YJTC18 C-1 Kotlin導入の状況と展望

Kotlin導入の
状況と展望
森洋之
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自己紹介
・Androidアプリ黒帯
・ヤフオク!開発本部アプリ開発部

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・Androidアプリ黒帯
・ヤフオク!開発本部アプリ開発部
・本配ってます

セッションの内容

• Kotlinはすばらしい

• チーム内でのコミュニケーション大事

• 社内横断的なコミュニケーションも大事

Kotlinについて

• 2011年7月にJetBrainsから発表されたJVM言語

• 2011年7月にJetBrainsから発表されたJVM言語
Cédric Beust 「 Five reasons why you should rejoice about Kotlin」
http://beust.com/weblog/2011/07/20/five-reasons-why-should-rejoice-about-kotlin/ (2018年1月25日)

• 2012年にオープンソース化
• AndroidとKotlinの関係もこの頃から
JetBrains「 Kotlin and Android」
https://discuss.kotlinlang.org/t/kotlin-and-android/50 (2018年1月25日)

• 2016年ごろから徐々にユーザーを伸ばし始めた
• Androidの公式開発言語になり、爆発的に利用者を増やした
JetBrains「 KotlinConf 2017 - Opening Keynote by Andrey Breslav」
https://www.youtube.com/watch?v=pjnHDXkeK-4 (2018年1月25日)

Kotlinの特徴

Kotlinの言語的思想
・実用主義
・簡潔
・安全
・相互運用性

・実用主義
・簡潔
・安全
・相互運用性
・特定の考え方を押し付けない
（Javaの書き方のままでも使える）
・他言語からいろんな機能をもってきた
・IDE等のツールサポートも手厚い

・実用主義
・簡潔
・安全
・相互運用性
・コードの意図が明確に読みとれること
・実現するための手続きではなく、
実現したいことが表現されていること

・実用主義
・簡潔
・安全
・相互運用性
Java public List<String> readTextFile(File file) {
List<String> contents = new ArrayList<>();
BufferedReader reader = null;
try {
reader = new BufferedReader(new FileReader(file));
String line = reader.readLine();
while(line != null) {
contents.add(line);
line = reader.readLine();
}
} catch (IOException e) {
e.printStackTrace();
} finally {
if (reader != null) {
try {
reader.close();
} catch (IOException e) {
e.printStackTrace();
}
}
}
return contents;
}

・実用主義
・簡潔
・安全
・相互運用性
Kotlin
fun readTextFile(file : File) =
BufferedReader(FileReader(file)).readLines()

・実用主義
・簡潔
・安全
・相互運用性
・実装コストと安全性はトレードオフ
・Javaより高い安全性を、
より低い実装コストで実現している
・NullableやSafe Castなど

・実用主義
・簡潔
・安全
・相互運用性
・ほぼ完全な相互運用性
・既存のJavaライブラリも問題なし
・ツールサポートも問題なし

導入前の検討

なぜKotlinを導入するか

① desugar問題

desugar問題
・Androidは、Java8の機能を使用するために、
コンパイル時にdesugarを行う

desugar問題
・特定のライブラリを使用している場合、
desugarは無効化される

desugar問題
・そのライブラリを使っている

desugar問題
・そのライブラリを使っている
・Java7でコード書きたくない

② Swiftとの親和性

Swiftとの親和性
・SwiftとKotlinのコードは似ている

class Person {
let name:String
var age:Int
init(name: String, age: Int) {
self.name= name
self.age= age
}
func isAdult() -> Bool {
return age>=20
}
}

class Person {
let name:String
var age:Int
self.name= name
self.age= age
}
return age>=20
}
}
class Person(val name: String, var age: Int) {
fun isAdult() = age >= 20
}

class Person {
let name:String
var age:Int
self.name= name
self.age= age
}
return age>=20
}
}
class Person(name: String, age: Int) {
val name: String
var age: Int
init {
this.name = name
this.age = age
}
fun isAdult() : Boolean {
return age >= 20
}
}

