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第65回次世代大学教育研究会,大学改革プロセスの促進に欠かせないICT環境デ
      ザインとは,愛媛大学城北キャンパス,校友会館2階サロン



     教育の断絶を連携させる
      ポートフォリオ構想
                    Ver. 1.1 2011年12月3日
             阪井和男(明治大学)・栗山健(学研教育総合研究所)
 Kazuo SAKAI (Meiji University) and Ken KURIYAMA (Gakken Educational Research Institute)
                     sakai@meiji.ac.jp, k.kuriyama@mmf.gakken.co.jp
  資料URL:
  http://www.kisc.meiji.ac.jp/~sakai/presen/ne65-edu-portfolio.pdf
<役職等>
                                                   明治大学法学部教務主任
                 略歴                                明治大学東北再生支援プラットフォーム副代表
                                                   明治大学文明とマネジメント研究所所長
                                                   明治大学サービス創新研究所所長
                     明治大学法学部教授                     明治大学死生学研究所副代表
                     (理学博士)                        明治大学社会イノベーション・デザイン研究所事務局
                     阪井和男                 長
                     Kazuo Sakai       <公職等>
                     sakai@meiji.ac.jp
                                                   早稲田大学メディアネットワークセンター非常勤講師
                                                   早稲田大学情報教育研究所客員研究員
プロフィール:                                            情報コミュニケーション学会副会長
 http://rwdb2.mind.meiji.ac.jp/Profiles/7/000065
 7/profile.html                                    ドラッカー学会執行委員
                                                   一般社団法人CSスペシャリスト検定協会理事
<略歴>
                                                   NPO実務能力認定機構理事
  1952年 和歌山県和歌山市生まれ
                                                   NPO法人 人材育成マネジメント研究会理事
  1971年 和歌山県立桐蔭高校卒業
                                                   NPO法人 日本地域活性力創出機構評議員
  1977年 東京理科大学理学部物理学科卒業
                                                   DPCマネジメント研究会理事
  1979年 同大学院理学研究科修士課程物理
     学専攻修了                                         サービスデザイニング研究所所長
  1985年 同大学院理学研究科博士課程物理                            サイエンティフィック・システム研究会知的能力の可
     学専攻退学(6年間在籍)                                      視化WG座長
  1987年 理学博士(論文,東京理科大学)取得                          次世代大学教育研究会事務局長
  1990年 明治大学法学部専任講師                                オープンソース&リソース戦略研究会共同代表
  1993年 明治大学法学部助教授                                 日本語プログラミング研究会会長
  1998年 明治大法学部教授                                   Japrico Club ユーザ会会長
                                                   Ja Sakai Community運営委員(設立発起人)
  2011年12月2日                                       大学情報サミット初代代表幹事                2
概要
   目的                      目次
                             1.       断絶の時代
     科目や組織を超えて学
                             2.       教育の断絶
      びのプロセスを可視化
      する                     3.       ポートフォリオの要件
                             4.       学力ダイアグラムによる可視化
   提案                       5.       Can-Doリスト
     教育を連携させるポート            6.       インテリグラムによる可視化
      フォリオ                   7.       ミシン問題の談話分析への応用
          学力ダイアグラム,学力                自己の卵モデルの適用
           ダイアグラム表                    創発ダイアグラム
                                      インテリグラム
          インテリグラム
                             8.       まとめ


2011年12月3日          阪井和男・栗山健                        3
断絶の時代
断絶の時代
   断絶とは・・・
    情報化の進展、グローバル経済の出現、政府の無力化、知識社会と知識
      労働者の興隆、企業間の合従連衡、世界的規模の産業構造の再編、
      雇用の大変動、高等教育におけるイノベーション
     日本:政治の危機、政党の役割の低下、政府への信頼の喪失(ドラッカ
        ー、『断絶の時代』、「日本版新版への序文」より、1969年)

「変革が激しく目を引くのに対し、断絶は静かに進行する。地震や噴火として
   現れるまでは、気づかれない。」(ドラッカー、『断絶の時代』、1969年)
  「地震の群発のように社会を激動が襲いはじめた。その原因は地殻変動としての断
        絶にある。この断絶の時代は起業家の時代、グローバル化の時代、多元化の
        時代、知識の時代である」(ドラッカー、『断絶の時代』、1969年)
 断絶=地殻変動
∵断絶は成長する砂山である!
2011年11月19日           明治大学 阪井和男          5
砂山モデル
                            自己組織化臨界現象
              砂
                             1.     砂粒を一粒ずつ落とす
              粒              2.     砂山ができる
              A




              砂山             Bak, P., Tang, C. and Wiesenfeld, K. (1987). “Self-organized
                             criticality: an explanation of 1/f noise”. Physical Review
                             Letters 59: 381–384. doi:10.1103/PhysRevLett.59.381.

2011年11月19日        明治大学 阪井和男                                                    6
砂山モデル
                            自己組織化臨界現象
              砂
                             1.     砂粒を一粒ずつ落とす
              粒              2.     砂山ができる
              B              3.     斜面の傾きが大きくなる



地殻変動

              砂山             Bak, P., Tang, C. and Wiesenfeld, K. (1987). “Self-organized
                             criticality: an explanation of 1/f noise”. Physical Review
                             Letters 59: 381–384. doi:10.1103/PhysRevLett.59.381.

2011年11月19日        明治大学 阪井和男                                                    7
砂山モデル
                            自己組織化臨界現象
              砂
                             1. 砂粒を一粒ずつ落とす
              粒              2. 砂山ができる
              C              3. 斜面の傾きが大きくなる
                             4. 突如、「なだれ」が起きる
                              「なだれ」は砂粒Cのせい!?

大変動                                砂粒Cが引き金を引いた
                                   そもそも砂山が不安定

                                  因果関係の錯誤
              砂山             どの砂粒でも、いずれ「な
                              だれ」は起こる!
2011年11月19日        明治大学 阪井和男                  8
自己組織化臨界現象
                   (SOC : Self Organized Critical Phenomena)
           砂山モデル
              多数の要素が密接に関連しているシステム
               砂粒を落とすだけで勝手に(自己組織化)臨界状態になる
              ∴変化の規模や時期は原理的に予測不可能
                         地震や経済危機等の予測も不可能
           べき乗則という秩序
               「なだれ」の大きさ(=転がる砂粒の数)と起きる回数
               大きさが2倍で1/2.14
               ∴どんな大規模ななだれでも起きる可能性はゼロではない!
マーク・ブキャナン, 『歴史は「べき乗則」で動く(種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学)』, 水谷淳訳,早川書房,2009年8月21日.
Bak, P., Tang, C. and Wiesenfeld, K. (1987). “Self-organized criticality: an explanation of 1/f noise”. Physical Review Letters 59: 381–384.
doi:10.1103/PhysRevLett.59.381.
       2011年11月19日                                         明治大学 阪井和男                                                                   9
べき乗則の例
      地震のグーテンベルグ・リヒター則
          2倍の大きさの地震は頻度は1/4
      破片
          壁にたたきつけた凍ったジャガイモの破片の大きさが2倍の大きさにな
           ると頻度が1/6
      山火事
          規模が2倍になると頻度は1/2.48倍
      戦争の戦死者
          世界人口にたいする戦死者の比率が2倍になると頻度は1/2.62倍
   変化の規模や時期は原理的に予測不可能
       ∴どんな大規模ななだれでも起きる可能性はゼロではない!
マーク・ブキャナン, 『歴史は「べき乗則」で動く(種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学)』, 水谷淳訳,早川書房,2009年8月21日.

   2011年11月19日               明治大学 阪井和男                            10
自己組織化の条件と感知
   自己組織化の条件
    同じ場所に  ・・・ 集中力
    落とし続ける ・・・ 根気
        ↓
    予測不能な大変動!
   大変動を感知するには?
     どんな地殻変動が起きつつあるかを感じ取ること
           これこそドラッカーがなしてきたこと!

2011年11月19日         明治大学 阪井和男    11
教育の断絶
教育制度の「断絶」
1.   学年学級制      教育効果測定のために導入された画一的な学び方
        同級生以外と学び合う場が奪われている!
2.   相対評価      教員のクラス管理上の都合で導入された競争原理
        同級生と協調させない!
         (cf.) 「隣の学生が最大の教育資源」(原田康也・早稲田大学)

3.   単位制     工場労働者の時間管理の方法をそのまま適用
        決められた単位数だけ科目を取得すれば卒業できる
            科目配置は教員の教育理念にもとづき,学びの実態を反映していない
            科目間の連携による意味づけが学習者に任されたまま
∴人間味の失せた「マンモス教育工場」(潮木*,2008年,p. 226)

                *潮木守一,『フンボルト理念の終焉?(現代大学の新次元)』,東信堂,2008年3月31日.
2011年12月9日             HRDM・明治大学 阪井和男                   13
1つのシステムとしてみた教育
                     就職
                                        1つのシステムとしてみた教育!?
                                         科目間の連携
                ゼミ     卒業生調査
                                ゼロ段階:          ポートフォリオがつなぐ教育活動
                                アイデア               すべての矢印の始点と終点をつなぐ
                                の産出
            専門科目
                                               ストーリー中心型カリキュラム
                       カリキュラム
                       設計・再設計                      必修科目全体を意味付けるストーリー
            専門科目
                                           大学教育と企業等との連携
            教養科目                               共通ポートフォリオの構築を目指す
教育環境、                                              企業,高校,学生活動,・・・
授業方法
の試験             入学試験
                                           外部オープン性
                    志願者
                                               ポートフォリオの公開
                                               iTunes U・JOCWによる授業公開
    A   B   C   D                                  高等教育による新しい社会貢献
  2011年12月9日                    HRDM・明治大学 阪井和男                       14
1つのシステムとしてみた生産
                      消費者
                                                1つのシステムとしてみた生産
                                                  (デミング,1996年,pp.68-69)
                 流通     消費者調査                     PDCAの原型(PDSAサイクル)
                                ゼロ段階:
                                アイデア               品質の改善は,原材料から顧客まで,将
             検査
                                の産出                 来へ向けての製品サービスの再設計を含
                       設計および
                                                    めて全生産ラインにわたる
             組立
                       再設計                         この図は,日本で1950年8月に使用された
                                                         (原図を回転させ修正して作成した)
                                                     サービス組織では,生産の原資A,B,C
             製造
                                                      等は,データソースや前工程の作業等
工程、機械、
方法、コスト                                                      デパートにおける代金,代金の計算,預金,払い
の試験              原材料の受け取り                                    戻し,在庫の入出,転記,出荷指示など
                 および試験
                                デミング,W・エドワーズ,『デミング博士の新経営システム論(産業・行政・教育のため
                     原材料、       に)』,NTTデータ通信品質管理研究会訳,NTT出版,1996年3月21日.
                     設備の供給業者    原著:W. Edwards Deming, "The New Economics: For Industry, Government, Education
                                (Second Edition)", Massachusetts Institute of Technology, Center for Advanced
    A    B   C   D              Educational Services, Cambridge, Massachusetts, 1994.
  2011年12月9日                    HRDM・明治大学 阪井和男                                                        15
ポートフォリオの要件

2010年11月22日
“ポートフォリオ”とその効果的運用に
向けて
Portfolioの意味




              井ノ上憲司,「『ポートフォリオ』を始めよう」,第44回次世代大学教育研究会(長崎大学),2010年3月23日.
2010年11月22日               明治大学 阪井和男                             17
作品集としてのポートフォリオ




              井ノ上憲司,「『ポートフォリオ』を始めよう」,第44回次世代大学教育研究会(長崎大学),2010年3月23日.
2010年11月22日               明治大学 阪井和男                             18
ポートフォリオの要件
1.   個人の成果や作品が一覧できる

2.   自分の業績や経験を振り返ることができる

3.   自分の意志で人に公開できる

4.   自分のことを人に説明してアピールできる




2010年11月22日    明治大学 阪井和男   19
ポートフォリオの要件
1.   個人の成果や作品が一覧できる
        成果集(紙ばさみの機能):性能ではなく、どう使いたいかの動機が問題!
2.   自分の業績や経験を振り返ることができる
        自己評価(セルフアセスメント):自分のことを振り返る必然性や動機が問題!
3.   自分の意志で人に公開できる
        相互評価(ピアアセスメント):互いに自己評価を公開し合うことの動機が問題!
4.   自分のことを人に説明してアピールできる
        教師評価(専門家による他者評価):専門家から評価してもらう動機が問題!




