SlideShare a Scribd company logo
1 of 20
誘発電位および認知関連電位による聴覚認知の発達
東京大学耳鼻咽喉科
狩野章太郎
1
シンポジウムⅠ
言語の生物学的基礎のために
誘発電位:刺激に対応して頭皮上から記録される脳波変動
時間分解能に優れる
聴覚系が音刺激の時間情報の伝達に優れていることから、誘発電位は聴覚研究の広い範
囲に応用される
波形のピークは多くの神経細胞が同時に発火していることを反映する
音刺激に応答する多数の活動電位およびシナプス後電位が重畳したものが頭皮上で遠隔
電場電位として記録される
シナプス後電位と活動電位
活動電位
2
波形のピークは多くの神経細胞が同時に発火
していることを反映する
音刺激に応答する多数の活動電位およびシナ
プス後電位が重畳したものが頭皮上で遠隔電
場電位(電極を少し動かしても得られる波形
に本質的な差がない)として記録される
3
細胞外電極に
よる電位記録
の空間的変化
(Gold 2006 )
持続音 短音
波形の
加算平
均
波形の
加算平
均
時間的加算の効果
空間的加算により強い電位を形
成するニューロンの配列
ネコ内側上
オリーブ核
(Smith
1995 )
第5章 言語の神経学的側面
4 理論的解釈 (2)神経学的対応の問題 (d)情報処理
神経組織に推察される時間的パターンおよび時系列的符号化は想像に難くはない。音楽や言
語は時間のなかにのみ存在するものであり、また通常空間的に展開されるパターンの時系列
的符号化信号は、モールス信号としてわれわれの身近に見られる。モールス符号にあっては
アルファベットの各文字が「線形」の時間パターンに変換されるのである。神経細胞におい
て、空間的配列を有する末端器が、同時に刺激を受け、いかにして時系列的に符号化された
パターンを生み出すか、またこの逆の場合はいかにしてなされるかが、 G. v. Békésy (1960,
1965) によって示されている。脳内すべてに見られる神経線維の集中、分散、平行性とそれ
らの軸索樹枝相互作用により、空間的座標から時間的座標へのパターンの交換が常になされ
ていると想定することができよう。
言語の生物学的基礎 E・H・レネバーグ著 佐藤方哉 / 神尾昭雄訳 大修館書店 1974 (原著 1967 )
4
聴神経以降は活動電位のタイミン
グの情報だけが伝えられる 聴神経
蝸牛神経核
誘発電位の基本的な導出
(聴性脳幹反応 (ABR) の場合)
電位そのものではなく、電流から誘導される
磁場の変化を検出すれば(脳磁図)、頭蓋骨
などの影響を小さくできる
深部の信号源の同定は難しい
等磁場図
等価電流双極子
5
単純な音への反応である ABR で
あれば新生児からも記録するこ
とができ、髄鞘化が進行すると
潜時は短縮する
ABR の各ピークの起源
Ⅰ 波:聴神経遠位端
Ⅱ 波:蝸牛神経核
Ⅲ 波:上オリーブ核
Ⅳ 波:外側毛体核
Ⅴ 波:下丘
6
単純な音への反応である ABR であれば新生児からも記録することができ、髄鞘化が進行すると
潜時は短縮する
Ⅰ 波は新生児期から既に成人と同じ値を示す。Ⅴ波の潜時は2-3歳までに成人と同じになる
先天性難聴で1歳以降に人工内耳を挿入した子供では、その後 Electrically evoked ABR のⅤ波の
潜時は健聴児の0-2歳と同様の短縮過程を示した( Thai-Van 2007 ) →聴覚路の成熟
”が Frozen”
未熟児の ABR 波形の継時的変化
(Krumholz 1985)
30週
32週
34週
36週
38週
40週
0.1μV
1ms
Ⅰ Ⅲ Ⅴ
出生後のピーク潜時の継時的変化
(Zimmerman 1987)
11.1 ク
リック /s
7
8
おおよその潜時 反応の起源 発達
聴性脳幹反応 (ABR) 1 – 12 ms 脳幹の聴覚路 在胎24週で基本的な
波形は既にみられる
聴性中間反応 (MLR) 12 – 70 ms 脳幹 - 聴覚皮質 P0-Na は33週頃から
Pa は2歳頃から
頭頂部緩反応 (SVR) 50 – 300 ms 聴覚皮質 N1 は6-9歳
主な聴性誘発反応
(市川ら 1983 )
P0
N0 Na
言語音の処理過程を誘発電位に反映させるには、複数の刺激音への反応の差を見
る事象関連電位 (ERP) という手法が必要になる
聴覚による言語理解に関連した ERP
ERP の名称 おおよその潜時
聴覚による言語理解のどの過
程を反映しているか
Mismatch negativity (MMN) 100-250ms 音の弁別、音韻の弁別
N400 ~400ms
語彙の弁別、意味の弁別(語
のレベル、文のレベル)
Early left anterior negativity
(ELAN)
