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第34回 名古屋アジャイル勉強会
   2011/07/29(金) You&I
•   You&I(読み:ユーアンドアイ)
•   出身     生まれも育ちも名古屋市
•   年齢     30代前半
•   本職     商学部出身の職業プログラマ
•   言語     C++, VisualBasic 6.0, 日本語COBOL
•   日記     http://d.hatena.ne.jp/youandi/
•   所属     名古屋アジャイル勉強会
           プログラミング生放送 名古屋支部
           わんくま同盟
• いつ
 – 2008年秋頃
• どこで
 – 職場で
• どのように
 – とある協力会社の方と同じプロジェクトでお仕事
   をする事になり、且つ私が作業指示を出す事に
   なった時に、「見積もりするならクリティカルチェ
   ーン位読んでおくべきですよ。」と言われるorz
• 2008年当時、指摘をされてすぐに「クリティカ
  ルチェーン」を購入
• けど今でもそうですが、読書する習慣がなか
  った
• 当時のプロジェクトは、デスマーチ状態で、毎
  月3桁残業はデフォルト、終盤に至っては月
  180~200時間残業する始末
• とても本なんて読んでいる状況では無かった
• 2011年7月現在、未だに「クリティカルチェー
  ン」は積ん読状態・・・。
• 今回、良い機会という事で「クリティカルチェ
  ーン」は読まずに、「TOC/CCPM標準ハンド
  ブック」を読んでみました。
• 本書は・・・、
 – 前半は問題提起とTOCやCCPMの概念の説明
 – 後半は実践編と事例紹介
• サボってしまって時間が取れなくて前半部分
  しか読んでいないですが非常に興味深い内
  容でした。
• 以降で、本書で気になった点について紹介し
  たいと思います。
• PDCAサイクル
  – アメリカの統計学者だったウィリアム・エドワー
    ズ・デミング博士が提唱した、Plan - Do -
    Check - Act の開発サイクル。Shewhart
    Cycle、Deming Wheelとも呼ばれる。
  – 博士は後にPDCAサイクルをPDSAサイクル
    (Plan-Do-Study-Actサイクル)と称している。
  – 本書では、PDCAの各フェーズで起こりうる問題
    点について紹介している。
• TOCの3つの前提
 1. 組織には達成すべきゴールがある
 2. 部分の合計は全体にならない
 3. 組織の業績はごく少数の変数に制約される
• 本書ではTOCの概念が生まれた背景及び、
  3つの前提についての解説が行われていま
  す。
1. 組織には達成すべきゴールがある
 • 企業の場合は、現在から将来に渡ってお金を儲
   け続ける事。
 • 企業のゴールは3つある。株主満足、顧客満
   足、従業員満足である。
 • スループットの増加(スループット会計)
   スループット =売上 - 在庫
   利益     =スループット - 業務費用
2. 部分の合計は全体にならない
   • 従属性と変動性が組み合わさると、部分の合計と
     全体の合計が一致しなくなる。計画は必ず遅れる
     ものである。
   • 事象には必ずトレードオフとなる関係があり、ロス
     が発生してしまう為、連携を考えずにある部分の
     みを最適化しても結果が最大化する事は無い。こ
     の状態が部分最適化である。
   • 従属性と変動性からプロジェクトを守るには余裕
     が必要。タスク間に余裕を入れても機能しない。
3. 組織の業績はごく少数の変数に制約される
 • 一番能力の低いボトルネックが全体のスピード
   を決めてしまう。
 • そのボトルネックに集中してマネジメントを行う
   事で全体のパフォーマンスが改善する。

• TOCでは組織の業績を決定づけるごく少数
  の要素を制約条件と言う。
• CCPM
 – テイラーの提唱したタスクを中心とするタスクマ
   ネジメントではなく、タスクは遅れる事を前提に
   タスク毎の余裕を全て取り除き、納期前にその
   余裕を持たせるバッファマネジメントを行う考え
   方。
   1.   進捗状況が一目で分かる
   2.   開発期間の短縮
   3.   計画の更新が容易になる
   4.   定量的な改善の実施が容易になる
• CCPMによる改善の進め方
 1. 制約条件を見つける
 2. 制約条件を徹底活用する方針を決める
 3. 他の全てを2番目の決定に従属させる
 4. 制約条件を強化する
 5. 惰性に注意しながら1番目に戻る
 これらをPDCAサイクルと組み合わせて行ってい
    く。

