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スケジュール遅延が当たり前な状況を少し良くしたいチームがその未来のためにScrumに”再”挑戦した話
Agile Tech EXPO 2022登壇資料 スケジュール遅延が当たり前な状況を少し良くしたいチームがその未来のためにScrumに”再”挑戦した話
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スケジュール遅延が当たり前な状況を少し良くしたいチームがその未来のためにScrumに”再”挑戦した話
1.
Agile Tech EXPO
2022 スケジュール遅延が当たり前な状況を少し良くしたい チームがその未来のためにScrumに”再”挑戦した話 July. 2022 國本 隆志 ECインキュベーション開発部 Rakuten Group, Inc.
2.
2 TOC 自己紹介・今日のお話 過去Scrum導入して失敗した話 未来のチーム? 再チャレンジ 最後に
3.
3 TOC 自己紹介・今日のお話 過去Scrum導入して失敗した話 未来のチーム? 再チャレンジ 最後に
4.
4 自己紹介 • 小規模SIerで5~6年エンジニアやPLを経験 • Perl,
VC++ などから始まり • Java(1.4とかの時代)を5年ほど • 主に社内業務システムなど担当 • 2009/11に楽天に入社 • エンジニア、PMとしていくつかの小中規模ECサービスを立ち上 げ • 現在はマネージャーとして開発組織の運営に従事 • 趣味は酒とアウトドア • 雪山とか登山とかキャンプとか • 最近サバゲーに手を出しました 國本隆志 楽天グループ株式会社 ECインキュベーション開発部 (ECID) General Manager
5.
5 今日お話しする事(Session Abstractより) 過去にScrumに挑戦しうまくいかずにやめてしまったとあるチームが、現在再度Scrumに挑戦しています。前回の失敗を経 験したメンバーは懐疑的。 「全体のスケジュールと進捗はどうやって管理したらいいんですか?」 「タスクがアサインされないと何したらいいかわかりません」 「いちいちポイント見積もりなんかやって、まわるんですか?」 「どうするかはPMが決めてください」 「開発遅くなりますけどいいんですか?」 これらの反発は今のチームの課題を表しています。そしてこのチームの場合、まずケアするべきだったのは「知らないこと による不安」であり、乗り越えた先の景色を共有していくことが前に進むために必要なことでした。誰もさぼりたいわけで はないし、プロダクトを良くしたいという気持ちを持っています。やり方を変えることでそれができなくなるんじゃないか、 失敗するんじゃないか、という不安が反発のように現れていたのです。 今回はそんなチームが、Scrumの経験者とともにScrumに再挑戦しながら成長していくお話をさせていただきます。
6.
6 ※注意 Scrum強者のお話ではありませんので、上手なScrumのやりかたはお話しできません。 ストーリーそのものは実話ですが、適度に誇張したり美化してます。予めご了承ください。 By いらすとや
7.
7 TOC 自己紹介・今日のお話 過去Scrum導入して失敗した話 未来のチーム? 再チャレンジ 最後に
8.
8 過去Scrum導入して失敗した話 • PMのAさん「Scrumいいよ!Scrumやろう!」 • チーム「お、おう」 •
PMのAさん「本読んだ!とにかくやってみよう!」 • PMのAさん「これからはSprintやるぜ!」 • PMのAさん「毎朝Stand up meetingやるぜ! Sprint終わったからRetrospectiveやろう!」 • マネージャー「どう進捗?」 • PMのAさん「10 Sprint中の5 Sprintまで終わりました!あと半分です!」 • マネージャー「どう進捗?」 • PMのAさん「10 Sprint終わったけど問題があってまだ終わりません!」 • マネージャー「あれ?あとどのくらいで終わるの?」 • チーム「ちょっとわかりません。。。」 • マネージャー「!?ちょっと状況確認させて。。。」 By いらすとや
9.