2010年11月22日          明治大学 阪井和男                  20
ポートフォリオの要件
1.   個人の成果や作品が一覧できる

2.   自分の業績や経験を振り返ることができる

3.   自分の意志で人に公開できる

4.   自分のことを人に説明してアピールできる

5.   個人が所有して個人で維持管理できる

6.   教育活動を連携させて意味ある活動にできる
2010年11月22日    明治大学 阪井和男    21
ポートフォリオの要件
1.   個人の成果や作品が一覧できる
        成果集(紙ばさみの機能):性能ではなく、どう使いたいかの動機が問題!
2.   自分の業績や経験を振り返ることができる
        自己評価(セルフアセスメント):自分のことを振り返る必然性や動機が問題!
3.   自分の意志で人に公開できる
        相互評価(ピアアセスメント):互いに自己評価を公開し合うことの動機が問題!
4.   自分のことを人に説明してアピールできる
        教師評価(専門家による他者評価):専門家から評価してもらう動機が問題!
5.   個人が所有して個人で維持管理できる
        パーソナルレコード(PHR, PLR、母子手帳):自分で維持管理する動機が問題!
6.   教育活動を連携させて意味ある活動にできる
        連携機能:全体の中の自分の意義:個々の学習活動は全体と繋がっている!
2010年11月22日           明治大学 阪井和男                 22
夢のポートフォリオ
   知的能力を可視化できる
     知的能力の要素を考える
     可視化の方法を考える
     個性の違いに意味がある連携を考える
     社会に出た後の人材育成プロセスも可視化できる




2010年11月22日   明治大学 阪井和男    23
学力ダイアグラムによ
る可視化
2010年10月30日
「知的能力の統合化の試み~ガードナーの5
つの心の理論を参照して~」
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~sakai/presen/cis-
ws06-gardner-5minds-20101030.pdf
知的な未来をつくる「5つの心」
「心の典型的な働き」「心をどのように活かすべきか」(ガードナー, 2008, p.12)
1. 熟練した心(the disciplined mind)
         主要な学問や職業に必要とされる思考方法を使いこなす心*
2.    統合する心(the synthesizing mind)
         大量の情報のなかから重要なものを選び出し、自己と他者双方が役立てられる形
          にまとめていく心*
3.     創造する心(the creating mind)
          既存の知識や「統合体」を超えて、新しい課題や解決策を示し、既存の分野を広
           げたり新分野を開拓したりする心*
4.     尊敬する心(the respectful mind)
          個人や集団のあいだの差異に共感して、建設的に対応する心*
5.     倫理的な心(the ethical mind)
          働き手として、また市民としてのみずからの役割の特徴を、抽象化してとらえる心*
               *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日.
               原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006.
     2010年10月30日                          阪井和男・栗山健                                                25
倫理的な心
非
倫
理
的
な
心




2010年10月30日   阪井和男・栗山健   26
「倫理的な心」の面内
                          倫理的な心
知
の                      統合する心
具                       (帰納)
現             熟練した心
                                      熟練した心
化               (演繹)
                                      (演繹)



                 尊
               (敬            創造する心    共
               共す                     鳴
               鳴る        (アブダクション)
               場心                     場
               )
                                     知の創造
2010年10月30日       阪井和男・栗山健                   27
熟練した心
知                                                                                 凡例
の                                  知識=「わかる」
具                                                                                知識
現                熟練した心             能力=「できる」                                      「わかる」
化                       (演繹)
        主要な学問や職業に                  知識=「わかる」                                      能力
        必要とされる思考方法
        を使いこなす心*                                                                 「できる」




          *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日.
          原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006.
2010年10月30日                 阪井和男・栗山健                                                         28
統合する心
知
の
具
現                熟練した心                統合する心
化                       (演繹)              (帰納)
                                          大量の情報のなかから
                                          重要なものを選び出し、
                                          自己と他者双方が役立
                                          てられる形にまとめて
                                          いく心*




          *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日.
          原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006.
2010年10月30日                 阪井和男・栗山健                                                         29
尊敬する心
知
の
具
現                熟練した心                統合する心
化                       (演繹)              (帰納)




                        尊
     個人や集団の間
                      (敬
     の差異に共感し          共す
     て、建設的に対          鳴る
     応する心*            場心
                      )
          *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日.
          原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006.
2010年10月30日                 阪井和男・栗山健                                                         30
創造する心
知
の
具
現                熟練した心                統合する心
化                       (演繹)              (帰納)

                                                    既存の知識や「統合体」を超
                                                    えて、新しい課題や解決策を
                                                    示し、既存の分野を広げたり
                        尊                           新分野を開拓したりする心*
                      (敬                     創造する心
                      共す
                      鳴る                   (アブダクション)
                      場心
                      )
                                                                        知の創造
          *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日.
          原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006.
2010年10月30日                 阪井和男・栗山健                                                         31
イノベーション・ダイアグラム
知
の
具
現              熟練した心         統合する心
化                  (演繹)        (帰納)


                                                        尊
                    尊                                   敬(
                  (敬                                    す共
                  共す             創造する心                  る鳴
                  鳴る            (アブダクション)               心場)
                  場心
                  )
                                                   知の創造
  山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)によるイノベーション・ダイアグラムを参考として作図.

2010年10月30日           阪井和男・栗山健                                    32
イノベーション・ダイアグラム
知
の
具
現              熟練した心         統合する心                      熟練した心
化                  (演繹)        (帰納)                     (演繹)


                                                        尊
                    尊                                   敬(
                  (敬                                    す共
                  共す             創造する心                  る鳴
                  鳴る            (アブダクション)               心場)
                  場心
                  )
                                                   知の創造
  山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)によるイノベーション・ダイアグラムを参考として作図.

2010年10月30日           阪井和男・栗山健                                    33
社会が求める能力(日経進研Navi)
                       資格,免許
                       PCスキル
知                     高度な語学力          バランスが
                                       良い
の
具        プレゼンテーション能力
         コミュニケーション能力
現           マネジメント能力
化            ビジネスマナー           分析力・情報処理能力
                               情報感度・情報収集能力
                                                           同左
             問題解決能力

                  専門知識

                                 企画力・クリエイティブ能力
           高度な語学力
       コミュニケーション能力
          マネジメント能力                  一般知識・教養
山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)
によるイノベーションダイアグラムを参考として作図.                               知の創造
全国大学イメージランキング(日経進学Navi) http://shingakunavi.jp/rank/ (2009年1月4日)
                    阪井和男・栗山健
「現役高校3年生の志望校イメージ調査」,日経進学Navi広告特集,日本経済新聞 第二部,2008年11月28日.           34
就職基礎能力ダイアグラム
知                            資格取得                創造性が考慮
                                                 されていない
の
            コミュニケーション能力
具               ビジネスマナー
現               (職業人意識)                 計算・計数・数学的思考力
化               問題解決能力


                      読み書き



         コミュニケーション能力
                                                社会人常識
                                                                              (職業人意識)

山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)
によるイノベーションダイアグラムを参考として作図.
                                                                        知の創造
                     阪井和男・栗山健
YESプログラムの概要(特長1),厚生労働省 http://www.bc.javada.or.jp/yes/detail/index.html (2008年12月5日アクセス)
2010年10月30日                                                                                35
社会人基礎力ダイアグラム
                                                      知識が考慮され
知                                                      ていないが、
の                                                     チーム力を強調
具                  前に踏み出す力
現                            主体性
                           働きかけ力              考え抜く力
化                            実行力              課題発見力
                                              計画力
                                              ストレスコントロール力
                チームで働く力
                  発信力
                  傾聴力                                       創造力
                                                    (新しい価値を生み出す力)
                  柔軟性
               情況把握力
          ストレスコントロール力

 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)
 によるイノベーションダイアグラムを参考として作図.                                                知の創造
 社会人基礎力に関する研究会「中間取りまとめ」報告書【概要版】,経済産業省
                                          阪井和男・栗山健
 http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/torimatome.htm (2008年12月5日アクセス)
2010年10月30日                                                                      36
学士力ダイアグラム
                                             ダイアグラムに
知                           知識・理解            収まらないもの
の                                              が多い
                                                                       生涯学習力
具              情報リテラシー                                                 総合的な学習経験
現         コミュニケーションスキル
               ビジネスマナー
化                問題解決力
                                      数量的スキル
                                      論理的思考力
                                      自己管理力
                       知識・理解

                                            創造的思考力
             チームワーク
            リーダーシップ                                                       (倫理観)
       コミュニケーションスキル                          知識・理解
                                                                          (社会的責任)
山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)
によるイノベーションダイアグラムを参考として作図.                                          知の創造
「学士課程教育の再構築に向けて」(審議経過報告),中央教育審議会 総会(第62回)議事録・配付資料-文部科学省
                                        阪井和男・栗山健
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/071017/001.pdf (2008年12月5日アクセス)
2010年10月30日                                                                          37
学士力ダイアグラム
非
倫
理
的
な
心




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まとめ
   前提
    自己を倫理的に制約しつつ、社会への貢献をめざす
     自己と社会の相克を解消する
        教養の意味と意義
        総合大学における教養教育とは
                 公共圏と私生活圏を統合する生活の能力*
                    公的な生活と私的な生活の衝突という難問を巧みに解決する能力
                    公的なものと私的なもののあいだで巧みに折り合いをつける能力
                 一人の人が帰属する複数の社会集団や組織間の利害を調整する能力*




                        *清水真木,『これが「教養」だ』,新潮新書 361,新潮社,p. 15, p. 19, 2010年4月20日.
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まとめ
   前提
     自己を倫理的に制約しつつ、社会への貢献をめざす

   成果
     困難な現代的問題に果敢に立ち向かって
      創造的な解決策を模索し実践できる
   知識
     すぐには文脈化されない豊富な知識を得ておく
        長期的に残る感動的な学びで得られた知識

     能力と能力をつなぐどんな知識が得られたか
        既設科目の一部か,ストーリーやプロジェクト等で得られた固有のも
         のかを分別
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まとめ
   能力
     実生活で遭遇する問題を解決する能力*
            演繹推論:大前提をもとに飛躍のない機械的な推論
     解決すべき新たな問題を考えだす能力*
            帰納推論:個々の事実を根拠にする科学的な推論
     自らの文化の中で尊重される物やサービスを生み出す能力*
        アブダクション:他分野からの洞察による直観的な推論




    *クリステンセン・他(2008年,第1章,p.25)による多元的知能論(ハワード・ガードナー)の引用

    クレイトン・クリステンセン,マイケル・ホール,カーティス・ジョンソン,『教育×破壊的イノベーション(教育現場を抜本的に変革する)』,翔泳
    社,第1章,2008年11月19日.原著:"Disrupting Class: How Disruptive Innovation Will Change the Way the World Learns", Clayton M.
    Christensen, Curtis W. Johnson, Michael B. Horn, McGraw-Hill, 2008.
2010年10月30日                       阪井和男・栗山健                                                                    41
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育成される人材像                                               ・倫理観
                                                 倫理的な心                   ・社会的責任                             困難な現代的問題に
                                                                         ・職業人意識                             果敢に立ち向かって
      知                                               知識
                                                                                                            創造的な解決策を
      の                                                                                                     模索し実践できる人材
                           熟練した心
      具                      実生活で遭遇する                          統合する心
      現                     問題を解決する能力*
                                                                解決すべき
                                                                新たな問題を
      化                                                         考えだす能力*
                                                                                                            熟練した心

                                                 知識
               尊敬する心
                  共鳴場のチームで働く力:
                                                                      創造する心
                                                               自らの文化の中で尊重される
                   発信力・傾聴力・柔軟性                                 物やサービスを生み出す能力*
                         情況把握力                                                                              共鳴場
                    ストレスコントロール力
                                                          知識                  長期的に残る感動的な
                                                                              学びで得られた知識

*クリステンセン・他(2008年,第1章,p.25)による多元的知能論(ハワード・ガードナー)の引用
山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)を参考として作図.
                                                                                                     知の創造
クレイトン・クリステンセン,マイケル・ホール,カーティス・ジョンソン,『教育×破壊的イノベーション(教育現場を抜本的に変革する)』,翔泳社,第1章,2008
年11月19日.原著:"Disrupting Class: How Disruptive Innovation Will Change the Way the World Learns", Clayton M. Christensen, Curtis W. Johnson,
Michael B. Horn, McGraw-Hill, 2008.
                                            阪井和男・栗山健 阪井和男
                                                        明治大学                                                                         42
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学力ダイアグラム
非
倫
理
的
な
心




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知的能力の養成方法
0. 知的活動の制約
    倫理的な心に沿った活動               倫理的な心
1. 個別能力の獲得
    領域固有の知識から
      個別能力で知識生成
     知識の獲得
           出発点としての始状態
                                      熟練した心
       能力の獲得
                                      統合する心
           演繹、帰納、共鳴場、アブダクション         尊敬する心
       知識の生成                         創造する心
           能力によって生成された終状態
    Can-Doリスト、コンピテンシーの明確化
2010年10月30日              阪井和男・栗山健             44
知的能力の養成方法
2. 連携能力の獲得
    3つの能力を連携                メタ熟練した心
     演繹型プロセス
           演繹帰納アブダクション
       帰納型プロセス
           帰納アブダクション演繹
       創発型プロセス
           アブダクション演繹帰納             メタ尊敬する心

3. 異種能力の尊重
    チームワークの基礎能力を獲得
                                          メタ倫理的な心
     3プロセスを全人格的に体験させる        演繹型

     異種能力の対等性を体感!
                            帰納型     創発型

2010年10月30日           阪井和男・栗山健                      45
知識と3つの推論能力
                                                  知識           凡例
    知             知識
                                                               知識
    の           演                                              「わかる」
    具           繹               抽
    現           推               象                      演       能力
                        帰                              繹
                論               化
    化           能
                        納
                                              具        推
                                                               「できる」
                        推                              論       演繹
                力                             体
                        論                     化        能
                                                                    アブダ
                                                                    クション
               知識       能                              力       帰納
                        力

           共鳴場              アブダクション能力                  共鳴場     スキル
                   知識                             知識

    山口栄一(2006年,p.70)をもとに改変
                                                             知の創造
山口栄一,『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日.
    2010年10月30日               阪井和男・栗山健                                 46
まとめ
   外部から学び、他者を尊敬する
    「テイラーの行動観察*」+「デミングのシステム論**」
   大学における教育の再編
     科目内で何を学べるか?                                 1.   熟練した心
                                                  2.   統合する心
     科目間で何を学べるか?                                 3.   創造する心
                                                  4.   尊敬する心
     大学で何を学べるか?                                  5.   倫理的な心

       *フレデリック・テイラー,『科学的管理法の原理』,1911年.
       フレデリック W. テイラー,『新訳 科学的管理法(マネジメントの原点)』,有賀裕子訳,ダイヤモンド社,2009年11月27日.
       佐藤学,『米国カリキュラム改造史研究(単元学習の創造)』/東京大学出版会,1990年12月10日.