・弊社のほぼすべてのiOSアプリは、Swiftを導入している

・弊社のほぼすべてのiOSアプリは、Swiftを導入している
・互いのコードが読めるようになり
お互いの仕事に興味を持つきっかけになってくれれば

③ 開発をもっと楽しく

開発をもっと楽しく
アプリ開発の主要な３要素は
・イベントハンドリング
・非同期処理
・通信処理
これらに関係するボイラープレートを大きく減らせる

Java7
Button button = (Button)findViewById(R.id.button);
button.setOnClickListener(
new View.OnClickListener() {
@Override
public void onClick(View v) {
Toast.makeText(SampleActivity.this, "button clicked", Toast.LENGTH_SHORT).show();
}
}
);

Kotlin
val button = findViewById<Button>(R.id.button)
button.setOnClickListener {
Toast.makeText(this, "button clicked", Toast.LENGTH_SHORT).show()
}

危惧したリスク

・チームの学習コスト

・ビルド時間の増加

・CIパイプライン

・CIパイプライン
・採用可能な人を狭めないか

導入にあたって

個人での学習

・参考書は赤べこ本を挙げる人が多かった
・個人的にはKotlinイン・アクションおすすめ

・Kotlin Koansは、クイズ形式で学べる
チームで楽しみながら学ぶのに良い

チームへの導入

ルール
・新規クラスはKotlinで書く

ルール
・Kotlinに置き換えるだけのタスクは積まない

ルール
・Kotlinに置き換えるだけのタスクは積まない
ヤフオク!アプリのアーキテクチャ担当として
見直しをしていた時期だったので、ちょうどよかった

１日合宿
・１日かけてTODOアプリを開発

１日合宿
・リスト表示、非同期処理、通信処理、
ローカルDBキャッシュなど
アプリ開発でよく使う要素をだいたい含む

１日合宿
・リスト表示、非同期処理、通信処理、
ローカルDBキャッシュなど
アプリ開発でよく使う要素をだいたい含む
・典型的な処理をどう書くか
コードイメージの共有ができる

エクストリーム・プログラミング
・ペア・プログラミングとペアのローテーションを行う

・知見の共有と技術レベルの平準化がされる

・知見の共有と技術レベルの平準化がされる
・16:30〜のセッションもお願いします

全社への普及

そもそも…

Yahoo! JAPANとKotlinの出会いは
2015年末社内LT会で

LT会以降のコミュニティ活動

社内でKotlinを認知してもらう
→ キックオフセミナー

社内LT

会社の支援
・トップカンファレンス参加支援制度
KotlinConfへの参加と社内セミナー
See: https://techblog.yahoo.co.jp/advent-calendar-2017/kotlinconfdroidconsf/

さまざまなレイヤーでの
コミュニケーション

Kotlin導入状況

2017/09 DevFest Tokyo

240000
245000
250000
255000
260000
265000
270000
275000
280000
2017年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2018年1月
Java Kotlin

0
5000
10000
15000
20000
25000
Java Kotlin

0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
35000
Java Kotlin

導入した結果

チームの反応

・みんなKotlin大好き

• みんなKotlin大好き
• みんな読める

• みんなKotlin大好き
• みんな読める
• 書いていて楽しい！もうJavaに戻りたくない…

懸念していたリスクについて

• チームの学習コスト
• ビルド時間の増加
• CIパイプラインの安定性
• 採用の幅を狭めないか

→ 楽しく学べた

→ そもそも大したことない

→ ほぼ変わらない※

→ 何も問題ない

→ 皆さま次第！

→ 皆さま次第！
→ Kotlin経験者で縛ってない

この先

他のサービスへの展開

・無理に強制しない

・人の異動に合わせて、自然と広がっていく

サーバサイドKotlin

・社内コミュニティが生まれつつある

・社内コミュニティが生まれつつある
・Spring使えるし、おすすめ

まとめ

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