京都大学のサマーデザインスクールでポスターセッションしてきました

1. 腹黒Pepper
「本音と建前」ロボットからはじめる
コミュニケーションと京土産の販売促進
泉本 優輝 @mitsuba_tan

2. 本音と建前
•京文化の１つに、「本音と建前」があります。
•「お茶いれましょうか」は「早く帰れ」を意味す
ると、一度は聞いたことがあるでしょう。
•しかし、大阪、兵庫、滋賀、奈良など京都周辺に
在住していても、殆ど聞いたことはなく、特に観
光客にとっては「ほんとは京都弁は怖いらしい」
や「ある種の都市伝説」と言えるかもしれませ
ん。

3. •一方で、京都の方たちは「本音と建前」
を京の言葉遊びとして楽しんでいるよう
です。
•そこで、今回は観光客が触れる機会のな
いであろう、「本音と建前」を１つのコ
ンテンツとして扱い、京土産の販売促進
と旅の思い出作りを目指します。

4. 背景
• 「本音と建前」は聞いていて、あまり
気持ちの良いものではなく、イラッと
させられるかもしれません。
• そこで今回は人に「本音と建前」を言
わせるのではなく、本来は心のないは
ずのロボットに、ヒール役を演じさせ
ます。店員はそのフォローを行います

5. • ロボットにはPepperを用います。
• Pepperでの接客事例として
ロボットからの接客は断りやすく、
欲しいものがあれば店員を呼べば
いいという心理的効果があります。
結果、売上が向上しました。

6. シチュ：手ぬぐい屋にて
手ぬぐい屋 看板「気の悪いPepperいます」
観光客「なにあれ、ちょっと行ってみーひん?」
観光客が入店
店員「おいでやすー」
Pepper「おいでやすー（おいでやすー）」
Pepper「なにかおさがしですかー（なにかおさ
がしですかー）」
観光客「んー。（わりと普通のPepperや、、）」

7. 5分後
観光客「あれもかわいいなーこれもかわいいなー」
Pepper「どっちもかわええどすやろー（どっち買
いはるんやろかー）」
10分後
観光客「んーでもなぁ」
Pepper「お茶いれましょかー(なんや冷やかしかい
なー)」
店員「こら、Pepper！！！お気になさらずに、よ
かったらお茶どうぞ（お茶差し出す）」

8. シチュ：手ぬぐい屋にて
観光客と店員さんで和やかなコミュニケー
ション
観光客「せっかくやから、これください」
店員「おおきにー」
Pepper「おおきにー（おおきにー）」
観光客「この気の悪いPepper、写真撮っ
てもいいですか」
店員「どうぞー。」

9. ・今回はSurface Proを、ダンボールで作成し
たダミーに貼り付けて、プロトタイプとして展
示した。
・Surfaceからは音声として建前を発声させ、
画面には本音を表示した。
・いやいや、そんな気ぃ使わんとってください。
（音声）
・ちょっとは気ぃつかいなさんよ（画面に文字
表示）
・狙い（画像はイメージです）->
Pepper likeなプロトタイプ

10. 仕掛学と不便益
•「気の悪いPepperいます」という看板で、興味を
引き、店舗へ誘導する。同時に先に宣言することで、
まじめに怒られることを防ぐ
-> 選択肢
•ガイドブックの観光では得られない「本音と建前」
を体験できる
-> 観光のマンネリ化の問題解決
•SNSを通じて、店舗が話題になる可能性がある
-> 副作用性

11. •「気の悪いPepperいます」という文言で店舗の前評判
をわざわざ下げる、人によっては入らない(若い人向け)
-> 不便
•京の文化を視覚、聴覚的に体験
-> 可視性とメリット
•どういう接客をさせるかを工夫うすることで、コミュニ
ケーションの取り方、売上の向上を期待できる
-> 能動的工夫の余地
不便益