Solutions for Society…
2015年10月11日@工大祭2015
西田亮介
ryosukenishida@gmail.com
nishida.r.ac@m.titech.ac.jp
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自己紹介
• 東京工業大学大学マネジメントセンター准教授。博士(政策・メディア)。
• 国際大学GLOCOM客員研究員。北海道大学大学院公共政策学連携研究部附属公共政策学研究セ
ンター研究員、毎日新聞社客員研究員等。
• 専門は情報社会論と公共政策。情報化と社会変容、情報と政治(ネット選挙)、社会起業家の企業
家精神醸成過程や政策としての「新しい公共」、地域産業振興等を研究。
• 1983年京都生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。同大学院政策・メディア研究科修士課程修
了。同大学院政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学。
• 同大学院政策・メディア研究科助教(有期・研究奨励Ⅱ)、(独)中小機構経営支援情報センターリ
サーチャー、東洋大学、学習院大学、デジタルハリウッド大学大学院非常勤講師、立命館大大学院
特別招聘准教授等を経て現職。
• 著書に『メディアと自民党』(角川書店 10月25日刊)『ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容』
(東洋経済新報社)『ネット選挙とデジタル・デモクラシー」(NHK出版)。共編著・共著に『無業社会 働
くことができない若者たちの未来』(朝日新聞出版)『「統治」を創造する』(春秋社)『大震災後の社会
学』(講談社)ほか。
• 『無業社会 働くことができない若者たちの未来』
(2014年,朝日新聞出版)
• 『ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容』
(2013年,東洋経済新報社)
• 『ネット選挙とデジタル・デモクラシー』
(2013年,NHK出版)
• 問題意識:
• 与件としての「新自由主義」のもとで、「寛容な社会」を擁護す
る論理と政策は、いかにして可能か
• 社会政策と政治参加を同時に問いなおす
• 10月25日刊に、『メディアと自民党』(角川書店)
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Keywords
• データ・ジャーナリズムとネット時代の選挙研究
• 若年無業者と支援制度研究
• 電子政府、電子自治体研究
データ・ジャーナリズムとネット時代の選挙
研究
• データを用いた、選挙運動の可視化(毎日新聞社共同研究等)。
• マスメディアにおけるインターネットの活用
• ネット選挙(運動)の解禁は、政治に、選挙に、どのような影響をあた
えるのか。
• 変化仮説 vs 正常化仮説
• 選挙の普及啓発施策研究。
• 「18歳選挙権」等。
• 日本の市民制教育史の再検討(文科省『民主主義』etc)
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東京都知事選の電話世論調査(1月23日、24日
実施)の、地域ごとの政策関心事を社会保障、原
発、東京五輪の3課題で分類してマッピング、さら
に候補者の演説場所を重ねた。
若年無業者研究ー無業社会
• 誰もが無業になる可能性があるにもかかわらず、無業状態から抜け
出しにくい社会。
• 論理的に考えれば、当事者/非当事者に限らず、予防と早期の労働市場
への(再)参入、それに伴う納税主体化が便益を増大。
• 社会と政治に蔓延する「自己責任」論が阻害。
• 「無業社会」概念は、「自己責任」論を中和し、世論形成、政策形成を促進す
ることを企図。
労働市場への(再)参入とコスト試算
• 厚労省は、2012年に、25歳を起点に、生活保護を生涯受給した場合と、労働市
場へ再参入した場合のコストギャップを試算
• 税・社会保障費は約1億円。コストギャップは、約1億5千万円。
• 潜在的な最大数が約400万人(『OECD若年者雇用レビュー』)。掛け合わせると、約400
兆円の社会保障費が必要に。
• 憲法25条は生存権を保障。放置は不可能。
• 「自己責任」論の不可能性。合理的かつ効果的な対応策が必要。
(厚労省,2012,「生活保護を受給した場合と就業した場合の社会保障等に与える影響に
ついて」)
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「無業社会」の関連プロジェクト
• 『若年無業者白書』
• 若年無業者の支援を行う認定NPO法人育て上げネットと2000人の若年無業者の生活実態に関する定量的分析と白書を作成(2013年1月、
2015年版作成中)。
• 『無業社会』
• 育て上げネット理事長工藤啓との新書による普及啓発(2014年6月)。
• 政策提言『若者と仕事』
• 省庁を越えた若年無業者支援関連の法と政策を洗い出し、政治と社会に対する政策提言(2015年1月)。下記URLからダウンロード可(PDF)
( http://go.microsoft.com/?linkid=9875960)
• 育て上げネット「ジョブトレ」フィールドワーク
• ジョブトレを体験受講し、フィールドワーク。支援の「質」を部分的に体感。『AERA』誌等に一部掲載。
• 西田亮介,2015,「ニートとひきこもり」『日本労働研究雑誌』 657: 72-3.
• 下記URLからダウンロード可(PDF)( http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2015/04/pdf/072-073.pdf)。
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無業社会とその「誤解」
• 「無業の大半は、働く意欲が乏しい」
• 「無業の原因は、怠惰である」
• 「無業は、大学生とは無縁である」
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• 『若年無業者白書』『無業社会』を通じた誤解を紐解く作業。
• 新しい政策提言へ。
• 政策研究+オピニオン集約を中心に
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無業社会の実情
• 内閣府『平成27年版 子ども・若者白書』
• 15歳〜34歳の若年無業者の数:約56万人。
• 人口に占める割合:2.1%。
• 「2014年は56万人で,前年より4万人減少」との記述が見られるが、人口動
態の自然減少の影響の可能性が高い。
※ その他、さまざまな試算が存在。
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日本の無業社会とその意味
• 日本の完全失業率は、世界的に見ると低い(総務省統計局「労働力調査 長期時系列データ」)。
• 4.3%(2012)、4.0%(2013)、3.6%(2014)
• ただし、若年世代に限れば、6〜8%台で推移し、全世代平均よりも高い。
• 15-24歳:8.1%(2012)、6.9%(2013)、6.3%(2014)
• 25-34歳:5.5%(2012)、5.3%(2013)、4.6%(2014)
• 世界的にはグローバル化に伴う流動性の向上や、情報社会論的な「機械との競争」が課題に。
• 日本の「無業社会」の個別的特徴
• 独特の就労習慣と労働市場が無業を固定化。世代によって見える「景色」に差異。
• 人口ボリュームやラベリングの観点を加味すると、「深刻さ」の程度は比較不可。
• 無業と社会関係資本喪失のポジティブ・フィードバック、無業期間の長期化。
• 課題先進国の「無業社会」。東アジアの共通課題としての無業社会。
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断絶・分断
現状維持と
予防措置の不備
有業者 無業者
政府、地方自治体
「自己責任」
羨望・萎縮
コストカットの要望
セーフティネット拡充の要望
対症療法と
改善措置の不備
「無業社会」の固定化
「無業社会」の固定化と自己責任
来てほしい人材像…
• 広く社会問題解決に関心がある人
• 新しい社会学や公共政策学のあり方を、一緒に探求できる人
• 担当者(西田)は、日本社会学会、日本公共政策学会、国際公共経済学会
(CIRIEC)、社会情報学会等に所属しています。
• 自分で自分がやるべきことを決められる人、議論が好きな人。
• 受験希望者は、事前に ryosukenishida@gmail.com にご連絡、ご相
談下さい。

20151011東工大環境・社会理工学院社会・人間科学系 社会・人間科学コースの西田研究室の研究(室)紹介資料