       **武田修三郎,『デミングの組織論(「関係知」時代の幕開け)』,東洋経済新報社,第10章,pp. 282-283,2002年12月5日.

2010年10月30日                  阪井和男・栗山健                                47
学力ダイアグラム表の考え方
       成果     意義: この授業は,・・・
       知識:    a1:~がわかる  能力:             具体   R:・・・・・・ができる
              α2:~がわかる                       R:・・・・・・ができる
              α3:~がわかる                  抽象   I:・・・・・・ができる
              α4:~がわかる                  創造   A:・・・ができる
                                        具現   R2:・・・・・・ができる

                                                       α3:~~~        (終点)
                            α1:~~~                                    達成:
                            b1:・・・・・・                  α4:~~~
                                                                     ・・・・・・
                                                          a2:・・・
                              (抽象)
               (具体)           I:・・・・・                  (具現)
               R:・・・・            ・                     R2:・・・
                ・・・・・
                                                       ・・・・・・


     (始点)     a1:・・・・・・・                     (創造)       α2:~~~
                      ・・      e1:・・・・・・・                 f2:・・・・・・
     目標:
     ・・・・・・       c1:・・・              ・・      A:・・・
               d1:・・・・・・          f1:・・・

2010年10月30日                阪井和男・栗山健                                           48
学力ダイアグラム表(1/2)
成果 意義               この授業は,自己の・・・を・・・することによって,社
                    会に貢献できる知的能力を育成することである
     本授業によって得られた固有の α 1:~~~がわかる
     知識             α 2:~~~がわかる
                    α 3:~~~がわかる
     能力 具体思考による演繹推論 R:・・・・・・・・・ができる
                    R:・・・・・・・・・ができる
        抽象思考による帰納推論 I:・・・・・・ができる
        創造思考による直観推論 A:・・・ができる
        具体思考による具現化  R2:・・・・・・ができる
始点 目標          この授業の目標は・・・
     開始        2009年4月吉日
     終了(予定)    2009年7月吉日
     期間(予定)    3ヶ月
終点   達成        この授業によって・・・未達,達成,超越
     開始        2009年4月吉日
     終了(実績)    2009年8月吉日
     期間(実績)    4ヶ月
2010年10月30日     阪井和男・栗山健                    49
学力ダイアグラム表(2/2)
プロセス      科目   内容・根拠         科目a 科目b 科目c 科目d 科目f
       科目a     a1:・・がわかる     a1:・・・
知識     科目c     c1:・・がわかる                       c1:・・・
       科目d     d1:・・がわかる                                d1:・・・
具体思考による演繹推論    R:・・・・・・・・・ができる
               α 1:~がわかる
知識
       科目b     b1:・・がわかる              b1:・・・
抽象思考による帰納推論    I:・・・・・・ができる
       科目e     e1:・・がわかる
知識
       科目f     f1:・・がわかる                                         f1:・・・
創造思考による直観推論    A:・・・ができる
               α 2:~がわかる
知識
       科目f     f2:・・がわかる                                         f2:・・・
具体思考による具現化     R2:・・・・・・・・・ができる
               α 3:~がわかる
知識             α 4:~がわかる
               a2:・・がわかる     a2:・・・
2010年10月30日            阪井和男・栗山健                                    50
知的能力の可視化へ向けて
        ~ダイアグラムの意味~
   知的活動の全体像を可視化
       配位空間を定義し、その空間に「知的活動」をマッピングすることで意味
        を与えること
       「知的活動」とは・・・
           知的能力を獲得するプロセスとしての「能力」と
            その成果として得られる「知識」の全活動をいう
       可視化によって何ができるか・・・
        Can-Doリスト
         学生が自らの学習を自己管理することが可能

         教員が授業目的を明確にすると学習プロセスの形成的評価が可能

         教育活動の全体像を可視化することが可能

         結果的に、授業の改善ツールとして利用することが可能



                   知的能力の可視化WG準備会,サイエンティフィック・システム研究会,汐留(東京),2010年3月11日.

2010年10月30日              阪井和男・栗山健                               51
Can-Doリスト
GIOとSBO
   コースの目的
    GIO: General Instructional Objective
     一般的な教育目標
     (・・・のために)・・・を習得する/理解する等

   コースの目標
    SBO: Specific Behavioral Objective
     具体的な行動目標
     ~ができる

※1.具体的か? 2.現実的か? 3.測定可か?
                崎山千春,「『集合研修のコースデザインを4MATモデルで改善する方法』の具体例」,
                第48回次世代大学教育研究会,於ラーニング・マスターズ,2010年7月17日.
2011年1月26日              明治大学 阪井和男                       53
英検Can-doリスト
   評価結果リスト
     1級から5級の20,000人以上の合格者にアンケート
      し、その結果を分析したもの
        期間:2003年5月からの3年間
        対象:20,000人以上の英検合格者

        方法:自己評価で「自分はこの項目ができる自信がある
         」ものにチェック
     利点
          具体的な目標として、「3級に受かった後にどのくらいの
           英語を使えるようになるか」というゴールを設定できる
                  「英検Can-doリストとは?」 http://eigo.freesozai.info/4p.html (2010年4月10日アクセス)
2010年4月12日         明治大学 阪井和男                                                  54
英検Can-doリスト(例)
         読む                  聞く     話す            書く
    社会性の高い幅広い分野         社会性の高い幅広い内
                              社会性の高い幅広い話題に 社会性の高い話題について
 1級 の文章を理解することがで        容を理解することができ
                              ついてやりとりをすることが まとまりのある文章を書くこと
    きる                  る     できる           ができる
    社会性の高い分野の文章         社会性の高い内容を理
                              社会性の高い話題について、 日常生活の話題や社会性の
準1級 を理解することができる         解することができる
                              説明したり、自分の意見を述 ある話題についてまとまりの
                              べたりすることができる   ある文章を書くことができる
    まとまりのある説明文を理 日常生活での情報・説明 日常生活での出来事につい 日常生活での話題について
    解したり、実用的な文章か を聞きとったり、まとまり て説明したり、用件を伝えた ある程度まとまりのある文章
 2級
    ら必要な情報を得ることが のある内容を理解するこ りすることができる      を書くことができる
    できる          とができる
    簡単な説明文を理解したり、日常生活での話題や簡 日常生活で簡単な用を足し 興味・関心のあることについ
    図や表から情報を得ること 単な説明・指示を理解す たり、興味・関心のあること て簡単な文章を書くことがで
準2級
    ができる         ることができる      について自分の考えを述べ きる
                              ることができる
    簡単な物語や身近なことに ゆっくり話されれば、身近 身近なことについて簡単な 自分のことについて簡単な文
 3級 関する文章を理解すること なことに関する話や指示 やりとりをしたり、自分のこと 章を書くことができる
    ができる         を理解することができる について述べることができる
    簡単な文章や表示・掲示を 簡単な文や指示を理解す 簡単な文を使って話したり、 簡単な文やメモを書くことが
 4級
    理解することができる   ることができる      質問をすることができる   できる
    アルファベットや符号がわ 初歩的な語句や定型表 初歩的な語句や定型表現を アルファベット・符号や初歩
 5級 かり、初歩的な語句や文を 現を理解することができ 使うことができる       的な単語を書くことができる
    理解することができる   る
         英検Can-doリスト,財団法人日本英語検定協会,http://www.eiken.or.jp/about/cando/cando_02_0.html (2010年3月19日アクセス)
 2010年4月12日                         明治大学 阪井和男                                                55
Can-Doリスト( 2010年度後期「教養基礎演習」受講前)
番   区分                       内容                           NPS
 1           人のプレゼンを見てプレゼンテーションソフトの新しい使い方を学ぶことができる        -12%
 2           プレゼンテーションソフトを使って人前で自分の意見をプレゼンすることができる        -26%
 3 presen    自分の意見を人前で臆ぜずに発表することができる                      -25%
 4           自分の意見を述べるときに根拠を考えることができる                     -56%
 5           他の人のレポートやプレゼンテーションを見て,よい点や改良できる点を考えることができる   -19%
 6           ディスカッションで自分の意見を述べることができる                     -44%
 7 discuss 自分と異なる人の意見の重要性を理解することができる                      +19%
 8           人の意見を尊重して自分の意見を深めることができる                      -6%
 9           内容以上に文章の論理構造が重要であることを認識できる                   -18%
10           文章の内容に引きずられずに文と文の論理的構造を解き明かすことができる           -49%
   thinking
11           ひとつの論証にたいして他の論証の可能性を考えることができる                -70%
12           「なぜ」の問いかけにたいして論証図を用いて「なぜなら」と答えることができる        -76%
13           接続詞に注目して文章の構造を捉えることができる                      -44%
14 thinking- 論証図を作成することができる                               -98%
15 skill     仮説形成を行うことができる                                -69%
16           推測と演繹を区別することができる                             -76%
17           表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる                 -83%
18           プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる       -99%
19           チャートや絵を使いこなしてビジュアルなプレゼンテーション資料を作成できる         -56%
   pc-skill
20           レイアウトの仕方に気を配って分かりやすいプレゼンテーション資料を作成できる        -72%
21           プレゼンテーションソフトを使ってプレゼン資料を作成することができる            -50%
22           箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作ることができる      -64%
23           毎回の授業内容から得られた知識を適確な文章として要約することができる           -44%
   summary
 2010年11月26日             明治大学 阪井和男                        56
24           毎回の授業内容から得られた知識の意味を見出すことができる                 -12%
Can-Doリスト(2010年度後期「教養基礎演習」)
番   区分                         内容                         前   後    差
 1           人のプレゼンを見てプレゼンテーションソフトの新しい使い方を学ぶことができる     -12% +40% +52%
 2           プレゼンテーションソフトを使って人前で自分の意見をプレゼンすることができる     -26% +30% +56%
 3 presen    自分の意見を人前で臆ぜずに発表することができる                   -25% -10% +15%
 4           自分の意見を述べるときに根拠を考えることができる                  -56% +10% +66%
 5           他の人のレポートやプレゼンテーションを見てよい点や改良できる点を考えることができる -19% +60% +79%
 6           ディスカッションで自分の意見を述べることができる                  -44% -10% +34%
 7 discuss 自分と異なる人の意見の重要性を理解することができる                   +19% +80% +61%
 8           人の意見を尊重して自分の意見を深めることができる                   -6% +60% +54%
 9           内容以上に文章の論理構造が重要であることを認識できる                -18% +70% +88%
10           文章の内容に引きずられずに文と文の論理的構造を解き明かすことができる        -49%   0% +49%
   thinking
11           ひとつの論証にたいして他の論証の可能性を考えることができる             -70% +40% +110%
12           「なぜ」の問いかけにたいして論証図を用いて「なぜなら」と答えることができる     -76% +30% +106%
13           接続詞に注目して文章の構造を捉えることができる                   -44% +70% +114%
14 thinking- 論証図を作成することができる                            -98% +50% +148%
15 skill     仮説形成を行うことができる                             -69% +30% +99%
16           推測と演繹を区別することができる                          -76% +30% +106%
17           表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる              -83% +20% +103%
18           プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる    -99% +70% +169%
19           チャートや絵を使いこなしてビジュアルなプレゼンテーション資料を作成できる      -56% +30% +86%
   pc-skill
20           レイアウトの仕方に気を配って分かりやすいプレゼンテーション資料を作成できる     -72% +30% +102%
21           プレゼンテーションソフトを使ってプレゼン資料を作成することができる         -50% +60% +110%
22           箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作ることができる   -64% +40% +104%
23           毎回の授業内容から得られた知識を適確な文章として要約することができる        -44% +10% +54%
   summary
 2010年11月26日               明治大学 阪井和男
             毎回の授業内容から得られた知識の意味を見出すことができる
                                                                    57
24                                                     -12% +40% +52%
可視化すべき内容
   授業前後の変化
     目指すこと
          高い志による尊い目的
     わかること  ・・・ GIO : Can-Doリスト
     できること ・・・ SBO: Can-Doリスト
     やるべきこと
          倫理:高い志と自己との社会的ジレンマ
   他の授業科目との連携
     全体の中でどんな学びがなされているか?
2011年1月26日        明治大学 阪井和男        58
教養基礎演習(2011年度)
(01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる
(02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる
(03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる
(04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる
(05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる
(06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる
(07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる
(08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる
(09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる
(10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる
(11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる
(12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる
(13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる
(14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる
(15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる
(16) (t01) 〈主題〉 文章の内容に引きずられずに論理的構造を解き明かすことができる
(17) (t02) 〈主題〉 文章の論理構造を論証図として表すことができる
(18) (t03) 〈主題〉 ひとつの論証にたいして他の論証の可能性を考えることができる
(19) (t04) 〈主題〉 創造力を駆使して仮説形成を行うことができる
(20) (t05) 〈主題〉 主張を吟味して推測か演繹かを区別しその根拠を解説できる
数理と情報I(2011年度)
(01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる
(02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる
(03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる
(04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる
(05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる
(06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる
(07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる
(08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる
(09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる
(10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる
(11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる
(12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる
(13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる
(14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる
(15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる
(16) (t01) 〈主題〉 成長や絶滅を表すさまざまな現象を定量的に捉えて可視化できる
(17) (t02) 〈主題〉 典型的な数理的構造を取り出してモデルを構築できる
(18) (t03) 〈主題〉 モデルを用いてシミュレーションすることによって未来を予測できる
数理と情報II(2011年度)
(01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる
(02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる
(03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる
(04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる
(05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる
(06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる
(07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる
(08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる
(09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる
(10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる
(11) (t01) 〈主題〉 複雑系の科学の基本的な考え方を理解するための知識を獲得できる
(12) (t02) 〈主題〉 社会や自然における動的な現象のなかから複雑系の視点で解釈できる
(13) (t03) 〈主題〉 複雑系の視点を発展させて他の事例への適用やその限界について考察できる
(14) (t04) 〈主題〉 個々の事例の背後にひそむ原理を追究しつづけることができる
(15) (t05) 〈主題〉 原理を追求することが自分の思考力を磨くことにつながることを体感できる
情報組織論I(2011年度)
(01) (e01)   〈倫理〉   高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる
(02) (e02)   〈倫理〉   授業目的を崇高な理念と統合することができる
(03) (e03)   〈倫理〉   獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる
(04) (e04)   〈倫理〉   社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる
(05) (s01)   〈要約〉   獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる
(06) (s02)   〈要約〉   獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる
(07) (s03)   〈要約〉   獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる
(08) (d01)   〈議論〉   自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる
(09) (d02)   〈議論〉   自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる
(10) (d03)   〈議論〉   人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる
(11) (p01)   〈発表〉   プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる
(12) (p02)   〈発表〉   プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる
(13) (p03)   〈発表〉   箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる
(14) (p04)   〈発表〉   表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる
(15) (p05)   〈発表〉   プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる
(16) (t01)   〈主題〉   3つ以上のイノベーションの事例を挙げて解説できる
(17) (t02)   〈主題〉   イノベーションの事例から共通する課題を抽出できる
(18) (t03)   〈主題〉   改善と改革の違いを解説できる
(19) (t04)   〈主題〉   改善のためのPDCAサイクルの方法論を使うことができる
(20) (t05)   〈主題〉   PDCAに代表される計画制御の特徴と限界を解説できる
(21) (t06)   〈主題〉   決定論的な思考の罠にいたるメカニズムを解明できる
(22) (t07)   〈主題〉   イノベーションの方法論としてブルーオーシャン戦略を適用できる
(23) (t08)   〈主題〉   改善と革新の二項対立を解消できる
情報組織論II(2011年度)
(01) (e01)   〈倫理〉   高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる
(02) (e02)   〈倫理〉   授業目的を崇高な理念と統合することができる
(03) (e03)   〈倫理〉   獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる
(04) (e04)   〈倫理〉   社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる
(05) (s01)   〈要約〉   獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる
(06) (s02)   〈要約〉   獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる
(07) (s03)   〈要約〉   獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる
(08) (d01)   〈議論〉   自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる
(09) (d02)   〈議論〉   自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる
(10) (d03)   〈議論〉   人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる
(11) (p01)   〈発表〉   プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる
(12) (p02)   〈発表〉   プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる
(13) (p03)   〈発表〉   箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる
(14) (p04)   〈発表〉   表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる
(15) (p05)   〈発表〉   プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる
(16) (t01)   〈主題〉   3つ以上のイノベーションの事例を挙げて解説できる
(17) (t02)   〈主題〉   イノベーションの事例から共通する課題を抽出できる
(18) (t03)   〈主題〉   改善と改革の違いを解説できる
(19) (t04)   〈主題〉   改善のためのPDCAサイクルの方法論を使うことができる
(20) (t05)   〈主題〉   PDCAに代表される計画制御の特徴と限界を解説できる
(21) (t06)   〈主題〉   決定論的な思考の罠にいたるメカニズムを解明できる
(22) (t07)   〈主題〉   イノベーションの方法論としてブルーオーシャン戦略を適用できる
(23) (t08)   〈主題〉   改善と革新の二項対立を解消できる
(24) (t09)   〈主題〉   「場」を定義し「場」の機能を解説できる
(25) (t10)   〈主題〉   イノベーション・ダイアグラムを定義し解説できる
(26) (t11)   〈主題〉   イノベーション・ダイアグラムを用いてイノベーションの特徴を解説できる
(27) (t12)   〈主題〉   イノベーションにおける「まぐれ」の役割を定義し解説できる
専門ゼミ(2011年度)
(01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる
(02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる
(03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる
(04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる
(05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる
(06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる
(07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる
(08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる
(09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる
(10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる
(11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる
(12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる
(13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる
(14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる
(15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる
(16) (t01) 〈主題〉 私たちが情報社会の中で生きることの意味を考えだすことができる
(17) (t02) 〈主題〉 社会や組織,人間について,多面的な観点から考えることができる
                情報社会に関わる問題を,技術的・社会的・経営的・文化的・倫理的・感情的・進化的
(18) (t03) 〈主題〉
                などの観点から解説できる
(19) (t04) 〈主題〉 チームや組織活動の「健全さ」を解説できる
ソフトパワー論(2011年度)
(01) (e01)   〈倫理〉   高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる
(02) (e02)   〈倫理〉   授業目的を崇高な理念と統合することができる
(03) (e03)   〈倫理〉   獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる
(04) (e04)   〈倫理〉   社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる
(05) (s01)   〈要約〉   獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる
(06) (s02)   〈要約〉   獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる
(07) (s03)   〈要約〉   獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる
(08) (d01)   〈議論〉   自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる
(09) (d02)   〈議論〉   自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる
(10) (d03)   〈議論〉   人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる
(11) (p01)   〈主題〉   ソフトパワーの概念を定義し解説できる
(12) (p02)   〈主題〉   ジャパンクールの概念を定義し解説できる
(13) (p03)   〈主題〉   Gross National Coolの概念を解説できる
(14) (p04)   〈主題〉   コンピュータゲームの歴史を解説できる
(16) (p05)   〈主題〉   コンピュータとエンタテインメントが拓く可能性について解説できる
(17) (t01)   〈主題〉   江戸文化を伝える浮世絵をソフトパワーの観点から解説できる
(18) (t02)   〈主題〉   アジアの若者が日本を目指している状況を根拠を挙げて解説できる
(19) (t03)   〈主題〉   日本のサブカルチャーが海外で人気がある理由を解説できる
(20) (t04)   〈主題〉   日本の観光政策についてソフトパワーの観点から解説できる
(21) (t05)   〈主題〉   日本の工業デザインの国際競争力について解説できる
(22) (t06)   〈主題〉   日本の知財戦略についてソフトパワーの観点から解説できる
(23) (t07)   〈主題〉   日本文化が諸外国から模倣されたきた事例を挙げて解説できる
(24) (t08)   〈主題〉   日本の安全保障の観点からソフトパワーについて解説できる
(26) (t09)   〈主題〉   ソフトパワーをライフスタイルや美として捉えて解説できる
(27) (t10)   〈主題〉   日本の国際競争力がソフトパワーとどのように関係するかを解説できる
(28) (t11)   〈主題〉   富を生み出す力としてのソフトパワーについて解説できる
(29) (t12)   〈主題〉   安全保障としてのソフトパワーについて解説できる
(30) (t13)   〈主題〉   ソフトパワーによって日本が豊かで安全に暮らせる可能性を解説できる
インテリグラムによる
可視化
可視化の6要素
   情動
     情報に訴えかけること
          高い志をもつ,自分と異なる意見に腹を立てない,人の意見を尊重
           する,人前で臆しない,追究しつづける,体感する,美と捉える
   倫理
     倫理的な行動規範に関わること
          崇高な使命を打ち立てる,自分の倫理に落としこむ
   知識
     授業内容に固有の知識
          ルーブリックが有効
   能力=演繹推論,帰納推論,アブダクション
2011年12月3日             阪井和男・栗山健        67
推論サイクル
              事実認識:
 事実(としての記述)を把握し認識する                    知の共有機能:
   エスノグラフィ,ブルートファクツ,                   論理的・機械的推論による
      行動観察,暗黙知の顕在化                     具体化(具現化),視点をミ
                                       クロにズームイン,知識を
                                       詳細化し緻密化する
                           演繹推論
      知の連携機能:     帰納推論 Deduction
  科学的推論による抽象     Induction       大前提の設定:
    化,視点をマクロに                         神話,理念,信念,文化,
   ズームアウト,知識に                         常識,他の推論結果
     汎用性をもたせる          アブダクション
                        Abduction
                 共鳴場:
  似たものや異質なものから創発されて                 知の創発機能:
          新しい意味を創造する                新結合による仮説生成,
     ひらめき(気づき),アナロジー,               視点を根本的に転換,
           異質なものの新結合                知識を創造する

