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オープンソースの来し方行く末@OSC 2017 Hokkaido たまにはライセンスの話をしよう 20110211
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- 2.
注意
自己紹介 ●本講の内容は、筆者の独自調査によるもので
す。正確であるよう、できる限り努力しています
が、間違いが含まれる可能性があります。
可知 豊 Kachi Yutaka ●正確性より分かりやすさを優先した表現を採
用しています。
●
http://www.catch.jp/
●
(元)テクニカルライター
●
OpenOffice.org などでボランティア活動を行う
●
法律の専門家ではありません。プログラマーでもありません
● 株式会社クレオ マーケティング統括部 マーケティング部に所属
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- 4.
質問:OSS理解度チェック
現在、下記のように考えている、
あるいは以前考えていたことがある。
1. OSSは、無料で配布しなければならない。
2. OSSは、すべてボランティアが開発している。
3. ソースコードを公開しているソフトウェアは、
すべてOSSである。
4. OSSは、その改変版もOSSにしなければならない。
正解は >> すべて×
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オープンソースの2つの側面
1.バザールモデル
● 分散化されたコードレビュー
● 高速な品質向上
● コミュニティによる開発体制の維持
2.オープンソースの定義
● ソースコード公開
●
自由な再利用の保証
● ただし、オープンソースライセンス毎に
条件の細部は違う
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オープンソースの簡単な歴史
1985年ごろ 1998年
牧歌的時代
1967年
UNIX の登場
1969年 フリーソフトウェア
ARPANETスタート
●
コンピュータプログラムを著作権で保護
(日本では1986年)
● リチャード・ストールマン、GNU宣言を発表 オープンソース
インターネットブーム
●
ライセンスにより、
Linuxの台頭
●
ソフトウェアの自由を宣言!
●Netscape、ブラウザのソースコードを公開
複数のOSSライセンスを包含 ●
オープンソースの定義を公開
ビジネス利用をアピール
2002年 クリエイティブ・コモンズ公開
ソースコード以外への応用 2005年 Web2.0
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オープンソースは、
「ソースコードを誰でも自由に利用できる」とする
ソフトウェアライセンスによって、その利用を許可。
その土台には、
「著作権」と「ソフトウェアライセンス」が存在。
オープンソース
ライセンス
ソフトウェアライセンス
著作権
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著作権の基本
著作権は、作品の利用(主に複製=COPY)を
コントロールする権利(だから、Copy-right)
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著作権を理解するポイント
● 著作権は、作品の利用(主に複製)をコントロールする権利
● 利用と使用を区別する
● 著作権は、「利用」を許可する権利
●
著作物は、誰でも自由に「使用」できる
● 作品の著作権は、媒体から独立している
●
著作権の条件は、媒体の種類よって違う
●
著作権は、創作時に自動的に発生する
● 著作権の保護期間は、限られている
● 著作権法違反は、親告罪
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ソフトウェアライセンスとは何か
ソフトウェアライセンスとは、
ソフトウェアの利用(複製・配布・改変)に対する、
著作権者による許可。
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オープンソースとは何か
オープンソースとは、「誰でも自由に利用できる」という条件で
ソースコードを公開する行為。
この条件のために、ソフトウェアライセンスを利用する。
ソースコードを公開するだけでは、オープンソースとは言えない。
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「オープンソースの定義」の概略
● オープンソースの権利
●
利用者が、ソースコードのコピーを作り、それを配布できる
●
利用者が、ソースコードを入手できる
●
利用者が、ソースコードを改変できる
●
オープンソースライセンスが備える条件
●
作者のソースコードの完全性を維持すること
●
個人もしくは団体に対する差別をしないこと
●
使用分野に対する差別をしないこと
●
再配布時には追加ライセンスを必要としないこと
●
特定の製品に固有なライセンスを使用しないこと
●
他のソフトウェアに対する干渉をしないこと
●
特定の技術に依存しないこと
●
参考資料
●
オープンソースの定義 日本語訳 、 OSIの歴史 日本語訳
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主なオープンソースライセンス
● 修正BSDライセンス、MITライセンス
● FreeBSD、NetBSD、OpenBSD、PostgreSQL
● Apacheライセンス2.0
● Apache HTTP Server
● MPL (CPL、EPL)
● Firefox(GPL、LGPLとのトリプルライセンス)
● Eclipse
● GPL/LGPL/AGPL (2系、3系)
● Linuxカーネル (GPL2)
● OpenOffice.org (LGPL3)
● Affero、GroupOffice3
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各オープンソースライセンスを
理解するポイント
● 無保証
● 配布時には、著作権表示と免責条項を含める(ただ
し、どこに含めるかは、ライセンスの種類によって
異なる)
●
コピーレフト条項を持つことがある(ないこともある)
● デュアルライセンスで運用されることがある
● ライセンス以外の条件で制約されることがある
● 特許条項、商標
● ソースコードとバイナリーコードの配布条件は
異なる場合がある
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テクニカルなところは、
「オープンソースライセンスの基礎と実務」
を参照ください。
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例:BSDライセンスの場合
●
仕事で必要となるプログラム
● でも、仕事として作るのは調整が大変
●
プライベートで開発し、BSDライセンスで公開
● それを仕事で取り込む
●
基本、自分の役に立つことが重要
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例:GPLの場合
● 自分の得意分野でプログラムを開発
●
仕事上の立場/自分のキャリアでの
有効性を最大化したい。
●
GPLにしておけば、
特定の企業に取り込まれにくい。
自分に成果が返ってくるのではないか。
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