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HCDの教育を
HCDで考えた話
July Tech Festa 2016
中央大学 飯尾淳
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 2
自己紹介
●
中央大学 文学部 社会情報学専攻 教授
飯尾 淳(いいお じゅん)
– 経歴:1994年から,株式会社三菱総合研究所に19
年勤務.同社 主席研究員を経て,2013年,中央大
学文学部社会情報学専攻准教授,2014年から現職
– 2009年から東京農工大学客員准教授を兼務
●
博士(工学),技術士(情報工学部門)
●
HCD-Net認定 人間中心設計専門家
●
専門分野
– ソフトウェア工学,画像処理,オープンソースソフ
トウェア,ユーザインタフェース,情報教育,等
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 3
HCDって何?
●
Human Centered Design
– 「人間中心設計」
– UCD(User Centered Design)とも
– 「ユーザー中心設計」
●
利用者の立場で設計するという考え方
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 4
システムやサービスを利用していて…
イラッとしたことありませんか?
なぜ人間中心設計が必要なのか
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 5
人間中心設計に至る長い道のり
●
〜1980年代:コンピュータやシステムは専門
家(エキスパート)のみが使う時代
– 使いやすさの考慮 … 無用
●
〜1990年代:一般人にもコンピュータ,シス
テムやサービスが開放された時代
– 使いやすさの考慮 … 必要,ただし未整備
●
〜現在:コンピュータ,システム,サービスの
利用が当たり前の時代
– 使いやすさの考慮 … 必須!
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 6
HCDが先行している領域
●
電子商取引
– Amazon, 楽天, Yahoo!ショッピング, etc…
●
Webサービス
– 各種のインターネット企業
– 既存企業のインターネットサービス
●
今後は金融業界も?(Fintechなどで)
●
一般消費者向けハードウェア
– 家電製品
– ATM,券売機,自動販売機,etc…
インフラ系は
関係ない? …
そんなことないよ
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 7
HCDで考えるメリット
●
競争相手に勝つ!
– (消費者向けサービス提供者の場合)
●
システム操作者・サービス受給者に満足感を与
える
●
システムの操作エラーやサービス処理のエラー
を回避できる
– 手戻りの負担を軽減できる
– とんでもないリスクを回避できる
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 8
「あれっ?」体験
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 9
焼き牡蠣の楽しさ
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 10
UX:User eXperience
●
User eXperience = ユーザ体験(直訳)
– カスタマー・エクスペリエンス,とも
●
単なるUIの拡張ではない
●
基本的な考え方:
– 製品やサービスを利用して感情の変化を起こす(満
足感を得るなど)ために,何をすべきか
●
例:Macを購入して最初に電源を入れたときの,ドキド
キ,ワクワク感
システムや
サービスとの
出会い
知覚・認知の
流れと解釈 感情の変化
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 11
UXと時間の流れ
●
予期的UX anticipated UX
– 初めての利用よりも前の経験,想像
●
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●
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July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 12
UXのステージ
一時的UX
エピソード的UX
累積的UX利用開始
予期的
UX
あの製品は
面白いと
評判だよ
この機能が
とっても
使いやすい
これを使って
〇〇を実現で
きた.嬉しい
〇〇社の製品
は使いやすい
し信頼できる
次回も
この製品を
使おう…
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 13
UXDとUCD(HCD)
●
UXD … User eXperience Design
– UXを設計すること
– サービスのあり方やシステムの提供方法,広告宣伝
手法,マーケティング方法,あらゆる関連項目をデ
ザイン(予期的UXを思い出してください!)
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●
UCD(HCD)
– ユーザーを巻き込んだシステム(サービス)設計
– 国際規格アリ
– さまざまな手法・ツール・道具アリ
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 14
人間中心設計とは
●
システムを利用する人間の立場を中心に設計
– ISO9241-210(旧ISO13407)で標準化
人間中心設計の
必要性の特定
要求事項に対する
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要求事項を満足
利用の状況の
把握と明示
設計による
解決策の作成
ユーザと組織の
要求事項の明示
必要に応じて
適宜繰り返す
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 15
HCDのさまざまな手法
出典:仙頭, 清, 清水, 大橋, 飯尾, "顧客起点の調査業務・コンサル
ティング業務に役立つユーザビリティテスト手法の検討," 三菱総合
研究所所報, No. 56, pp. 134-144, (2013.1)(引用のうえ追記)
世の中には数多くの
ユーザビリティテスト手法が
存在する!
ISO9241-210の各段階で適用
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 16
HCDになっていない例
●
典型的な「システム
中心設計」
●
個々の解は,システ
ム設計者の都合では
最適解
– 「合成の誤謬」の一種
●
(経済学の用語です)
出典:飯尾, 清水, "人間中心設計:1. なぜ使いにくい
情報システムが生まれるのか?," 情報処理, Vol.54,
No. 1, pp. 4-9, 2013.