9 何が起きてたか • 「これからはSprintやるぜ!」 • 要件があいまいなまま個人が主観で見積もったチケット •
Sprint planningはもうタスクが割り振られてる • 「毎日朝Stand up meetingやるぜ! Sprint終わったからRetrospectiveやろう!」 • Stand up meetingやRetrospectiveが進捗報告の場 • 「10 Sprint中の5 Sprintまで終わりました!あと半分です!」 • 終わらなかったチケットがどんどん後ろ回しに、想定外のタスクも増える • 「10 Sprint終わったけど問題があってまだ終わりません!」 • 計画したSprintを消化したが未解決のタスクがたくさん残ってた
10.
10 どうなったか • このままではまずいと判断したマネージャーは、残りのタスクの調査と見積もりなおしをチームに指示して スケジュールを引き直し、ステークホルダーへプロジェクトの遅延を説明してまわりました • 次のプロジェクトからはScrumをやめてWBSでのプロジェクト管理に戻りました By
いらすとや
11.
11 TOC 自己紹介・今日のお話 過去Scrum導入して失敗した話 未来のチーム? 再チャレンジ 最後に
12.
12 登場人物 PMのBさん サポーターのCさん マネージャー エンジニアのDさん 開発チーム By いらすとや
13.
13 その後のチームとサポーター登場 PMのAさんがチームを去ってしばらく経ちました。 この頃のチームは、PMに挑戦し始めたBさんがマネージャーのサポートを受けながらプロジェクトを管理し、 なんとかプロジェクトのリリースまで進めていました。 しかしなかなか計画通りにプロジェクトが進まず、遅れを取り戻そうといつもチームは残業して対応していま した。 マネージャーがこの状況を上司に相談したところ、別のチームから経験豊富なPMのCさんがサポーターとして チームに入ることになりました。 By いらすとや
14.
14 サポーターのCさんから見たチームの状況 • PMがエンジニアのアサインとタスクを細かく管理している(しようとしている) • 要件があいまいなまま始まるプロジェクト •
エンジニアによって担当する機能がほぼ固定されている • タスク1つ1つの見積もりが個人に依存している • プロジェクトはリスケを繰り返し依頼元からはいつもクレーム By いらすとや
15.
15 未来のチーム • PMが要件を決めるところに集中できるようになる • 個人への依存を減らしてチームで仕事を進められるようになる •
PMがエンジニアを管理するのではなく、チームが自主的に仕事を進められるようになる By いらすとや
16.
16 TOC 自己紹介・今日のお話 過去Scrum導入して失敗した話 未来のチーム? 再チャレンジ 最後に
17.
17 「Scrumやってみませんか?」 僕Scrumの経験があるので、みんながやりたいなら手伝いますよ そしてScrum再挑戦 チーム「!?」 By いらすとや チーム「うまくいかないと思うけど…まぁ経験者がいるなら…」
18.
18 挑戦:Sprint ①挑戦と反発 まずは2週間のSprintから始めて見ることにしました。 By いらすとや この2週間で終わらせるタスクを決めましょう 全体のスケジュールはどうやって管理するんですか? オンスケかどうかどうやってわかるんですか?
19.
19 挑戦:Sprint ②でもこれまでは? • プロジェクトが進むにつれて出てくる疑問や新たに発生するタスク •
要件があいまいなまま、まず設計を終わらせてフェーズをすすめようとする • なのでWBSはあるものの、その通りには進まない By いらすとや
20.
20 挑戦:Sprint ③気づき • 何をもってそのタスクが完了なのかを明確にしないと何をしたらいいかわからない •
優先すべきタスクを明確にしないと、どれから着手したらいいかわからない • そのタスクがどのくらいで終わるのかわからないと、計画が立てられない • どのタスクを自分がやればいいのかわからない By いらすとや
21.
21 挑戦:Sprint ④変化 • PMのBさんは優先したいタスクをチケットにして、そのチケットの要 件を明確になるようにしてみましょう •
エンジニアはそれをもとにチケットを見積もってください • 出そろったチケットを誰がやるかをチームで相談して決めましょう By いらすとや
22.
22 挑戦:Retrospective ①挑戦と反発 By いらすとや Sprintがおわったので振り返りをしましょう。 どんなことがうまくいって、どんな問題がありましたか? Cさんが問題を解決するんじゃないんですか? 遅れた進捗はどうやって巻き直すのですか? すべての問題を解決するには時間がかかります。すぐ 次のタスクに着手すべきでは。
23.
