複数の要素がつながる全体構図を描くことでわかりやすくする事例です

1. Together! 3行ラベリング 事例 #22
非機能
～複数の要素がつながる全体構図を描く～
アイデアクラフト 開米瑞浩

2. Copyright アイデアクラフト 2017
原文
「非機能」とは「機能」以外にシステムに要求されること、すなわち、
「どのように機能するか（How）」のことです。機能と非機能を問わず、
商品に求められる目玉となる要求をフィーチャー（特色）と呼ぶ人もいます。
一般的に非機能は「信頼性」「使用性」「性能（時間・資源）効率性」
「保守性」などを指します。例えば、駅の切符券売機に200円を入れて130円
のボタンを押したら130円の切符と70円のお釣りが出た（すなわち機能は
100%満足のいくものができた）としても、この処理に10分かかるとしたら
「性能（時間効率性）に問題あり」でしょう。だから「機能」に対する
要求だけでなく、「非機能」に対する要求もきちんと獲得してつくり込もう
（テストも十分実施しよう）ということです。
■出典
事例とツールで学ぶHAYST法 ソフトウェアテストの考え方と上達のポイント （秋山浩一、201407）
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3. Copyright アイデアクラフト 2017
裏返し表現だけでは役に立たない
機能ではないもの
「非」を言い換えただけでは、実質的な情報はない
非機能とは
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Ａ not Ａ
何かを否定しただけの「裏返し表現」は
役に立たないことが多いので注意。

4. Copyright アイデアクラフト 2017
実質的な情報は？
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一般的に非機能は「信頼性」「使用性」「性能（時間・資源）効率
性」「保守性」などを指します。
【原文】
これらが実質的な（理解の役に立つ）情報
・・・しかし、列挙するだけではイメージがわかず、
「ピンとこない」場合も多いもの。

5. Copyright アイデアクラフト 2017
全体構図の中に位置づける
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山から流れてくる川の水で田んぼを作ります
「複数の異なる要素」が「関連づく構図」を見せると、
全体構図の中でそれぞれの位置づけが理解できるようになる

6. Copyright アイデアクラフト 2017
非機能
「機能」と「非機能」を含む全体構図？
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「機能」と「非機能」を関連づけて「全体構図」を
示すことができれば、わかりやすくなる。
機能
信頼性 使用性 高速性
保守性 資源効率
・・・でも、どうやって？

7. Copyright アイデアクラフト 2017
機能とは？
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機能入力
(お金＋ボタン)
出力
(商品＋おつり)
「機能」について説明するための単純なモデルがこれ
これを少し改変しましょう

8. Copyright アイデアクラフト 2017
高速性
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機能入力
(お金＋ボタン)
出力
(商品＋おつり)
「高速性」を処理開始から終了までの時間と捉えると
こんな書き方が可能
高速性

9. Copyright アイデアクラフト 2017
操作性
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機能入力
(お金)
出力
(商品＋おつり)
「操作性（使用性）」は「入力」の一部（「ボタン」の部
分）と考えられるが、お金とは分離して示しておく
操作性
(ボタン)

10. Copyright アイデアクラフト 2017
保守性
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機能入力
(お金)
出力
(商品＋おつり)
「保守性」は機能を実現する「機構」に対するものなの
で、「機構」を分離して示す
操作性
(ボタン)
保守性
機構

11. Copyright アイデアクラフト 2017
信頼性、効率性
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機能入力
(お金)
出力
(商品＋おつり)
「資源効率」は通常、「入力」の量に関する概念なので
入力側に記載し、「信頼性」は通常、「出力」の品質に
関する概念なので出力側に記載
操作性
(ボタン)
保守性
機構
信頼性効率性

12. Copyright アイデアクラフト 2017
機能＋非機能の全体構図
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機能
入力
(お金)
出力
(商品＋おつり)
高速性も含めてまとめた最終形の一例
操作性
(ボタン)
保守性
機構
信頼性効率性
高速性

13. Copyright アイデアクラフト 2017
参考： IDEF0
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Function
(機能)
Control
(制御)
Mechanism
(機構)
Input
(入力)
Output
(出力)
アメリカ空軍が開発した、機能モデリングのための手法

14. Copyright アイデアクラフト 2017
まとめ
複数の異なる要素が関連づく全体構図
の可視化を目指そう
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15. Copyright アイデアクラフト 2017
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ひとりで考えるのが難しければ……
この種の「全体構図を描く」図解（構造化）は、
ある程度参考事例を知らないと難しいものです
自分一人でやろうとしたけれどよくわからない……というときは