47. 4.情報の分析と行動のための計画手法 実践に必要な諸情報を収集・分析・評価し、意思決定を行うための 基本的な考え方を学ぶ。 プロジェクトマネジメント 情報収集 分析 企画提案 意思決定 評価 計画 実行
  48. 48. III. 科学技術コミュニケーション実践 コミュニケーターが様々な実践を通じて社会で役 割を果たすために必要となる,基本的な知識とス キルを学ぶ。 構成要素 5.表現とコミュニケーションの手法 6.学習の手法 7.社会における実践
  49. 49. 5.表現とコミュニケーションの手法 コミュニケーターとして必要な、様々な表現とコミュニケーションの 手法について学ぶ。 ライティング 映像表現 情報デザイン 編集 グラフィックデザイン 表現とコミュニケーション プレゼンテーション ファシリテーション パブリックスピーキング 教育プログラム制作 イベント制作
  50. 50. 6.学習の手法 コミュニケーターとして必要な、多様な「学び方」と「教え方」につ いて学ぶ。 インストラクショナルデザイン ソーシャルラーニング ゲーミフィケーション オープンエデュケーション 協調学習・協同学習 多様な「学び方」と「教え方」 問題解決型学習(PBL) ケースメソッド ワークショップ 大人の学び/実践家の学び 反転学習
  51. 51. 7.社会における実践 コミュニケーターが社会で役割を果たすために必要な実践的手法に ついて学ぶ。 コミュニケーション応用力 コラボレー ション力 広報/マー ケティング 外部とのネッ トワーク構築 リーダー シップ 組織 マネジメント スケジュール 管理 品質管理 コスト管理 リスク管理 マネジメント力 クライアント との交渉
  52. 52. 形式知化、体系化の必要性 •科学技術コミュニケーションの考え方や実践の 体系化 •「人材育成手法」そのものの形式知化、体系 化と手法の改善
  53. 53. 大学での人材育成活動の利点 •教育学、経営学、社会学、文化人類学等の 知見や人的ネットワークなどの関連リソースへ のアクセスが容易。 •「形式知化、体系化」という知的営為そのもの が受け入れられやすい土壌。 •大学ならではの「実践の現場」を提供できる。
  54. 54. CoSTEPにおける実践教育の理念型 教育プログラムの提供 教育プログラムの提供 受講生 CoSTEP 実践の共有 実践への参画 実務家教員 実践への参画 実践への参画 「大学という現場」におけ る実践の場の提供 知識・スキルの形式知化・体 系化を支援 北海道大学 (全体) 知識・スキルの形式知化・体 系化を支援
  55. 55. b-2.科学技術コミュニケーター 養成プログラムの課題
  56. 56. 科学技術コミュニケーター養成 プログラムの課題 1. 2. 3. 4. 5. 領域特異的な問題 学際的分野であることの問題 実務教育としての問題 受講生側の問題 プログラム提供側の問題
  57. 57. 1.領域特異的な問題 •極めて多様な立場と目的の教え手、学び手が 結集する中で、いかにして合理的な教育活動 が可能か。 •「学問」なのか「実践」なのか?
  58. 58. 2.学際的分野であることの問題 •統合概念 – 今まで異なる専門分野として扱われてきたものを一つの「ま とまり」として提唱するためには、説得力のある「統合概念」 が必要。 •メタ理論 – 数多くの専門分野を効率よく教え、学び、使いこなすための 「メタ理論」が必要。 •キャリア支援 – 新しい分野であるがゆえに対応するキャリアパスが未整備。 キャリア支援のしくみづくりが必要。
  59. 59. 3.実務教育としての問題 •実務家の雇用 – – – – 教育スキルをどう身につけるか? 非常勤:教育従事時間の限界 専任:実務経験陳腐化の危険性 人材流動性(リボルビング・ドア)が必要 •既存の大学教員の関わり方 – 今までと同じ(アカデミックな)教え方でいいのか?
  60. 60. 4.受講生側の問題 •多様なバックグラウンド •可処分時間 •周囲の理解 •キャリアに対する考え方 – 「役割」として?「職業」として?