23 挑戦:Retrospective ②でもこれまでは? • チームはアサインされたタスクをこなすのに精いっぱい •
何かを変える場合はPMが指示を出す • プロジェクトが遅れないようにするための工夫といえば、スケジュールにバッファを持たせたり • チームが自分で仕事の仕方を改善する機会がない
24.
24 挑戦:Retrospective ③気づき • 「いままでよりやることがクリアでした」 •
「他のメンバーがやっていることが今までより把握できました」 • 「差し込みがあったので遅れてしまいました」 • 「終わらなかったチケットがありました」 • 「チケットの書き方がまちまちで分かりにくかったです」 By いらすとや
25.
25 挑戦:Retrospective ④変化 • 1つのチケットが大きすぎないようにしたいです •
チケットの書き方をそろえたらどうでしょう • 差し込みのタスクをどうするかはすぐ思いつかないです。無くすことはできないし。 By いらすとや
26.
26 挑戦:ストーリーポイント見積もり ①挑戦と反発 By いらすとや 次はストーリーポイントで チケットを見積もってみましょう そんな事いちいちやってて案件回るんですか? 案件進行を優先すべきでは?
27.
27 挑戦:ストーリーポイント見積もり ②でもこれまでは? • タスクを始めてみるとわからないことが後から後から出てくる •
見積もる人とタスクを担当する人が同じなので、他の人が知らないタスクが多い • 見積もり通りにスケジュールが進むことがあまりない • だけど正しいスケジュールに近づけるために見積もりにそこそこ時間を使ってる
28.
28 挑戦:ストーリーポイント見積もり ③気づき • 自分と全く違うポイントを出す人がいる •
ポイントが決められないチケットがある By いらすとや
29.
29 挑戦:ストーリーポイント見積もり ④変化 • このチケットはやることがよくわからないから確認が必要だね •
このチケットのこの部分の実装は結構時間かかるやつなんだよね • このチケットは先に調査してみないとよくわからないね By いらすとや
30.
30 チームの反発の向こうにあったもの • 元のやり方のほうが確実なんじゃないか • やり方を変えたらうまくいかなくなって期待にこたえら れなくなるんじゃないか By
いらすとや
31.
31 マネージャーの仕事 By いらすとや チームの成長が必要なフェーズなので、 最初は多少案件の進みが遅くなるかもしれないけど、 挑戦させてくれないか
32.
32 未来のチーム • PMが要件を決めるところに集中できるようになる • 個人への依存を減らしてチームで仕事を進められるようになる •
PMがエンジニアを管理するのではなく、チームが自主的に仕事を進められるようになる By いらすとや
33.
33 未来のチーム • PMのBさんはチームのアサインや進捗を細かく管理しなくなり、要件について考える時間が増えました。 • ストーリーポイントの見積もりを通じてチームの対話が増え、知識が共有されるようになりました。 •
Sprintを終わらせることを共通のゴールとして、進め方を自分たちで考えるようになりました。 By いらすとや
34.
34 チームの挑戦は続く By いらすとや
35.
35 TOC 自己紹介・今日のお話 過去Scrum導入して失敗した話 未来のチーム? 再チャレンジ 最後に
36.
36 ご案内:弊社講演イベント 失敗から学んだ楽天エンジニアの次なる挑戦 当日は開発現場の社員が自ら経験談をお話させていただきます 8月4日(木)19:00~20:15 Zoom開催 https://rakuten.connpass.com/event/253934 / 申込受付中! • 楽天の技術、サービスに興味のある 方! • 私たちと一緒に働いてみたい方!
37.
