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ガバナンス論 演習
④
コミュニケーション①
 情報通信的 ( 工学的 ) モデル
 情報,知識,データの各レベ
ルにおける伝達行為 = 通信


       メッセー    受け手
送り手
         ジ
       メディア
              関係性
コミュニケーション②
 =意味作用。受け手にはメッセ
 ージを自由に解釈できる権利が
 ある ( 記号論 ) 。送り手はそれ
 を止められない
               受け手 a
                   意味 a
 メッセージ
 ( テキスト )
               受け手n
ディスコミュニケーション       意味 n
誤読する権利
 送り手が誰であるかは関係な
  い
 テクストが独立して存在する
 受け手は,自分の文脈・置か
  れている状況に応じて,メッ
  セージから意味を読み取る
 例えば,電子掲示板
コミュニケーション③
 独白 ( モノローグ ) による自己
表出
           自己表出

 送り手       メッセージ

          フィードバック
          ( 自己省察 )
自己表出に意味がある
 とにかく「場」に自分の意見
  を表出する
 自分の意見を客観視し,さら
  にその場の「空気」を読み,
  他者に説得されるのではなく
  ,自分の意見変容として次の
  意見を述べる
 日本的「寄合」コミュニケー
  ション
ブログの感想から
ブログはどういう“場”か
①
 ブログ書いてる一般人の大半は、コメ
  ントは求めても議論は求めないんじゃ
  ないかなー
 ブログってその人自身のテリトリーだ
  からなんでも自分の思うとおりにでき
  るってのもわかってきた。自分の意見
  を発信する場としてはかなり居心地が
  いい場所なんだな
 ブログの中ではお互いの顔も見えない
  し、意見が独善的になりやすいような
  気もする
 相互のやり取りも可能だが、どこか一
  方通行な手段ではないだろうか
ブログはどういう“場”か
②
 自分の思ったことを勝手に書けるとい
  うのは面白い。ネット上でひとりごと
  を言うのはすごく楽しいので。でも、
  ひとりごとなんだよね。たとえコメン
  トがついても、「へぇなるほど」と思
  っておしまい。そこから何か共通の意
  思とかそういうものが形成されるかっ
  ていうと…どうなんだ ? と思う
 コメントが来るのが怖いです。考えが
  まとまっていない時に他人のコメント
  を見ると自分の考えに良くも悪くも影
  響します。
ブログはひとりごと
 ひとりごと=独白=モノロー
  グ
 しかし,どこかでモノローグ
  を受け止め,モノローグを返
  すか,コメントで対話 ( ダイ
  アローグ ) を求める人が出て
  くる可能性はある
 モノローグからしか始まらな
  いコミュニケーション
ブログが書きにくかった①
 みんなに見られるということ、テーマ
  が定めれられているということ(課題
  だということ)、強制であるというこ
  と
 だって、文章書くの苦手なんだもん。
  自分の意見をこうやって公の場にさら
  して返信が来るの嫌だもん
 ブログを書いても先生方にもっともな
  感じでコメントされると書く気失せる
  んです。正直…。それにへこたれない
  精神力ないみたいなんです、私
ブログが書きにくかった②
 先生は誰がどのブログをやっているのか
  知っているので、完全な匿名というわけ
  でもありません
 ログに残るからだということではないか
  と思われます。日常の会話であればそれ
  は記憶として残っても、記録としては残
  りません。何か失言をしてもその場の恥
  だけですむ場合もあります
 ブログは強制されてやるものではないな
  というのが本音です。やらされていると
  感じている分には「苦」でしかない、自
  分から積極的に書いてみてこそ楽しさが
  わかる
ブログと匿名性
 大学教員は名前を覚えるのが得
  意ではないので,ブログの HN と
  名前が一致するのは,アクティ
  ブな 10 名前後
 ブログを抵抗なく書けるのは,
  自意識過剰な人か,話すのが苦
  手など,文章表現に最後のサン
  クチュアリを求める人 ? 「普通
  の人」の表現手段ではない ?
ブログと“三日坊主”
 サボり癖があるので頻繁にエントリは
  できてなかったけど、性格が熱しやす
  くて冷めやすいので三日坊主になるだ
  ろうと思った
 自分が飽きっぽい性格であること、
  自分の意見を入れないといけないので
  書くのに時間がかかること
 強制力が少なかったからでしょうか。
  期限がはっきりと設定されていなかっ
  たせいで実質的には義務にはなりきれ
  てなかった感じ
三日坊主は関係ない
 ブログは毎日書かねばならな
  いものではない ( 書きたいこ
  とができたときだけ書くもの )
 日常生活の中で日記を付ける
  習慣と,ブログの発信の間に
  は意外と相関関係がない
議論・合意形成のツールと
して
 ブログの中で合意形成するのはかなり
  人間ができた人同士じゃないと会話が
  成り立たなくなっちゃうんじゃないか
  な
 同じ討論でも長期戦になるから疲れた
  なー。集中力が持たなかったな
 ブログでの議論、完全な匿名ならもっ
  と楽しめたかもしれません。リスクが
