わがまちプラチナ構想

富山県	
富山県東京事務所 田崎 博勝
目次	

  1.テーマ	
  2.ねらい	
  3.現状・背景等(日本全体(大都市)、富山県)	
  4.計画	
  5.成果	
  6.実施体制	
  7.スケジュール	
  8.資金計画	



                   雨晴海岸(富山県高岡市)から望む立山連峰
1.テーマ	


 散居村からはじめるDual Style Life	
  ‐地方と都市の素敵な関係‐	




     散居村(富山県砺波市)に沈む夕日
2.ねらい	

Ø  東京の一極集中に代表される、地方と都市の、ヒト・モノ・カネ等
    の格差是正。	

Ø  地方が抱える、高齢化、雇用(産業)、若者流出等の、さまざま
    な課題の解決。	

Ø  都市は、地方が支えている事実を再確認。(双方があって初め
    て成り立っている。東京の巨大マネーの地方への還元。)	

Ø  環境、エネルギーなど、地球号で生きていくためのグローバル
    な視点を考慮。	

Ø  これらをうまく絡ませながら、地方と都市が素敵な関係を構築し
    ていく仕掛けをする。
3.現状・背景等(その1:日本全体(大都市))	

Ø    首都圏への過密集積による弊害	
   (例:狭く高い住環境、子育て環境の限界、救急車たらい回し等)	
Ø  東京発の画一的な思考(多様性の欠如)と偏った情報	
Ø  首都圏直下型地震による日本経済へのダメージのリスク	

Ø  自然への畏敬の念の欠如	

Ø  国際競争力の低下	

Ø  お金では買えない価値(豊かさ、幸せ)の再認識	

Ø  東京の巨大マネー・人材の多くは、地方が支えている事実
3.現状・背景等(その2:富山県)	
Ø    「水」とともに歩んできた歴史	
   (河川の治水・砂防との戦い、廉価な水力発電による産業集積の歴史)	

Ø    越中富山の売薬にみるビジネスモデル「先用後利」(せんようこうり)	
   (かつて、全国に旅立ったくすり売り、今度は、全国(東京)から富山へ!)	

Ø    日本の原風景(散居村等)と、風光明媚な自然景観(立山等)	
Ø    ICTによる地方でのビズネス&ライフスタイルの多様性	
Ø    災害が少なくコンパクトな地形 (地震・台風が極めて少ない)	
Ø    地元の魅力を認識していない。(外から目線の不足)
4.計画内容	
<Dual	
 Style	
 Lifeの推進>	
 

 Dual	
 Style	
 Lifeとは、地方と都市の二つの地域で生活することで、それぞれの
地域が持つ価値や関係性を再発見・共有するライフスタイル。	
 いわゆる半定住・二地域居住と類似したスタイルだが、滞在期間などは限定せ
ず、企業と自治体間の提携などの大きな枠組みを母体として推進する。	
	
 今回の計画は、富山県を代表する農村風景である「散居村」をベースに、本県の
歴史に深く関わる「水」と越中売薬の「先用後利」にスポットを当てた内容とした。	


Ø  具体的な実施策	

 ①企業との提携による地方と大都市の交流人口の促進	

 ②豊富な水力を利用した発電とスマートグリッド	

 ③移動経費の軽減	

 ④意識改革(教育、メディアによる発信)
<散居村と小水力発電について>	
Ø  散居村とは、広大な耕地の中に民家が点在する集落形態。富山県内には、砺波
    平野、黒部川扇状地に見られる。なかでも国内最大とされる砺波平野の散居村の
    広さは、およそ220平方キロメートル、現在も7000戸程度の民家が点在する。 	

Ø  砺波平野の散居村の伝統的家屋「アズマダチ」は、屋敷林(カイニョ)が取り囲み、
    防風・防寒効果があり、落ち葉や小枝は燃料となり、建築用材にも使われた。	

Ø  散居村のある砺波平野(砺波市)、黒部川扇状地(入善町)には、IT企業(パナソ
    ニック等)などの企業が立地。	

Ø  らせん水車の考案者「元井豊蔵」(もといぶんぞう)は、現在の砺波市出身。	

Ø  県立大学と地元企業(㈱北陸精機)による産学連携で開発された、マイクロ水力発
    電機パワーアルキメデス(らせん水車発電機:右下写真)は、低落差(1m)でも効
    率よく発電でき、農業用水等での活用が見込まれる。
①企業との提携による地方と大都市の交流人口の促進	

 大手民間企業と自治体が提携し、社員と家族を中心に、散居村の空き家を活用(無
償提供)してもらい、地方と都市の二つの地域で生活する新たなライフスタイル。	
	
<ポイント>	
 既存の定住事業等は、雇用確保が大きな課題となっているが、今回の提案は、大
手民間企業との提携を軸に、新たな生活スタイル、新規産業、雇用創出を目指す。 	
	
