『地震発生から７２時間を生き残る』をテーマとした防災教育を行うとして、４つの質問①何を伝えたいか②どうやって伝えるか③どうやって確認するか④何を使うか、に基づきワークショップを行いました

1. 宮﨑賢哉(社会福祉士・ボランティアコーディネーター)
一般社団法人防災教育普及協会 事務局長
第3回国連防災世界会議防災教育日本連絡会 事務局次長(兼務)
災害救援ボランティア推進委員会 主任(兼務)
効果的な防災訓練と防災啓発(ShakeOut)提唱会議 事務局次長(兼務)
2017年3月12日(日) 第1期防災教育指導者育成セミナーフォローアップ
於：東京臨海広域防災公園 そなエリア東京

2. 本日の次第
13:30-13:40 開会挨拶、施設紹介
13:40-14:20 講義、チーム編成・アイスブレイク
14:20-14:30 休憩・移動
14:30-15:30 施設体験（２階展示→ツアー体験）
15:30-15:40 休憩・移動
15:40-16:20 防災教育(実践)体験ワークショップ
16:20-16:30 休憩・質疑応答、意見交換
16:30-16:50 アイデア人気投票！
16:50-16:58 講評・まとめ
16:58-17:00 閉会挨拶
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3. ご案内
• 本セミナーは2016年10月に弊会が実施した「防災教育指導
者育成セミナー」のフォローアップですが、一般の方も参加
できます。
• 「はじめての防災教育」をテーマとしていますので、未経験
の方、これからチャレンジしたい方も楽しみながらご参加く
ださい。
• より詳細な資料をご希望の方は、弊会ホームページにて中越
防災安全推進機構主催「防災教育コーディネーター養成塾第
2回」の講義資料を公開しています。講義スライドと講義録
を無料でダウンロード・閲覧できます。再配布、転載等も自
由です。ご活用ください。
http://www.bousai-edu.jp/info/jisseki_170226/
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4. 本セミナーの趣旨
POINT １
はじめての人、未経験の人にも役立つ、防災教育
のコツを知る。
POINT ２
地震から７２時間を生き残るために、必要な知識
や経験を、施設体験を通じて身に付ける。
POINT ３
自分の知識や経験を児童(小学校6年生)に伝える
にはどうしたらいいか、話し合って考える。
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5. 本セミナーの趣旨
POINT １
はじめての人、未経験の人にも役立つ、防災教育
のコツを知る。
POINT ２
地震から７２時間を生き残るために、必要な知識
や経験を、施設体験を通じて身に付ける。
POINT ３
自分の知識や経験を児童(小学校6年生)に伝える
にはどうしたらいいか、話し合って考える。
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6. POINT 1 防災教育まずはここから
ハズさない防災教育の鉄則その１
伝えたいことは
シンプルかつ
おおげさに！
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7. 防災教育「失敗」エピソード その１
・時間は６０分、生徒２００人程度に体育館で。
・指導員は１名、ボランティア補助が１名。
・テーマは「避難誘導」。ワークショップ形式で、
学校に来る避難者を誘導する際の注意点、自分
たちにできることを考えてもらった。
・態度も積極的でスムーズな進行ができたが…
→ 振り返りシートには、伝えたかった避難誘導の
ことがほとんど記載されていなかった！
動機付けのために話した「釜石の出来事」が
ワークショップよりも印象に残ってしまった。
※導入、展開、まとめなどでくり返しテーマを
確認することにより、学習内容がブレなくなる。
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8. POINT 1 防災教育まずはここから
ハズさない防災教育の鉄則その２
４つのマモノ
アツイ・サムイ
ウルサイ・ネムイ
に気をつけよう！
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9. 防災教育「失敗」エピソード その２
・全校生徒を対象とした防災講話。
・９月１日の始業式後に行った。
・テーマは『災害時、高校生にできること』
・当初の予定６０分を４０分に短縮したが…
→ 事務連絡の話が長引き、開始が遅れる。
始業式の時点で集中力は限界に。友達との話も
盛り上がり、全校生徒の熱気で体育館が蒸し暑い！
振り返りシートの記述は全体的に少なく
「暑い」,「うるさい」,「長い」が多く見られた。
※同じ講話を同時期に空調完備のAV教室で実施
したところテーマに沿った回答が多く見られた。
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10. POINT 1 防災教育まずはここから
ハズさない防災教育の鉄則その３
ヒト・モノ・カネ
ジカン の使い方を
よく考えよう！
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11. 防災教育「失敗」エピソード その３
・３時間かけてできる都立高校防災体験学習。
・複数の体験と災害対策本部（生徒会）役による、
実際の場面を想定した詳細なプログラムを作り込む。
・１０名ほどのボランティアに交通費を支払い、
指導協力をお願いしたが…
→ プログラムの趣旨や意図をボランティアに説明
し切れず、運営がバタバタ。先生に具体的な相談も
せずに企画してしまったため、当日の生徒指導等の
協力も得られず、ふざけたり何もしない生徒が続出。
生徒会と炊き出し班だけが頑張ることに。
→ 「事前に相談してくれれば」と管理職の先生に
厳しく指摘され、再度の依頼はなかった。
※必ずしも負担と成果は比例しない。できる限り、先生
（主催者)を巻き込む実践が重要。 11