37 ミニセミナーのお知らせ 楽天のボイスチャネル( )にて、14:40-15:00 でミニセミナーやります! By
いらすとや
Editor's Notes
#5
(Click)
#9
(Click x 12)
#10
(Click x 4)
#11
(Click x 2)
#15
サポーターのCさんはチームのどこに課題があるのかを観察しました。 (Click x 5) サポーターのCさんはこの状況をマネージャーに伝えて、どういうチームになって欲しいかを相談しながらチームの仕事を手伝い始めました。
#16
ちなみにその時サポーターのCさんとマネージャーは、こんなチームになったらいいなと話していました。 (Click x 3)
#18
そんな中、チームの1人であるエンジニアのDさんがScrum Master研修に参加して戻ってきて言いました。 (Click x 2) 過去に一度Scrumに挑戦してうまくいかなかった経験を持つチームメンバーは驚きましたが、そこにサポーターのCさんがいました。サポーターのCさんは、Scrumの取り組みが今のチームの課題を解決するきっかけとなればいいなと考えました。 (Click x 2) そうしてチームの再挑戦が始まりました。
#19
プロジェクトのタスク一覧はあったのでそれを前にしてサポーターのCさんが言いました。 (Click) すかさず反発があります。 (Clikc)
#20
でもこれまでは? (Click x 3) そんな状況を改善したくて、サポーターのCさんはチームに2週間のSprintでやることを考えてもらいました。
#21
Sprintを2週間で終わらせることを考え始めると、いろんな課題がわかってきました。 (Click x 4)
#22
サポーターのCさんはチームにお願いしました。 (click x 3) こうしてチームは2週間で終わらせるチケットを決めてSprintに挑戦し始めました。
#23
Sprintをやってみるといろいろな課題がでてきました。 (click) すかさず反発があります。 (click x 3)
#24
でもこれまでは? (click x 4) そんな状況を改善したくて、サポーターのCさんはチームにうまくいったことと、うまくいかなかったことをありのままに書きだしてもらいました。
#25
するとチームからいろんな意見が出てきました。 (Click x 5)
#26
サポーターのCさんは、うまくいかなかったことを次に少しうまくやるためにできることをチームに考えてもらいました。 (Click x 2) すぐに解決しない問題もありました。 (click) サポーターのCさんは「じゃあそれはPMのBさんとどうするか考えますね」と伝えて、チームは自分たちで考えた、すぐできる改善を次のSprintでやってみることにしました。
#27
Sprintを何回か経験したところで、次のステップに進みました。 (Click) すかさず反発があります。 (click)
#28
でもこれまでは? (click x 4) こんな状況を改善したくて、サポーターのCさんはチームみんなでストーリーポイントを見積もってもらいました。
#29
ストーリーポイントで見積もってみると、チームのメンバーはこんなことに気づきました。 (click x 2)
#30
サポーターのCさんは、ポイントが違う人がいたらなぜそのポイントを出したのかチームで話し合うように言いました。 (click x 3) チームが納得するまで話し合ったことで、次のSprintでやることに決まったチケットは前より自信をもって終わらせることができそうでした。
#31
チームは誰もがプロダクトを良くしたい、案件の依頼元の期待に応えたいと思っていました。 過去の失敗の経験もあって、 (click x 2) という不安が反発となって表れていたんじゃないかなと思います。 チームはPMのBさんからの、PMのBさんは依頼元からの、依頼元の担当者はその上司からの、 期待とプレッシャーがあったのです。
#32
未来のチームのために、マネージャーは依頼元の上司に伝えました。 (Click) 幸い依頼元の上司は了承してくれました。 そのことをチームに伝えると、チームは少し安心した様子でScrumに挑戦できるようになりました。
#33
ところで最初にサポーターのCさんとマネージャーは、こんなチームになったらいいなと話していました。
#34
そして、Scrumという仕事の仕方を通じてチームは少しずつ成長しているようでした。 (Click x 3) サポーターのCさんは、少し未来には今より少し仕事がうまくなっているチームになるといいなと思いながらサポートを続けるのでした。
#35
ということで、これからもチームの挑戦は続くのでした。おしまい。
#38
この後約20分の休憩の後、楽天のボイスチャネルにて、14:40-15:00 でミニセミナーやります。 このセッションの中で出てきたサポーターのCさんと泥臭い苦労を語り合うコーナーをやりたいと思います。 Scrumやるにあたってぶちあたったエピソードなど語り合って、みんなで勇気を分け合えたらなと思いますので、ご参加お待ちしております。
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