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CCPMとわたし

  • 2. You&I(読み:ユーアンドアイ) • 出身 生まれも育ちも名古屋市 • 年齢 30代前半 • 本職 商学部出身の職業プログラマ • 言語 C++, VisualBasic 6.0, 日本語COBOL • 日記 http://d.hatena.ne.jp/youandi/ • 所属 名古屋アジャイル勉強会 プログラミング生放送 名古屋支部 わんくま同盟
  • 3. • いつ – 2008年秋頃 • どこで – 職場で • どのように – とある協力会社の方と同じプロジェクトでお仕事 をする事になり、且つ私が作業指示を出す事に なった時に、「見積もりするならクリティカルチェ ーン位読んでおくべきですよ。」と言われるorz
  • 4. • 2008年当時、指摘をされてすぐに「クリティカ ルチェーン」を購入 • けど今でもそうですが、読書する習慣がなか った • 当時のプロジェクトは、デスマーチ状態で、毎 月3桁残業はデフォルト、終盤に至っては月 180~200時間残業する始末 • とても本なんて読んでいる状況では無かった
  • 5. • 2011年7月現在、未だに「クリティカルチェー ン」は積ん読状態・・・。 • 今回、良い機会という事で「クリティカルチェ ーン」は読まずに、「TOC/CCPM標準ハンド ブック」を読んでみました。
  • 6. • 本書は・・・、 – 前半は問題提起とTOCやCCPMの概念の説明 – 後半は実践編と事例紹介 • サボってしまって時間が取れなくて前半部分 しか読んでいないですが非常に興味深い内 容でした。 • 以降で、本書で気になった点について紹介し たいと思います。
  • 7. • PDCAサイクル – アメリカの統計学者だったウィリアム・エドワー ズ・デミング博士が提唱した、Plan - Do - Check - Act の開発サイクル。Shewhart Cycle、Deming Wheelとも呼ばれる。 – 博士は後にPDCAサイクルをPDSAサイクル (Plan-Do-Study-Actサイクル)と称している。 – 本書では、PDCAの各フェーズで起こりうる問題 点について紹介している。
  • 8. • TOCの3つの前提 1. 組織には達成すべきゴールがある 2. 部分の合計は全体にならない 3. 組織の業績はごく少数の変数に制約される • 本書ではTOCの概念が生まれた背景及び、 3つの前提についての解説が行われていま す。
  • 9. 1. 組織には達成すべきゴールがある • 企業の場合は、現在から将来に渡ってお金を儲 け続ける事。 • 企業のゴールは3つある。株主満足、顧客満 足、従業員満足である。 • スループットの増加(スループット会計) スループット =売上 - 在庫 利益 =スループット - 業務費用
  • 10. 2. 部分の合計は全体にならない • 従属性と変動性が組み合わさると、部分の合計と 全体の合計が一致しなくなる。計画は必ず遅れる ものである。 • 事象には必ずトレードオフとなる関係があり、ロス が発生してしまう為、連携を考えずにある部分の みを最適化しても結果が最大化する事は無い。こ の状態が部分最適化である。 • 従属性と変動性からプロジェクトを守るには余裕 が必要。タスク間に余裕を入れても機能しない。
  • 11. 3. 組織の業績はごく少数の変数に制約される • 一番能力の低いボトルネックが全体のスピード を決めてしまう。 • そのボトルネックに集中してマネジメントを行う 事で全体のパフォーマンスが改善する。 • TOCでは組織の業績を決定づけるごく少数 の要素を制約条件と言う。
  • 12. • CCPM – テイラーの提唱したタスクを中心とするタスクマ ネジメントではなく、タスクは遅れる事を前提に タスク毎の余裕を全て取り除き、納期前にその 余裕を持たせるバッファマネジメントを行う考え 方。 1. 進捗状況が一目で分かる 2. 開発期間の短縮 3. 計画の更新が容易になる 4. 定量的な改善の実施が容易になる
  • 13. • CCPMによる改善の進め方 1. 制約条件を見つける 2. 制約条件を徹底活用する方針を決める 3. 他の全てを2番目の決定に従属させる 4. 制約条件を強化する 5. 惰性に注意しながら1番目に戻る これらをPDCAサイクルと組み合わせて行ってい く。