プレゼン課題B①

1. 最先端石炭火力技術輸出方針から
脱石炭化方針への転換理由
～世界的な気候変動対策の流れに出遅れながらも追従する日本～
山崎 心温
吉岡 遥
高橋 歩純
及川 夕菜
鈴木 勇斗
1

2. 報告の流れ
1. 石炭火力の有害性とその使用の歴史
1.1 世界的な石炭使用歴とその有害性
1.2 日本の石炭使用歴とその有害性
2. 脱石炭化の背景
2.1 世界での動き
2.2 日本での動き
2.3 私たちの考え
3. 総合商社の脱石炭化への動き
4. 脱石炭化へのシフトが及ぼす影響
5. まとめ
2

3. 1.石炭火力の有害性とその使用の歴史
1.1 世界的な石炭使用歴とその有害性
3

4. ■石炭の過去
石炭…局地汚染と気候変動の主な原因であり、世界のCO2排出の
44％を占めている。
石炭火力発電所は、大気や河川、湖沼に二酸化硫黄や窒素酸化物、
粒子状物質、水銀を放出する。
環境の悪化や人の健康に危険
イギリス政府の医療報告書→石炭燃焼とディーゼル排気を原因として1952年に
起こった「ロンドンスモッグ」では4000人が死亡
と推定 脱炭素で始まるグリーンな未来
https://www.imf.org/ja/News/Articles/2020/12/08/blog-a-greener-future-
begins-with-a-shift-to-coal-alternatives
4

5. 第２次産業革命期（19世紀末〜20世紀初め）、先進国で石炭へ
の依存が急速に高まる。
石炭は石油や原子力、天然ガス、再生可能エネルギーなどの効率
的で汚染の少ない燃料に転換
こうした石炭利用の減少は1970年代に止まる
→①エネルギー安全保障上の懸念
②電化の拡大
③新興市場国における急速の経済成長
などの要因によって部分的に逆転
先進国では石炭の需
要が高まり、石油輸
入への依存を減らす
ため、石炭へ回帰
脱炭素で始まるグリーンな未来
https://www.imf.org/ja/News/Articles/2020/12/08/blog-a-greener-future-begins-
with-a-shift-to-coal-alternatives
5

6. 1.2 日本の石炭使用歴とその有害性
6

7. 日本において
・日本ではこれまで多くの石炭火力発電所を建設し、海外にも
輸出展開
・高度経済成長期には石炭を燃料とする工場からの排出ガス
で公害問題が深刻化
・石炭火力発電技術は日本の大手ブランドメーカーや電力会社
にとって重要な柱の一つであり、政府の後押しもあり脱却が
困難
気候変動対策で世界に大きく遅れをとる
日本の石炭火力の現状
https://beyond-coal.jp/the-problem/info03/
7

8. ■商社と石炭火力発電
伊藤忠商事
インドネシア・ジャワ島中部にセントラルジャワ石炭火力発電
所の建設工事
地元住民らが環境悪化を理由に建設に反対し、用地売却が難航。
警察と住民の衝突により、負傷者も出た。
伊藤忠商事は石炭火力発電所の完工前に、売却方針を固めた。
→これは極めて異例
伊藤忠が石炭火力発電から完全撤退へ、商社が飲み込まれる脱炭素の激流
https://diamond.jp/articles/-/272385
8

9. 2.脱石炭化の背景
2.1 世界での動き
2.2 日本での動き
2.3私たちの考え
9

10. 2.1 世界での動き
世界では多くの国で石炭よりも安価で信頼性の高い
再生可能エネルギーに電力市場が移行。(注1)
2020年2月頃ベトナムで石炭より自然エネルギー優先を明確化したり、インド
ネシアでは2020年1月頃、２０年以上経過した石炭火力を自然エネルギーに建
て替えることを決定したりしている。他にもバングラデシュでは2019年に既に
電源開発の見直しをしている。(注2)
(注1)NO COAL JAPAN 関連事業者
https://www.nocoaljapan.org/ja/the-problem/corporate-players/
(注2)自然エネルギー財団 アジアで進む脱石炭火力の動き
https://www.env.go.jp/earth/資料３－４自然エネルギー財団提出資料及び質疑回答.pdf
10

11. 2.2 日本での動き
日本でも二酸化炭素の排出が多い事業を大幅に縮小。
・鈴木外務副大臣が環境省検討会第3回で、日本より中国で生産されるものの方が効率がいいとい
う記述が本当であれば日本の石炭火力発電の効率がいいという輸出の前提が壊れると発言。（注3）
・2020年2月頃自然エネルギー財団が日本の石炭火力輸出政策の5つの誤謬を公表。同年7月頃に
は小泉環境相による石炭火力技術の輸出基準の厳格化方針も発表される。(注3)
・ＥＳＧという環境・社会・企業の統治経営の強化を含め菅義偉首相が２０５０年までに温室効
果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標を打ち出す。(注4)
(注3)自然エネルギー財団 石炭火力輸出の中止と自然エネルギー支援への転換が必要な4つの理由
https://www.renewable-ei.org/pdfdownload/activities/REI_FourReasonsCoalExports.pdf
(注4)産経biz ビジネス 大手商社、石炭権益撤退を加速 新事業収益化急ぐ
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.sankeibiz.jp/business/amp/210219/bsm2102190600
004-a.htm%3Fusqp%3Dmq331AQFKAGwASA%253D
11

12. 2.3 私たちの考え
• 石炭や火力を使うのではなく再生可能エネルギーを使い、環境
に優しくするという風潮が世界全体で流れているために、日本
国内外でこれまで沢山関わってきた石炭火力発電に関する事業
を縮小したり、売却しなければならないという流れが出来てい
る。
• 日本の石炭火力の発電効率が良いという主張が中国の発展に
よって通用しなくなったことで石炭火力の輸出などを続ける力
が弱まったことも理由として考えられる。
12

13. 3. 総合商社の脱石炭化への動き
13

14. 14

15. 15

16. 16

17. 17

18. 18

19. 19
4. 脱石炭化へのシフトが及ぼす影響

20. 20

21. 21

22. 22

23. まとめ
・過去にも石炭燃焼による環境や人への害は報告されており、総合商社の石炭火力
技術輸出事業では現地の地域住民との衝突が何度か問題になっていた
・現在では、世界的には石炭よりも安価で信頼性の高い再生可能エネルギーに電力
市場が移行するなど、脱石炭化が進められ、気候変動問題に対策している中、一歩
出遅れた形で日本も追随しようとしている
・日本政府も石炭火力技術輸出の基準厳格化方針を発表し、各総合商社も石炭火力
発電から撤退を見せるなど、日本国内の考え方も脱石炭火力方針へと舵を切りはじ
めた
・石炭火力技術輸出方針から脱石炭化への方針転換は、環境への負担が削減される
メリットがある一方、石炭火力技術に関する既得権益を持っていた者たちには損失
をもたらすデメリットがある恐れがある
23