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多店舗運営を成功に導く、本部と店舗の情報共有術
- 1. アステリア株式会社 2019 年 8 月 White Paper 多店舗運営を成功に導く、 本部と店舗の情報共有術 効率的なコミュニケーションとデータの見える化と蓄積
- 2. 2 © 2019 Asteria Corporation はじめに 店舗運営における従来の紙やメールによるコミュニケーションは、多店舗展開の際に「店舗が的確 に運営されているのか」「店舗現場で何が起きているのか」など現場の状況把握がタイムリーに行えな くなるという点が課題となります。本書ではモバイルを活用した本部・店舗間における情報共有の仕 組みに着目し、店舗現場の状況の的確な把握を通じたより良い店舗運営を実現するためのポイントを、 アステリアが提供するコンテンツ管理ツール『Handbook』とモバイルデータ活用サービス『Platio』 を使った具体的な事例とノウハウを交えてご紹介します。 I. 店舗運営の課題 多店舗展開を実現すると、更なる売上の拡大や 収益の向上が見込める一方で、店舗の状況把握や フォローが難しくなるためマネジメント上の課 題が発生します。店舗に対して指示が伝わらな い、スタッフの教育が追いつかない、店舗からの 報告内容がバラバラ、データ化や集計・分析に手 間がかかる等、運営するにあたって様々な問題 に直面するでしょう。本部がやり取りを行う「エ リアマネージャー」「店舗」もそれぞれ課題を抱 えているため、本部が情報収集、管理するうえで ネックになっています。どのような課題がある か、以下にピックアップしてみました。 エリアマネージャー、スーパーバイザーの課題 ・ 本部に提出する訪問レポート作成が煩雑 ・ チェック項目が膨大 ・ 訪問件数が多く余裕がない ・ 出先での情報共有が難しい 店舗の課題 ・ 本部から毎日、大量の指示が届く ・ 施策の指示がわかりにくい ・ 本部に提出する報告書作成が手間 ・ スタッフの管理業務に時間がかかる 結果として
- 3. 3 © 2019 Asteria Corporation 本部 ・ 店舗、エリアマネージャーに指示が伝わらない ・ 店舗側で施策が実行されない ・ 店舗やエリアマネージャーから送られてくる書類の管理が手間 ・ 店舗やエリアマネージャーとやり取りする大量のメールや FAX まず本部と店舗を繋ぐ存在のエリアマネージャーですが、1 人で複数の店舗を管理するため、店舗 視察後の訪問レポートの作成が大変であるという声が聞かれます。チェック項目が多く、1 日で何店 舗も巡回しなくてはならないので、余裕が生まれません。そして外出が多いので本部との情報共有も スムーズに進まないのが現状です。 現場である店舗側の課題としては、本部から毎日届く大量の指示をとても捌ききれないということ があります。本部から提示される施策の内容が理解しにくく、施策を実行した後の報告書の作成も手 間になっています。また、パート・アルバイト含めスタッフの勤怠管理や商品の在庫管理など、管理 業務の負担にも悩まされています。 このような現場側の課題が、本部のスムーズな店舗運営マネジメントを妨げています。本部で立て た戦略や目標に沿った施策や指示がなかなか現場に伝わらず実行されないうえ、現場からの結果報告 や問題点の連絡といったフィードバックもうまく吸い上げることができません。報告書や各種マニュ アル、文書が溜まっていくだけで、書類管理が負担になります。 このような状況は、PDCA サイクルのスムーズな進行を妨げます。PDCA はビジネスにおいて成果 をあげるための基本的な手法で、店舗運営の場合はデータや報告に基づいて計画した施策を実行し、 評価したうえで更に改善策を検討して次の施策を実行する……というサイクルを円滑に回していくこ とで、問題点、品質、集客などが改善されて収益アップに繋がります。 ■店舗運営のPDCA 施策の指示（本部→店舗） 施策の実行（店舗） 結果の報告（店舗→本部） 次期施策の検討（本部）