2012年12月3日             阪井和男・栗山健                        68
ソフトウェア開発ライフサイクルの進化
           Evolution of Software development Life-cycle
                                                                                            思索
                                                   計画             Collabo-                   Think
                            構築                      Plan
計画                          Do                                     ration
         構築
Plan
                 実装
          Do

               Implement
                                   見直し Improve                                          学習
                                                                                        Learning
ウォーターフォール型 イテレーション型
   Waterfall Iteration                                                  適応型 Adaptation
                            (進化型・スパイラル型・RAD)                        副次的な矢印は,最初に立てたプロジェ
                                                                    クトのミッションプロファイルから大きく外
                                                                    れた結果を見つけ出す新しい考え方(ハ
                                                                    イスミス,2003年,p. 37)
 (ハイスミス,2003年,pp. 35-37)
   ハイスミス,ジム,『適応型ソフトウエア開発(変化とスピードに挑むプロジェクトマネージメント)』,ウルシステムズ監訳,山岸耕二・中
   山幹之・原幹・越智典子訳,翔泳社,2003年. 原著:Highsmith, James A., "Adaptive Software Development: A Collaborative
   Approach to Managing Complex Systems", Dorset House, New York, 2000.
  2011/08/22                      Meiji University, Kazuo SAKAI                                    69
演繹推論(Deduction) =親の心(P)
 大前提から出発して→論理的に推論
     出発点
           大前提の設定:神話,理念,信念,文化,常識,他の推論結果
     機能
           知の共有機能:論理的・機械的推論による具体化(具現化),視点を
            ミクロにズームイン,知識を詳細化し緻密化する
     特徴
           論理の飛躍なし:人を説得できる,大前提が真なら結果は必ず正し
            い,大前提が間違っていればすべて誤りとなる,状況やトピックスへ
            のこだわり



2011年11月26日          阪井和男・栗山健              70
帰納推論(Induction)=大人の心(A)
事実(としての記述)を根拠として→科学的に推論
     出発点
           事実認識:事実(としての記述)を把握し認識する,エスノグラフィ,ブ
            ルートファクツ,行動観察,暗黙知の顕在化
     機能
           知の連携機能:科学的推論による抽象化,視点をマクロにズームアウ
            ト,知識に汎用性をもたせる
     特徴
           思考の飛躍がともなう:枚挙的帰納法から全称命題へ飛躍的に一般
            化,人に納得してもらいやすい,事例が多いほど仮説が真である可能
            性が高いという「確証性」やいつでも(時間)どこでも(空間)今のまま
            変わらないという「自然の一様性(斉一性)」の原理にもとづく,たった
            一つの事例でひっくり返る「帰納の問題」に弱い
2011年11月26日           阪井和男・栗山健            71
抽象思考の機能
1.   思考の集中機能
      思考が分散するのを防ぎ,思考を集中させる機能
       「抽象の本質は認知上の集中」(ダンカン,2011年,p. 204)
2.   視点のズームアウト機能
      視点が硬化するのを防ぎ,視点を広くさせる機能
       「具体思考を抑え,自由で柔軟に思考できる」(Smith, 2007)
       知識に汎用性をもたせる機能

         ダンカン,ジョン,『知性誕生(石器から宇宙船までを生み出した脅威のシステムの起源)』,田淵健太訳,早川書房,
         2011年3月20日. 原著:Duncan, John, "How Intelligence Happens", Yale University Press (October 26, 2010)
         Smith, P. K. et al., “Abstract thinking increases one’s sense of power”, Journal of Experimental Social Psychology
         (2007), doi:10.1016/j.jesp.2006.12.005
2011年9月10日                                  明治大学 阪井和男                                                                  72
アブダクション(Abduction)=子どもの心(C)
既知のものを結合させて→新しい仮説を生成
     出発点
           共鳴場:似たものや異質なものから創発されて新しい意味を創造する
            :ひらめき(気づき),アナロジー,異質なものの新結合
     機能
           知の創発機能:新結合による仮説生成,視点を根本的に転換,知識
            を創造する
     特徴
           飛躍が著しく大きい不安定な推論:仮説の根拠が人には理解できな
            い,制御不能で無意味な思考と見られやすい
    ※広義の帰納法から枚挙的帰納法を除きアナロジーを含める

2011年11月26日          阪井和男・栗山健           73
パーソナリティの理解
   パーソナリティの違い
       アブダクションを上手にやれる人とそうでない人がいる
       演繹的推論の得意な人もいれば、
       帰納的推論の得意な人もいる
   パーソナリティと社会性
       社会的な関係のなかで決定されていく
        その人の特徴的な行動や考え方を意味する
   得意な論理とパーソナリティの関係?
       心理学的アプローチ
       交流分析(Transaction Analysis: TA)
                  宮原諄二、「創造的技術者の論理とパーソナリティ」、『イノベーション・マネジメント入門』、一橋
                  大学イノベーション研究センター編、日本経済新聞社、第8章、pp. 218-244、2001年12月21日.
2011年11月26日              阪井和男・栗山健                                74
TA分析によるパーソナリティの理解
(自我状態の基本構造)      (自我状態の機能的分類)

                      CP
       親            支配的な親       CP : Controlling
   parents : P      養育的な親
                      NP          (Critical) Parent
                                NP: Nurturing Parent
     大人               A         A : Adult
    adult : A      理性的な大人
                                FC : Free Child
                      FC
                                AC : Adapted Child
    子ども            自由な子ども
                                宮原諄二、「創造的技術者の論理とパーソナリ
    child : C      順応した子ども      ティ」、『イノベーション・マネジメント入門』、一橋大
                      AC        学イノベーション研究センター編、日本経済新聞
                                社、第8章、pp. 218-244、2001年12月21日.

 2011年11月26日        阪井和男・栗山健                            75
パーソナリティと論理の関係

   その人の推論の特徴                       自我状態の特徴
         演繹的推論                              「親」
         帰納的推論                             「大人」
         アブダクション                           「子供」

  交流分析により
      あらかじめある人の自我状態を理解すれば、
      その人がしばしば用いる論理のスタイルを
      予測することができる!
              宮原諄二、「創造的技術者の論理とパーソナリティ」、『イノベーション・マネジメント入門』、一橋
              大学イノベーション研究センター編、日本経済新聞社、第8章、pp. 218-244、2001年12月21日.
2011年11月26日          阪井和男・栗山健                                76
要素への分解
                                                                         ア
                                                                         ブ
                                                                         ダ
   番                                               アブダク            情倫知演帰
     記号 区分           情動   倫理    知識     演繹   帰納             共通            ク
   号                                                ション            動理識繹納
                                                                         シ
                                                                         ョ
                                                                         ン
共 (01) (e01) 〈倫理〉                                    高い志をもって自分自
                       崇高な使                打ち立て 打ち立て
通                  高い志                               身の崇高な使命を打ち 1 1     1 1
                        命                    る    る
〈倫                                                   立てることができる
理〉 (02) (e02) 〈倫理〉     崇高な使 授業目                      授業目的を崇高な使命
                                           統合する                   1 1   1
                        命    的                       と統合することができる
   (03) (e03) 〈倫理〉                                   獲得した知識や能力を
                                      社会的ジ
                                                     使うに当たって社会的
                                      レンマに      想像する                  1   1
                                                     ジレンマに陥る状況を
                                      陥る状況
                                                     想像できる
   (04) (e04) 〈倫理〉                                   社会的ジレンマの状況
                                      社会的ジ 脱出すべ
                                                     から脱却すべく考えぬ
                                      レンマの く考え抜                       1 1
                                                     いて自分の倫理に落し
                                       状況    く
                                                     込むことができる
                          自分の
                                            落し込む                    1        1
                          倫理