  61. 61. 5.プログラム提供側の問題 •大学・組織内の他部局・各研究室の活動 との整合性 •採算性 •教育プログラムの供給過剰 •プログラムオーガナイザーの必要性
  62. 62. c.組織としての活動・アウトプット
  63. 63. 組織としての活動・アウトプット • 学術活動 – 論文執筆、学会発表、研究会での発表、科研費 • 社会への発信、体験機会の提供 – 講演会、シンポジウム、研修、FD、SD、ワークショップ、非常勤講師、国際学 会ブース出展プロデュース • 対話の場の創造 – サイエンスカフェ、コンセンサス会議、討論型世論調査 • コンテンツ制作 – 書籍、新聞記事、映像作品、ウェブサイト、ウェブサービス、ウェブコンテンツ、 電子書籍、ポッドキャスティング、デザイン作品、展示制作等 • 研究・教育プロジェクトへの参画 – プレアワード/ポストアワード • 大学広報への貢献 • 各種コンサルテーション
  64. 64. d.科学技術コミュニケーターの 相互研修のための仕組み作り
  65. 65. 科学技術コミュニケーションプロジェクトの 「相互コンサルティング」演習 •期間:2007.9.8 ~2008.2.9 •コマ数:9回(1コマ90分)
  66. 66. 概要 •各メンバーが自ら携わっている、あるいは実現 したいと思っている科学技術コミュニケーショ ンに関連したイベント、コンテンツ制作、ワーク ショップ等のプロジェクトを題材として、メン バー同士でディスカッションを行い、そのプロ ジェクトの質を高めると同時に、メンバーの実 践的な科学技術コミュニケーションスキルの向 上を目指す。
  67. 67. 参加条件 •科学技術コミュニケーションに関連した何らかのイベ ント、コンテンツ制作、ワークショップ等のプロジェクト に現在携わっていること、あるいは近い将来に携わ る具体的な構想があること。 •上記プロジェクトの内容について演習メンバーの学び のために十分な情報を提供する意志があること。 •他のメンバーのプロジェクトについて積極的に発言し、 互いのプロジェクトの質の向上のために貢献する意 志があること。
  68. 68. 授業の進め方 1. 発表を割り当てられたメンバーが、自らのプロジェ クトについてプレゼンテーションを行う。 2. 他のメンバーはそれに対して一定のルールに基づ いて質問や意見を出し、ディスカッションする。 3. 発表者は、授業の最後にディスカッションの結果を ふまえて今後の方針をまとめ、発表する。 4. 発表者は次回の発表で、プロジェクトにディスカッ ションがどのように活かされたか、ディスカッション で決めた方針がうまくいったかどうかを報告する。
  69. 69. 本演習の背景 •「アクション・ラーニング」という問題解決手法 を応用。 •アクション・ラーニングは基本的に単一の組織 に適用されるのに対し、本演習には単一の組 織に属さないメンバーが参加。 – Marquardt(2004)(マーコード『実践アクション・ ラーニング入門』 ,2004 )
  70. 70. アクションラーニングとは? •実務を通じたリーダー育成、チーム・ビルディン グ、組織開発を効果的に行う問題解決手法。 小グループが現実の問題を解決する中で行動 し、個人、グループ、組織が学習していくプロ セス。 – Marquardt(2004)
  71. 71. 6つの構成要素 1. 2. 3. 4. 5. 6. 問題(プロジェクト、挑戦、機会、課題) グループ 質問と振り返りを重視するプロセス 問題解決のための行動 学習へのコミットメント アクションラーニングコーチ – Marquardt(2004)
  72. 72. アクションラーニングが求められる背景 1. 組織が抱える問題の複雑化 2. 新しいリーダーシップのスキルと能力の必要性 3. 成果を上げるチームを迅速に育成するニーズの 増加 4. 価値ある知識を蓄え、その知識を伝達していく 必要性 5. 学習の必要性の増大と時間的制約の増加 – Marquardt(2004)
  73. 73. 2つの基本ルール 1. 意見は質問に対する回答のみ 2. アクションラーニングコーチはいつでも介入で きる – Marquardt(2004)
