組織の成長・人員の増加とともに難しくなってくるもののひとつに、「情報共有」があります。このLTでは、楽天トラベル開発における情報共有文化であり若手メンバーのアピールの場としても機能している「楽天トラベル開発締会」が、いかにして生まれ、そして文化として定着するに至ったかをお話しいたします。 (「ちょっと大きな組織」= 楽天グループ全体ではなく、楽天トラベル開発を指しています)

1. 「ちょっと大きな組織」
での情報共有文化
高橋 勲
楽天株式会社 トラベルサービス開発・運用部
BATTLE CONFERENCE UNDER30
#client_7
Apr.21.2018

2. 2
• 自己紹介
• 組織の成長と情報共有
• 楽天トラベル開発締会 (通称SHIMEKAI)
• まとめ

3. 3
レジュメ内容
組織の成長・人員の増加とともに難しくなってくるもののひとつに、「情報共有」があります。このLTで
は、楽天トラベル開発における情報共有文化であり若手メンバーのアピールの場としても機能している
「楽天トラベル開発締会」が、いかにして生まれ、そして文化として定着するに至ったかをお話しいたし
ます。

4. 4
ん？

5. 5
組織 情報共有
クライアントサイドの
技術のお話ではありません

6. 6
自己紹介
高橋 勲
兼
コード書くこと全般
機能実装
リファクタリング
自動化
メンバーは
自分を含め9人
新卒の頃から
エンジニア畑

7. 7
皆さん、
情報共有
してますか？

8. 8
皆さん、
人が増えてきて
情報共有が辛くなってませんか？

9. 9
人の増加 縦のノビと横のノビ

10. 10
人が増えるにつれ、
組織が縦にノビると
伝言ゲームが増える

11. 11
人が増えるにつれ、
組織が横にノビると
ノウハウが共有されにくくなる

12. 12
情報が共有されないと、
コミュニケーションしづらい
会話のコンテキストが
分からない
その組織にいるための
モチベーションの低下

13. 13
情報が共有されないと、
ムダが発生する
組織内で
車輪の再発明が
行われる

14. 14
やりたいこと
メンバー皆に
情報が行き渡ること

15. 15
情報
エライ人のビジョン
我々(組織)は
どこを目指している
のか
楽天トラベル開発の
トップ

16. 16
情報
イケてる技術 と事例
自分が困っていることを
誰かが既に解決して
いないか?
新ビジネス・機能に
使える新技術はないか?

17. 17
どうする
全員集めて
喋ればよくね

18. 18
簡単じゃん
立ちはだかる壁

19. 19
簡単じゃん
立ちはだかる崖

20. 20
人を同じ時間・場に拘束するということ
• 場所・時間の調整がキツイ！
• 「今やってるプロジェクトが立て込んでいて･･･」ということでドタキャンされる
• ひとりが「やろう！」ってやっても聞き入れてもらえない
• トップ > 課長 > マネージャー > チームリーダー > 自分

21. 21
どうした
エライ人に相談
なんか
良い案ないっすか?

22. 22
そもそも、
エライ人がやりたがっていた

23. 23
何でやってないの
やりたい やれる

24. 24
エライ人いわく、
手駒が足りねぇ！

25. 25
利害の一致
「じゃあ僕やるんで
諸々調整おなしゃす」
「大事な会だから
みんな参加してね」

26. 26
どうした
全員集めた

27. 27
どうした
楽天トラベル開発締会
の開始
月次(毎月末)

28. 28
草創期
50~60人が
1つの会議室に。
スライド、喋りは
English Only
(カンペあり)

29. 29
草創期 当時 年 のネタ
• エライ人スピーチ 例. ビジョンの共有、最近の「楽天トラベル」
• Monthly MVP
• 新メンバーの自己紹介
• チーム横断の取り組みの共有・進捗報告 例. テスト自動化
• 技術的な事例の共有 例. Javaのメジャーバージョンアップ対応の落とし穴

30. 30
各マネージャーが
自分のメンバーを推薦
特に若手

31. 31
推薦メンバーについて
マネージャーがプレゼン

32. 32
全メンバーからの投票により
を決定

33. 33
楽天
ポイント
名入りの
トロフィー

34. 34
やりたかったこと
メンバー皆に
情報が行き渡ること

35. 35
達成できた
できた！
若手の頑張りを
称える場
若手の
プレゼンスを
上げる場

36. 36
無問題
そんなわけがない

37. 37
何が問題
モチベーションの低下
日程・場所の
調整問題は毎月発生
-> めんどくさい
参加者からの
感想があんまりない
= 肯定的なのか否定的
なのか分からない

38. 38
んー･･･
誰かが
「これいらなくね 」
って言ってきたら止めよう

39. 39
そしたら･･･
誰も言ってこない

40. 40
結果、
2014 2015 2016 2017 2018
年弱続いている

41. 45
現在の様子
100人が1つの会議室に。
(支社とのリモート接続
含めると150人くらい)

42. 46
現在の様子
広くなった

43. 47
現在の様子 発表席からの風景

44. 48
草創期

45. 49
現在の様子 発表席からの風景
エライ人
制御室
(支社と接続)

46. 50
現在の様子 座席からの風景
ほぼ全員
Noカンペ
エライ人の
スピーチ

47. 51
現在 年〜 のネタ
• エライ人スピーチ 例. ビジョンの共有、最近の「楽天トラベル」
• Monthly MVP
• 新メンバーの自己紹介
• チーム横断の取り組みの共有・進捗報告
• 技術的な事例の共有

48. 52
ん？
あまり変わってない

49. 53
つまり
最初からイイ感じに
ネタ選びできてた

50. 54
変わらず 変えず に続けてきたから、
皆慣れてきた
発表スタイルの
確立
「(毎月締会が)
あるのが当たり前」

51. 55
変わらず 変えず に続けてきたから、
イベント → 文化・習慣

52. 56
現在の体制
• 場所・時間の調整を総務課に移譲
• 支社との接続段取りや、AV機器の制御も
• 司会進行や発表ネタの準備は現場エンジニア主導
裏方さん
すごく大事
「イベント感」は
なくさない

53. 57
何故 年も続けられている
「発表したい」という人の声
○○機能の
裏側を
シェアしたい
ウチのメンバーが
こんなことを
頑張ったよ

54. 58
何故 年も続けられている
エライ人の後押し

55. 59
何故 年も続けられている
自分がやってて楽しい

56. 63
まとめ 情報共有に悩んでいる人へ
• 「全員を集める」が最強の手段
• “エライ人”を味方に
• イベントも継続すれば”文化・習慣”に
案外同じ
問題意識を
持っている
始めることは難しい
続けることはもっと難しい
けど、その先に報いがある
どうやって
実行するかが
課題