  生まれないからです。リスクを負うな
  ら面と向かって話した方が面倒じゃな
  くて良いし
合意形成は無理無理よ~♪
 議論に参加している人はほとんど同じ
  人で、少数だったら、議論や合意形成
  の道具としては、不十分な気がしまし
  た。コメントをもらえなかったり、コ
  メントを書いても相手が返してくれな
  かったりしたら、議論は成り立たない
  し、有効な議論の場にするには、意欲
  的で積極的な人がたくさんいる必要が
  ある
 口頭で話すのと違って匿名性が高いし
  、感情論になりやすい
合意形成は駄目駄目よ~♪
 合意形成の手段として適切か。私の考えで
は否です。とても多くの人間が参加出来て
るとは言えない、興味がある人しかブログ
を書いていない、そんな状況下で合意形成
も議論もなにも、圧倒的に論者不足です。
それに、いくらトラックバックやコメント
を駆使しても、そこには限界があるかと思
われます。会議のような場では 50 人いよう
が 100 人いようが、その場で誰かが発言し
た言葉は一応全員の耳に届くことになりま
すけど、ブログだといちいち見に行かなき
ゃいけないんですよ。時間の制約もあるし
、それはちょっと大変かなと思ってしまい
ます。興味がなければ見にすら行かない=
発言が耳に届きすらしないという結果にな
りやすいですし。
合意形成はメラメラよ~♪
 自分が議論したいと思ってもコメントが
  つかなきゃ議論なんてできない。それに
  、議論しようと思って他の人のブログに
  コメントを書いても相手に議論しようと
  いう意思がなければ議論は始まらない。
  っていうことで、ブログは議論の道具と
  して有効ではない
 タイムラグがありすぎてなんか壁を感じ
  ちゃうし。コメントも少ないし、私も全
  然できてないから、議論している気にも
  ならないし。だぁーーーーって書かれる
  だけのブログだと、何か一方通行な気が
合意形成はアホアホよ~♪
 どーも他の人の意見をブログを読
んでも「こういう考えもあるん
だぁー。へぇー」で肯定して終わ
ってしまう。コメントも書かない
し、トラックバックとかして自分
のブログに取り込もうという気が
起きないんですよね。「ハァ!?
何言ってんだコイツおかしいだ
ろ!?俺の意見のほうが正しい
わ!」って頭にきて思わず反論し
てしまうようなこともないですし
。
合意形成はバカバカよ~♪
自分の意見を一方的にだーって書いて
他人の意見も一方的にだーっと書かれて
なんか討論の面白みが感じられない
合意形成してるぜ っていう感じがない
( コメント欄で ) 論理的な反論をされて お
  わり w w
的確な批判ってすっげーへこむよね おー
  あーるぜっとだよねw
そーだよねー そーですねー ってなって
  反論できなくなるしww
議論・合意形成
 成員の交差点となるアルファ
  ・ブロガー ( 影響力が強いブ
  ロガー ) が現れると,そのコ
  メント欄などが議論の場にな
  るが,それが出現しない限り
  ,議論は求心力を失い,常に
  発散的にならざるをえない
 「議論のまとめブログ」を書
  く人もついに現れなかった
バリアと対面性①
 自分が興味をもつ以外のことを議論す
  るにはそれなりの根気とやる気が必要
  で、それは大学の場を超えたくない気
  持ちがあります。
 普段の授業の何倍も能動的でないと議
  論が生まれないからだと思います。他
  人のブログにいってコメントして、自
  分のブログに誘ってコメントを誘って
  と、まあ面倒くさい。それなら学校で
  議論した方が楽だし、楽しいです。
バリアと対面性②
 やっぱり文章じゃ伝わりにくいこともあ
  ると思います。自分が書いた文章が、誤
  解して伝わってしまうこととかね。だか
  ら、議論はちゃんと面と向かって話し合
  うのが一番じゃないかな。
 ブログを書くということはそんなに軽い
  ものではなくて(不特定多数の人に見ら
  れるから)、結構時間がかかってしまう
  もので、今でも少し抵抗があります。だ
  から私はブログで自分の考えてることを
  伝えるよりも、直接議論する方が好きで
  す
対面的議論
 対面的議論は実に贅沢な方法。
  常に開催できるとは限らない
 その代替手段として,さまざま
  な電子ツールがある。電子掲示
  板 ( 電子会議室 ) ,メッセン
  ジャー,ブログ, SNS ,などは
  それぞれ一長一短がある。しか
  し,ブログにも得意領域はある
  はず ( 発散型ブレーンストーミン
  グ的な議論とか )
SNS とブログ
 mixi になれてる今じゃ、そっちで事
足りて、ブログは書かなくてもいいや
、的な気分になってるんじゃないでし
ょうか。どうしてもブログ書くのは後
回しって言うか、やらなくなってしま
うというか。
 SNS= 「友人まで公開」だと顔
見知りが集う場 ( 小集団 ) 。ブ
ログは誰が読みに来るかわか
らない場
炎上の恐怖
 ブログだと HN という縛りがあるせいで
自信を持って自分の意見を書けなくな
ってしまっている気がします。まあ、
書いた内容次第ではそれこそ炎上しか
ねないので、自分の無意識が自重して
いると言った方がいい
 大学教員が顕名でブログを書か
ないのもこのため ? 匿名だと
PR にならない。ブログでは無
難な意見を書きがち。 SNS では
意外とホンネを書く
われ「ハードコア」たらん
!
 書くからには遠慮はしない。たとえ自
分ひとりだけが世間から乖離した意見
を書いていたとしても一切気にしない
。