  74. 74. 質問のしかた ・ 質問の深さのレベル 1. 事実についての質問 2. 事実についての感情や原因に関して、発表者の考えを 問う質問 3. 質問者の考えを交えたより深い(対決的な)質問 ・ まずは発表者によりそい、信頼関係をきづく。安心し て話せるようになったらより深い質問へ。 ・ 発表者が他のメンバーに質問してもかまわない。
  75. 75. アクションラーニングコーチの役割 •学習と自己をふり返る質問ができる雰囲気 (場)をつくる。 •メンバーのふり返りを促す。 •グループの従うべきルールとプロセスを確認し、 維持する。 •※厳密には、「ファシリテーター」でさえ無い。
  76. 76. プロセスについての質問例 • • • • • • • • • • • グループはどんな雰囲気か? どうしたら~できるようになるか? グループは質問を自由にできているか? どうしたらもっと質問が出てくるか? 次の質問は浮かんでいるか? 最初の問題がどれほど明確になってきたか? 明確にするにはどんな質問をすればよいか? 印象に残っている質問は? 質問に対して、意図した答えは返ってきたか? 次のセッションはどんなふうに取り組めばよりよいセッションになるか? 堅い雰囲気をほぐすにはどうすればよいか? ((株)インターフェース 五十嵐仁氏の資料・口頭説明を元に一部改変)
  77. 77. 心がけてほしいこと •問題解決と学習の両方を同時に実現する。 – メンバーが現実に抱えている問題を扱う。 – 問題解決も大切だが、むしろそのプロセスを通じ て何を学べるかを意識する。 •「質問」と「振り返り」を柱にして会話をすすめ る。 – 会話は必ず質問から始める。 – メンバーは、自分たちの会話のプロセスについて 随時振り返ってみる。
  78. 78. 授業の進め方 1. 2. 3. 4. 発表者1のプレゼンテーション ディスカッション 発表者2のプレゼンテーション ディスカッション 5分 35分 5分 35分
  79. 79. 演習の目標 1. 2. 3. 4. 問題解決 「学習」の重視 「個人学習」と「組織学習」 持続可能性
  80. 80. 1.問題解決 •発表者が他のメンバーからの質問に答えるこ とで発表者自らが課題を整理し、解決のため の方針を発見できるようにすることを目標とす る。 •メンバーは発表者の抱えている課題に即した 「効果的な質問」を発することが期待される。 •発表者が実際に携わっているプロジェクトの 質をどのように高めることができたかという 「現実の結果」に注目する。
  81. 81. 2.「学習」の重視 •問題解決以上に重要なのは、発表者を含むメ ンバーが、プロジェクトについてのディスカッ ションやその後の取り組みを通じて「どのような 学びを達成できたか」である。
  82. 82. 3.個人学習と組織学習 •一般に、学習は個人に属するものと考えられ ているが、ここでは、「組織学習」を達成するこ とも重要な目標。 •組織学習とは、互いのコミュニケーションや連 携が包括的に改善されることで、組織全体の (組織目的に照らし合わせた)機能が向上する こと。
  83. 83. 4.持続可能性 •このような「実践と学習の相互連関を生み出 す共同作業」のトレーニングを積むことで、メン バーは、演習終了後自らの職場やコミュニ ティー、あるいは修了生のネットワークの中で、 協力してお互いの携わるプロジェクトの質を高 め合うようなコミュニケーションを継続的に行う ことが期待される。
  84. 84. 教員の役割 •演習を円滑に進め、メンバー同士が積極的に 発言し合い、互いに教え、学び合うためのファ シリテーションを行う。 •必ずしも、個々のプロジェクトの扱う具体的な 内容について専門的な指導を行うものではな い。 •あくまで受講生同士の学びを支援する立場で ある。
  85. 85. 演習の構想 相互連関 実践 (問題解決) 学習 開発
  86. 86. 持続可能なコラボレーション創出のため のワークショップ手法
  87. 87. はじめに • 今日、社会の複雑化に伴い、問題解決のための手 法にもイノベーションが求められるようになってきて いる。 • 従来のように、突出した能力を持った個人が存在 すれば問題が解決するという状況ではない。 • もちろん個人として知識やスキル・経験を習得する ことも重要だが、同業種や異業種の人間と協働し 、互いの特長を活かしながら一人では行うことので きないプロジェクトを実現していくための方法論が、 ますます必要になってきているのではないだろうか 。