12. ３つのポイントを踏まえてアイスブレイク
・シンプル
・飽きずに楽しくできる
・手間、時間、お金があまり
かからない
防災教材でアイスブレイク！
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13. アイスブレイク解説１
NPO法人高齢者住まいる研究会（防災教育チャレン
ジプラン実践団体）による教材『まちのBOSAIマス
ター』を使ってアイスブレイクを行います。
① 5-6人程度の班を作り、自己紹介してください。
② カードを裏返して机にバラバラに置きます。
③ 今日に一番誕生日が近い人を探し、その人から時
計回りに「神経衰弱」をします。当たったらもう
一度挑戦できます。失敗したら次の人へ！
④ 「災害カード」が出たら場のカードをみんなで
シャッフルし、次の人へ！
⑤ 時間になるか全て終わるまで繰り返します。
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14. アイスブレイク解説２
【防災教材としてのポイント】
・「同じカードを引き当てたらカードがもらえる」、「カー
ドが違ったら元に戻して次の人へ」、「災害カードがでた
らバラバラにする」、シンプルでみんなが共通の理解を
もって取り組めます。
・カードをめくる過程で、用語や要点を繰り返し確認するの
で、全員が等しく、楽しみながら復習または予習できます。
・「災害カード」でシャッフルされるので、記憶力が良い人
だけが勝ち続けることもなく、みんなが楽しめます。
・カードの内容を変えれば、防災学習以外にも応用できます。
・詳細は「高齢者住まいる研究会」にお問い合わせください。
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15. シンプル(≠イージー)・イズ・ベスト
知識や経験がたくさんあると「あれもこれも」となってしまいがち。一度
に学べる内容は限界があります。１つのテーマ、１つの目標を意識して。
防災教育実践者を待っている罠
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http://www.shakeout.jp/

16. 本セミナーの趣旨
POINT １
はじめての人、未経験の人にも役立つ、防災教育
のコツを知る。
POINT ２
地震から７２時間を生き残るために、必要な知識
や経験を、施設体験を通じて身に付ける。
POINT ３
自分の知識や経験を児童(小学校6年生)に伝える
にはどうしたらいいか、話し合って考える。
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17. 今日の防災教育のテーマは！
都市部で起きる大地震から
７２時間を生き残るために
必要なことを学ぶ！
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18. この後のワークショップのテーマは！
小学校６年生１クラス(35人)
を対象に ４５分間 で
伝えられることをチームで
話し合ってみよう！
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19. 体験中のチェックポイント
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・地震から７２時間を生き残
るために、必要なことはな
んだろう？
・小学校６年生に伝えたほう
がよいことはなんだろう？
・どうやって伝えたら分かり
やすいだろう？
・伝えたいことが伝わったか
どうか、どうやって確認し
よう？

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休憩・移動
※ 指定時間までに集合してください。
※ 基本的にチームで行動してください。

21. 21
休憩・移動
※ １５：４０から再開します。
※ 防災教育（実践）体験ワークショップ
個人ワークシートと、筆記用具をご用意
ください。

22. 本セミナーの趣旨
POINT １
はじめての人、未経験の人にも役立つ、防災教育
のコツを知る。
POINT ２
地震から７２時間を生き残るために、必要な知識
や経験を、施設体験を通じて身に付ける。
POINT ３
自分の知識や経験を児童(小学校6年生)に伝える
にはどうしたらいいか、話し合って考える。
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23. 防災教育(実践)体験ワークショップ
お題「次の条件で、どんな防災教
育ができるかアイデアを出そう」
・小学校６年生１クラス３５人
※津波・風水害・土砂災害の危険はない地域
・時間は４５分間
・テーマは「地震から７２時間を生き残る」
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24. 防災教育(実践)体験ワークショップ
チームで４つの質問についての答えを考えてください。
問い①
今回の防災教育で一番伝えたい、学んで欲しいことを一言
で言うと何ですか？
問い②
①を、どのようにして伝えますか？
問い③
①が本当に伝わったかどうかを、どうやって確認しますか？
問い④
実践に欠かせないモノ(文具・資機材・資料等)は何ですか？
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25. 防災教育(実践)体験ワークショップ
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チーム名
問い①と答え
問い②と答え
問い③と答え
問い④と答え
フリー
問い①と
答え
チーム名
問い②と
答え
問い④と
答え
問い③と
答え
模造紙への書き方,色は自由です。
ホームページ等でご紹介させて
いただく場合がありますので、
個人名は記載しないでください。

