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2015年度秋学期 統計学 第14回 分布についての仮説を検証する ― 仮説検定 (2016. 1. 13)
- 35. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
t
0
t分布を用いた区間推定
この区間に入っている確率=95%
が
面積=95%
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)
- 36. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
t分布を用いた区間推定
式で書くと
が -t0.025(n-1) と
t0.025(n-1) の間に入って
いる確率が95%
μの式に直すと
しょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未知の量がある
で,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2 でおきかえた
t =
¯X − µ
s2/n
(4)
量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが,t はどのよ
標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(スチューデント
n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正規分布とよく
の形になっています。
合でも,標準正規分布の場合と同様に母平均の信頼区間を求める
ましょう。
であるとします。この試験の受験者から 10 人の標本を無
を平均したところ 50 点で,またこの 10 人の点数の不偏分
t
0 t0.025(n –1)–t0.025(n –1)
tが入る確率95%の区間
図 2: t 分布と区間推定
あるような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
立ちます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
ますから,µ の 95%信頼区間は (6) 式のかっこ内の範囲となります。
t
0 t0.025
(n –1)–t0.025
(n –1)
0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
tが入る確率95%の区間
図 2: t 分布と区間推定
であるような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
立ちます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
- 37. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
前回のプリントの例題
μの95%
信頼区間の
下限
μの95%
信頼区間の
上限
標本平均=50
不偏分散=25 標本サイズ=10
るような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
ます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
から,µ の 95%信頼区間は (6) 式のかっこ内の範囲となります。
なわち自由度 ν の 100α パーセント点の値を知るには,一緒に配布した数表(t
ができます。数表では,各自由度 ν(縦軸)と定数 α(横軸)に対して,tα(ν) が
読むことで求められます。この問題の場合,標本平均 ¯X = 50,不偏分散 s2 = 2
− 1) = 2.262 ですから,µ の 95%信頼区間は「46.4(点)以上 53.6(点)以下」
のように,母分散が 25 とわかっているときには,µ の 95%信頼区間は「46.9(点
でしたから,今回の場合の方が信頼区間が広くなっています。信頼区間が広い
不確かであることを意味しています。これは,不偏分散は母分散そのものではな
t0.025(10-1)=2.262
- 38. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
前回のプリントの例題
μの95%
信頼区間の
下限
μの95%
信頼区間の
上限
標本平均=50
不偏分散=25 標本サイズ=10
るような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
ます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
から,µ の 95%信頼区間は (6) 式のかっこ内の範囲となります。
なわち自由度 ν の 100α パーセント点の値を知るには,一緒に配布した数表(t
ができます。数表では,各自由度 ν(縦軸)と定数 α(横軸)に対して,tα(ν) が
読むことで求められます。この問題の場合,標本平均 ¯X = 50,不偏分散 s2 = 2
− 1) = 2.262 ですから,µ の 95%信頼区間は「46.4(点)以上 53.6(点)以下」
のように,母分散が 25 とわかっているときには,µ の 95%信頼区間は「46.9(点
でしたから,今回の場合の方が信頼区間が広くなっています。信頼区間が広い
不確かであることを意味しています。これは,不偏分散は母分散そのものではな
t0.025(10-1)=2.262
で,信頼区間を求めるのは,
今日の本題ではありません。
- 41. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
t
0
t分布を用いた区間推定
この区間に入っている確率=95%
が
面積=95%
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)
- 42. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
この式の意味は
(t統計量)が -t0.025(n-1)
と t0.025(n-1) の間に入って
いる確率が95%
ましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未知の量がある
こで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2 でおきかえた
t =
¯X − µ
s2/n
(4)
計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが,t はどのよ
,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(スチューデント
(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正規分布とよく
の形になっています。
合でも,標準正規分布の場合と同様に母平均の信頼区間を求める
ましょう。
布であるとします。この試験の受験者から 10 人の標本を無
を平均したところ 50 点で,またこの 10 人の点数の不偏分
- 43. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
この式の意味は
式で書くと
(t統計量)が -t0.025(n-1)
と t0.025(n-1) の間に入って
いる確率が95%
ましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未知の量がある
こで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2 でおきかえた
t =
¯X − µ
s2/n
(4)
計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが,t はどのよ
,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(スチューデント
(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正規分布とよく
の形になっています。
合でも,標準正規分布の場合と同様に母平均の信頼区間を求める
ましょう。
布であるとします。この試験の受験者から 10 人の標本を無
を平均したところ 50 点で,またこの 10 人の点数の不偏分
- 44. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
この式の意味は
式で書くと
(t統計量)が -t0.025(n-1)
と t0.025(n-1) の間に入って
いる確率が95%
t
0 t0.025(n –1)–t0.025(n –1)
tが入る確率95%の区間
図 2: t 分布と区間推定
あるような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
立ちます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
ますから,µ の 95%信頼区間は (6) 式のかっこ内の範囲となります。
ましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未知の量がある
こで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2 でおきかえた
t =
¯X − µ
s2/n
(4)
計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが,t はどのよ
,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(スチューデント
(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正規分布とよく
の形になっています。
合でも,標準正規分布の場合と同様に母平均の信頼区間を求める
ましょう。
布であるとします。この試験の受験者から 10 人の標本を無
を平均したところ 50 点で,またこの 10 人の点数の不偏分
- 45. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
この式の意味は
式で書くと
(t統計量)が -t0.025(n-1)
と t0.025(n-1) の間に入って
いる確率が95%
t
0 t0.025(n –1)–t0.025(n –1)
tが入る確率95%の区間
図 2: t 分布と区間推定
あるような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
立ちます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
ますから,µ の 95%信頼区間は (6) 式のかっこ内の範囲となります。
t統計量が -t0.025(n-1) と t0.025(n-1) の
間に入っている,
という記述は,確率95%で当たっている
ましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未知の量がある
こで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2 でおきかえた
t =
¯X − µ
s2/n
(4)
計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが,t はどのよ
,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(スチューデント
(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正規分布とよく
の形になっています。
合でも,標準正規分布の場合と同様に母平均の信頼区間を求める
ましょう。
布であるとします。この試験の受験者から 10 人の標本を無
を平均したところ 50 点で,またこの 10 人の点数の不偏分
- 48. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
t
0
見方を変えてみると
この区間に入っていない確率=5%
が
面積=95%
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)
- 49. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
見方を変えてみるとあるような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
ちます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
すから,µ の 95%信頼区間は (6) 式のかっこ内の範囲となります。
すなわち自由度 ν の 100α パーセント点の値を知るには,一緒に配布した数表(t 分
とができます。数表では,各自由度 ν(縦軸)と定数 α(横軸)に対して,tα(ν) が縦
を読むことで求められます。この問題の場合,標本平均 ¯X = 50,不偏分散 s2 = 25
0 − 1) = 2.262 ですから,µ の 95%信頼区間は「46.4(点)以上 53.6(点)以下」
例のように,母分散が 25 とわかっているときには,µ の 95%信頼区間は「46.9(点
下」でしたから,今回の場合の方が信頼区間が広くなっています。信頼区間が広い
t統計量が -t0.025(n-1) と t0.025(n-1) の
間に入っている,という記述は,
確率95%で当たっている
- 50. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
見方を変えてみるとあるような値」とすると
P −t0.025(n − 1)
¯X − µ
s2/n
t0.025(n − 1) = 0.95
ちます(図 2)。この式から,
P ¯X − t0.025(n − 1)
s2
n
µ ¯X + t0.025(n − 1)
s2
n
= 0.95
すから,µ の 95%信頼区間は (6) 式のかっこ内の範囲となります。
すなわち自由度 ν の 100α パーセント点の値を知るには,一緒に配布した数表(t 分
とができます。数表では,各自由度 ν(縦軸)と定数 α(横軸)に対して,tα(ν) が縦
を読むことで求められます。この問題の場合,標本平均 ¯X = 50,不偏分散 s2 = 25
0 − 1) = 2.262 ですから,µ の 95%信頼区間は「46.4(点)以上 53.6(点)以下」
例のように,母分散が 25 とわかっているときには,µ の 95%信頼区間は「46.9(点
下」でしたから,今回の場合の方が信頼区間が広くなっています。信頼区間が広い
t統計量が -t0.025(n-1) と t0.025(n-1) の
間に入っている,という記述は,
確率95%で当たっている
t統計量が -t0.025(n-1) 以下か t0.025(n-1)
以上である,という記述は,
確率5%でしか当たっていない
- 102. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
ここまでで説明した検定
t
0
この区間に入っていない確率=5%
が
面積=95%
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)
- 105. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
0
t
棄却域
面積=あわせて5%
が
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)
- 106. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
0
t
棄却域
このどちらかの区間に入っている確率=5%
面積=あわせて5%
が
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)
- 107. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
0
t
棄却域
このどちらかの区間に入っている確率=5%
面積=あわせて5%
が
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)
入っているとき帰無仮説を棄却するので
[棄却域]という
- 110. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
t
0
こんな棄却域でもいいはず
面積=ここだけで5%
が
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
-t0.05(n-1)
t(n-1)
- 112. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
t
0
こんな棄却域でもいいはず
この区間に入っている確率=5%
面積=ここだけで5%
が
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
-t0.05(n-1)
t(n-1)
入っているとき帰無仮説を棄却する
[棄却域]
- 113. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定と片側検定
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
) = 0.025
域]
(b)
- 114. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定と片側検定
棄却域が両側に
ある
[両側検定] t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
) = 0.025
域]
(b)
- 115. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定と片側検定
棄却域が両側に
ある
[両側検定] t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
) = 0.025
域]
(b)
棄却域が片側に
ある
[片側検定]
- 116. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定と片側検定
どう違う?
