デジマ事業会社×リモートワーク×技術者組織=
で⽣まれた魔導書
Tech×Marketing meetup #1 アドテク
2020/04/30 LT
2
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc.
⾃⼰紹介︓河内 修
• Role
• 電通デジタル>事業戦略室>開発部
• 事業部⻑/スクラムマスター
• Experience
• ソフトハウスベンチャー@9年
• ソフトウェアエンジニア︓実装ゴリゴリ
• 営業部⽴ち上げて部⻑2­3年やってたから、ちょっとだけ商⼈ぽい
• ソフトウェア開発会社起業・代表取締役@6年
• 画像解析/⾃然⾔語処理のプロダクト企画・実装 → 機械学習に傾倒
• 資⾦繰り、税務、労務ちょっと分かる
• Spec
• Coding
• Production
• C# : 5+ years(.Net1.0-2.0)
• JAVA : 1+ years(slave of Batch-app)
• Objective-C : 2+ years
• PHP /w cake : 2+ years
• Python /w flask : 1+ years
• Data Science & Analytics
• Python : 3+ years
• Certifications
• Licensed Scrum Product Owner(LSPO)
• Licensed Scrum Master(LSM)
© 2019 DENTSU DIGITAL Inc. 3
テーマ
Gitlabハンドブックをパクって業務プロセスを改善した話
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 4
Gitlab社の『Gitlab Handbook』
会社の運営に必要な⽂書群を全てGitリポジトリで管理
https://about.gitlab.com/handbook/
コンテンツの例として、
■ 社内コミュニケーション指針の章では、
・SlackでDMは使うな。チャンネルを使え。
・Slackは過去90⽇間しか履歴保持されない。
=ストック型の情報はSlackではなくハンドブックに記載すべき
・Zoomでは⼈が集まるのを待つな、
時間になったらスグに開始し、終わったらぶつ切りで構わない
■ 新規JOINした⼈のオンボーディングプロセス指針の章では、
・⼊社⽇数毎にタスクリストがまとまっていて、
クイズも⽤意されている。
・同僚との計画されたMTG(同僚5⼈×5回×30分)が⽤意され、
組織の⽂化などを語らせる。
(たぶん)会社の上層から上意下達されたのではなく、
現場の集合知として『育て』続けられている。
Gitlab社
• フルリモートワーク
• 社員も世界中に広まっている
• 社員数1000⼈以上
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 5
急務だと感じた課題
主業務以外の業務が死⾓になりがち
=プロダクト開発
≒プログラミング→Commit→Push
チームの成⻑にとって、絶対に外せない特殊業務
率
先
し
て
技
術
共
有
し
て
く
れ
る
⼈
淡々と問合対応し
汎化する武⼠
いつも迷える⼦⽺に
⼿を差し伸べる牧師
フ
ァ
シ
り
上
⼿
プロジェクトの
振り返りが上⼿な⼈
主業務 主業務周辺のメタ情報
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 6
急務だと感じた課題
リモートワークになると顕著になりがち
メインミッション 主業務周辺のメタ情報
オフィスワーク
リモートワーク
デスクも近いし、
意識しなくてもメタ情報として
なんとか認知
アウトプットが明確
ソースコード、設計書
企画書
メール、Github、Slackなどで
流通しやすい
メタ情報の流通が
意識しない限り過疎化
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 7
会社のミッション『だけ』をこなすのみだと、
外部委託やフリーランサーとの違いって無くない︖
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 8
仮説
チームのパフォーマンスに寄与する働きを可視化する仕組みが必要
個々⼈がプレゼンスを
発揮(発信)するスキル
個々⼈の組織に対するプレゼンスを
測る術
ふと、テレワークじゃ無くても元から必要な仕組みと気づく・・・
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 9
OSSコミッター グローバルでの
コーディングスタイル
著名な技術者はもともと熟れている
この部分、
仕様変えようか︖
この修正レビュー
してほしいです
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 10
主要な『良い開発組織』のイメージ
最も賛同の熱が⾼かったもの
結果
「変化のキャパシティ」を広げる為に、全員でワークショップ
そもそも貢献したくなるような、良い開発組織って何だ
チームのパフォーマンスに寄与する働き=プレゼンス
これを発揮するにも、
• 何を発揮するか
• どのように発揮するか
を意⾒集約したい。
貢献する対象物を明確にし、合意するところからブレスト開始。
✔ 仲間の成⻑を促す発信を⾏う
✔ 仲間の為のドキュメンテーション
✔ 上司よりも隣の相棒にどう評価されているか知りたい
✔ etc….