  2011年12月3日                         阪井和男・栗山健                           77
要素への分解
      番                                                 アブダク                  情倫知演帰 ア
        記号 区分           情動   倫理   知識     演繹      帰納                共通
      号                                                  ション                  動理識繹納 ブ
教     (16) (t01) 〈主題〉                           文章の内           文章の内容に引きずられず
養                                               容に引き           に論理的構造を解き明かす           1
                                                ずられない          ことができる
基
                                                論理的構
礎                                 文章の論
                                                造を解き                            1     1
演                                  理構造
                                                 明かす
習     (17) (t02) 〈主題〉                    文章の論                  文章の論理構造を論証図と
(20                                      理構造→                  して表すことができる
                                  論証図                                           1 1
11                                       論証図に
年                                         表す
度)    (18) (t03) 〈主題〉                  ひとつの     ひとつの    ひとつの   ひとつの論証にたいして他
                                  論証の方 論証→他     論証→論    論証→他   の論証の可能性を考えるこ
                                                               とができる            1 1 1 1
                                    法  の論証を     証の構造    の論証を
                                        導く      を考える    発見する
      (19) (t04) 〈主題〉                                   想像力を   創造力を駆使して仮説形成
                                                        駆使して   を行うことができる
                                                                                          1
                                                        仮説生成
                                                         する
      (20) (t05) 〈主題〉                           主張を吟           主張を吟味して推測か演繹
                                  推測と演          味→根拠           かを区別しその根拠を解説
                                                                                1     1
                                  繹の区別          を解説す           できる
                                                  る
      2011年12月3日                       阪井和男・栗山健                                 78
集計結果
           教養基 数理と 数理と 情報組 情報組                       ソフトパ
                                              専門ゼ
           礎演習 情報I 情報II 織論I 織論II                      ワー論
       共通                                     ミ(2011        合計
           (2011年 (2011年 (2011年 (2011年 (2011年        (2011年
                                               年度)
             度)     度)     度)     度)     度)            度)
  情動     5    5      5      6      5      5      4      5    40
  倫理     3    3      3      3      3      3      3      3    24
  知識    10   14     16      4     20     27      7     29   127
  演繹     8   10     10      7     14     17      7     22    95
  帰納    11   15     14     13     13     11     10     12    99
アブダクション 3     5      3      5      3      3      4      5    31
  合計    15   20     18     15     23     27     14     27   159




2011年11月26日              阪井和男・栗山健                          79
インテリグラム
                   0   20   40   60   80   100   120   140

              情動


              倫理
                                                             共通
              知識                                             教養基礎演習(2011年度)
                                                             数理と情報I(2011年度)
                                                             数理と情報II(2011年度)
              演繹
                                                             情報組織論I(2011年度)
                                                             情報組織論II(2011年度)
              帰納
                                                             専門ゼミ(2011年度)
                                                             ソフトパワー論(2011年度)
       アブダクション




2011年11月26日                 阪井和男・栗山健                                           80
インテリグラム(比率)
                   0%   20%    40%   60%   80%   100%

              情動


              倫理
                                                        共通
              知識                                        教養基礎演習(2011年度)
                                                        数理と情報I(2011年度)
                                                        数理と情報II(2011年度)
              演繹
                                                        情報組織論I(2011年度)
                                                        情報組織論II(2011年度)
              帰納
                                                        専門ゼミ(2011年度)
                                                        ソフトパワー論(2011年度)
       アブダクション




