日本openEHR協会の総会で紹介したopenEHRについての最近の動向（2017年版）

1. openEHRの最近の動向
京都大学EHR共同研究講座
小林慎治

2. The openEHR Foundation
• 財団理事会(Board of
Governors)
• 運営委員会(Management
board)
• 各プログラム
• 仕様策定委員会
• 臨床情報モデル開発委員会
• 教育委員会
• ローカライゼーション・普及委
員会

3. Board of governors
• Thomas Beale氏が指名される

4. Industry partners
• Marand
• DIPS
• Cambio Healthcare systems
• Code24
• Infinity Solutions
• MEDrecord BV
• Ocean Health Systems
• Operon
• Tieto

5. 仕様策定委員会
• Task planningについての参照モデルの開発
• 病院でのワークフローの定義
• APIの定義
• JSON/XMLによるクエリー、API定義
• AOM 2.0, ADL 2.0の開発
• テンプレート内包

6. Localisation/outreach team
• 各地域を代表するAmbassador候補の選定と推薦
• 推薦されたAmbassadorは運営委員会で検討の上、指名される。
• Ambassadorはその地域でopenEHRの代表として下記の事業を
行うことができる
• 支部の設置
• openEHRのローカライズ
• 商標の取得
• 現在、中国、ポーランド、日本にAmbassador設置
• 2016年4月中国でopenEHR研究会開催
• 日中韓でopenEHR syndicate結成

7. 日本語Archetype

8. Modeling groups – Archetype, openEHR
• Australia – NEHTA
• Brazil MoH
• Moscow city
• Norway MoH
• Slovenia MoH
• United Kingdom NHS

9. 臨床情報モデルの開発
• CIMI
• 現在はHL7の分科会
• ISO 13606, DCM(Detailed Clinical Models)
• ヨーロッパ大陸中心
• オランダ、スペイン
• Intermountain systems
• Archetype
• openEHR CKM

10. ガイドライン定義言語
• 診療支援システム
• Archetypeをベースとしたルールセット
• 身長と体重のアーキタイプから、BMIを計算する
• CHADVASスコアを計算して抗凝固療法についてのアドバイスを行う

11. 事例
• スウェーデン、デンマーク、英国では、CambioのCOSMICの顧客が、既存のEHRのコンテンツを統合し、共有ケアプ
ランの実装、また正しい処置が行われているかどうかのチェックにopenEHRを利用している。
• ノルウェーのほとんどの病院でもopenEHRを利用し、DIPS Arenaへの移行を進めている。
• オランダの病院および精神保健ネットワークでもopenEHRの利用数が増加している (コード24実装)。
• 南米でトップクラスの健康管理機関の一つ、ブラジル・サンパウロ市のHIMSS EMRAM Stage6 認証を受けた病院でも
openEHRを利用している。
• ロシアではモスクワ市が、MarandのopenEHR実装を利用して市レベルのHERシステムを構築、1200万人にのぼる市
民のすべての臨床データを管理している。健康データプラットフォームをベンダーに提供することで、モスクワ市は新
しく開発されるアプリケーションのすべてのデータをオープンにし、あらかじめ統合された相互運用可能な形にするこ
とを確実にした。
• その他数多くのロシアの病院でもopenEHRが利用されている (無制限実装)
• スロヴェニアの国立e-Health バックボーンは、IHEインフラストラクチャとopenEHR (Marand社) の組み合わせで動
作しており、国内120カ所のヘルスケアプロバイダーの間で構造化されたヘルスデータや文書のやり取りを可能にして
いる。このバックボーンはまた、予防接種、処方箋、紹介状、近い将来には患者概要を国家レベルで管理する、中央集
権化されたeHealthアプリケーションを可能にしている。
• オーストラリアでも、Queensland Health (州レベルの感染症コントロール機関)、Northern Territory Health (個人
EHR)、ニュー・サウス・ウェールズの主なGPネットワーク (オーシャン・インフォマティクス) など、さまざまな大
手プロバイダーがopenEHRを利用している。