※『組織』とは決して⼈事上の部署や会社という意味では無く、
『⼀緒に働いているチームメイト』と位置づけた。
© 2019 DENTSU DIGITAL Inc. 11
DD版ハンドブック
=グリモワール(魔道書)
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 12
ドキュメントを書いてから業務に着⼿するというワークスタイル
全ての業務が「ここを⾒れば着⼿可能な状態」に
なることを⽬指して全員がメンテナンスを⾏います。
我々で規定した主なコンテンツは、
• 部のビジョン、ミッション
• ⼤事にしている価値観
• メンバー紹介
• チーム紹介
• コミュニケーションルール
(Slack、Web会議がなるべく効率的になるような気づき)
• セキュリティポリシー
• ⼈事評価ポリシー
• オンボーディングプロセス
(チームにJOINしてなるべく迷わず、楽しく、困惑せず
⽴ち上がるための情報群)
→体系立てたチームの青写真のようなものが必要で、
ここを精緻化することはチームの業務を精緻化することに繋がる
参考になったマインド︓ドキュメント駆動業務
テスト駆動開発を通常業務に転⽤
【使⽤上のご注意点】
「それなら、ココに書いてあるから⾒とけよ」的な
マサカリを投げつける⾏為はご遠慮下さい。
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 13
Web会議のルール
決めた⽅が良くない︖
こんな感じどう︖
いいね︕
でもこういう観点あると
もっと効率あがりそうだね。
確かに。
ほいじゃ、これで良さそうだ
からみんなに公開しよう
俺が担当のページに
不⾜情報あったから
追加しといたよ。
on
本番(公開)ブランチ
修正提案ブランチ
参考になったマインド︓プログラミングと同⼀プロセス
業務マニュアル⾃体に変更理由や経緯、議論が全て記録される
静的サイトジェネレータ「Hugo」でパブリッシュ。
なぜこの業務プロセスになったかの経緯を議論するということは、
無駄な業務プロセスが淘汰される力学が働くと気づきました。
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 14
チーム貢献の⾒える化
Donʻt repeat yourself (DRY) の徹底
導⼊後の気づき︓個⼈プレゼンスの発揮の場
業務開始前
確認
各プロジェクト
タスク
セキュリティ対応
タスク
レビュータスク
設計タスク
未経験業務
アサイン
⼊社・異動
事例調査
全員の業務の⼊り⼝を押さえ、全員が同じリポジトリをメンテナンスするので、
メタ情報の死⾓が少なくなる
改善提案など
現状との
差異があれば修正
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 15
導⼊後の気づき︓⾮同期コミュニケーションの⽂化醸成
同期型コミュニケーションの⾒直し意識
同期型コミュニケーション ⾮同期型コミュニケーション
対⾯
(Web)会議
電話 Slack等 Github
使い分けることが重要ではなく、どちらが適切か考えるプロセスが⼤事
✔ 割り込みタスクの重要性判断やその⽬的の探索
✔ 相⼿を思いやる
議論のコンテキストが
揃っていない場合
ブレスト
議論
認識の不⼀致が
⾃明の場合
確認
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 16
導⼊後の気づき︓デジマ企業の中での役割
後⽅⽀援に於ける知⾒庫の役割
✔ 適切な弾薬を処⽅すること
✔ 弾薬の効能のフィードバックを得ること
✔ イケてる薬を先回りして作っておくこと
✔ 属⼈化せず、再利⽤可能な状態にすること
現場コンサルタント
マーケティング課題解決ミッション
開発組織
テクノロジーでの後⽅⽀援
グリモワール
弾薬庫
© 2020 DENTSU DIGITAL Inc. 17
まだまだ道半ば
「⾒える化」から「⾒せる化」への転換
レビューは必ずグリモワを使⽤する。評価レビューに利⽤する、等強制的に⾒る機会と場を作る。
ジョブローテーション、スキルトランスファーの推進
新しいジョブへの挑戦機会は洗練されたハンドブックを育成させる
⺠主化
洗練されたハンドブックは⾮技術者への知⾒伝達に繋がる
お疲れ様でした。

デジマ事業会社×リモートワーク×技術者組織=で生まれた魔道書

  • 1.