2011年11月26日                   阪井和男・栗山健                                    81
Sakai 20111203
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  • 1. 第65回次世代大学教育研究会,大学改革プロセスの促進に欠かせないICT環境デ ザインとは,愛媛大学城北キャンパス,校友会館2階サロン 教育の断絶を連携させる ポートフォリオ構想 Ver. 1.1 2011年12月3日 阪井和男(明治大学)・栗山健(学研教育総合研究所) Kazuo SAKAI (Meiji University) and Ken KURIYAMA (Gakken Educational Research Institute) sakai@meiji.ac.jp, k.kuriyama@mmf.gakken.co.jp 資料URL: http://www.kisc.meiji.ac.jp/~sakai/presen/ne65-edu-portfolio.pdf
  • 2. <役職等> 明治大学法学部教務主任 略歴 明治大学東北再生支援プラットフォーム副代表 明治大学文明とマネジメント研究所所長 明治大学サービス創新研究所所長 明治大学法学部教授 明治大学死生学研究所副代表 (理学博士) 明治大学社会イノベーション・デザイン研究所事務局 阪井和男 長 Kazuo Sakai <公職等> sakai@meiji.ac.jp 早稲田大学メディアネットワークセンター非常勤講師 早稲田大学情報教育研究所客員研究員 プロフィール: 情報コミュニケーション学会副会長 http://rwdb2.mind.meiji.ac.jp/Profiles/7/000065 7/profile.html ドラッカー学会執行委員 一般社団法人CSスペシャリスト検定協会理事 <略歴> NPO実務能力認定機構理事 1952年 和歌山県和歌山市生まれ NPO法人 人材育成マネジメント研究会理事 1971年 和歌山県立桐蔭高校卒業 NPO法人 日本地域活性力創出機構評議員 1977年 東京理科大学理学部物理学科卒業 DPCマネジメント研究会理事 1979年 同大学院理学研究科修士課程物理 学専攻修了 サービスデザイニング研究所所長 1985年 同大学院理学研究科博士課程物理 サイエンティフィック・システム研究会知的能力の可 学専攻退学(6年間在籍) 視化WG座長 1987年 理学博士(論文,東京理科大学)取得 次世代大学教育研究会事務局長 1990年 明治大学法学部専任講師 オープンソース&リソース戦略研究会共同代表 1993年 明治大学法学部助教授 日本語プログラミング研究会会長 1998年 明治大法学部教授 Japrico Club ユーザ会会長 Ja Sakai Community運営委員(設立発起人) 2011年12月2日 大学情報サミット初代代表幹事 2
  • 3. 概要  目的  目次 1. 断絶の時代  科目や組織を超えて学 2. 教育の断絶 びのプロセスを可視化 する 3. ポートフォリオの要件 4. 学力ダイアグラムによる可視化  提案 5. Can-Doリスト  教育を連携させるポート 6. インテリグラムによる可視化 フォリオ 7. ミシン問題の談話分析への応用  学力ダイアグラム,学力  自己の卵モデルの適用 ダイアグラム表  創発ダイアグラム  インテリグラム  インテリグラム 8. まとめ 2011年12月3日 阪井和男・栗山健 3
  • 5. 断絶の時代  断絶とは・・・ 情報化の進展、グローバル経済の出現、政府の無力化、知識社会と知識 労働者の興隆、企業間の合従連衡、世界的規模の産業構造の再編、 雇用の大変動、高等教育におけるイノベーション  日本:政治の危機、政党の役割の低下、政府への信頼の喪失(ドラッカ ー、『断絶の時代』、「日本版新版への序文」より、1969年) 「変革が激しく目を引くのに対し、断絶は静かに進行する。地震や噴火として 現れるまでは、気づかれない。」(ドラッカー、『断絶の時代』、1969年) 「地震の群発のように社会を激動が襲いはじめた。その原因は地殻変動としての断 絶にある。この断絶の時代は起業家の時代、グローバル化の時代、多元化の 時代、知識の時代である」(ドラッカー、『断絶の時代』、1969年)  断絶=地殻変動 ∵断絶は成長する砂山である! 2011年11月19日 明治大学 阪井和男 5
  • 6. 砂山モデル  自己組織化臨界現象 砂 1. 砂粒を一粒ずつ落とす 粒 2. 砂山ができる A 砂山 Bak, P., Tang, C. and Wiesenfeld, K. (1987). “Self-organized criticality: an explanation of 1/f noise”. Physical Review Letters 59: 381–384. doi:10.1103/PhysRevLett.59.381. 2011年11月19日 明治大学 阪井和男 6
  • 7. 砂山モデル  自己組織化臨界現象 砂 1. 砂粒を一粒ずつ落とす 粒 2. 砂山ができる B 3. 斜面の傾きが大きくなる 地殻変動 砂山 Bak, P., Tang, C. and Wiesenfeld, K. (1987). “Self-organized criticality: an explanation of 1/f noise”. Physical Review Letters 59: 381–384. doi:10.1103/PhysRevLett.59.381. 2011年11月19日 明治大学 阪井和男 7
  • 8. 砂山モデル  自己組織化臨界現象 砂 1. 砂粒を一粒ずつ落とす 粒 2. 砂山ができる C 3. 斜面の傾きが大きくなる 4. 突如、「なだれ」が起きる  「なだれ」は砂粒Cのせい!? 大変動  砂粒Cが引き金を引いた  そもそも砂山が不安定 因果関係の錯誤 砂山 どの砂粒でも、いずれ「な だれ」は起こる! 2011年11月19日 明治大学 阪井和男 8
  • 9. 自己組織化臨界現象 (SOC : Self Organized Critical Phenomena)  砂山モデル 多数の要素が密接に関連しているシステム  砂粒を落とすだけで勝手に(自己組織化)臨界状態になる ∴変化の規模や時期は原理的に予測不可能  地震や経済危機等の予測も不可能  べき乗則という秩序  「なだれ」の大きさ(=転がる砂粒の数)と起きる回数  大きさが2倍で1/2.14 ∴どんな大規模ななだれでも起きる可能性はゼロではない! マーク・ブキャナン, 『歴史は「べき乗則」で動く(種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学)』, 水谷淳訳,早川書房,2009年8月21日. Bak, P., Tang, C. and Wiesenfeld, K. (1987). “Self-organized criticality: an explanation of 1/f noise”. Physical Review Letters 59: 381–384. doi:10.1103/PhysRevLett.59.381. 2011年11月19日 明治大学 阪井和男 9
  • 10. べき乗則の例  地震のグーテンベルグ・リヒター則  2倍の大きさの地震は頻度は1/4  破片  壁にたたきつけた凍ったジャガイモの破片の大きさが2倍の大きさにな ると頻度が1/6  山火事  規模が2倍になると頻度は1/2.48倍  戦争の戦死者  世界人口にたいする戦死者の比率が2倍になると頻度は1/2.62倍 変化の規模や時期は原理的に予測不可能 ∴どんな大規模ななだれでも起きる可能性はゼロではない! マーク・ブキャナン, 『歴史は「べき乗則」で動く(種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学)』, 水谷淳訳,早川書房,2009年8月21日. 2011年11月19日 明治大学 阪井和男 10
  • 11. 自己組織化の条件と感知  自己組織化の条件 同じ場所に ・・・ 集中力 落とし続ける ・・・ 根気 ↓ 予測不能な大変動!  大変動を感知するには?  どんな地殻変動が起きつつあるかを感じ取ること  これこそドラッカーがなしてきたこと! 2011年11月19日 明治大学 阪井和男 11
  • 13. 教育制度の「断絶」 1. 学年学級制 教育効果測定のために導入された画一的な学び方  同級生以外と学び合う場が奪われている! 2. 相対評価 教員のクラス管理上の都合で導入された競争原理  同級生と協調させない! (cf.) 「隣の学生が最大の教育資源」(原田康也・早稲田大学) 3. 単位制 工場労働者の時間管理の方法をそのまま適用  決められた単位数だけ科目を取得すれば卒業できる  科目配置は教員の教育理念にもとづき,学びの実態を反映していない  科目間の連携による意味づけが学習者に任されたまま ∴人間味の失せた「マンモス教育工場」(潮木*,2008年,p. 226) *潮木守一,『フンボルト理念の終焉?(現代大学の新次元)』,東信堂,2008年3月31日. 2011年12月9日 HRDM・明治大学 阪井和男 13
  • 14. 1つのシステムとしてみた教育 就職 1つのシステムとしてみた教育!?  科目間の連携 ゼミ 卒業生調査 ゼロ段階:  ポートフォリオがつなぐ教育活動 アイデア  すべての矢印の始点と終点をつなぐ の産出 専門科目  ストーリー中心型カリキュラム カリキュラム 設計・再設計  必修科目全体を意味付けるストーリー 専門科目  大学教育と企業等との連携 教養科目  共通ポートフォリオの構築を目指す 教育環境、  企業,高校,学生活動,・・・ 授業方法 の試験 入学試験  外部オープン性 志願者  ポートフォリオの公開  iTunes U・JOCWによる授業公開 A B C D  高等教育による新しい社会貢献 2011年12月9日 HRDM・明治大学 阪井和男 14
  • 15. 1つのシステムとしてみた生産 消費者  1つのシステムとしてみた生産 (デミング,1996年,pp.68-69) 流通 消費者調査 PDCAの原型(PDSAサイクル) ゼロ段階: アイデア  品質の改善は,原材料から顧客まで,将 検査 の産出 来へ向けての製品サービスの再設計を含 設計および めて全生産ラインにわたる 組立 再設計  この図は,日本で1950年8月に使用された (原図を回転させ修正して作成した)  サービス組織では,生産の原資A,B,C 製造 等は,データソースや前工程の作業等 工程、機械、 方法、コスト  デパートにおける代金,代金の計算,預金,払い の試験 原材料の受け取り 戻し,在庫の入出,転記,出荷指示など および試験 デミング,W・エドワーズ,『デミング博士の新経営システム論(産業・行政・教育のため 原材料、 に)』,NTTデータ通信品質管理研究会訳,NTT出版,1996年3月21日. 設備の供給業者 原著:W. Edwards Deming, "The New Economics: For Industry, Government, Education (Second Edition)", Massachusetts Institute of Technology, Center for Advanced A B C D Educational Services, Cambridge, Massachusetts, 1994. 2011年12月9日 HRDM・明治大学 阪井和男 15
  • 17. Portfolioの意味 井ノ上憲司,「『ポートフォリオ』を始めよう」,第44回次世代大学教育研究会(長崎大学),2010年3月23日. 2010年11月22日 明治大学 阪井和男 17
  • 18. 作品集としてのポートフォリオ 井ノ上憲司,「『ポートフォリオ』を始めよう」,第44回次世代大学教育研究会(長崎大学),2010年3月23日. 2010年11月22日 明治大学 阪井和男 18
  • 19. ポートフォリオの要件 1. 個人の成果や作品が一覧できる 2. 自分の業績や経験を振り返ることができる 3. 自分の意志で人に公開できる 4. 自分のことを人に説明してアピールできる 2010年11月22日 明治大学 阪井和男 19
  • 20. ポートフォリオの要件 1. 個人の成果や作品が一覧できる  成果集(紙ばさみの機能):性能ではなく、どう使いたいかの動機が問題! 2. 自分の業績や経験を振り返ることができる  自己評価(セルフアセスメント):自分のことを振り返る必然性や動機が問題! 3. 自分の意志で人に公開できる  相互評価(ピアアセスメント):互いに自己評価を公開し合うことの動機が問題! 4. 自分のことを人に説明してアピールできる  教師評価(専門家による他者評価):専門家から評価してもらう動機が問題! 2010年11月22日 明治大学 阪井和男 20
  • 21. ポートフォリオの要件 1. 個人の成果や作品が一覧できる 2. 自分の業績や経験を振り返ることができる 3. 自分の意志で人に公開できる 4. 自分のことを人に説明してアピールできる 5. 個人が所有して個人で維持管理できる 6. 教育活動を連携させて意味ある活動にできる 2010年11月22日 明治大学 阪井和男 21
  • 22. ポートフォリオの要件 1. 個人の成果や作品が一覧できる  成果集(紙ばさみの機能):性能ではなく、どう使いたいかの動機が問題! 2. 自分の業績や経験を振り返ることができる  自己評価(セルフアセスメント):自分のことを振り返る必然性や動機が問題! 3. 自分の意志で人に公開できる  相互評価(ピアアセスメント):互いに自己評価を公開し合うことの動機が問題! 4. 自分のことを人に説明してアピールできる  教師評価(専門家による他者評価):専門家から評価してもらう動機が問題! 5. 個人が所有して個人で維持管理できる  パーソナルレコード(PHR, PLR、母子手帳):自分で維持管理する動機が問題! 6. 教育活動を連携させて意味ある活動にできる  連携機能:全体の中の自分の意義:個々の学習活動は全体と繋がっている! 2010年11月22日 明治大学 阪井和男 22
  • 23. 夢のポートフォリオ  知的能力を可視化できる  知的能力の要素を考える  可視化の方法を考える  個性の違いに意味がある連携を考える  社会に出た後の人材育成プロセスも可視化できる 2010年11月22日 明治大学 阪井和男 23
  • 25. 知的な未来をつくる「5つの心」 「心の典型的な働き」「心をどのように活かすべきか」(ガードナー, 2008, p.12) 1. 熟練した心(the disciplined mind)  主要な学問や職業に必要とされる思考方法を使いこなす心* 2. 統合する心(the synthesizing mind)  大量の情報のなかから重要なものを選び出し、自己と他者双方が役立てられる形 にまとめていく心* 3. 創造する心(the creating mind)  既存の知識や「統合体」を超えて、新しい課題や解決策を示し、既存の分野を広 げたり新分野を開拓したりする心* 4. 尊敬する心(the respectful mind)  個人や集団のあいだの差異に共感して、建設的に対応する心* 5. 倫理的な心(the ethical mind)  働き手として、また市民としてのみずからの役割の特徴を、抽象化してとらえる心* *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日. 原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 25
  • 27. 「倫理的な心」の面内 倫理的な心 知 の 統合する心 具 (帰納) 現 熟練した心 熟練した心 化 (演繹) (演繹) 尊 (敬 創造する心 共 共す 鳴 鳴る (アブダクション) 場心 場 ) 知の創造 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 27
  • 28. 熟練した心 知 凡例 の 知識=「わかる」 具 知識 現 熟練した心 能力=「できる」 「わかる」 化 (演繹) 主要な学問や職業に 知識=「わかる」 能力 必要とされる思考方法 を使いこなす心* 「できる」 *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日. 原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 28
  • 29. 統合する心 知 の 具 現 熟練した心 統合する心 化 (演繹) (帰納) 大量の情報のなかから 重要なものを選び出し、 自己と他者双方が役立 てられる形にまとめて いく心* *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日. 原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 29
  • 30. 尊敬する心 知 の 具 現 熟練した心 統合する心 化 (演繹) (帰納) 尊 個人や集団の間 (敬 の差異に共感し 共す て、建設的に対 鳴る 応する心* 場心 ) *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日. 原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 30
  • 31. 創造する心 知 の 具 現 熟練した心 統合する心 化 (演繹) (帰納) 既存の知識や「統合体」を超 えて、新しい課題や解決策を 示し、既存の分野を広げたり 尊 新分野を開拓したりする心* (敬 創造する心 共す 鳴る (アブダクション) 場心 ) 知の創造 *ハワード・ガードナー,『知的な未来をつくる「五つの心」』,中瀬英樹訳,ランダムハウス講談社,pp. 201-205,2008年4月23日. 原著:“Five Minds for the Future", Howard Gardner, Harvard Business School Press, Boston, 2006. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 31
  • 32. イノベーション・ダイアグラム 知 の 具 現 熟練した心 統合する心 化 (演繹) (帰納) 尊 尊 敬( (敬 す共 共す 創造する心 る鳴 鳴る (アブダクション) 心場) 場心 ) 知の創造 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)によるイノベーション・ダイアグラムを参考として作図. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 32
  • 33. イノベーション・ダイアグラム 知 の 具 現 熟練した心 統合する心 熟練した心 化 (演繹) (帰納) (演繹) 尊 尊 敬( (敬 す共 共す 創造する心 る鳴 鳴る (アブダクション) 心場) 場心 ) 知の創造 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)によるイノベーション・ダイアグラムを参考として作図. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 33
  • 34. 社会が求める能力(日経進研Navi) 資格,免許 PCスキル 知 高度な語学力 バランスが 良い の 具 プレゼンテーション能力 コミュニケーション能力 現 マネジメント能力 化 ビジネスマナー 分析力・情報処理能力 情報感度・情報収集能力 同左 問題解決能力 専門知識 企画力・クリエイティブ能力 高度な語学力 コミュニケーション能力 マネジメント能力 一般知識・教養 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日) によるイノベーションダイアグラムを参考として作図. 知の創造 全国大学イメージランキング(日経進学Navi) http://shingakunavi.jp/rank/ (2009年1月4日) 阪井和男・栗山健 「現役高校3年生の志望校イメージ調査」,日経進学Navi広告特集,日本経済新聞 第二部,2008年11月28日. 34
  • 35. 就職基礎能力ダイアグラム 知 資格取得 創造性が考慮 されていない の コミュニケーション能力 具 ビジネスマナー 現 (職業人意識) 計算・計数・数学的思考力 化 問題解決能力 読み書き コミュニケーション能力 社会人常識 (職業人意識) 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日) によるイノベーションダイアグラムを参考として作図. 知の創造 阪井和男・栗山健 YESプログラムの概要(特長1),厚生労働省 http://www.bc.javada.or.jp/yes/detail/index.html (2008年12月5日アクセス) 2010年10月30日 35
  • 36. 社会人基礎力ダイアグラム 知識が考慮され 知 ていないが、 の チーム力を強調 具 前に踏み出す力 現 主体性 働きかけ力 考え抜く力 化 実行力 課題発見力 計画力 ストレスコントロール力 チームで働く力 発信力 傾聴力 創造力 (新しい価値を生み出す力) 柔軟性 情況把握力 ストレスコントロール力 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日) によるイノベーションダイアグラムを参考として作図. 知の創造 社会人基礎力に関する研究会「中間取りまとめ」報告書【概要版】,経済産業省 阪井和男・栗山健 http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/torimatome.htm (2008年12月5日アクセス) 2010年10月30日 36
  • 37. 学士力ダイアグラム ダイアグラムに 知 知識・理解 収まらないもの の が多い 生涯学習力 具 情報リテラシー 総合的な学習経験 現 コミュニケーションスキル ビジネスマナー 化 問題解決力 数量的スキル 論理的思考力 自己管理力 知識・理解 創造的思考力 チームワーク リーダーシップ (倫理観) コミュニケーションスキル 知識・理解 (社会的責任) 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日) によるイノベーションダイアグラムを参考として作図. 知の創造 「学士課程教育の再構築に向けて」(審議経過報告),中央教育審議会 総会(第62回)議事録・配付資料-文部科学省 阪井和男・栗山健 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/071017/001.pdf (2008年12月5日アクセス) 2010年10月30日 37
  • 39. まとめ  前提 自己を倫理的に制約しつつ、社会への貢献をめざす  自己と社会の相克を解消する 教養の意味と意義 総合大学における教養教育とは  公共圏と私生活圏を統合する生活の能力*  公的な生活と私的な生活の衝突という難問を巧みに解決する能力  公的なものと私的なもののあいだで巧みに折り合いをつける能力  一人の人が帰属する複数の社会集団や組織間の利害を調整する能力* *清水真木,『これが「教養」だ』,新潮新書 361,新潮社,p. 15, p. 19, 2010年4月20日. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 39 39
  • 40. まとめ  前提  自己を倫理的に制約しつつ、社会への貢献をめざす  成果  困難な現代的問題に果敢に立ち向かって 創造的な解決策を模索し実践できる  知識  すぐには文脈化されない豊富な知識を得ておく  長期的に残る感動的な学びで得られた知識  能力と能力をつなぐどんな知識が得られたか  既設科目の一部か,ストーリーやプロジェクト等で得られた固有のも のかを分別 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 40 40