150-300ms
統語の判断
(主語と動詞の性・数一致な
ど)
P600 ~600ms
統語の修正
(「太郎が リンゴに 食べ
た」)
Closure Positive Shift (CPS) 句の境界から ~0.5ms 句の境界を同定
より単純な過程を反映する電位がより潜時が短いとは限らない
記録波形の時間分解能は高いが、加算平均した波形で議論するときはそうは言えない
9
言語音の処理過程を誘発電位に反映させるには、複数の刺激音への反応を比較す
る事象関連電位 (ERP) という手法が必要になる。
ERP の名称 おおよその潜時
聴覚による言語理解のど
の過程を反映しているか
Mismatch negativity (MMN) 100-250ms 音の弁別、音韻の弁別
刺激の種類 音の周波数の弁別 音圧の弁別 音韻の弁別
Standard ( 頻回に提示される音 ) 例  1500Hz 例  75dBSPL 例  /ka/
Deviant ( 稀に提示される音 ) 例  3000Hz 例  90dBSPL 例  /ga/
10
また MMN は人工内耳を使用している小児においても、音の物理的な特性の違い
、音韻の違いを弁別しているかの評価に利用できる
4-12 歳の小児
スピーカーから音刺激を提示( Kileny 1997 )
1500Hz vs 3000Hz 75dBSPL vs 90dBSPL /heed/vs/who’d/
11
事象関連電位 (ERP) の発達
階層構造の各段階を担当する脳の機能が、誘発電位の潜時の異なる各反応に対応する。
言語の階層構造
形態素(名詞、動詞など)、句(主要な形態素+副次的な形態素)、文(名詞句+動詞句)
という階層構造が言語に普遍的に存在する。
言語の習得
発達に伴い、階層構造にほぼ沿うかたちで単純な音韻から複雑な文の理解へと継時的にでき
るようになる。
12
言語の習得は、各言語に特有な音韻のセットを同定することから始まるが、音韻の違いに対
する反応を Mismatch Negativity (MMN) で検出すれば、この過程を裏付けられる
1歳までに母音の長短の違い、ストレスの違い、音韻と音韻の接続が適切かといった母国語
の特徴を判別できることを MMN が示している
13
母音の長短に対する MMN (2ヶ月児と成人) Friedrich (2004)
さらに語の意味の弁別が必要となる N400 は1歳半までに記録される
14ヶ月児
物のイラストを見せながら単語を提示( Friedrich 2005 )
例:
”家のイラストのとき Haus” なら congruous word
”家のイラストのとき Apfel” なら Incongruous word
単語の使用頻度などで説明できる可能性も残る
14
要旨
形態素(名詞、動詞など)、句(主要な形態素+副次的な形態素)、文(名詞句+
動詞句)という階層構造が言語に普遍的に存在する
発達に伴い、階層構造にほぼ沿うかたちで単純な音韻から複雑な文の理解へと継時
的にできるようになる
階層構造の各段階を担当する脳の機能が、誘発電位の潜時の異なる各反応におおよ
そ対応する
誘発電位は聴覚による言語理解の発達の評価にめやすとなり得る
15
誘発電位の限界
機能局在を説明できるほど空間分解能が高くない。
記録波形の時間分解能は高いが、加算平均した波形で議論するときはそうは言えな
い。
電位が大きいことと、言語の理解との対応関係が不明瞭
Neural correlate とは何?
例えば発火頻度と判断の正答率が相関する (Newsome) ほどの緻密さは見えてこな
い。
まだ言語の生物学的基礎を示していない。
16
蝸牛・聴神経 (AN) ・蝸牛神経核 (CN)
聴神経以降は活動電位のタイミングの情報だけが伝えられる
1000Hz 程度までの低い音に対しては音の
特定の位相に同期した活動電位を出せる
( Phase locking) 17
聴神経 台形体
誘発電位は時間分解能に優れていること、また聴覚系自体
が音刺激の時間情報の伝達に優れていることから、誘発電
位は聴覚研究の広い範囲に応用される。
18
3歳前後になると文法からの逸脱を弁別していることが 600ms 付近の潜時に表れ、
文レベルの意味の理解が4歳前に可能となることが 400-800ms の ERP に表れる。
19
誘発電位は時間分解能に優れていること、また聴覚系自体が音刺激の時間情報の伝達に
優れていることから、誘発電位は聴覚研究の広い範囲に応用される。
波形のピークは多くの神経細胞が同時に発火していることを反映する。
音刺激に応答する多数の活動電位およびシナプス後電位が重畳したものが頭皮上で遠隔
電場電位(電極を少し動かしても得られる波形に本質的な差がない)として記録される
。
20