  88. 88. 個人知とネットワーク知 • かりに問題解決機能を「知」と呼ぶならば、こ のような知のあり方は、個人知に対するネッ トワーク知と言うことができよう。 • ネットワーク知を構成するものは、複数の人 間の多様な知の存在と、その分布の相互認 識、そしてそれを必要な時に呼び出し、組合 せ、目的に合わせて再構築する編集能力、 ならびにそういった相互作用を通じてお互い の学習を促進する過程である。
  89. 89. ネットワーク知の本質はコラボレーション • コラボレーションを学び、また構築するための 手法として、近年“ワークショップ”と総称され るプログラムが盛んに行われるようになって きた。 • しかし、大半の“ワークショップ”は、ネットワー ク知のためのコラボレーションを構築するの に十分機能しているとは言い難いのが現状 ではないだろうか。
  90. 90. 従来のワークショップの問題点 • • • • ワークショップでグループワークを行えばそれなりに相手を知 り、仲良くもなるかもしれないが、時間も短いのでそれほど 深く結びつき合うことはない。 ワークショップ終了後に単に名刺交換をするだけでは、その 場限りの縁となってしまうことがほとんどであろう。 また、まれに律儀な参加者が名刺交換した相手に後日お礼 のメールを送ることがあるが、具体的な接点がないのでメー ルのやり取りを継続する必然性が無く、大抵はそれに対する 返礼止まりで、その後のコミュニケーションが途絶えてしまう 。 せっかく日本中で年に何百、何千というワークショップが開 かれているのに、このような状況は非常にもったいない、大 げさに言えば、知的損失と言えるのではないだろうか。
  91. 91. 今までとは異なる仕掛けが必要 •単に人を(実空間であろうとネット上であろうと)一カ 所に集めて一定時間協同作業をさせるだけでは、そ の効果は限定的であると言わざるを得ないのではな いだろうか。 •その場で偶然参加者同士の何らかの新しい「化学反 応」や「邂逅」があったとしても、その状態はほとんど の場合、ワークショップ終了とともに消滅し、参加者 同士のネットワークは継続しない。 •ワークショップがいくら”満足度が高かった”としても それは極言すれば満足のための満足であり、“充実し た体験”ではあったかもしれないが、ネットワーク知の 構築には必ずしも寄与しないのである。
  92. 92. 今までとは異なる仕掛けが必要 •ワークショップの場での創発ももちろん重要だが、こ れをなんとか参加者同士のネットワークを通じた継続 的なコラボレーションに結び付けられないだろうか。 •そしてそれを足がかりに、前章で述べたようなネット ワーク知を構築できないだろうか。 •そのためには、ワークショップに、今までとは異なる仕 掛けが必要であろう。
  93. 93. 研究機関の広報支援のためのワークショップ • 目的 1. 全国の研究機関の広報担当者が、組織の枠を超えてネ ットワークを作ることを支援する 2. 広報担当者が抱える課題を共有し、効果的な広報活動 を開拓する • 日時 – 2007年8月6日 • 場所 – (独)理化学研究所神戸研究所 • 手法 – ワークショップにおいて、「現実の課題を扱うこと」と「協力 のオファー」という二つの手法を提案し、その効果の検証 を試みた。
  94. 94. ジャーナリスト・エデュケーション・フォーラム 2012におけるワークショップ実践 •目的 – ジャーナリストの自発的学習の場の創出 •日時 – 2012年3月3日 12:45~13:35 •場所 – 東海大学湘南キャンパス •参加者 – 20名程度 •参加者属性 – 学生・社会人 – 現役ジャーナリスト、あるいはジャーナリストに興味のある人 々
  95. 95. 目的 •参加者が、各々の業務や学習において抱えて いる課題を共有する。 •グループワークによって、各々の課題の解決 方法を検討する。 •これらを通じて、参加者の相互支援ネットワー クの可能性を考える。
