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ソーシャルメディア仕事術、そして情報社会はどうなるか
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ソーシャルメディア仕事術、そして情報社会はどうなるか
1.
ソーシャルメディア仕事術、 そして情報社会はどうなるか
小関悠 1
2.
おことわり • 本資料は個人の立場で書いたものであり、所属する組織
などの意見を示すものではもうまったくありません。 2
3.
目次 • ソーシャルメディア仕事術 • 情報社会はどうなるか
3
4.
ソーシャルメディア仕事術への期待 • FacebookやTwitterといったソーシャルメディアが人気
を集めている。 • 私はその界隈の研究者ということになっている。 • ソーシャルメディアを、広報や商品開発といった特定領 域だけでなく、一般ビジネスパーソンの日々の仕事に今 すぐ生かす方法はないかと聞かれることが、このごろと ても多い。 4
5.
ソーシャルメディア仕事術の実態 • ソーシャルメディアをいますぐ仕事に生かせるか?
– 私の現状の答えは「ノー」 • ソーシャルメディアは気軽なコミュニケーションを行う ためのものと認識されている – そのため、あからさまなビジネスマインドは嫌われ る傾向にある(いわゆる「嫌儲」) • ソーシャルメディアは情報を受動的に得るものである – なにかの情報を本当に必要としているとき、人まか せでは間に合わない 5
6.
ソーシャルメディアの生かしかた • もっとも、長い目で見れば仕事に使える部分もある • たとえば…… •
普通を知る • いつか必要になることを知る • 人間関係を築く 6
7.
普通を知る • ソーシャルメディアには生の声がある
– 新聞やテレビでトレンドを知るように、ソーシャル メディアから世のトレンドを把握することができる • 雑多な声 – ブログ、Twitter、2ちゃんねる…… • 評判分析 – きざし、Google Trends…… • レビュー – 食べログ、Amazon、価格コム、glassdoor…… 7
8.
ソーシャルメディアだけで
「普通の声」が分かるのか? • もちろん分からない • 言うまでもなく、ネットの声は偏っている – 若者というより、30代くらいの声が大きい • ソーシャル化され、ネットの声はさらに偏った – 似た人とばかり繋がるため、社会がクラスタ化され つつある – 「イイネ!」には同調圧力があり、反対意見を述べ にくい 8
9.
クラスタ化社会とは 情報が少なかった時代は
大量の情報がある時代は 「みんなのトレンド」があった 「みんなのトレンド」がない 9
10.
でも、普通ってなによ • 偏ってない標本を作ることはできるのか?
– ウェブの声は偏っている – 電話アンケートも偏っている – 郵便調査も偏っている • 言い換えれば、特定のクラスタを標本に選べば、好きな 統計を作ることができる時代になりつつある – 統計そのものの価値が下がりつつあるのでは? – 数字による裏付けよりも、キャッチーな釣りタイト ルが重視される(後述) 10
11.
「普通を知る」の応用:己を知る • 自分の名前で検索しよう(エゴサーチ)
– FacebookやLinkedInのプロフィールがヒットするは ず – SpySeeも使ってみる – 同名の別人に負けていないか? – 都合の悪い情報が公開されていないか? • 自分の名前だけでなく、会社や部署の名前でも 11
12.
なぜエゴサーチが必要か • あなたのことを知らない人は、あなたを検索して、あな
たのことを知る – あなたの友達、取引先、就職面接の相手、ヘッドハ ンターなどは、あなたの名前を検索するだろう – そうした人達にとって、インターネットに公開され ているあなたの情報が、すなわちあなたである – 「こんなの私ではない」と言い訳をする機会はない • 「発信していないことは伝わらない」の原則 – 足りない情報は、自分で発信する – 誤解のある情報は、自分で誤解をひもとく 12
13.
(余談)名前のつけ方 • よくある名前の人は、検索してもよく分からない
– SEO戦略としてはまずい – ちょっと悪い情報があっても、他人のフリができる • 珍しい名前の人は、検索すると一目瞭然 – SEO戦略としては正しい • キラキラネームが流行るのはこのためか? – 炎上すると、一生その記録がネットに残るかも • 「じいちゃんの名前を検索したら、50年前に Twitterで飲酒運転を自慢してた話が出てきた」 とか 13
14.
ソーシャルメディアの生かしかた • 普通を知る(おわり) • いつか必要になることを知る •
人間関係を築く 14
15.
いつか必要になることを知る • 情報には3種類ある: • いま必要なもの
– 検索、本、インタビューなど、能動的メディアから 手に入れなければならない • いつか必要になるかもしれないもの – テレビ、雑誌など、受動的メディアから手に入る – ソーシャルメディアもここに入る • 不要なもの 15
16.
いつか必要になるかもしれない
情報の集めかた • 情報ではなく、人に注目する – 情報はどんどん陳腐化する – 優れた人は、なかなか陳腐化しない • インターネットでは、マトモな情報もトンデモな情報も 同じように流通している – 自分で判断できるようになる – 自分で判断できない分野は、頼れる人を作る • キュレーションとか言われている 16
17.
いつか必要になるかもしれない
情報の集めかた(実践編) • Twitterやブログ:面白そうな人はとにかくフォローし て、あとから評価を考える – 特に自分の専門とは違う人を積極的に追う • Facebookやmixi:良いコミュニティを発見する – 優秀な人は集まる(クラスタ理論) – 小さなクラスタで起きている、小さなトレンドを発 見する(マイクロトレンド) 17
18.