More Related Content

More from TeruKamogashira

小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会
小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会
小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会TeruKamogashira
 
進行性核上性麻痺の一例
進行性核上性麻痺の一例進行性核上性麻痺の一例
進行性核上性麻痺の一例TeruKamogashira
 
交通外傷後のめまい
交通外傷後のめまい交通外傷後のめまい
交通外傷後のめまいTeruKamogashira
 
高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例
高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例
高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例TeruKamogashira
 
良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例
良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例
良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例TeruKamogashira
 
甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例
甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例
甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例TeruKamogashira
 
ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較
ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較
ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較TeruKamogashira
 
PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例
PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例
PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例TeruKamogashira
 
めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価
めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価
めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価TeruKamogashira
 
加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価
加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価
加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価TeruKamogashira
 
加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築
加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築
加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築TeruKamogashira
 
心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例
心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例
心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例TeruKamogashira
 
Responses from the trapezoid body in the Mongolian gerbil
Responses from the trapezoid body in the Mongolian gerbilResponses from the trapezoid body in the Mongolian gerbil
Responses from the trapezoid body in the Mongolian gerbilTeruKamogashira
 
Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...
Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...
Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...TeruKamogashira
 
閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れる
閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れる閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れる
閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れるTeruKamogashira
 
Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.
Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.
Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.TeruKamogashira
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4TeruKamogashira
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3TeruKamogashira
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2TeruKamogashira
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1TeruKamogashira
 

More from TeruKamogashira (20)

小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会
小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会
小脳梗塞とめまい 2020年09月24日 抄読会
 
進行性核上性麻痺の一例
進行性核上性麻痺の一例進行性核上性麻痺の一例
進行性核上性麻痺の一例
 
交通外傷後のめまい
交通外傷後のめまい交通外傷後のめまい
交通外傷後のめまい
 
高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例
高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例
高安動脈炎経過中にともなう浮動性めまいの一症例
 
良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例
良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例
良性発作性頭位めまい症で経過中進行性核上性麻痺と診断された一例
 
甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例
甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例
甲状腺機能低下・腎機能障害を伴う感音性難聴・めまいの一例
 
ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較
ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較
ABRにおけるIEC60318-3及びIEC60318-1準拠ヘッドフォンの比較
 
PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例
PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例
PICA梗塞に伴うめまい難聴の一例
 
めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価
めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価
めまい専門外来の症例における機械学習での疾患予測の評価
 
加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価
加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価
加振器によるマウス前庭機能計測システムの評価
 
加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築
加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築
加振器を使用したマウス前庭機能検査システムの構築
 
心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例
心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例
心因性めまい1例と頭部外傷後のめまい1例
 
Responses from the trapezoid body in the Mongolian gerbil
Responses from the trapezoid body in the Mongolian gerbilResponses from the trapezoid body in the Mongolian gerbil
Responses from the trapezoid body in the Mongolian gerbil
 
Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...
Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...
Androgen receptors and gender-specific distribution of alkaline phosphatase i...
 
閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れる
閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れる閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れる
閉経時に女性の喉頭に形態的な変化が生じ、それに伴う症状が現れる
 
Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.
Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.
Auditory brain stem response to complex sounds a tutorial.
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 4
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 3
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 2
 
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1
高音急墜型感音難聴の純音聴力閾値と語音聴取能との関係 1
 