棄却域が両側に
ある
[両側検定] t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
) = 0.025
域]
(b)
棄却域が片側に
ある
[片側検定]
- 123. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
- 124. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
- 125. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
- 126. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
- 127. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
- 128. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
μはもっと
小さいはず
- 129. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
小さすぎるとき
(μ=30とか)
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
μはもっと
小さいはず
- 130. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
小さすぎるとき
(μ=30とか)
大きすぎて
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
μはもっと
小さいはず
- 131. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
小さすぎるとき
(μ=30とか)
大きすぎて
右の棄却域に
入ったら棄却
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
μはもっと
小さいはず
- 132. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
小さすぎるとき
(μ=30とか)
大きすぎて
右の棄却域に
入ったら棄却
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
μはもっと
小さいはず
μはもっと
大きいはず
- 133. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
小さすぎるとき
(μ=30とか)
大きすぎて
右の棄却域に
入ったら棄却
μが大きすぎても
小さすぎても棄却。
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
μはもっと
小さいはず
μはもっと
大きいはず
- 134. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
両側検定では
帰無仮説が正しい時,
t統計量が
左右どちらかの棄却域
に入ったら棄却
2.5%
t
確率密度
– t0.05(n – 1)
P(t ≤ – t0.05(n – 1)) = 0.05
[棄却域]
t
0 t0.025(n –1)– t0.025(n –1)
P(t ≥ t0.025(n –1)) = 0.025P(t ≤ –t0.025(n –1)) = 0.025
確率密度
[棄却域][棄却域]
(a) (b)
図 1: 検定の棄却域.(a) 両側検定,(b) 片側検定
は,図 1(a) のようにヒストグラムにおいて左右対称になっていました。
しかし,「t 統計量が入っている確率が 95%である区間」を求めるだけなら,別に左右対称でなければ
ならない理由はありません。ですから,次の式で表される区間も,やはり「t 統計量が入っている確率が
95%である区間」です。
P −t0.05(n − 1)
¯X − µ
s2/n
= 0.95 (3)
この場合をヒストグラムで表すと,図 1(b) のようになります。この区間を使った検定を考えてみましょう。
(3) 式は,「t 統計量が −t0.05(n − 1) 以下である」という記述が当たっている確率は,5%でしかないと
2.5%
大きすぎるとき
(μ=70とか)
小さすぎて
左の棄却域に
入ったら棄却
小さすぎるとき
(μ=30とか)
大きすぎて
右の棄却域に
入ったら棄却
μが大きすぎても
小さすぎても棄却。
対立仮説は「μは⃝⃝でない」
帰無仮説のμが t統計量が 帰無仮説が 棄却されたら
μはもっと
小さいはず
μはもっと
大きいはず
- 171. 2015
A.Asano,KansaiUniv.
t
0
t統計量については
この区間に入っていない確率=5%
が
面積=95%
団分布が母平均 µ,母分散 σ2 の正規分布で,そこから n 個の標本を取
あるとき,
Z =
¯X − µ
σ2/n
正規分布 N(0, 1) にしたがうことを説明しました。これまでの例では
µ の区間推定を行いました。
が不明であるとしましょう。このとき,(3) 式には µ と σ2 の2つの未
ができません。そこで,母分散 σ2 を,標本から計算される不偏分散 s2
t =
¯X − µ
s2/n
す。この t を t 統計量といいます。Z は標準正規分布にしたがいますが
でしょうか?
たがう確率分布は,標準正規分布ではなく,自由度 n − 1 の t 分布(ス
率分布で,これを t(n − 1) と書きます。t 分布の確率密度関数は標準正
t0.025(n-1)-t0.025(n-1)
t(n-1)