  96. 96. コンセプト • 「実際に役に立つ」ワークショップを! 1. 3つの軸 – 「職能軸」 「組織軸」「自分軸」という3つの軸 について同時に考える。 2. 「現実の課題」と「協力のオファー」 – 参加者同士が各自の現実の課題を持ち寄り 、互いの課題解決に寄与できる部分を見いだ し、協力を申し出合う。
  97. 97. スケジュール 1. 2. 3. 4. 5. グループを作る ワークシートの作成 ワークシートの発表 実現のためのオファー 結果の共有 5分 7分 16分 10分 ※WS終了後
  98. 98. 作業1.グループをつくる •4人一組でグループを作る。 •タイムキーパーを決める(重要!)。 •自己紹介をする(一人1分)。 – 名前 – 何をしているか – なぜこのフォーラムに参加したか •名刺、もしくは連絡先を書いた付箋紙を交換する。
  99. 99. 作業2.ワークシートの作成 •配布したA3の用紙に、自分の抱えている問題、達成 したい課題を記入する。 •課題は、「職能軸」「組織軸」「自分軸」の3つの軸の いずれかに分類し、それぞれ用紙の左側のマスに書 き込む(なるべく大きな字で)。 •7分
  100. 100. 作業2.ワークシートの作成 職能軸 組織軸 自分軸
  101. 101. 3つの軸とは? 組織の中での自部門の機能 と自分の役割を再確認する。 2.組織軸 業務 1.職能軸 プロフェッショナルとしての ジャーナリストのありかたを 組織の枠を超えて考える。 3.自分軸 自分の業務や学びを将来へ 向けてのキャリアデザインに 結びつける。
  102. 102. なぜ「3つの軸」か? • 「問題を分ける」ため – 日々の業務で抱えている課題は、複数の異なる要素が 混合していることを意識する。 1. ジャーナリストという職能固有の問題→職能軸 2. 所属組織における自部門・自身の位置づけの問題→組織軸 3. 自分自身のキャリアデザインの問題→自分軸 • 「問題を統合する」ため – これらの要素のうちどれか一つを単独に取り扱おうとし ても、他の要素と絡み合っているためうまくいかないこと が多い。これらをトータルにとらえる視点を獲得する。
  103. 103. なぜ「現実の課題」か? • 「現実の課題」を扱うことによって、実際にそ の課題の解決に向けての有益な議論をする ことができる。
  104. 104. ワークシートの作成(例) 職能軸 データジャーナリズムの手法を習得 しようと思っている。 「ジャーナリスト」という職業は10年 後どうなっているのだろうか。 組織軸 ウェブ媒体の収益モデルを考えたい。 部下の育成がうまくいかない。 上司が時代に逆行している。 自分軸 いつかは独立しようと思っているの で必要な経験を身につけたい。 実力の壁にぶち当たっている。
  105. 105. 作業3.ワークシートの発表 •ワークシートの内容を他のメンバーに発表する。 •一人4分×4人=16分
  106. 106. 作業4.協力のオファー •作業2で作成したワークシートに対し、グループの他 のメンバーは、発表者の課題達成のためにどのよう な協力ができるかを考え、具体的な行動をどんどん 申し出る(=オファー)。 •配布された付箋紙にオファーの内容を書き(簡単なフ レーズにまとめる)、読み上げてから、発表者の持っ ているA3の用紙の右側に貼り付ける。 •10分
  107. 107. 協力のオファーの貼り方 職能軸 データジャーナリズムの手法を習得 しようと思っている。 「ジャーナリスト」という職業は10年 後どうなっているのだろうか。 組織軸 ウェブ媒体の収益モデルを考えたい。 部下の育成がうまくいかない。 上司が時代に逆行している。 自分軸 いつかは独立しようと思っているの で必要な経験を身につけたい。 実力の壁にぶち当たっている。
  108. 108. 協力のオファー(例) 関係のありそうな本を 紹介する。 詳しい人を知っている ので紹介する。 川口 ちょうど関連するセミ ナーに参加したので 後で資料のコピーを 送る。 島田 最近20代の女性の 間で流行っているウェ ブサービスを教える。 永井 今度仲間同士で飲み ましょう。 山本 鈴木 職場に 見学に来てもらう。 田中 具体的なコラボレー ションをぜひ。 中村
