11/27/2012 Open Publishing Forum    @渋谷・ポーラメソッド
電子出版再構築研究会 第1期:出版マーケティングをみなおす
第3回:「電子書籍の次のステップと展望」




     総括:
     出版の再構築と市場拡大のシナリオ


      EBook2.0 Forum/EB2 Magazine
      オブジェクトテクノロジー研究所
      鎌田 博樹
      hiroki_kamata@otij.org
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この5年でわかったこと:本はどうやって「本」になるのか?

  アマゾンによるマーケティング革命(2007-2012)
    電子化された情報を「本」という商品として通用させた。
    印刷本の電子化→デジタルファースト→オンデマンドで完成
    デジタル化は簡単。最大のチャレンジは「市場」の創造
  では出版の市場とはなんだったのか:価値、価格形成
    本に関する取引の場:版権、最終商品
    商品情報:入手性=カタログと棚
    評価:価値と価格
  本(抽象形はブックあるいはドキュメント)はモノにあらず。
    本は知識情報の容器/構造体で様々な形をとりうる
    本は社会的存在:本として認知されたもの;流通性、普及性
    書評は社会インフラ
  本は伝統的業界から独立した。
    出版社が認めたくなかったこと…
    書店から独立→印刷・製本から独立→出版社から独立


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本日のテーマ:「出版の再構築と市場拡大のシナリオ」

  アプローチ
  1. 米国から世界へ:脱グーテンベルク出版革命
  2. Web時代の出版マーケティング・インフラ:2.0+、SNS、データ解析
  3. 出版における付加価値と専門性の再構築
  4. 市場拡大のシナリオ:デジタル・ファースト、グローバル、オンデマンド、
     流通/決済と金融
  変動要因
    本の形:紙/電子書籍/E-Book
    市場の形:キープレーヤーとしての著者/販売者/読者
  前提:
    出版市場の土台が根こそぎ変わろうとしている
    コミュニケーションの革命の一部
    紙はプロセスの一部であって商品の唯一のベースではない


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これまでなぜ「本」が成り立ってきたのか

  出版は人間と社会の関わりの中での「意+欲」で生まれるコミュニケーション。
    何が情報か、何が知識か?
    社会的活動から出版(情報発信)へのニーズは生まれる
    ニーズによって市場価値が生まれ、商業的活動として成立
    マネタイズする様々なビジネスが生まれる
  いままでなぜ本は売れていたのか:社会インフラ
    「著者」の発掘~認知:主に雑誌メディアが受け持つ
    「読者」の創造~拡大:「社会」のニーズ(教育、経済、…)
    「コンテンツ」の認知・評価:書店のスペース・書評、古書市場
  インターネット時代に入り、デジタル中心の再編が始まった
    <生産 - 流通 - 消費>のプラットフォーム+社会インフラ
    旧プラットフォームは風化→崩壊へ
    再構築が遅れれば社会が衰退する(社会⇔出版の負の循環)
    アマゾンが単独でエコシステムを構築したことの重み

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デジタル出版は儲かる。マーケティング(or運)によっては

  費用対効果
    つくるのは簡単、本としての認知~成功は簡単でない。
  形は自由:デジタル→(紙/電書/アプリ)
    コンテンツxフォーマットx 販売方法:最適な組わせ
  何でもコンテンツになる
    膨大な版権切れ、絶版の存在
    マーケティングに依存
  プラットフォーム:アマゾンとその他
    本を本として認知させ、商品として売る仕組み、仕掛けに依存
    アマゾンだけが完成したプラットフォームを持つ
    出版社もプラットフォームを志向(世界的大合併時代)




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シナリオ:

  プラットフォームの再編
    <生産 - 流通 - 消費>の環境:オープン化とロックイン
    出版社の巻き返し↓
  グローバライゼーション
    世界的再編:ビッグN(≧4)+アマゾンによる系列化
    英語圏→西語圏へ
    翻訳出版ネットワークの形成
  デジタルファースト/オンデマンド印刷
    流通:ロジスティクス and/or 金融/決済機能の深化
    レス在庫→在庫レス
  書店はどうなる(出版との融合か独立か)
    書店の専門化(リアル+オンライン、新刊+古書)
    専門書店のネットワーク化、コンテンツの拡張