Ø  対象企業 は、東京拠点の大手民間企業(※富山に営業拠点を有すること。)	
Ø  生活期間は、次の3つのスタイルを想定 	
   【ライト】 週末のみ、夏休み期間限定(お試し的、バカンス利用)	
   【ミドル】 数ヶ月から数年単位での滞在(子育て期、テレワーク、営業所転勤組)	
   【ディープ】 半定住、定住(テレワーク、富山専属勤務に切り替え、定年後)	
Ø  Dスタイル推進協議会の設置(県・市町村出資の社団法人)	
Ø  同協議会による、空き家提供・維持管理、交流促進事業(農業体験、婚活パーティー等)	
Ø  企業側の協力・体制整備	
  ・テレワークなどの勤務形態の導入	
  ・人事異動制度の見直し	
  ・福利厚生制度の改正(休暇取得等)	
  ・交通費助成への協力(後述) 等
②豊富な水力を利用した発電とスマートグリッド	

 Ø  農業用水を活用した小水力発電の導入	
 Ø  散居村の民家への電力供給とスマートグリッドの導入	
 Ø  提携企業も参画した新エネルギービジネスの創出	
    (例:太陽光発電、電気自動車によるオンデマンドバス、等)	

③移動経費の軽減策	

Ø  JR、飛行機、高速道路の移動経費の割引制度	
Ø  既存の割引制度(往復、ファミリー、期間限定、休日・深夜等)と組み合わせた、
    新たな割引制度の導入を交通機関等に要請	
Ø  提携企業の社員及び家族が対象	
Ø  当分の間、JR、航空会社への割引補填(県、市町村)	


④意識改革(教育、メディアによる発信)	
 Ø  地元の意識改革(子供へのふるさと教育、地方と都市の関係を考える
     セミナーの実施等)	
 Ø  各種メディアによる情報発信
<相関図>	
      地方	
                                            都市	
                                先用後利の
                 富 山	
            精神	
 先          (県・市町村)	
                                                   大手民間企業	
 用                                                     	
 後                                                     	
 利                                  提携・交流	
            富山	
                                                       	
 債                                                    営業所	
                                                       	
 	




 金                          補助等	
                    出資、新たなビズネスチャンス	
                 委託	
 融
 機                                     水力発電	
      新エネルギー	
 関                                     関連企業	
       関連企業	
               自
               Dスタイル	
 	




                                                                    ー
              推進協議会	
                   大学	
          (太陽光発電)	
          然
                                       (小水力発電)	
    (オンデマンドバス)	
    協
                  	
            ・空き家提供、維持管理	
                                                                    議
                  	
            ・農業体験	
                                                                    会
                                                   新規




                                                                    	
            ・婚活パーティ	
                  	
                交通事業者	
        雇用	
            ・セミナー  等	
               JR、航空会社、	
                  	
                   高速道路	
                  	
                                                          メディア	
                                                     取組や魅力紹介	
      学校・地域	
                   割引	
      ふるさと教育	
                  支援	
                ふるさと回帰支援セン
                                                    ター、人材派遣企業等
5.成果	

Ø  人生90年時代に向けたライフスタイルの提案(本当の豊かさ)	

Ø  地方と都市(特に東京)の格差是正	

Ø  地方の高齢者対策、人口流出に歯止め	

Ø  散居村内でエネルギーの地産地消	

Ø  新たな産業創出と雇用確保	

Ø  散居村の空き家対策と日本の原風景の保存・伝承	

Ø  地方の魅力・ポテンシャルの高さの再認識	

  (地方(地元)・都市両方で)
6.実施体制	

Ø  地元自治体(県、市町村):小水力発電設置、移動割引、	

Ø  提携企業:Dスタイルライフ制度(テレワーク)の導入、人事異動制度
    の見直し、福利厚生の改正、新エネルギービジネスへの協力	

Ø  地元企業、大学:新エネルギービジネスへの参画	

Ø  Dスタイル推進協議会(一般社団法人)	

Ø  交通事業者(JR、航空会社等):移動割引(当面地元自治体が割引補填)	

Ø  各種メディア:新たなライフスタイルの発信	

Ø  ふるさと回帰支援センター、人材派遣企業:連携体制、情報交換	

 ※ 基本的に国の支援には頼らない枠組みであるが、小水力発電設置等のイ
 ニシャルコストへの支援は、受けられるようにする。
7.スケジュール	

Ø  空家調査、地元(自治体・住民)協力体制:1∼2年	

Ø  Dスタイル推進協議会の設立:1年∼2年	

Ø  企業提携・体制整備:1年∼5年	

Ø  小水力発電設置:1∼3年以内	

Ø  新エネルギー産業創出:3年∼	

Ø  移動割引:3∼5年	

Ø  意識改革、メディア発信:1年∼
8.資金計画	

Ø  先用後利債による資金調達(発行:県又は市町村)	

Ø  大手民間企業(東京本社等)による出資・設備投資	

Ø  グリーン・イノベーションへの制度融資(県、金融機関)	

Ø  自然エネルギー協議会などからの出資 等	


 基本的に、イニシャルコスト部分は、自治体等がある程度出資し、その後、
 活用実績に応じて、資金回収していく。	
                      <おまけ>
 → 「先用後利」のビジネスモデル	
   越中売薬が全国に配置薬を
                      したように、新エネルギー版
                      先用後利で、マイクロ水力発
                      電機を全国の農業用水に設
                      置して、使用分だけ後で料
                      金徴収なんてことも!

Wagamachi01 07