  109. 109. なぜ「協力のオファー」か? • 「協力のオファー」をすることによって、このワ ークショップが終わってからも参加者が互い に協力しあう関係をつくるためのきっかけが できる。 • 「現実の課題」と「協力のオファー」によって、 参加者が当事者として真剣にワークショップ に関わることができる。
  110. 110. 作業5.結果の共有 •Facebookで、今回のワークショップに参加し た旨を知らせて「石村源生」に友達申請してい ただければ、「グループ」に招待します。 •各自、自分の書いた「ワークシートの内容」、メ ンバーからもらった「協力のオファー」、「ワーク ショップをふりかえっての感想」を(差し支えな い範囲で)報告して下さい。
  111. 111. 今後に向けて •自分の班以外の参加者の報告もぜひ読んでみてく ださい。 •他の班のメンバーであっても、その課題に協力できる と思ったら、Facebookのグループなどを通じて「協力 のオファー」をしてみましょう。 •各自の課題達成に向けての途中経過について、可 能な範囲でfacebookのグループ上で報告してくださ い。 •今回のワークショップの実施をふりかえりつつ、今後 参加者同士でどのような相互支援ができるか、意見 交換していきましょう。
  112. 112. 現実の課題と協力のオファー メンバー A B 現実の課題 協力のオファー D C
  113. 113. ワークショップ終了後の<約束>の継続 WSの場 WS終了後 メンバー メンバー A A 現実の課題 現実の課題 解決 <約束> 協力のオファー D 協力 D 時間軸
  114. 114. 課題1:「現実の課題」の構造化 • 「現実の課題」は、一般にはそのままでは複雑すぎ てなかなかそれに対する「協力のオファー」を出しづ らいのが現状である。特に、ワークショップのテーマ に関して経験の異なる参加者が混在する時には、 フラットな立場で「協力のオファー」を出し合うことが 難しくなる。 • それを緩和するためには、「現実の課題」をある程 度構造化して、話す側にとっても聞く側にとっても わかりやすくすることが効果的である。 • 前述のワークショップでは、参加者が自分たちの「 現実の課題」を構造化するのを支援するために、「 職能軸」「組織軸」「自分軸」というフレームを活用 した。
  115. 115. 課題2:コラボレーションのためのモジュール化 • 「現実の課題」と「協力のオファー」を組み込んだコラ ボレーションをより容易にするためには、構造化をさ らに一歩進めて、これらを “モジュール化”する。 • “モジュール化”とは、「現実の課題」と「協力のオファ ー」をそれぞれ扱いやすい情報単位に分割して表現 し、ワークショップの場におけるコミュニケーションで 扱っていくこと。 • あくまで自由記述でありながら、ある程度フォームが 決まっているような、「ワークシート」形式のインター フェースが適している。 • より効果的なワークシートの開発が望まれる。 • このようなワークショップと同様の機能を持たせるウ ェブサービス等を開発しようとする際にも有効。
  116. 116. 現実の課題と協力のオファーのモジュール化 メンバー A B 現実の課題 協力のオファー D C
  117. 117. 持続可能なコラボレーション創出のた めのワークショップ手法 1. 現実の課題 – 参加者の当事者意識の醸成 2. 協力のオファー – ワークショップ終了後の<約束>の継続 3. 現実の課題と協力のオファーの構造化・モジ ュール化 4. ワークショップとウェブサービスの相互参照
  118. 118. 早稲田大学 2012/8/10-8/12 リスクコミュニケーション ワークショップ
  119. 119. 概要 タイトル:サイエンス・メディア・センター夏期集中ワークショップ 2012「『では、どう伝えればよかったのか』~リスクコミュニ ケーションの肝を考える~」 対象者:研究者、ジャーナリスト、大学院生、科学コミュニケー ター 開催日時:2012年8月10日~12日 会場:早稲田大学 参加者:20名 (レクチャーのみの参加者を除く) スケジュール: 8月10日 レクチャー1~3 8月11日 レクチャー4+グループワーク 8月12日 グループワーク