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 17
合成の誤謬に気をつけたい
Microsoft Word(ツールバーてんこ盛り)
出典:上条, "「使える、使いやすい、使いたい」
と思えるUIとは?," @IT, 2006.8.31.
ウェンガー,ジャイアントナイフ,
216,000円(税込)
出典:http://wenger.co.jp/products/knives/
shosai.html?no=31
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 18
UXやHCDの考え方を
取り入れていますか?
皆さんの組織は大丈夫?
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 19
HCD-Net
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 20
教育プログラムWG
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 21
やったこと
●
参加メンバからHCD
教育事例を収集
●
教育事例の類型化
●
教育対象者の明示 →
ペルソナ作成
●
各ペルソナに対する
UXマップ作成
●
UXマップからアク
ションプランの抽出
●
レビューとブラッ
シュアップ
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 22
教育対象者ペルソナ
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 23
受講者モデル(ペルソナ)の分類
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 24
UXマップの作成(ペルソナ毎)
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 25
アクションプランの抽出とレビュー
●
教育施策(アクションプラン)の抽出
– UXマップで提案されたアクション案から
– 数回の議論とメンバによる投票で抽出
●
レビュー
– HCD研究発表会(2015年2月)のポスターセッ
ションにて,レビュー依頼(約60名参加)
– HCDに力を入れている各社の教育担当者に協力を
依頼し,インタビュー調査(6社)
●
案を提示して忌憚のない意見を集約
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 26
レビュー風景
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 27
成果(巻物)
注:教育施策であり,カリキュラムではありません
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 28
成果発表の様子
July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 29
まとめ
●
HCDの考え方,UXの概念について説明した
●
HCD-Netの教育プログラムWGでは,組織に
HCDを浸透させるための施策を検討した
●
検討方法はHCDのプロセスに倣い,事例集週
→ペルソナ作成→UXマップ作成→アクション
抽出→レビュー評価,という手順で実施した
●
成果「巻物」は,現在,公開準備中
– A3用紙2枚に分割したコンパクト版があります
– 欲しい方がいらっしゃいましたら,個別にご連絡く
ださい

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HCDの教育をHCDで考えた話

  • 2. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 2 自己紹介 ● 中央大学 文学部 社会情報学専攻 教授 飯尾 淳(いいお じゅん) – 経歴:1994年から,株式会社三菱総合研究所に19 年勤務.同社 主席研究員を経て,2013年,中央大 学文学部社会情報学専攻准教授,2014年から現職 – 2009年から東京農工大学客員准教授を兼務 ● 博士(工学),技術士(情報工学部門) ● HCD-Net認定 人間中心設計専門家 ● 専門分野 – ソフトウェア工学,画像処理,オープンソースソフ トウェア,ユーザインタフェース,情報教育,等
  • 3. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 3 HCDって何? ● Human Centered Design – 「人間中心設計」 – UCD(User Centered Design)とも – 「ユーザー中心設計」 ● 利用者の立場で設計するという考え方
  • 4. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 4 システムやサービスを利用していて… イラッとしたことありませんか? なぜ人間中心設計が必要なのか
  • 5. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 5 人間中心設計に至る長い道のり ● 〜1980年代:コンピュータやシステムは専門 家(エキスパート)のみが使う時代 – 使いやすさの考慮 … 無用 ● 〜1990年代:一般人にもコンピュータ,シス テムやサービスが開放された時代 – 使いやすさの考慮 … 必要,ただし未整備 ● 〜現在:コンピュータ,システム,サービスの 利用が当たり前の時代 – 使いやすさの考慮 … 必須!