いつか必要になるかもしれない
情報の集めかた(超実践編) • 情報は3種類(再掲) – いま必要なもの – いつか必要になるかもしれないもの – 不要なもの • 「不要なものを拾わない」戦略が重要では? – ひま潰しコンテンツ、陳腐化・特殊化するコンテン ツ、デマをいかに排除していくか 18
19.
切り捨てのススメ • 情報爆発、情報洪水
– 情報の量はものすごい勢いで増えている – 「効率的に」情報を収集するだけでは、物量の増加 にいつか押し潰される • ただのライフハックでは間に合わない • 必要なのは効率ではなく「切り捨て」 – 信用しない人はとにかく信用しない – 下らないサイトは見ない – 「ときどきいいことも言う人」では判断に時間がか かるのでダメ、常にいいことを言う人を探す 19
20.
ソーシャルメディアの生かしかた • 普通を知る • いつか必要になることを知る(おわり) •
人間関係を築く 20
21.
人間関係を築く • ソーシャルメディアはもともと人脈管理ツールだった
– たとえばGREEはなんだかSFCコミュニティだった • 今や人脈とはバーチャルなものである – そのわりに数えられる – 出来る人だけが人脈を広げ、才能を伸ばせる • 梅田望夫の「高速道路」理論 21
22.
人間関係を築く(実践編) • 出来る人は:
– 知らない人にどんどん声をかける • 出来ない人は(私をふくめ): – いまの人脈を大切にする – 人脈を広げている人に頼る • でも、人脈はあくまでバーチャル – Followerはお金で買える – 重要なのは人脈の数字ではなく、目に見えない評判 • 「ツイッターノミクス」でタラ・ハントが言うと ころの「ウッフィー」 22
23.
人間関係を築く(超実践編) • 重要なのは、人脈を広げ、情報をシェアすることではな
く、自分だけの人脈を持ち、自分だけの情報を持つこと – 繋がるだけではだめ – ただシェアするだけでは、自分の価値がなくなる – これからは「独立・独占」の時代が来る • 自分だけが知っている情報、自分だけが持っているコネ クションはなにか? – そうした情報や人脈をうまくネットで活用すれば、 評判が高まり、人脈もついてくる – ネットへは発信せずに仕事へ生かしても良い 23
24.
ここまでの内容 • ソーシャルメディア仕事術あらため、ソーシャルメディ
アの生かしかた – 普通を知る – いつか必要になることを知る – 人間関係を築く • 世の中どうなるか(→いまここ) 24
25.
ソーシャルメディアとは結局なにか • インターネットが広く普及し、コミュニケーションが活
発になった結果、ネット社会はリアル社会と変わらなく なった – 特にモバイル、若年層の流入 – 「おたく」の時代から、「リア充」の時代へ • かつては、リアルに言えないことをネットに書いた – いまはネットに書けないことをリアルに言う時代 – そうした「リアルだけの情報」が重要になる • 前述した「情報の独占」 25
26.
なぜ ソーシャルメディアの時代になったか • 情報が多くなりすぎた
– 能動的に情報を探すのはしんどい – 検索はめんどくさい – 友達から面白い情報を貰えればそれでいい • インターネットがふつうの人のものになった – ふつうの人は自分から情報を探したりしない – ダラダラしたい – Facebookでは、更新された情報を見るのにF5を押す 必要さえない 26
27.
リアル vs バーチャルの全面戦争 •
実名社会:Facebook、Google+ – 多くのネットビジネスが実名化へ向かいつつある • 匿名社会:2ちゃんねる、4chan – Twitterもこっちかな – ニコニコ動画的な、Wikileaks的な、あるいは anonymous的な、次になにが起きるか分からない社 会 • 現在、このふたつの文化圏が、微妙なバランスで向かい あっており、どう収拾がつくのか分からない – ただ、実名のほうが信頼できるというわけではない • Twitterでデマを撒き散らす実名ユーザを見よ 27
28.
クラスタ化はタコツボ化でもある • 情報がたくさんありすぎて、どんなことにも、賛成派と
反対派がいる – あなたが賛成派なら、賛成派に有利な情報をいくら でも手に入れることができる – 便利、しかし「王様の耳はロバの耳」に陥りがち • 知りたくないことは聞き流すことができる – ほかに見るべき情報はたくさんあるから • 好き勝手言って、あとから都合の良い情報を集めること もできてしまう – 「情報ソースをお持ちの方はいらっしゃいます か?」 28
29.
情報のナゲット化 • あらゆる情報があっという間に次々に消費されていく
– 難しいことは受け入れられない – 事実を置いて、キャッチーな釣りタイトルだけが拡 散していく – 「今北産業」に答えられる者だけが生き残る • 専門家の配慮された曖昧な意見は無視される – テキトウなことをズバッと言うエセ専門家が持ち上 げられる – 間違いを検証するだけでは追いつかない – 専門家も、分かりやすい物言いをしていくしかない 29
30.
結論 • ネットはもう特別な場所ではない
– リアルで馬力のある人が、ネットでも活躍する時代 – 上司の投稿に「イイネ!」を押すのが今のネット • 分かりやすい情報しか残らない – 「正しい」だけでは伝わらない – 「面白くってためになる」情報でなければ、咀嚼さ れない 30
31.
宣伝 • わたしの単著:
先読み「情報脳」の鍛え方 情報中毒社会サバイバルガイド • わたしの連載: http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/auth ors/2011041200003.html • わたしのTwitter: @youkoseki 31
32.
おわり
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