  120. 120. 目的 • グループワークによって、様々なリスクコミュニ ケーション場面に見られる共通の形式(=「パ ターンランゲージ」)を抽出すること。 • 単一の「正解」を講師から学んだり、それを求 めて参加者同士で討論することが目的ではな い。 • 抽出したパターンランゲージを活用することに よって、多様なリスクコミュニケーション場面に 対応できる「構え」を身につけることを目指す。
  121. 121. リスクコミュニケーションとは • 社会を取り巻くリスクについて、行政、専門家、企業、市民な どの利害関係者間で、メディアや対話の場など様々な手法を 活用して情報を共有し、相互に意思疎通を図り、合意形成を 目指すこと。 • この合意を、リスク管理や政策決定に活かすことを目的とする。 • 一般に、利害関係者の納得性を向上させるが、必ずしも「合 意」が達成されるとは限らない。 • その結果が、さらなるリスクコミュニケーションに活用されるこ ともある。 • リスクコミュニケーターは、この一連のプロセスを企画、実施、 支援する(どのまでの役割を担うかは状況による)。
  122. 122. リスクコミュニケーション実践の性質 • • • きわめて多様で文脈依存性が高い。 属人的な側面が大きい。 他方で、問題の性質は何らかの形で一定のパ ターンに分類されうる。
  123. 123. パターンランゲージを抽出するということ • 自ら、あるいは他者の体験を観察の対象とす る(=エスノグラフィー)ことにより、 • そこから共通のパターンを抽出し、 • 第三者が活用できるような普遍的な形式の情 報を制作する(=情報デザイン)。
  124. 124. リスクコミュニケーションの 「パターンランゲージ」 • リスクコミュニケーションの場面で繰り返し起こ りうる類型的・普遍的な問題やジレンマ状況。 • 特徴 – 容易に解決しがたい。 – 分野をまたいだ共通点がある。 – それぞれの解決手法にはメリットとデメリットがある。
  125. 125. パターンランゲージのフォーマット(構成要素) •問題 – リスクコミュニケーション担当者の立場に立ったとき、起こり うる様々な問題 •文脈 – リスクコミュニケーション場面を規定する前提条件 – 「何についてのリスクか」「リスクの情報源は誰か」等 •対処案 – 問題を解決ないし緩和するための対処案 – 一般に、メリットとデメリットがある
  126. 126. 問題とは • リスクコミュニケーション担当者の立場に立ったとき、起こりう る様々な問題 • 例えば・・・ – コミュニケーションの時間が限られている中で、何に絞って 話せばよいか迷う。 – 自分の専門性や職責の範囲で答えられることと答えられ ないことがある。 – リスクコミュニケーション実践の場面で、想定していなかっ た利害関係者に直面する。 – 長い歴史の中で価値観の対立が蓄積してきている。 – 人間ではなく動物実験によるデータしか存在しない。 – わかりやすく説明しようとすると正確でなくなる。
  127. 127. 問題とは – 前提条件がたくさんある時、全部説明しようとすると複雑 になりすぎる。 – 不確実な情報を出すと受け手の不安を煽るのではないか。 – リスク対策にかけても良い「適正コスト」を受け手にどのよ うに考えてもらえばよいか。 – 自分が一方の立場の人間と思われて信用されないのでは ないか。 – 専門家によって見解が分かれるとき、どう伝えたらよいか。 – 意見と区別して事実だけ述べているように心掛けているの に、受け手から意見を求められる時どうすればよいか。 – 受け手の「感情」をどう受け止めればよいか。 – 「かけがえのない自分」に関心がある受け手に、統計デー タしか示せない時に何ができるか。
  128. 128. 文脈とは •リスクコミュニケーション場面を規定する前提条件 •例えば・・・ – – – – – – – – – 何についてのリスクか リスクに関する情報源は誰か リスクコミュニケーション担当者(コミュニケーター)は誰か クライアント(リスクコミュニケーションの発注者/資金提供 者)は誰か 伝える相手は誰か 伝える目的は何か/何が達成されればよいのか 利害関係者は誰か リスクコミュニケーション上どのような制約条件があるか 自分はどのような立場にいるか