  • 41. まとめ  能力  実生活で遭遇する問題を解決する能力*  演繹推論:大前提をもとに飛躍のない機械的な推論  解決すべき新たな問題を考えだす能力*  帰納推論:個々の事実を根拠にする科学的な推論  自らの文化の中で尊重される物やサービスを生み出す能力*  アブダクション:他分野からの洞察による直観的な推論 *クリステンセン・他(2008年,第1章,p.25)による多元的知能論(ハワード・ガードナー)の引用 クレイトン・クリステンセン,マイケル・ホール,カーティス・ジョンソン,『教育×破壊的イノベーション(教育現場を抜本的に変革する)』,翔泳 社,第1章,2008年11月19日.原著:"Disrupting Class: How Disruptive Innovation Will Change the Way the World Learns", Clayton M. Christensen, Curtis W. Johnson, Michael B. Horn, McGraw-Hill, 2008. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 41 41
  • 42. 育成される人材像 ・倫理観 倫理的な心 ・社会的責任 困難な現代的問題に ・職業人意識 果敢に立ち向かって 知 知識 創造的な解決策を の 模索し実践できる人材 熟練した心 具 実生活で遭遇する 統合する心 現 問題を解決する能力* 解決すべき 新たな問題を 化 考えだす能力* 熟練した心 知識 尊敬する心 共鳴場のチームで働く力: 創造する心 自らの文化の中で尊重される 発信力・傾聴力・柔軟性 物やサービスを生み出す能力* 情況把握力 共鳴場 ストレスコントロール力 知識 長期的に残る感動的な 学びで得られた知識 *クリステンセン・他(2008年,第1章,p.25)による多元的知能論(ハワード・ガードナー)の引用 山口栄一(『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日)を参考として作図. 知の創造 クレイトン・クリステンセン,マイケル・ホール,カーティス・ジョンソン,『教育×破壊的イノベーション(教育現場を抜本的に変革する)』,翔泳社,第1章,2008 年11月19日.原著:"Disrupting Class: How Disruptive Innovation Will Change the Way the World Learns", Clayton M. Christensen, Curtis W. Johnson, Michael B. Horn, McGraw-Hill, 2008. 阪井和男・栗山健 阪井和男 明治大学 42 42
  • 44. 知的能力の養成方法 0. 知的活動の制約 倫理的な心に沿った活動 倫理的な心 1. 個別能力の獲得 領域固有の知識から 個別能力で知識生成  知識の獲得  出発点としての始状態 熟練した心  能力の獲得 統合する心  演繹、帰納、共鳴場、アブダクション 尊敬する心  知識の生成 創造する心  能力によって生成された終状態 Can-Doリスト、コンピテンシーの明確化 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 44
  • 45. 知的能力の養成方法 2. 連携能力の獲得 3つの能力を連携 メタ熟練した心  演繹型プロセス  演繹帰納アブダクション  帰納型プロセス  帰納アブダクション演繹  創発型プロセス  アブダクション演繹帰納 メタ尊敬する心 3. 異種能力の尊重 チームワークの基礎能力を獲得 メタ倫理的な心  3プロセスを全人格的に体験させる 演繹型  異種能力の対等性を体感! 帰納型 創発型 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 45
  • 46. 知識と3つの推論能力 知識 凡例 知 知識 知識 の 演 「わかる」 具 繹 抽 現 推 象 演 能力 帰 繹 論 化 化 能 納 具 推 「できる」 推 論 演繹 力 体 論 化 能 アブダ クション 知識 能 力 帰納 力 共鳴場 アブダクション能力 共鳴場 スキル 知識 知識 山口栄一(2006年,p.70)をもとに改変 知の創造 山口栄一,『イノベーション 破壊と共鳴』,NTT出版,p. 70,2006年3月3日. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 46
  • 47. まとめ  外部から学び、他者を尊敬する 「テイラーの行動観察*」+「デミングのシステム論**」  大学における教育の再編  科目内で何を学べるか? 1. 熟練した心 2. 統合する心  科目間で何を学べるか? 3. 創造する心 4. 尊敬する心  大学で何を学べるか? 5. 倫理的な心 *フレデリック・テイラー,『科学的管理法の原理』,1911年. フレデリック W. テイラー,『新訳 科学的管理法(マネジメントの原点)』,有賀裕子訳,ダイヤモンド社,2009年11月27日. 佐藤学,『米国カリキュラム改造史研究(単元学習の創造)』/東京大学出版会,1990年12月10日. **武田修三郎,『デミングの組織論(「関係知」時代の幕開け)』,東洋経済新報社,第10章,pp. 282-283,2002年12月5日. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 47
  • 48. 学力ダイアグラム表の考え方 成果 意義: この授業は,・・・ 知識: a1:~がわかる 能力: 具体 R:・・・・・・ができる α2:~がわかる R:・・・・・・ができる α3:~がわかる 抽象 I:・・・・・・ができる α4:~がわかる 創造 A:・・・ができる 具現 R2:・・・・・・ができる α3:~~~ (終点) α1:~~~ 達成: b1:・・・・・・ α4:~~~ ・・・・・・ a2:・・・ (抽象) (具体) I:・・・・・ (具現) R:・・・・ ・ R2:・・・ ・・・・・ ・・・・・・ (始点) a1:・・・・・・・ (創造) α2:~~~ ・・ e1:・・・・・・・ f2:・・・・・・ 目標: ・・・・・・ c1:・・・ ・・ A:・・・ d1:・・・・・・ f1:・・・ 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 48
  • 49. 学力ダイアグラム表(1/2) 成果 意義 この授業は,自己の・・・を・・・することによって,社 会に貢献できる知的能力を育成することである 本授業によって得られた固有の α 1:~~~がわかる 知識 α 2:~~~がわかる α 3:~~~がわかる 能力 具体思考による演繹推論 R:・・・・・・・・・ができる R:・・・・・・・・・ができる 抽象思考による帰納推論 I:・・・・・・ができる 創造思考による直観推論 A:・・・ができる 具体思考による具現化 R2:・・・・・・ができる 始点 目標 この授業の目標は・・・ 開始 2009年4月吉日 終了(予定) 2009年7月吉日 期間(予定) 3ヶ月 終点 達成 この授業によって・・・未達,達成,超越 開始 2009年4月吉日 終了(実績) 2009年8月吉日 期間(実績) 4ヶ月 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 49
  • 50. 学力ダイアグラム表(2/2) プロセス 科目 内容・根拠 科目a 科目b 科目c 科目d 科目f 科目a a1:・・がわかる a1:・・・ 知識 科目c c1:・・がわかる c1:・・・ 科目d d1:・・がわかる d1:・・・ 具体思考による演繹推論 R:・・・・・・・・・ができる α 1:~がわかる 知識 科目b b1:・・がわかる b1:・・・ 抽象思考による帰納推論 I:・・・・・・ができる 科目e e1:・・がわかる 知識 科目f f1:・・がわかる f1:・・・ 創造思考による直観推論 A:・・・ができる α 2:~がわかる 知識 科目f f2:・・がわかる f2:・・・ 具体思考による具現化 R2:・・・・・・・・・ができる α 3:~がわかる 知識 α 4:~がわかる a2:・・がわかる a2:・・・ 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 50
  • 51. 知的能力の可視化へ向けて ~ダイアグラムの意味~  知的活動の全体像を可視化  配位空間を定義し、その空間に「知的活動」をマッピングすることで意味 を与えること  「知的活動」とは・・・  知的能力を獲得するプロセスとしての「能力」と その成果として得られる「知識」の全活動をいう  可視化によって何ができるか・・・ Can-Doリスト  学生が自らの学習を自己管理することが可能  教員が授業目的を明確にすると学習プロセスの形成的評価が可能  教育活動の全体像を可視化することが可能  結果的に、授業の改善ツールとして利用することが可能 知的能力の可視化WG準備会,サイエンティフィック・システム研究会,汐留(東京),2010年3月11日. 2010年10月30日 阪井和男・栗山健 51
  • 53. GIOとSBO  コースの目的 GIO: General Instructional Objective  一般的な教育目標  (・・・のために)・・・を習得する/理解する等  コースの目標 SBO: Specific Behavioral Objective  具体的な行動目標  ~ができる ※1.具体的か? 2.現実的か? 3.測定可か? 崎山千春,「『集合研修のコースデザインを4MATモデルで改善する方法』の具体例」, 第48回次世代大学教育研究会,於ラーニング・マスターズ,2010年7月17日. 2011年1月26日 明治大学 阪井和男 53
  • 54. 英検Can-doリスト  評価結果リスト  1級から5級の20,000人以上の合格者にアンケート し、その結果を分析したもの  期間:2003年5月からの3年間  対象:20,000人以上の英検合格者  方法:自己評価で「自分はこの項目ができる自信がある 」ものにチェック  利点  具体的な目標として、「3級に受かった後にどのくらいの 英語を使えるようになるか」というゴールを設定できる 「英検Can-doリストとは?」 http://eigo.freesozai.info/4p.html (2010年4月10日アクセス) 2010年4月12日 明治大学 阪井和男 54
  • 55. 英検Can-doリスト(例) 読む 聞く 話す 書く 社会性の高い幅広い分野 社会性の高い幅広い内 社会性の高い幅広い話題に 社会性の高い話題について 1級 の文章を理解することがで 容を理解することができ ついてやりとりをすることが まとまりのある文章を書くこと きる る できる ができる 社会性の高い分野の文章 社会性の高い内容を理 社会性の高い話題について、 日常生活の話題や社会性の 準1級 を理解することができる 解することができる 説明したり、自分の意見を述 ある話題についてまとまりの べたりすることができる ある文章を書くことができる まとまりのある説明文を理 日常生活での情報・説明 日常生活での出来事につい 日常生活での話題について 解したり、実用的な文章か を聞きとったり、まとまり て説明したり、用件を伝えた ある程度まとまりのある文章 2級 ら必要な情報を得ることが のある内容を理解するこ りすることができる を書くことができる できる とができる 簡単な説明文を理解したり、日常生活での話題や簡 日常生活で簡単な用を足し 興味・関心のあることについ 図や表から情報を得ること 単な説明・指示を理解す たり、興味・関心のあること て簡単な文章を書くことがで 準2級 ができる ることができる について自分の考えを述べ きる ることができる 簡単な物語や身近なことに ゆっくり話されれば、身近 身近なことについて簡単な 自分のことについて簡単な文 3級 関する文章を理解すること なことに関する話や指示 やりとりをしたり、自分のこと 章を書くことができる ができる を理解することができる について述べることができる 簡単な文章や表示・掲示を 簡単な文や指示を理解す 簡単な文を使って話したり、 簡単な文やメモを書くことが 4級 理解することができる ることができる 質問をすることができる できる アルファベットや符号がわ 初歩的な語句や定型表 初歩的な語句や定型表現を アルファベット・符号や初歩 5級 かり、初歩的な語句や文を 現を理解することができ 使うことができる 的な単語を書くことができる 理解することができる る 英検Can-doリスト,財団法人日本英語検定協会,http://www.eiken.or.jp/about/cando/cando_02_0.html (2010年3月19日アクセス) 2010年4月12日 明治大学 阪井和男 55
  • 56. Can-Doリスト( 2010年度後期「教養基礎演習」受講前) 番 区分 内容 NPS 1 人のプレゼンを見てプレゼンテーションソフトの新しい使い方を学ぶことができる -12% 2 プレゼンテーションソフトを使って人前で自分の意見をプレゼンすることができる -26% 3 presen 自分の意見を人前で臆ぜずに発表することができる -25% 4 自分の意見を述べるときに根拠を考えることができる -56% 5 他の人のレポートやプレゼンテーションを見て,よい点や改良できる点を考えることができる -19% 6 ディスカッションで自分の意見を述べることができる -44% 7 discuss 自分と異なる人の意見の重要性を理解することができる +19% 8 人の意見を尊重して自分の意見を深めることができる -6% 9 内容以上に文章の論理構造が重要であることを認識できる -18% 10 文章の内容に引きずられずに文と文の論理的構造を解き明かすことができる -49% thinking 11 ひとつの論証にたいして他の論証の可能性を考えることができる -70% 12 「なぜ」の問いかけにたいして論証図を用いて「なぜなら」と答えることができる -76% 13 接続詞に注目して文章の構造を捉えることができる -44% 14 thinking- 論証図を作成することができる -98% 15 skill 仮説形成を行うことができる -69% 16 推測と演繹を区別することができる -76% 17 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる -83% 18 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる -99% 19 チャートや絵を使いこなしてビジュアルなプレゼンテーション資料を作成できる -56% pc-skill 20 レイアウトの仕方に気を配って分かりやすいプレゼンテーション資料を作成できる -72% 21 プレゼンテーションソフトを使ってプレゼン資料を作成することができる -50% 22 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作ることができる -64% 23 毎回の授業内容から得られた知識を適確な文章として要約することができる -44% summary 2010年11月26日 明治大学 阪井和男 56 24 毎回の授業内容から得られた知識の意味を見出すことができる -12%
  • 57. Can-Doリスト(2010年度後期「教養基礎演習」) 番 区分 内容 前 後 差 1 人のプレゼンを見てプレゼンテーションソフトの新しい使い方を学ぶことができる -12% +40% +52% 2 プレゼンテーションソフトを使って人前で自分の意見をプレゼンすることができる -26% +30% +56% 3 presen 自分の意見を人前で臆ぜずに発表することができる -25% -10% +15% 4 自分の意見を述べるときに根拠を考えることができる -56% +10% +66% 5 他の人のレポートやプレゼンテーションを見てよい点や改良できる点を考えることができる -19% +60% +79% 6 ディスカッションで自分の意見を述べることができる -44% -10% +34% 7 discuss 自分と異なる人の意見の重要性を理解することができる +19% +80% +61% 8 人の意見を尊重して自分の意見を深めることができる -6% +60% +54% 9 内容以上に文章の論理構造が重要であることを認識できる -18% +70% +88% 10 文章の内容に引きずられずに文と文の論理的構造を解き明かすことができる -49% 0% +49% thinking 11 ひとつの論証にたいして他の論証の可能性を考えることができる -70% +40% +110% 12 「なぜ」の問いかけにたいして論証図を用いて「なぜなら」と答えることができる -76% +30% +106% 13 接続詞に注目して文章の構造を捉えることができる -44% +70% +114% 14 thinking- 論証図を作成することができる -98% +50% +148% 15 skill 仮説形成を行うことができる -69% +30% +99% 16 推測と演繹を区別することができる -76% +30% +106% 17 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる -83% +20% +103% 18 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる -99% +70% +169% 19 チャートや絵を使いこなしてビジュアルなプレゼンテーション資料を作成できる -56% +30% +86% pc-skill 20 レイアウトの仕方に気を配って分かりやすいプレゼンテーション資料を作成できる -72% +30% +102% 21 プレゼンテーションソフトを使ってプレゼン資料を作成することができる -50% +60% +110% 22 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作ることができる -64% +40% +104% 23 毎回の授業内容から得られた知識を適確な文章として要約することができる -44% +10% +54% summary 2010年11月26日 明治大学 阪井和男 毎回の授業内容から得られた知識の意味を見出すことができる 57 24 -12% +40% +52%
  • 58. 可視化すべき内容  授業前後の変化  目指すこと  高い志による尊い目的  わかること ・・・ GIO : Can-Doリスト  できること ・・・ SBO: Can-Doリスト  やるべきこと  倫理:高い志と自己との社会的ジレンマ  他の授業科目との連携  全体の中でどんな学びがなされているか? 2011年1月26日 明治大学 阪井和男 58
  • 59. 教養基礎演習(2011年度) (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる (02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる (05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる (06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる (07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる (08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる (09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる (10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる (11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる (12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる (13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる (14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる (15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる (16) (t01) 〈主題〉 文章の内容に引きずられずに論理的構造を解き明かすことができる (17) (t02) 〈主題〉 文章の論理構造を論証図として表すことができる (18) (t03) 〈主題〉 ひとつの論証にたいして他の論証の可能性を考えることができる (19) (t04) 〈主題〉 創造力を駆使して仮説形成を行うことができる (20) (t05) 〈主題〉 主張を吟味して推測か演繹かを区別しその根拠を解説できる
  • 60. 数理と情報I(2011年度) (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる (02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる (05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる (06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる (07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる (08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる (09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる (10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる (11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる (12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる (13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる (14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる (15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる (16) (t01) 〈主題〉 成長や絶滅を表すさまざまな現象を定量的に捉えて可視化できる (17) (t02) 〈主題〉 典型的な数理的構造を取り出してモデルを構築できる (18) (t03) 〈主題〉 モデルを用いてシミュレーションすることによって未来を予測できる