 その意気やよし ! たとえ批判
のコメントが押し寄せようと
も,自分の主張を貫く場とし
て,今後もブログを活用して
ください
ブログの本質
 思うに、ブログというものは「ドアを
開けっ放しにしておいた家」であって
、そのブログにコメントを残すのは
「家に上がりこんで話し合う」みたい
な感じなのでしょう。トラックバック
は一種の招待状みたいなものですか。
 縁側―私の中の公。
家の成員と成員以外
の人が集う場所
ブログ演習最終課題
 「私が考えるジャーナリズム
  実践 ! 」
 「これがブログにおけるジャ
  ーナリズムのテキストだ ! 」
  と各自が考えるテーマを,自
  由に記述してください
 ただし,インタビュー,取材
  などを必ず伴うこと。取材は
  対面だけでなく,ネット上,
表現形式
 自由 !
 文章だけとは限らない。音声
  ,写真,イラスト,動画など
  ,ブログ内に格納できる表現
  形式は何でも可
 どんな表現形式を用いても,
  分量についても一切制約しま
  せん !
テーマ
 何でも自由 !
 身近なこと ( 大学 / サークル /
  友人 ) ,地域のこと,日本のこ
  と,世界のこと
 その中から,多くの人が興味を
  持つ普遍的なテーマを設定する
  こと
  ロッテリアで絶妙バーガーを返品して
 みた
文体
 自由 !
 ただし,ジャーナリズムは基
本的に「自分語り」ではない
ので,可能な限り「客観的表
現」を心がけること
最終締切
 8 月 14 日 ( 金 )23:59:59
 各自のブログにエントリする
 こと

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