26. 参考 ワークショップのようす
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休憩・意見交換
質疑応答
※ 模造紙は机の上に置いてください。

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防災教育アイデア
人気投票！
※ 各班の模造紙を見て回り、一番良いと
思ったアイデアにシールを貼ります。

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講評・まとめ
※ 元の席にご着席ください。

30. 参考 人気アイデアを使ってまとめ
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・「分かりやすい」言葉で記載されていたので、多くの人に受け入れられた。
・言葉から授業の内容や、作業内容、習得目標がイメージしやすかった。
→ 例）映像教材を使い、学んだことをクイズ形式にして出し合う
・カラフルで、イラストも使われていて、見やすさが工夫されていた。
→防災教育に欠けやすいポイント！防災は重要だ、大切だという気持ちも大事だが、
受け止め方には個人差がある。「伝え方」を意識するだけで成果も変わる。
→ 防災の知識・経験が少なくても、既存の教材や資料を上手に使えばOK！！

31. 防災ゲームDay2017inそなエリア東京
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２０１７年７月２日（日）10:00-16:00
東京臨海広域防災公園 そなエリア東京にて開催予定！
出展・発表等を募集します。ぜひご参加ください。

32. (参考)防災教育コーディネーター養成塾(新潟県)にて
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養成塾第2回午後には「小学校6年生を対
象とした防災プログラムづくり」のグ
ループワークが行われました。
※グループワークの詳細については、個別にお問い
合わせください。
・対象は小学校6年生35名
・メインテーマは「共に生きる」
・事前に地震防災についての授業を45分
で実施しており、その次の45分
・授業参観日なので保護者とのつながり
が欲しい
・2週間後に行う避難訓練につなげたい
・後期（9月以降）には、調べ学習を
実施する
といった条件が指定されました。
左のメモは条件から先生・管理職の要望
をイメージして、ラフ案をまとめたもの
です。字がヘタで見づらいのはご容赦く
ださい。

33. (参考)防災教育コーディネーター養成塾(新潟県)にて
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前ページのラフ案の表面です。こちらで
プログラム案を作成しています。
僕は「何が必要か」よりも「この環境で
何ができるか、何が求められるか」を先
に考えます。本件は先生・管理職からの
要望がいろいろとありますので、その要
望に応えられる内容であることが大前提
だと考えます。
「実際に必要なこと」や「大切なこと」
はいろいろあると思いますが、コーディ
ネーターに求められるのは理想論を示す
ことではなく、むしろ現実的で無理のな
い、調整・提案だと思っています。
今回は「災害時のトイレ」で地域多様性
（共に生きる）、家庭連携、避難訓練や
調べ学習への展開という要望をクリアす
る内容を提案してみます。

34. (参考)防災教育コーディネーター養成塾(新潟県)にて
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災害時のトイレアクションは、NPO法人日本
トイレ研究所が作成したプログラムですが、
それを本件用にアレンジしたものになります。
詳しくは弊会ホームページをご覧ください。
トイレは誰にでも関わる問題であることから、
地域の多様性（共に生きる）ことにつなげま
す。避難訓練ではこうした多様な人たちのこ
とを意識して、教員が車イスを使ったり高齢
者に扮して生徒に避難支援してもらうのもよ
いですね。調べ学習ではトイレや要配慮者を
テーマに入れられるでしょう。
なお家庭との連携は慎重に行います。「家族
と話そう」などを強制することは避けたほう
が良いですし、現場の先生からしても調整が
大変でしょう。今回は授業参観ですからむし
ろ保護者に「児童が一生懸命考えて学ぼうと
している」姿勢を見せてあげることが何より
だと思います。「ご家庭でもトイレについて
考えてください」と添えるくらいで充分です。
指導案や教材は先生が扱えるように工夫しま
す。
http://www.bousai-edu.jp/info/kyouzai-toire/

35. ご参加いただきありがとうございました
皆様のご活躍を心より祈念申し上げます
http://www.bousai-edu.jp/
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