  • 2.
    2 © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. ⾃⼰紹介︓河内 修 • Role • 電通デジタル>事業戦略室>開発部 • 事業部⻑/スクラムマスター • Experience • ソフトハウスベンチャー@9年 • ソフトウェアエンジニア︓実装ゴリゴリ • 営業部⽴ち上げて部⻑2­3年やってたから、ちょっとだけ商⼈ぽい • ソフトウェア開発会社起業・代表取締役@6年 • 画像解析/⾃然⾔語処理のプロダクト企画・実装 → 機械学習に傾倒 • 資⾦繰り、税務、労務ちょっと分かる • Spec • Coding • Production • C# : 5+ years(.Net1.0-2.0) • JAVA : 1+ years(slave of Batch-app) • Objective-C : 2+ years • PHP /w cake : 2+ years • Python /w flask : 1+ years • Data Science & Analytics • Python : 3+ years • Certifications • Licensed Scrum Product Owner(LSPO) • Licensed Scrum Master(LSM)
  • 3.
    © 2019 DENTSUDIGITAL Inc. 3 テーマ Gitlabハンドブックをパクって業務プロセスを改善した話
  • 4.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 4 Gitlab社の『Gitlab Handbook』 会社の運営に必要な⽂書群を全てGitリポジトリで管理 https://about.gitlab.com/handbook/ コンテンツの例として、 ■ 社内コミュニケーション指針の章では、 ・SlackでDMは使うな。チャンネルを使え。 ・Slackは過去90⽇間しか履歴保持されない。 =ストック型の情報はSlackではなくハンドブックに記載すべき ・Zoomでは⼈が集まるのを待つな、 時間になったらスグに開始し、終わったらぶつ切りで構わない ■ 新規JOINした⼈のオンボーディングプロセス指針の章では、 ・⼊社⽇数毎にタスクリストがまとまっていて、 クイズも⽤意されている。 ・同僚との計画されたMTG(同僚5⼈×5回×30分)が⽤意され、 組織の⽂化などを語らせる。 (たぶん)会社の上層から上意下達されたのではなく、 現場の集合知として『育て』続けられている。 Gitlab社 • フルリモートワーク • 社員も世界中に広まっている • 社員数1000⼈以上
  • 5.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 5 急務だと感じた課題 主業務以外の業務が死⾓になりがち =プロダクト開発 ≒プログラミング→Commit→Push チームの成⻑にとって、絶対に外せない特殊業務 率 先 し て 技 術 共 有 し て く れ る ⼈ 淡々と問合対応し 汎化する武⼠ いつも迷える⼦⽺に ⼿を差し伸べる牧師 フ ァ シ り 上 ⼿ プロジェクトの 振り返りが上⼿な⼈ 主業務 主業務周辺のメタ情報
  • 6.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 6 急務だと感じた課題 リモートワークになると顕著になりがち メインミッション 主業務周辺のメタ情報 オフィスワーク リモートワーク デスクも近いし、 意識しなくてもメタ情報として なんとか認知 アウトプットが明確 ソースコード、設計書 企画書 メール、Github、Slackなどで 流通しやすい メタ情報の流通が 意識しない限り過疎化
  • 7.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 7 会社のミッション『だけ』をこなすのみだと、 外部委託やフリーランサーとの違いって無くない︖
  • 8.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 8 仮説 チームのパフォーマンスに寄与する働きを可視化する仕組みが必要 個々⼈がプレゼンスを 発揮(発信)するスキル 個々⼈の組織に対するプレゼンスを 測る術 ふと、テレワークじゃ無くても元から必要な仕組みと気づく・・・
  • 9.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 9 OSSコミッター グローバルでの コーディングスタイル 著名な技術者はもともと熟れている この部分、 仕様変えようか︖ この修正レビュー してほしいです
  • 10.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 10 主要な『良い開発組織』のイメージ 最も賛同の熱が⾼かったもの 結果 「変化のキャパシティ」を広げる為に、全員でワークショップ そもそも貢献したくなるような、良い開発組織って何だ チームのパフォーマンスに寄与する働き=プレゼンス これを発揮するにも、 • 何を発揮するか • どのように発揮するか を意⾒集約したい。 貢献する対象物を明確にし、合意するところからブレスト開始。 ✔ 仲間の成⻑を促す発信を⾏う ✔ 仲間の為のドキュメンテーション ✔ 上司よりも隣の相棒にどう評価されているか知りたい ✔ etc…. ※『組織』とは決して⼈事上の部署や会社という意味では無く、 『⼀緒に働いているチームメイト』と位置づけた。
  • 11.