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    11/27/2012 Open PublishingForum @渋谷・ポーラメソッド 電子出版再構築研究会 第1期:出版マーケティングをみなおす 第3回:「電子書籍の次のステップと展望」 総括: 出版の再構築と市場拡大のシナリオ EBook2.0 Forum/EB2 Magazine オブジェクトテクノロジー研究所 鎌田 博樹 hiroki_kamata@otij.org
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    2 この5年でわかったこと:本はどうやって「本」になるのか? アマゾンによるマーケティング革命(2007-2012) 電子化された情報を「本」という商品として通用させた。 印刷本の電子化→デジタルファースト→オンデマンドで完成 デジタル化は簡単。最大のチャレンジは「市場」の創造 では出版の市場とはなんだったのか:価値、価格形成 本に関する取引の場:版権、最終商品 商品情報:入手性=カタログと棚 評価:価値と価格 本(抽象形はブックあるいはドキュメント)はモノにあらず。 本は知識情報の容器/構造体で様々な形をとりうる 本は社会的存在:本として認知されたもの;流通性、普及性 書評は社会インフラ 本は伝統的業界から独立した。 出版社が認めたくなかったこと… 書店から独立→印刷・製本から独立→出版社から独立 2 © 2012 by OTI & Hiroki Kamata
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    3 本日のテーマ:「出版の再構築と市場拡大のシナリオ」 アプローチ 1. 米国から世界へ:脱グーテンベルク出版革命 2. Web時代の出版マーケティング・インフラ:2.0+、SNS、データ解析 3. 出版における付加価値と専門性の再構築 4. 市場拡大のシナリオ:デジタル・ファースト、グローバル、オンデマンド、 流通/決済と金融 変動要因 本の形:紙/電子書籍/E-Book 市場の形:キープレーヤーとしての著者/販売者/読者 前提: 出版市場の土台が根こそぎ変わろうとしている コミュニケーションの革命の一部 紙はプロセスの一部であって商品の唯一のベースではない 3 © 2012 by OTI & Hiroki Kamata
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    4 これまでなぜ「本」が成り立ってきたのか 出版は人間と社会の関わりの中での「意+欲」で生まれるコミュニケーション。 何が情報か、何が知識か? 社会的活動から出版(情報発信)へのニーズは生まれる ニーズによって市場価値が生まれ、商業的活動として成立 マネタイズする様々なビジネスが生まれる いままでなぜ本は売れていたのか:社会インフラ 「著者」の発掘~認知:主に雑誌メディアが受け持つ 「読者」の創造~拡大:「社会」のニーズ(教育、経済、…) 「コンテンツ」の認知・評価:書店のスペース・書評、古書市場 インターネット時代に入り、デジタル中心の再編が始まった <生産 - 流通 - 消費>のプラットフォーム+社会インフラ 旧プラットフォームは風化→崩壊へ 再構築が遅れれば社会が衰退する(社会⇔出版の負の循環) アマゾンが単独でエコシステムを構築したことの重み 4 © 2012 by OTI & Hiroki Kamata
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    5 デジタル出版は儲かる。マーケティング(or運)によっては 費用対効果 つくるのは簡単、本としての認知~成功は簡単でない。 形は自由:デジタル→(紙/電書/アプリ) コンテンツxフォーマットx 販売方法:最適な組わせ 何でもコンテンツになる 膨大な版権切れ、絶版の存在 マーケティングに依存 プラットフォーム:アマゾンとその他 本を本として認知させ、商品として売る仕組み、仕掛けに依存 アマゾンだけが完成したプラットフォームを持つ 出版社もプラットフォームを志向(世界的大合併時代) 5 © 2012 by OTI & Hiroki Kamata
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    6 シナリオ: プラットフォームの再編 <生産 - 流通 - 消費>の環境:オープン化とロックイン 出版社の巻き返し↓ グローバライゼーション 世界的再編:ビッグN(≧4)+アマゾンによる系列化 英語圏→西語圏へ 翻訳出版ネットワークの形成 デジタルファースト/オンデマンド印刷 流通:ロジスティクス and/or 金融/決済機能の深化 レス在庫→在庫レス 書店はどうなる(出版との融合か独立か) 書店の専門化(リアル+オンライン、新刊+古書) 専門書店のネットワーク化、コンテンツの拡張 6 © 2012 by OTI & Hiroki Kamata