  • 61. 数理と情報II(2011年度) (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる (02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる (05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる (06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる (07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる (08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる (09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる (10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる (11) (t01) 〈主題〉 複雑系の科学の基本的な考え方を理解するための知識を獲得できる (12) (t02) 〈主題〉 社会や自然における動的な現象のなかから複雑系の視点で解釈できる (13) (t03) 〈主題〉 複雑系の視点を発展させて他の事例への適用やその限界について考察できる (14) (t04) 〈主題〉 個々の事例の背後にひそむ原理を追究しつづけることができる (15) (t05) 〈主題〉 原理を追求することが自分の思考力を磨くことにつながることを体感できる
  • 62. 情報組織論I(2011年度) (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる (02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる (05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる (06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる (07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる (08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる (09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる (10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる (11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる (12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる (13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる (14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる (15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる (16) (t01) 〈主題〉 3つ以上のイノベーションの事例を挙げて解説できる (17) (t02) 〈主題〉 イノベーションの事例から共通する課題を抽出できる (18) (t03) 〈主題〉 改善と改革の違いを解説できる (19) (t04) 〈主題〉 改善のためのPDCAサイクルの方法論を使うことができる (20) (t05) 〈主題〉 PDCAに代表される計画制御の特徴と限界を解説できる (21) (t06) 〈主題〉 決定論的な思考の罠にいたるメカニズムを解明できる (22) (t07) 〈主題〉 イノベーションの方法論としてブルーオーシャン戦略を適用できる (23) (t08) 〈主題〉 改善と革新の二項対立を解消できる
  • 63. 情報組織論II(2011年度) (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる (02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる (05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる (06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる (07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる (08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる (09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる (10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる (11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる (12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる (13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる (14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる (15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる (16) (t01) 〈主題〉 3つ以上のイノベーションの事例を挙げて解説できる (17) (t02) 〈主題〉 イノベーションの事例から共通する課題を抽出できる (18) (t03) 〈主題〉 改善と改革の違いを解説できる (19) (t04) 〈主題〉 改善のためのPDCAサイクルの方法論を使うことができる (20) (t05) 〈主題〉 PDCAに代表される計画制御の特徴と限界を解説できる (21) (t06) 〈主題〉 決定論的な思考の罠にいたるメカニズムを解明できる (22) (t07) 〈主題〉 イノベーションの方法論としてブルーオーシャン戦略を適用できる (23) (t08) 〈主題〉 改善と革新の二項対立を解消できる (24) (t09) 〈主題〉 「場」を定義し「場」の機能を解説できる (25) (t10) 〈主題〉 イノベーション・ダイアグラムを定義し解説できる (26) (t11) 〈主題〉 イノベーション・ダイアグラムを用いてイノベーションの特徴を解説できる (27) (t12) 〈主題〉 イノベーションにおける「まぐれ」の役割を定義し解説できる
  • 64. 専門ゼミ(2011年度) (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる (02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる (05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる (06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる (07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる (08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる (09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる (10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる (11) (p01) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って口頭発表用のプレゼン資料を作成できる (12) (p02) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトを使って自分の意見を人前で臆ぜずに発表できる (13) (p03) 〈発表〉 箇条書きと表や図などを適切に使い分けてプレゼンテーション資料を作成できる (14) (p04) 〈発表〉 表計算ソフトを使って表形式でデータを整理することができる (15) (p05) 〈発表〉 プレゼンテーションソフトや表計算ソフトのデータを互いに移行させることができる (16) (t01) 〈主題〉 私たちが情報社会の中で生きることの意味を考えだすことができる (17) (t02) 〈主題〉 社会や組織,人間について,多面的な観点から考えることができる 情報社会に関わる問題を,技術的・社会的・経営的・文化的・倫理的・感情的・進化的 (18) (t03) 〈主題〉 などの観点から解説できる (19) (t04) 〈主題〉 チームや組織活動の「健全さ」を解説できる
  • 65. ソフトパワー論(2011年度) (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自身の崇高な理念を打ち立てることができる (02) (e02) 〈倫理〉 授業目的を崇高な理念と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を使うに当たって社会的ジレンマに陥る状況を想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況から脱却すべく考えぬいて自分の倫理に落し込むことができる (05) (s01) 〈要約〉 獲得した知識や能力を適確な文章として要約できる (06) (s02) 〈要約〉 獲得した知識や能力を自分の行動や成果に生かす方法を考えることができる (07) (s03) 〈要約〉 獲得した知識や能力から自分にとっての意味を見出すことができる (08) (d01) 〈議論〉 自分の意見を述べるときに根拠を明示することができる (09) (d02) 〈議論〉 自分と異なる人の意見に腹を立てることなく尊重できる (10) (d03) 〈議論〉 人の意見を尊重することで自分の意見を深めることができる (11) (p01) 〈主題〉 ソフトパワーの概念を定義し解説できる (12) (p02) 〈主題〉 ジャパンクールの概念を定義し解説できる (13) (p03) 〈主題〉 Gross National Coolの概念を解説できる (14) (p04) 〈主題〉 コンピュータゲームの歴史を解説できる (16) (p05) 〈主題〉 コンピュータとエンタテインメントが拓く可能性について解説できる (17) (t01) 〈主題〉 江戸文化を伝える浮世絵をソフトパワーの観点から解説できる (18) (t02) 〈主題〉 アジアの若者が日本を目指している状況を根拠を挙げて解説できる (19) (t03) 〈主題〉 日本のサブカルチャーが海外で人気がある理由を解説できる (20) (t04) 〈主題〉 日本の観光政策についてソフトパワーの観点から解説できる (21) (t05) 〈主題〉 日本の工業デザインの国際競争力について解説できる (22) (t06) 〈主題〉 日本の知財戦略についてソフトパワーの観点から解説できる (23) (t07) 〈主題〉 日本文化が諸外国から模倣されたきた事例を挙げて解説できる (24) (t08) 〈主題〉 日本の安全保障の観点からソフトパワーについて解説できる (26) (t09) 〈主題〉 ソフトパワーをライフスタイルや美として捉えて解説できる (27) (t10) 〈主題〉 日本の国際競争力がソフトパワーとどのように関係するかを解説できる (28) (t11) 〈主題〉 富を生み出す力としてのソフトパワーについて解説できる (29) (t12) 〈主題〉 安全保障としてのソフトパワーについて解説できる (30) (t13) 〈主題〉 ソフトパワーによって日本が豊かで安全に暮らせる可能性を解説できる
  • 67. 可視化の6要素  情動  情報に訴えかけること  高い志をもつ,自分と異なる意見に腹を立てない,人の意見を尊重 する,人前で臆しない,追究しつづける,体感する,美と捉える  倫理  倫理的な行動規範に関わること  崇高な使命を打ち立てる,自分の倫理に落としこむ  知識  授業内容に固有の知識  ルーブリックが有効  能力=演繹推論,帰納推論,アブダクション 2011年12月3日 阪井和男・栗山健 67
  • 68. 推論サイクル 事実認識: 事実(としての記述)を把握し認識する 知の共有機能: エスノグラフィ,ブルートファクツ, 論理的・機械的推論による 行動観察,暗黙知の顕在化 具体化(具現化),視点をミ クロにズームイン,知識を 詳細化し緻密化する 演繹推論 知の連携機能: 帰納推論 Deduction 科学的推論による抽象 Induction 大前提の設定: 化,視点をマクロに 神話,理念,信念,文化, ズームアウト,知識に 常識,他の推論結果 汎用性をもたせる アブダクション Abduction 共鳴場: 似たものや異質なものから創発されて 知の創発機能: 新しい意味を創造する 新結合による仮説生成, ひらめき(気づき),アナロジー, 視点を根本的に転換, 異質なものの新結合 知識を創造する 2012年12月3日 阪井和男・栗山健 68
  • 69. ソフトウェア開発ライフサイクルの進化 Evolution of Software development Life-cycle 思索 計画 Collabo- Think 構築 Plan 計画 Do ration 構築 Plan 実装 Do Implement 見直し Improve 学習 Learning ウォーターフォール型 イテレーション型 Waterfall Iteration 適応型 Adaptation (進化型・スパイラル型・RAD) 副次的な矢印は,最初に立てたプロジェ クトのミッションプロファイルから大きく外 れた結果を見つけ出す新しい考え方(ハ イスミス,2003年,p. 37) (ハイスミス,2003年,pp. 35-37) ハイスミス,ジム,『適応型ソフトウエア開発(変化とスピードに挑むプロジェクトマネージメント)』,ウルシステムズ監訳,山岸耕二・中 山幹之・原幹・越智典子訳,翔泳社,2003年. 原著:Highsmith, James A., "Adaptive Software Development: A Collaborative Approach to Managing Complex Systems", Dorset House, New York, 2000. 2011/08/22 Meiji University, Kazuo SAKAI 69
  • 70. 演繹推論(Deduction) =親の心(P) 大前提から出発して→論理的に推論  出発点  大前提の設定:神話,理念,信念,文化,常識,他の推論結果  機能  知の共有機能:論理的・機械的推論による具体化(具現化),視点を ミクロにズームイン,知識を詳細化し緻密化する  特徴  論理の飛躍なし:人を説得できる,大前提が真なら結果は必ず正し い,大前提が間違っていればすべて誤りとなる,状況やトピックスへ のこだわり 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 70
  • 71. 帰納推論(Induction)=大人の心(A) 事実(としての記述)を根拠として→科学的に推論  出発点  事実認識:事実(としての記述)を把握し認識する,エスノグラフィ,ブ ルートファクツ,行動観察,暗黙知の顕在化  機能  知の連携機能:科学的推論による抽象化,視点をマクロにズームアウ ト,知識に汎用性をもたせる  特徴  思考の飛躍がともなう:枚挙的帰納法から全称命題へ飛躍的に一般 化,人に納得してもらいやすい,事例が多いほど仮説が真である可能 性が高いという「確証性」やいつでも(時間)どこでも(空間)今のまま 変わらないという「自然の一様性(斉一性)」の原理にもとづく,たった 一つの事例でひっくり返る「帰納の問題」に弱い 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 71
  • 72. 抽象思考の機能 1. 思考の集中機能  思考が分散するのを防ぎ,思考を集中させる機能 「抽象の本質は認知上の集中」(ダンカン,2011年,p. 204) 2. 視点のズームアウト機能  視点が硬化するのを防ぎ,視点を広くさせる機能 「具体思考を抑え,自由で柔軟に思考できる」(Smith, 2007) 知識に汎用性をもたせる機能 ダンカン,ジョン,『知性誕生(石器から宇宙船までを生み出した脅威のシステムの起源)』,田淵健太訳,早川書房, 2011年3月20日. 原著:Duncan, John, "How Intelligence Happens", Yale University Press (October 26, 2010) Smith, P. K. et al., “Abstract thinking increases one’s sense of power”, Journal of Experimental Social Psychology (2007), doi:10.1016/j.jesp.2006.12.005 2011年9月10日 明治大学 阪井和男 72
  • 73. アブダクション(Abduction)=子どもの心(C) 既知のものを結合させて→新しい仮説を生成  出発点  共鳴場:似たものや異質なものから創発されて新しい意味を創造する :ひらめき(気づき),アナロジー,異質なものの新結合  機能  知の創発機能:新結合による仮説生成,視点を根本的に転換,知識 を創造する  特徴  飛躍が著しく大きい不安定な推論:仮説の根拠が人には理解できな い,制御不能で無意味な思考と見られやすい ※広義の帰納法から枚挙的帰納法を除きアナロジーを含める 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 73
  • 74. パーソナリティの理解  パーソナリティの違い  アブダクションを上手にやれる人とそうでない人がいる  演繹的推論の得意な人もいれば、  帰納的推論の得意な人もいる  パーソナリティと社会性  社会的な関係のなかで決定されていく その人の特徴的な行動や考え方を意味する  得意な論理とパーソナリティの関係?  心理学的アプローチ  交流分析(Transaction Analysis: TA) 宮原諄二、「創造的技術者の論理とパーソナリティ」、『イノベーション・マネジメント入門』、一橋 大学イノベーション研究センター編、日本経済新聞社、第8章、pp. 218-244、2001年12月21日. 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 74
  • 75. TA分析によるパーソナリティの理解 (自我状態の基本構造) (自我状態の機能的分類) CP 親 支配的な親 CP : Controlling parents : P 養育的な親 NP (Critical) Parent NP: Nurturing Parent 大人 A A : Adult adult : A 理性的な大人 FC : Free Child FC AC : Adapted Child 子ども 自由な子ども 宮原諄二、「創造的技術者の論理とパーソナリ child : C 順応した子ども ティ」、『イノベーション・マネジメント入門』、一橋大 AC 学イノベーション研究センター編、日本経済新聞 社、第8章、pp. 218-244、2001年12月21日. 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 75
  • 76. パーソナリティと論理の関係 その人の推論の特徴 自我状態の特徴 演繹的推論 「親」 帰納的推論 「大人」 アブダクション 「子供」 交流分析により あらかじめある人の自我状態を理解すれば、 その人がしばしば用いる論理のスタイルを 予測することができる! 宮原諄二、「創造的技術者の論理とパーソナリティ」、『イノベーション・マネジメント入門』、一橋 大学イノベーション研究センター編、日本経済新聞社、第8章、pp. 218-244、2001年12月21日. 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 76
  • 77. 要素への分解 ア ブ ダ 番 アブダク 情倫知演帰 記号 区分 情動 倫理 知識 演繹 帰納 共通 ク 号 ション 動理識繹納 シ ョ ン 共 (01) (e01) 〈倫理〉 高い志をもって自分自 崇高な使 打ち立て 打ち立て 通 高い志 身の崇高な使命を打ち 1 1 1 1 命 る る 〈倫 立てることができる 理〉 (02) (e02) 〈倫理〉 崇高な使 授業目 授業目的を崇高な使命 統合する 1 1 1 命 的 と統合することができる (03) (e03) 〈倫理〉 獲得した知識や能力を 社会的ジ 使うに当たって社会的 レンマに 想像する 1 1 ジレンマに陥る状況を 陥る状況 想像できる (04) (e04) 〈倫理〉 社会的ジレンマの状況 社会的ジ 脱出すべ から脱却すべく考えぬ レンマの く考え抜 1 1 いて自分の倫理に落し 状況 く 込むことができる 自分の 落し込む 1 1 倫理 2011年12月3日 阪井和男・栗山健 77
  • 78. 要素への分解 番 アブダク 情倫知演帰 ア 記号 区分 情動 倫理 知識 演繹 帰納 共通 号 ション 動理識繹納 ブ 教 (16) (t01) 〈主題〉 文章の内 文章の内容に引きずられず 養 容に引き に論理的構造を解き明かす 1 ずられない ことができる 基 論理的構 礎 文章の論 造を解き 1 1 演 理構造 明かす 習 (17) (t02) 〈主題〉 文章の論 文章の論理構造を論証図と (20 理構造→ して表すことができる 論証図 1 1 11 論証図に 年 表す 度) (18) (t03) 〈主題〉 ひとつの ひとつの ひとつの ひとつの論証にたいして他 論証の方 論証→他 論証→論 論証→他 の論証の可能性を考えるこ とができる 1 1 1 1 法 の論証を 証の構造 の論証を 導く を考える 発見する (19) (t04) 〈主題〉 想像力を 創造力を駆使して仮説形成 駆使して を行うことができる 1 仮説生成 する (20) (t05) 〈主題〉 主張を吟 主張を吟味して推測か演繹 推測と演 味→根拠 かを区別しその根拠を解説 1 1 繹の区別 を解説す できる る 2011年12月3日 阪井和男・栗山健 78
  • 79. 集計結果 教養基 数理と 数理と 情報組 情報組 ソフトパ 専門ゼ 礎演習 情報I 情報II 織論I 織論II ワー論 共通 ミ(2011 合計 (2011年 (2011年 (2011年 (2011年 (2011年 (2011年 年度) 度) 度) 度) 度) 度) 度) 情動 5 5 5 6 5 5 4 5 40 倫理 3 3 3 3 3 3 3 3 24 知識 10 14 16 4 20 27 7 29 127 演繹 8 10 10 7 14 17 7 22 95 帰納 11 15 14 13 13 11 10 12 99 アブダクション 3 5 3 5 3 3 4 5 31 合計 15 20 18 15 23 27 14 27 159 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 79
  • 80. インテリグラム 0 20 40 60 80 100 120 140 情動 倫理 共通 知識 教養基礎演習(2011年度) 数理と情報I(2011年度) 数理と情報II(2011年度) 演繹 情報組織論I(2011年度) 情報組織論II(2011年度) 帰納 専門ゼミ(2011年度) ソフトパワー論(2011年度) アブダクション 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 80
  • 81. インテリグラム(比率) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 情動 倫理 共通 知識 教養基礎演習(2011年度) 数理と情報I(2011年度) 数理と情報II(2011年度) 演繹 情報組織論I(2011年度) 情報組織論II(2011年度) 帰納 専門ゼミ(2011年度) ソフトパワー論(2011年度) アブダクション 2011年11月26日 阪井和男・栗山健 81