誘発電位および認知関連電位による聴覚認知の発達 音声言語学会 2010

Editor's Notes

  1. 誘発電位は時間分解能に優れていること、また聴覚系自体が音刺激の時間情報の伝達に優れていることから、誘発電位は聴覚研究の広い範囲に応用される。
  2. Thirty rats (350-450 g) of the Sprague-Dawley strain (Hilltop Labs, Scottsdale, PA) were anesthetized with urethan (1.5 g/kg; Sigma) and placed in a stereotaxic apparatus. The body temperature of the rat was kept constant by a small animal thermoregulation device. The scalp was removed, and a small (1.2 × 1.2 mm) bone window was drilled above the hippocampus (centered at AP = 3.5 and L = 2.5 mm from bregma) for extra- and intracellular recordings. A pair of stimulating electrodes (100 µm each, with 0.5-mm tip separation) were inserted into the left fimbria-fornix (AP = 1.3, L = 1.0, V = 3.95) to stimulate the commissural inputs. Extracellular and intracellular electrodes were mounted on two separate manipulators on opposite sides of a Kopf stereotaxic apparatus. The horizontal axes of the two manipulators were parallel. The manipulator of the extracellular electrode was mounted at a 10° angle from vertical to permit the subsequent placement of the intracellular electrode. The optimal distance between the electrodes at the brain surface to cause the tips to arrive at the same point at the level of the hippocampus (2 mm deep) was calculated to be ~370 µm. The extracellular electrode was lowered into the cell body layer of CA1 by monitoring for the presence of unit activity and evoked field potentials. Once the intracellular and extracellular electrode tips were placed in the brain, the bone window was covered by a mixture of paraffin (50%) and paraffin oil (50%) to prevent drying of the brain and decrease pulsation. The intracellular micropipette was then advanced into the region near the extracellular electrode, and an intracellular recording from a CA1 pyramidal cell was obtained. If no extracellular and intracellular pairs were encountered after advancing the micropipette through the CA1 pyramidal layer and stratum radiatum, the intracellular electrode was withdrawn, and a new intracellular electrode track was made from the cortical surface.
  3. Ⅰ波:聴神経遠位端の活動電位 Ⅱ波:蝸牛神経核のシナプス後電位 Ⅲ波:上オリーブ核 Ⅳ波:外側毛体核 Ⅴ波:下丘
  4. 27-29週からABR 在胎24週で基本的な波形は既にみられる。 未熟児では28-34週にかけて急速に潜時が短縮する。 下部脳幹由来のピーク潜時の短縮は小さく、上部脳幹由来のピーク潜時の短縮は大きい。 1歳以降の後天性難聴では難聴になる前にmaturationが既におきており、その後は5波の短縮は少なかった。
  5. MMN: 聴覚野 意識レベル低下してもでる attentionかけるとはっきりする。 N400: 聴覚野、頭頂葉 N400の発生源は海馬傍回,上側頭回,前部紡錘状回,下前頭回などに推定されている 中心部・頭頂葉優勢 太郎が 冷蔵庫を 食べた の食べたから400ms後 文法エラーに関係した部分は左脳の前頭部を中心に出ることからLANといわれる。LAN とは、刺激呈示後約300~500 ミリ秒の潜時帯で左前頭部に現れる陰性 波(left anterior negativity)のことであり、形態・統語的な処理を反映していると言われている。 句構造逸脱(単語の違反)や形態統語的逸脱(主語と動詞の性・数の一致違反) 刺激呈示後約500~800 ミリ秒の潜時帯で中心~頭頂部の広い範囲に現れる陽性波P600 は、統語処理および、および文処理における「統合」の役割を反映しているといわれている。Perisylvian 太郎が リンゴを 食べた が文法的に正しい文だと思うことを文の再解釈とよびそれを反映しているのがP600
  6. 無視条件下(inattend condition)のオッドボール課題で低頻度偏奇刺激に対するERPs から標準刺激(standard stimulus)に対するERPs を引算した際に、潜時100~ 200 ms に出現する陰性電位です。1978 年にNäätänen らによって発見されました。注意に関連しない感覚情報自動処理関連電位と考えられています。
  7. 脳内感覚情報処理の仮説として、入力された感覚情報処理は注意を必要としない自動処理過程と注意処理過程が時間的に並行して行われていると考えられていますが、その中でも自動的処理過程が先行してその後必要な場合は注意的な処理過程に進むという二段階仮説(two stage theory)があります。自動的な処理過程では入力情報は以前の記憶と比較照合され、変化があればミスマッチとされます。その反応が注意シフトのきっかけ(cue)となれば情報は注意処理過程へと進みます。この仮説は膨大な情報が外界から入力されてくるなかで、大脳に必要以上に負荷をかけることなく情報を迅速かつ効率よく処理し、行動決定するシステムをうまく説明しています
  8. 音韻的にpseudowordではN400出るが、音韻的に正しくないpseudowordではN400出ない。前者は単語の候補としてincongruousとみなされている。N400 は文ばかり ではなく単語リストを刺激として用いても出現しますが、その場合潜時は文を用いた 場合よりも短くなります