    © 2019 DENTSUDIGITAL Inc. 11 DD版ハンドブック =グリモワール(魔道書)
  • 12.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 12 ドキュメントを書いてから業務に着⼿するというワークスタイル 全ての業務が「ここを⾒れば着⼿可能な状態」に なることを⽬指して全員がメンテナンスを⾏います。 我々で規定した主なコンテンツは、 • 部のビジョン、ミッション • ⼤事にしている価値観 • メンバー紹介 • チーム紹介 • コミュニケーションルール (Slack、Web会議がなるべく効率的になるような気づき) • セキュリティポリシー • ⼈事評価ポリシー • オンボーディングプロセス (チームにJOINしてなるべく迷わず、楽しく、困惑せず ⽴ち上がるための情報群) →体系立てたチームの青写真のようなものが必要で、 ここを精緻化することはチームの業務を精緻化することに繋がる 参考になったマインド︓ドキュメント駆動業務 テスト駆動開発を通常業務に転⽤ 【使⽤上のご注意点】 「それなら、ココに書いてあるから⾒とけよ」的な マサカリを投げつける⾏為はご遠慮下さい。
  • 13.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 13 Web会議のルール 決めた⽅が良くない︖ こんな感じどう︖ いいね︕ でもこういう観点あると もっと効率あがりそうだね。 確かに。 ほいじゃ、これで良さそうだ からみんなに公開しよう 俺が担当のページに 不⾜情報あったから 追加しといたよ。 on 本番(公開)ブランチ 修正提案ブランチ 参考になったマインド︓プログラミングと同⼀プロセス 業務マニュアル⾃体に変更理由や経緯、議論が全て記録される 静的サイトジェネレータ「Hugo」でパブリッシュ。 なぜこの業務プロセスになったかの経緯を議論するということは、 無駄な業務プロセスが淘汰される力学が働くと気づきました。
  • 14.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 14 チーム貢献の⾒える化 Donʻt repeat yourself (DRY) の徹底 導⼊後の気づき︓個⼈プレゼンスの発揮の場 業務開始前 確認 各プロジェクト タスク セキュリティ対応 タスク レビュータスク 設計タスク 未経験業務 アサイン ⼊社・異動 事例調査 全員の業務の⼊り⼝を押さえ、全員が同じリポジトリをメンテナンスするので、 メタ情報の死⾓が少なくなる 改善提案など 現状との 差異があれば修正
  • 15.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 15 導⼊後の気づき︓⾮同期コミュニケーションの⽂化醸成 同期型コミュニケーションの⾒直し意識 同期型コミュニケーション ⾮同期型コミュニケーション 対⾯ (Web)会議 電話 Slack等 Github 使い分けることが重要ではなく、どちらが適切か考えるプロセスが⼤事 ✔ 割り込みタスクの重要性判断やその⽬的の探索 ✔ 相⼿を思いやる 議論のコンテキストが 揃っていない場合 ブレスト 議論 認識の不⼀致が ⾃明の場合 確認
  • 16.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 16 導⼊後の気づき︓デジマ企業の中での役割 後⽅⽀援に於ける知⾒庫の役割 ✔ 適切な弾薬を処⽅すること ✔ 弾薬の効能のフィードバックを得ること ✔ イケてる薬を先回りして作っておくこと ✔ 属⼈化せず、再利⽤可能な状態にすること 現場コンサルタント マーケティング課題解決ミッション 開発組織 テクノロジーでの後⽅⽀援 グリモワール 弾薬庫
  • 17.
    © 2020 DENTSUDIGITAL Inc. 17 まだまだ道半ば 「⾒える化」から「⾒せる化」への転換 レビューは必ずグリモワを使⽤する。評価レビューに利⽤する、等強制的に⾒る機会と場を作る。 ジョブローテーション、スキルトランスファーの推進 新しいジョブへの挑戦機会は洗練されたハンドブックを育成させる ⺠主化 洗練されたハンドブックは⾮技術者への知⾒伝達に繋がる
  • 18.