  129. 129. 対処案とは •問題を解決ないし緩和するための対処案 •例えば・・・ – リスクコミュニケーション実践の企画段階から多様な利害 関係者に参画してもらう。 •メリット – 多様な利害関係者の意見を取り入れたリスクコミュニケーションを企 画でき、それぞれのニーズに応えることができる。 •デメリット – 「利害関係者」の範囲をどこまで広げたらよいのか判断が難しい。 – 生体への影響が、特定の動物実験で得られたデータであ ることを示す。 •メリット – この結果のはらむ不確実性が受け手に伝わり、建設的な方向に議論 が進む可能性が高まる。 •デメリット – 特定の条件でしか評価されていないという理由で結果に意味が無い と判断され、議論が打ち切られてしまう恐れがある。
  130. 130. ワークショップにおける作業のゴール • レクチャー4(ナノ粒子のリスク評価に関する専門家 による)、ならびに参加者自身の経験を元に、様々な リスクコミュニケーション場面に見られる共通の形式 (=「パターンランゲージ」)を抽出すること。 • 第三者(リスクコミュニケーション担当者)が、ここで 抽出したパターンランゲージを活用することによって、 多様なリスクコミュニケーション場面に対応できる「構 え」を身につけられるような「わかりやすくて利用可能 性の高い」ものをつくりあげることを目指す。
  131. 131. CoSTEPや私が手がけた事例では ありませんが・・・
  132. 132. ※相互研修型FD支援サービス「MOST」 https://most-keep.jp/
  133. 133. e.組織に属する科学技術コミュ ニケーターのキャリア構築
  134. 134. キャリアデザインの指針 1. 自己定義 – 職務の目的・内容・水準の自己定義 – 職能の評価枠組みの開発と提案 2. スキルの効率化とポータビリティー向上 – 業務のモジュール化 – 業務の抽象化 • 上位目的の設定と「目的―手段」階層構造の設計 – 「組織への柔軟な適応」自体をポータブルなスキルと位置づける • 「迅速に文脈依存性スキルを獲得する」という普遍的スキル 3. マインドセット – 「所属組織への貢献」と直交するレイヤーを持つ • 職能ネットワーク/公共性への関心/サードプレイス – 所属組織への付加価値の提供/組織のあり方のリフレーミング・再定義 →能力開発、認知度向上、ジョブマーケットの創出、キャリア開発
  135. 135. 大学職員と「研究者」との協働 • 原則として「メンバーシップ型雇用」である大学職 員に対して、典型的な「ジョブ型雇用」の研究者が、 大学組織に対して帰属意識を持つための「必然 性」を創出しなければならない。 • たとえば・・・ – 物理的に近接していることを最大限に活用した人的 ネットワークの形成とシナジーの創出を目指す。 – 大学組織として、他では得られない特別な研究支援の ための資源や環境を提供する。 • 共同実験施設、アーカイブ(図書館との協働)、情報、 KnowHow、KnowWho等々 – 教育業務に関して協働する(学生は「かすがい」)。
  136. 136. 最後に
  137. 137. 私の「座右の銘」 • 世界が彼らにとって合理的に動いているときに影響を及ぼ してくれと頼んでくる人々はほとんどない。その結果としてコ ンサルタントは、異常に多くの非合理性に出会う。 • 私がこの業界にとどまるためには、選択の余地は次の二つ しかないように思われた。 1. 合理的であり続け、発狂する。 2. 非合理的になって、気違いと呼ばれる。 • 長年にわたって私は、このみじめな両極の間を行きつ戻り つしていた。だがついに私は、第三の道があることに思い 当たった。それは、 3. 非合理性に対して合理的になること • だった。 • 今日のこの混乱した世界の中で、混乱しないでいる人は、 現実との接触を失っているに違いないのだ。 (『コンサルタントの秘密』(ワインバーグ, G.M)より抜粋)
  138. 138. お問い合わせは @gnsi_ismrまたは gensei.ishimura@gmail.comへ

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