  • 6. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 6 HCDが先行している領域 ● 電子商取引 – Amazon, 楽天, Yahoo!ショッピング, etc… ● Webサービス – 各種のインターネット企業 – 既存企業のインターネットサービス ● 今後は金融業界も?(Fintechなどで) ● 一般消費者向けハードウェア – 家電製品 – ATM,券売機,自動販売機,etc… インフラ系は 関係ない? … そんなことないよ
  • 7. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 7 HCDで考えるメリット ● 競争相手に勝つ! – (消費者向けサービス提供者の場合) ● システム操作者・サービス受給者に満足感を与 える ● システムの操作エラーやサービス処理のエラー を回避できる – 手戻りの負担を軽減できる – とんでもないリスクを回避できる
  • 8. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 8 「あれっ?」体験
  • 9. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 9 焼き牡蠣の楽しさ
  • 10. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 10 UX:User eXperience ● User eXperience = ユーザ体験(直訳) – カスタマー・エクスペリエンス,とも ● 単なるUIの拡張ではない ● 基本的な考え方: – 製品やサービスを利用して感情の変化を起こす(満 足感を得るなど)ために,何をすべきか ● 例:Macを購入して最初に電源を入れたときの,ドキド キ,ワクワク感 システムや サービスとの 出会い 知覚・認知の 流れと解釈 感情の変化
  • 11. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 11 UXと時間の流れ ● 予期的UX anticipated UX – 初めての利用よりも前の経験,想像 ● 一時的UX momentary UX – インタラクションの最中に感じる感情の変化 ● エピソード的UX episodic UX – ある特定の利用期間に関するエピソード的な評価 ● 累積的UX(長期的UX)cumulative UX – システムやサービスを一定期間利用した後での評価
  • 12. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 12 UXのステージ 一時的UX エピソード的UX 累積的UX利用開始 予期的 UX あの製品は 面白いと 評判だよ この機能が とっても 使いやすい これを使って 〇〇を実現で きた.嬉しい 〇〇社の製品 は使いやすい し信頼できる 次回も この製品を 使おう…
  • 13. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 13 UXDとUCD(HCD) ● UXD … User eXperience Design – UXを設計すること – サービスのあり方やシステムの提供方法,広告宣伝 手法,マーケティング方法,あらゆる関連項目をデ ザイン(予期的UXを思い出してください!) – 人間を熟知していなければならない? ● UCD(HCD) – ユーザーを巻き込んだシステム(サービス)設計 – 国際規格アリ – さまざまな手法・ツール・道具アリ
  • 14. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 14 人間中心設計とは ● システムを利用する人間の立場を中心に設計 – ISO9241-210(旧ISO13407)で標準化 人間中心設計の 必要性の特定 要求事項に対する 設計の評価 システムが特定の ユーザ及び組織の 要求事項を満足 利用の状況の 把握と明示 設計による 解決策の作成 ユーザと組織の 要求事項の明示 必要に応じて 適宜繰り返す
  • 15. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 15 HCDのさまざまな手法 出典:仙頭, 清, 清水, 大橋, 飯尾, "顧客起点の調査業務・コンサル ティング業務に役立つユーザビリティテスト手法の検討," 三菱総合 研究所所報, No. 56, pp. 134-144, (2013.1)(引用のうえ追記) 世の中には数多くの ユーザビリティテスト手法が 存在する! ISO9241-210の各段階で適用
  • 16. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 16 HCDになっていない例 ● 典型的な「システム 中心設計」 ● 個々の解は,システ ム設計者の都合では 最適解 – 「合成の誤謬」の一種 ● (経済学の用語です) 出典:飯尾, 清水, "人間中心設計:1. なぜ使いにくい 情報システムが生まれるのか?," 情報処理, Vol.54, No. 1, pp. 4-9, 2013.
  • 17. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 17 合成の誤謬に気をつけたい Microsoft Word(ツールバーてんこ盛り) 出典:上条, "「使える、使いやすい、使いたい」 と思えるUIとは?," @IT, 2006.8.31. ウェンガー,ジャイアントナイフ, 216,000円(税込) 出典:http://wenger.co.jp/products/knives/ shosai.html?no=31
  • 18. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 18 UXやHCDの考え方を 取り入れていますか? 皆さんの組織は大丈夫?
  • 19. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 19 HCD-Net
  • 20. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 20 教育プログラムWG
  • 21. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 21 やったこと ● 参加メンバからHCD 教育事例を収集 ● 教育事例の類型化 ● 教育対象者の明示 → ペルソナ作成 ● 各ペルソナに対する UXマップ作成 ● UXマップからアク ションプランの抽出 ● レビューとブラッ シュアップ
  • 22. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 22 教育対象者ペルソナ
  • 23. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 23 受講者モデル(ペルソナ)の分類
  • 24. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 24 UXマップの作成(ペルソナ毎)
  • 25. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 25 アクションプランの抽出とレビュー ● 教育施策(アクションプラン)の抽出 – UXマップで提案されたアクション案から – 数回の議論とメンバによる投票で抽出 ● レビュー – HCD研究発表会(2015年2月)のポスターセッ ションにて,レビュー依頼(約60名参加) – HCDに力を入れている各社の教育担当者に協力を 依頼し,インタビュー調査(6社) ● 案を提示して忌憚のない意見を集約
  • 26. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 26 レビュー風景
  • 27. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 27 成果(巻物) 注:教育施策であり,カリキュラムではありません
  • 28. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 28 成果発表の様子
  • 29. July Tech Festa 2016 Copyright © Jun Iio 29 まとめ ● HCDの考え方,UXの概念について説明した ● HCD-Netの教育プログラムWGでは,組織に HCDを浸透させるための施策を検討した ● 検討方法はHCDのプロセスに倣い,事例集週 →ペルソナ作成→UXマップ作成→アクション 抽出→レビュー評価,という手順で実施した ● 成果「巻物」は,現在,公開準備中 – A3用紙2枚に分割したコンパクト版があります – 欲しい方がいらっしゃいましたら,個別にご連絡く ださい